子育ての悩み

【効果倍増】子どもの自己肯定感を育む!ママナース流「魔法の褒め方」と「伝わる叱り方」

「どうせ、僕なんて…」その言葉、言わせていませんか?

「うちの子、なんだか自信がなさそう…」
「チャレンジする前に、すぐ『できない』って言うんです…」

そんなお悩み、ありませんか?

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。

「自己肯定感」は、子どもがこれからの人生を生きていく上での、何よりも大切な**「心の土台」**です。勉強や運動ができることよりも、ずっと重要な「お守り」だと、私は思っています。

でも、この目に見えない「自己肯定感」、どうすれば育めるのか、難しいですよね。

今日は、私が三姉妹の子育てで常に意識している、自己肯定感をぐんぐん伸ばす**「魔法の褒め方」と、逆に、自己肯定感をうっかり下げてしまわないための「伝わる叱り方」**について、具体的にお話しします。


大前提:あなたの愛情が、すべての土台です

テクニックの前に、まず一番大切なことをお伝えします。
それは、「どんなあなたでも、ママ(パパ)は大好きだよ」という、無条件の愛情が、お子さんに伝わっていることです。

何かができたから好き、良い子だから好き、なのではありません。
「あなたが、あなたであるだけで、大切で、愛おしい存在なんだよ」
この安心感が、自己肯定感という木の、丈夫な根っこになります。


【ママナースの処方箋】自己肯定感を育む「魔法の褒め方」

処方箋①:結果より「過程」をドラマチックに褒める

テストで100点を取った時、「100点なんてすごい!」と結果を褒めるのは簡単です。でも、もっと効果的なのは、その過程に注目すること。

「テストまで、毎日コツコツ頑張ってたもんね。ママ、見てたよ。あの頑張りが、この100点に繋がったんだね!」

結果が出なかった時こそ、この褒め方は真価を発揮します。
「残念だったね。でも、あんなに一生懸命練習したじゃない。その頑張りは、絶対に無駄にならないよ。ママは、あなたのその姿が誇らしいな」

この言葉が、子どもの「次も頑張ろう」という心を育てます。

処方箋②:「YOU」ではなく「I」で、気持ちを伝える

あなた(You)は、絵が上手ね」という褒め方も良いですが、「私(I)は、あなたの絵を見ると、すごく温かい気持ちになるな」と、親の気持ちを伝えてみましょう。

「You」で褒められると、子どもは「上手じゃなきゃいけない」とプレッシャーを感じることがあります。でも、「I(私)」を主語にすると、それは純粋な「感想」として、子どもの心に素直に届き、喜びと自信に繋がります。

処方箋③:「ありがとう」は、最高の褒め言葉

「お手伝いしてくれて、ありがとう。ママ、すごく助かった!」

感謝の言葉は、「あなたは、人の役に立てる、価値のある存在だよ」という、自己有用感を育む最高のメッセージです。どんな些細なことでも、「ありがとう」を伝える習慣をつけましょう。


【ママナースの処方箋】自己肯定感を下げない「伝わる叱り方」

叱ることは、子育てに必要です。でも、叱り方を間違えると、子どもの自己肯定感を大きく傷つけてしまいます。

処方箋①:叱るのは「行動」だけ。人格は絶対に否定しない

これが鉄則です。

  • NG例: 「弟を叩くなんて、あなたは本当に悪い子ね!」
  • OK例:: 「(叩いたという行動は)いけないことだよ。弟くん、痛いって泣いてるよ」

「悪い子」というレッテルは、子どもの心に深い傷を残します。叱るべきは、その子の人格ではなく、たった今起きた「行動」だけです。

処方箋②:「なぜダメか」と「どうすれば良いか」をセットで

「廊下を走っちゃダメ!」とだけ言うと、子どもは何をすれば良いかわかりません。

「廊下を走ると、お友達とぶつかって危ないから、歩こうね」

このように、**「理由」と「代替案」**をセットで伝えることで、子どもは納得して行動を改めることができます。

処方箋③:短く、簡潔に。後を引かない。

長いお説教は、子どもの心には届きません。伝えたいことは、短く、簡潔に。
そして、叱った後は、いつまでも不機嫌な態度をとるのはやめましょう。

「さっきは、危ないから叱ったけど、もうおしまい。大好きだよ」と、ぎゅっと抱きしめてあげる。その切り替えが、子どもの中に「行動は叱られたけど、自分は愛されている」という安心感を育てます。


最後に。最高の贈り物は、あなたの言葉

自己肯定感は、毎日の小さな言葉かけや、関わりの積み重ねによって、少しずつ育まれていきます。

完璧な親でいる必要なんて、ありません。
今日、一つでも多く「ありがとう」と「大好き」を伝えること。

それが、お子さんの未来を明るく照らす、何よりの贈り物になるのです。

【後悔しない】保育園・幼稚園の選び方完全ガイド!ママナースが教える「わが子にぴったりの園」を見つけるチェックリスト

「うちの子に、ぴったりの園はどこだろう?」その不安、一人で抱えていませんか?

たくさんの情報に、何から手をつけていいか分からず、途方に暮れていませんか?

保育園か、幼稚園か。
公立か、私立か。
教育方針は?給食は?送迎は?

子どもの大切な成長の場だからこそ、後悔したくない。
その気持ち、痛いほどわかります。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
私も、三姉妹それぞれの園選びでは、本当に頭を悩ませました。夜な夜な情報収集し、何度も見学に足を運び、時には夫婦で意見がぶつかることも…。

でも、大丈夫。
「完璧な園」なんて、どこにもありません。
大切なのは、**「わが子にとって、今、一番幸せな場所はどこか」**という視点です。

今日は、あなたの不安を少しでも和らげ、自信を持って「わが子にぴったりの園」を見つけるための、ママナース流「後悔しない園選び」のヒントをお伝えします。


ステップ1:夫婦で「軸」を決めよう!園選びの羅針盤

園選びを始める前に、まずは夫婦で「何を一番大切にしたいか」という「軸」を明確にしましょう。これが、情報に流されず、後悔しない園選びをするための羅針盤になります。

▷ 保育園 vs 幼稚園、どちらを選ぶ?

  • 保育園:
    • 目的: 保護者が仕事や病気などで保育できない場合に、子どもを預かる施設。
    • 特徴: 長時間保育が基本。0歳から預けられる。縦割り保育や異年齢交流が多い。
  • 幼稚園:
    • 目的: 幼児教育を行う施設。
    • 特徴: 短時間保育が基本。3歳から預けられる。教育カリキュラムが充実。

▷ 我が家が「重視したいこと」は?

以下の項目について、夫婦で話し合い、優先順位をつけてみましょう。

  • 教育方針: 自由遊び中心か、一斉保育か、特色ある教育(英語、体操、モンテッソーリなど)か。
  • 預かり時間: フルタイム勤務に対応できるか、延長保育は充実しているか。
  • 費用: 無償化の対象か、実費負担はどのくらいか。
  • 立地・送迎: 自宅や職場からの距離、送迎バスの有無、駐車場の有無。
  • 給食・食育: 自園調理か、アレルギー対応はどうか。
  • 園の雰囲気: 明るさ、清潔感、先生の雰囲気。

ステップ2:ママナース流!見学時の「チェックリスト」

気になる園が見つかったら、必ず見学に行きましょう。
「百聞は一見に如かず」です。以下のチェックリストを参考に、五感をフル活用して園の様子を感じ取ってください。

▷ 園の雰囲気・子どもたちの様子

  • [ ] 子どもたちは、笑顔で楽しそうに遊んでいるか?
  • [ ] 先生は、一人ひとりの子どもに優しく寄り添っているか?
  • [ ] 園全体に、明るく活気のある雰囲気があるか?
  • [ ] 自由遊びと一斉活動のバランスはどうか?

▷ 先生の質・保護者との連携

  • [ ] 先生は、笑顔で挨拶してくれるか?
  • [ ] 保護者からの質問に、丁寧に答えてくれるか?
  • [ ] 連絡帳や面談など、保護者とのコミュニケーションは密か?
  • [ ] 子どもの成長や困りごとについて、相談しやすい雰囲気か?

▷ 安全・衛生面

  • [ ] 園庭の遊具は安全に管理されているか?
  • [ ] 門の施錠や防犯カメラなど、防犯対策はどうか?
  • [ ] 園内は清潔に保たれているか?
  • [ ] 病気や怪我の時の対応、提携病院はあるか?
  • [ ] アレルギー対応は、具体的にどのように行われているか?

▷ その他(給食・送迎・費用など)

  • [ ] 給食は自園調理か、外部委託か?献立は?
  • [ ] 送迎バスのルートや時間、費用は?
  • [ ] 延長保育の利用時間や費用、急な残業時の対応は?
  • [ ] 入園料、月謝以外にかかる費用(教材費、制服代など)は?

ステップ3:先生に「ここだけは聞くべき!」質問リスト

見学時に、ぜひ先生に直接聞いてほしい質問です。

  • [ ] 入園後、子どもが園に慣れるまで、どのようなサポートがありますか?
  • [ ] 子ども同士のトラブルや、怪我の時、どのように対応されますか?
  • [ ] 保護者会や行事など、保護者の参加はどのくらい必要ですか?
  • [ ] 園の教育方針で、特に大切にされていることは何ですか?

最後に。最高の園は、あなたの「直感」と「子どもの笑顔」が教えてくれる

たくさんの園を見て、迷ってしまうこともあるでしょう。
最終的に決めるのは、ママとパパの「直感」です。

そして、何よりも大切なのは、お子さんが毎日笑顔で「園が楽しい!」と言ってくれること。
その笑顔が、最高の答えです。

後悔のない園選びができるよう、心から応援しています。

【後悔しない】子どもの習い事、何歳から何がおすすめ?ママナースが教える「才能を伸ばす」選び方

「うちの子も、何かやらせた方がいいのかな?」その焦り、手放しませんか?

「〇〇ちゃんは、もう英語とピアノを習ってるらしい…」
「このまま何もしないで、うちの子の才能の芽を潰しちゃったらどうしよう…」

子どもの習い事。
周りの情報に触れるたびに、「何を選べばいいのか」「何歳から始めるのが正解なのか」と、親の心はざわついてしまいますよね。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
私も三姉妹の習い事選びでは、本当に頭を悩ませました。
でも、その経験を通して、そして多くの親子と関わる中で、大切なことに気づいたんです。

それは、習い事は、子どもの「才能」を無理やり引き出すためのものではない、ということ。
子どもの「好き」という気持ちを大切に、その子の「生きる力」を育むための、最高の「スパイス」なんです。

今日は、習い事選びで「後悔しない」ためのヒントを、ママナースの視点からお話しします。


習い事の「本当の目的」って何だろう?

習い事の目的は、特定のスキルを習得することだけではありません。
もっと大切なのは、目には見えない、子どもの心の土台を育むことです。

  • 「できた!」という自己肯定感: 小さな成功体験の積み重ねが、自信を育みます。
  • 「非認知能力」を育む: 集中力、忍耐力、コミュニケーション能力、問題解決能力など、学力テストでは測れない「生きる力」が育まれます。
  • 「好き」を見つける喜び: 夢中になれることを見つける経験は、子どもの人生を豊かにします。

【年齢別】子どもの成長を促す習い事リストと、その目的

子どもの発達段階に合わせて、習い事の目的も変わってきます。

▷ 0〜3歳(乳幼児期):親子の触れ合いと五感の刺激

この時期は、特定のスキル習得よりも、親子の触れ合いを深め、五感を刺激する遊びの延長のような習い事がおすすめです。

  • おすすめ: ベビーサイン、リトミック、親子スイミング
  • 目的: 親子の絆を深める、リズム感やバランス感覚を養う、水に慣れる

▷ 3〜6歳(幼児期):興味の芽を育み、社会性を学ぶ

言葉が増え、集団行動ができるようになる時期です。子どもの「好き」の芽を見つけ、社会性を育むことを目的とした習い事がおすすめです。

  • おすすめ: 体操、水泳、英語、ピアノ、絵画、ダンス
  • 目的: 体力向上、リズム感、表現力、異文化への興味、集中力、手先の器用さ

▷ 小学生(学童期):専門性を深め、自律心を育む

自分の得意なことや興味のあることが明確になってくる時期です。専門性を高めたり、自主性を育んだりすることを目的とした習い事がおすすめです。

  • おすすめ: サッカー、野球、習字、そろばん、プログラミング、英会話、学習塾
  • 目的: チームワーク、集中力、論理的思考力、問題解決能力、目標達成力

【ママナースの処方箋】習い事選びで「後悔しない」ための4つのチェックポイント

チェックポイント①:子どもの「好き」を最優先する

親が「やらせたい」と思う習い事より、子どもが「やりたい!」と目を輝かせる習い事を選びましょう。子どもの「好き」という気持ちこそが、継続する力と才能を伸ばす原動力になります。

チェックポイント②:体験レッスンを「フル活用」する

入会する前に、必ず体験レッスンに参加しましょう。子どもが本当に楽しめているか、先生との相性はどうか、教室の雰囲気はどうかを、親子でしっかり確認することが大切です。

チェックポイント③:親の「送迎負担」も考慮する

習い事は、長く続けることが大切です。送迎の負担が大きすぎると、親が疲弊し、結果的に長続きしません。無理なく続けられる範囲で、送迎方法や場所を検討しましょう。

チェックポイント④:「やめどき」も大切にする勇気を持つ

「せっかく始めたのに…」「もったいない…」と、親の気持ちで無理に続けさせるのは、子どものやる気を奪います。

子どもが「辞めたい」と言い出した時、その理由をしっかり聞き、納得できる理由であれば、辞める勇気も大切です。辞める経験も、大切な学びの一つです。


最後に。習い事は、子どもの人生を豊かにする「スパイス」

習い事は、子どもの人生を豊かにする「スパイス」のようなもの。
無理強いせず、子どもの「好き」という気持ちを大切に、一緒に最適な道を見つけていきましょう。

その子のペースで、その子らしい花を咲かせることが、何よりも大切です。
あなたの温かい眼差しが、何よりの応援になります。

【月齢別】赤ちゃんの成長発達まるわかり!寝返り・お座り・ハイハイ・歩行…促し方と注意点まとめ

「うちの子、まだ寝返りしないけど大丈夫かな?」その不安、手放しませんか?

初めての寝返り。
よちよちと、初めての一歩を踏み出した瞬間。

赤ちゃんの成長は、親にとって何よりも嬉しいもの。その小さな「できた!」に、私たちは大きな感動と喜びをもらいます。

でも、同時にこんな不安も感じていませんか?

「〇〇ちゃんはもうハイハイしてるのに、うちの子はまだ…」
「この発達、遅れているのかな?」
「何か、私がしてあげられることはないのかな?」

周りの子と比べてしまったり、インターネットの情報に一喜一憂したり…。

こんにちは!3人の娘たちの、個性豊かな成長発達を、時にハラハラしながら見守ってきた、現役ママナースの皐月です。

まず、あなたにお伝えしたいのは、赤ちゃんの成長発達は、本当に一人ひとり違う 、ということです。目安はあくまで目安。大切なのは、お子さん自身のペースを尊重し、その子らしい成長を温かく見守ってあげること です。

今日は、そんなあなたの不安を少しでも和らげるために、月齢ごとの発達の目安と、親ができる「促し方」、そして**「こんな時は注意してほしい」というサイン**を、専門家の視点から分かりやすく解説します。

さあ、お子さんの「今」を楽しみながら、成長の道のりを一緒に見守っていきましょう。


赤ちゃんの成長発達、なぜ個人差があるの?

赤ちゃんの成長発達には、大きな個人差があります。これは、脳や体の発達のスピード、性格、環境など、様々な要因が絡み合っているからです。

  • 遺伝: 親の体質や発達の傾向が遺伝することもあります。
  • 環境: 刺激の多い環境で育つ子と、そうでない子では、発達のスピードに差が出ることがあります。
  • 性格: 慎重な性格の子は、できるまで何度も練習してから行動に移すため、一見遅れているように見えることもあります。また、体を動かすことが得意な子は、言葉よりも運動が先行することもあります。

大切なのは、「発達の目安」は、あくまで「多くの赤ちゃんがこの時期にできるようになること」を示すものであり、「この時期までにできなければいけない」というものではない 、と理解することです。


【月齢別】赤ちゃんの成長発達と促し方・注意点

▷ 首すわり(生後3〜4ヶ月頃)

  • 発達のポイント: 縦抱きで頭がグラグラせず、安定する。
  • 促し方:
    • うつ伏せ遊び(タミータイム): 赤ちゃんが起きている時に、親が見守る中で短時間うつ伏せにさせましょう。首や背中の筋肉が鍛えられ、首すわりを促します。
    • 顔を見つめて話しかける: 赤ちゃんの目を見て、たくさん話しかけたり、歌を歌ったりしましょう。
  • 注意点: 生後4ヶ月を過ぎても首がすわらない場合は、小児科医に相談しましょう。

▷ 寝返り(生後5〜7ヶ月頃)

  • 発達のポイント: 仰向けからうつ伏せ、またはその逆ができる。
  • 促し方:
    • 赤ちゃんの興味を引くおもちゃを少し離れた場所に置き、寝返りしやすそうな方向に誘ってみましょう。
    • 無理に手伝わず、赤ちゃん自身の力で動けるように見守ります。
  • 注意点: 寝返りが始まったら、ベッドやソファからの転落防止対策を徹底しましょう。

▷ お座り(生後6〜9ヶ月頃)

  • 発達のポイント: 支えなしで座れる。
  • 促し方:
    • 背中を支えて座らせる練習を短時間から始めましょう。
    • 座った状態で遊ぶことで、体幹が鍛えられます。
  • 注意点: 長時間座らせすぎないようにしましょう。

▷ ハイハイ(生後7〜10ヶ月頃)

  • 発達のポイント: 手と膝を使って前に進む。
  • 促し方:
    • 赤ちゃんがハイハイしやすいように、床に障害物を置かないようにしましょう。
    • 少し離れた場所からおもちゃで誘ったり、親も一緒にハイハイしたりするのも良いでしょう。
  • 注意点: 誤飲の危険があるものは片付け、安全な環境を整えましょう。

▷ つかまり立ち(生後8〜12ヶ月頃)

  • 発達のポイント: 家具などにつかまって立ち上がる。
  • 促し方:
    • 安定した家具の近くで遊ばせ、自分でつかまり立ちができるように見守りましょう。
    • 転んでも大丈夫なように、周囲にクッションなどを置いておくと安心です。
  • 注意点: 転倒しやすいので、目を離さないようにしましょう。

▷ あんよ(生後10ヶ月〜1歳半頃)

  • 発達のポイント: 支えなしで数歩歩く。
  • 促し方:
    • 赤ちゃんが安全に伝い歩きできる環境を整えましょう。
    • 手をつないで一緒に歩いたり、少し離れた場所から「おいで」と誘ったりするのも良いでしょう。
  • 注意点: 転倒しやすいので、見守りを怠らないようにしましょう。靴を履かせるのは、一人歩きが安定してからで大丈夫です。

【ママナースの視点】「発達の遅れ」が気になったら…

「うちの子、もしかして発達が遅れている?」

そう感じたら、一人で抱え込まず、まずは専門家に相談してください。

  • かかりつけの小児科医: まずは、普段からお子さんのことをよく知っている小児科医に相談しましょう。発達の専門機関を紹介してくれることもあります。
  • 地域の保健センター: 乳幼児健診などで、保健師さんや栄養士さん、心理士さんなどが相談に乗ってくれます。地域の支援情報も教えてくれます。

大切なのは、早期発見・早期支援です。もし、発達に特性があったとしても、早くから適切なサポートを受けることで、お子さんの可能性を最大限に引き出すことができます。

そして、何よりも大切なのは、お子さん自身の「個性」を尊重することです。発達のスピードは違っても、お子さんにはお子さんなりの素晴らしい成長があります。その小さな一歩一歩を、温かい目で見守ってあげてください。


まとめ:焦らず、比べず、わが子の「今」を楽しもう

赤ちゃんの成長発達は、親にとって尽きることのない喜びと、時に不安をもたらします。

しかし、この時期は二度と戻ってきません。

周りの子と比べるのではなく、お子さん自身の「昨日」と「今日」を比べてみてください。きっと、小さな成長の積み重ねに気づくはずです。

焦らず、比べず、お子さんの「今」を心から楽しみ、その成長を一番近くで応援してあげてください。あなたのその温かい眼差しが、お子さんの健やかな成長を育む、何よりの栄養になるでしょう。

【月齢別】赤ちゃんと何して遊ぶ?ママナースが教える発達を促す遊び方ガイド

「赤ちゃんとの時間、どう過ごせばいい?」その悩み、遊びで解決できます。

「一日中、赤ちゃんと二人きり。何をして遊んであげたらいいか分からない…」
「このおもちゃ、うちの子の発達に合ってるのかな?」
「ただ抱っこしてるだけじゃ、ダメなのかな?」

毎日赤ちゃんと向き合っていると、そんな風に感じてしまう瞬間、ありますよね。
特に初めての育児だと、遊び方が分からず戸惑ってしまうことも多いのではないでしょうか。

こんにちは!3人の娘たちと、日々全力で遊びながら成長を見守ってきた、現役ママナースの皐月です。

お伝えしたいのは、赤ちゃんにとって「遊び」は「学び」そのものであるということ。
そして、特別な知育玩具がなくても、親子のふれあい遊びこそが、赤ちゃんの心と体の発達に最高の栄養になるということです。

この記事では、そんなあなたの「何して遊ぼう?」という悩みを解決するために、赤ちゃんの月齢に合わせた具体的な遊び方から、発達を促すヒントまで、専門家の視点と実体験を交えて、分かりやすく解説します。

さあ、あなたも今日から「遊びのプロ」になりましょう!


なぜ「遊び」が大切なの?赤ちゃんにもたらす5つの効果

赤ちゃんにとって、遊びは単なる暇つぶしではありません。心と体が大きく成長するための、欠かせない「お仕事」です。

  1. 脳の発達を促す: 五感をフルに使う遊びは、脳の様々な領域を刺激し、神経回路の発達を促します。
  2. 運動能力を高める: 寝返り、はいはい、たっちなど、遊びの中で自然に体を動かすことで、筋力やバランス感覚が養われます。
  3. コミュニケーション能力の基礎を築く: 親とのふれあい遊びを通して、表情を読み取ったり、声を真似したりすることで、コミュニケーションの楽しさを学びます。
  4. 社会性を育む: 「どうぞ」「ありがとう」といったやり取りや、順番を守るなどの簡単なルールを遊びながら経験します。
  5. 好奇心や探究心を育てる: 「これは何だろう?」「こうしたらどうなるかな?」という知的な好奇心を引き出し、自ら学ぼうとする力を育てます。

【月齢別】発達をぐんぐん促す!おすすめの遊び方ガイド

赤ちゃんの成長に合わせて、遊び方もステップアップさせていきましょう。

▷ 0〜3ヶ月頃:五感を優しく刺激する「ふれあい遊び」

この時期の赤ちゃんは、まだ視力もぼんやり。聴覚や触覚を優しく刺激し、親との愛着関係を築くことが最も大切です。

  • 発達のポイント: 視覚・聴覚の発達、親との愛着形成。
  • 遊び方:
    • アイコンタクトと語りかけ: ママやパパの顔が最高のおもちゃ。たくさん話しかけ、歌をうたい、目と目を合わせてニッコリ笑いかけてあげましょう。
    • 追視遊び: 赤ちゃんの目の前で、ゆっくりと動くものを左右に動かし、目で追わせます。
    • 手足のふれあい遊び: 赤ちゃんの手足を優しくマッサージしたり、歌に合わせて動かしたりします。

▷ 3〜6ヶ月頃:寝返り・おすわり期の「探究心を引き出す遊び」

首がすわり、寝返りができるようになると、赤ちゃんの見える世界がぐっと広がります。手で物を掴むこともできるようになります。

  • 発達のポイント: 首すわり、寝返り、お座り、手で物を掴む。
  • 遊び方:
    • うつ伏せ遊び(Tummy Time): 赤ちゃんをうつ伏せにして、少し離れた場所から声をかけたり、おもちゃを見せたり。首や背中の筋肉を鍛えます。
    • がらがら・布絵本: 手で掴んで音や感触を楽しむおもちゃを与えましょう。
    • 足遊び: 赤ちゃんの足を優しく触ってあげたり、足で物を蹴らせたり。

▷ 6〜9ヶ月頃:はいはい・おすわり期の「全身を使う遊び」

おすわりが安定し、はいはいで移動できるようになると、行動範囲が一気に広がります。好奇心旺盛な時期です。

  • 発達のポイント: ハイハイ、つかまり立ち、指差し、人見知り。
  • 遊び方:
    • ハイハイ競争: 広い場所で一緒にハイハイ。赤ちゃんはキャッキャと喜びます。
    • トンネル遊び: 段ボールや布団で簡単なトンネルを作り、探検ごっこを楽しみます。
    • ボール転がし: 向かい合って座り、ボールを転がし合うことで、やりとりの楽しさを学びます。

▷ 9ヶ月〜1歳頃:つかまり立ち・あんよ期の「模倣と発見の遊び」

大人の真似をしたり、指先が器用になったりするこの時期は、遊びの幅がさらに広がります。

  • 発達のポイント: あんよ、指差し要求、言葉の理解。
  • 遊び方:
    • 模倣遊び: 電話の真似、バイバイなど、簡単な身振りを真似させて遊びます。
    • 「どうぞ・ありがとう」ごっこ: おもちゃのやり取りを通して、簡単な社会性を育みます。
    • 絵本の読み聞かせ: 指差しをしながら、「ワンワンはどれかな?」などと問いかけ、言葉と物の結びつきを促します。

▷ 1〜2歳頃:よちよち歩き〜イヤイヤ期の「自己表現と全身運動」

自分で歩けるようになり、自己主張が始まる時期。言葉も爆発的に増えていきます。

  • 発達のポイント: 模倣、自己主張、言葉の爆発。
  • 遊び方:
    • おままごと・ごっこ遊び: 社会性や想像力、言葉の発達を促します。
    • お絵かき・粘土: 表現力と指先の器用さ。
    • 外遊び: 走る、跳ぶ、全身を使って思いっきり遊びましょう。

【ママナースの視点】安全に楽しく遊ぶための3つのルール

  1. 安全第一: 赤ちゃんの口(直径約4cm)より小さいものは、窒息の危険があります。トイレットペーパーの芯を通るものはNGと覚えましょう。
  2. 子どもの「好き」を尊重: 親が「こう遊んでほしい」と思うより、子どもが「こうしたい!」という気持ちを大切に。
  3. 親も一緒に楽しむ: 親が楽しそうにしていると、その気持ちは赤ちゃんにも伝わります。

最後に。最高の知育は、あなたの「笑顔」と「声」です

赤ちゃんとの遊びは、特別なスキルや高価なおもちゃは必要ありません。

大切なのは、ママやパパが心から楽しむこと。
その笑顔と温かい触れ合い、そして優しい語りかけが、赤ちゃんの心と体を育む、最高の栄養です。

今日の10分、スマホを置いて、赤ちゃんと全力で遊んでみませんか?
きっと、最高の笑顔が返ってきますよ。

【月齢別】子どものお悩み解決マップ|現役ママナースがナビゲート(0歳〜6歳)

「これって、普通?」「どうすればいいの?」子育ては、毎日が疑問と不安の連続ですよね。

子どもの小さな「できた!」に感動したのも束の間、新たな「どうして?」の壁にぶつかる。
夜中にスマホを片手に、必死で情報を検索するけれど、情報が多すぎて、何が正しいのか分からなくなってしまう…。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
私も三姉妹の育児で、それぞれの月齢・年齢で「こんな時、どうすればいいの?」と、何度も頭を抱えてきました。

そんな、一生懸命で、ちょっぴりお疲れ気味のあなたのために、**お子さんの成長に合わせた「お悩み解決マップ」**を作成しました。

このマップを頼りにすれば、あなたとお子さんが今いる地点で、どんな景色が広がり、どんな課題が待ち受けているのか、そして、その解決のヒントはどこにあるのかが、一目で分かります。

さあ、一緒に冒険の地図を広げてみましょう。あなたの現在地から、必要な情報へ、私が責任を持ってナビゲートします!


【0〜6ヶ月】すべてが初めて!不安と感動の1年間

▷ 悩み例

夜泣き、寝ぐずり、おっぱい・ミルクの量、便秘、乳児湿疹、沐浴の仕方。

▷ ママナースからのヒント

  • 夜泣き・寝ぐずり: 抱っこや授乳で安心感を。寝る前のルーティンを確立しましょう。
  • おっぱい・ミルクの量: 赤ちゃんの体重増加が順調なら大丈夫。飲みムラがあっても焦らないで。
  • 便秘: 綿棒浣腸やベビーマッサージを試してみて。
  • 乳児湿疹: 清潔と保湿が基本。ひどい場合は小児科へ。
  • 沐浴: 慣れないうちは、パパや家族に手伝ってもらいましょう。

【6ヶ月〜1歳】離乳食スタート!好奇心と後追いの時期

▷ 悩み例

離乳食の進め方、人見知り、後追い、ハイハイ・つかまり立ち、指差し。

▷ ママナースからのヒント

  • 離乳食: 焦らず、子どものペースで。アレルギーに注意しながら、色々な食材を試しましょう。
  • 人見知り・後追い: 成長の証です。ママが「大丈夫だよ」と安心させてあげましょう。
  • ハイハイ・つかまり立ち: 安全な環境を整え、自由に体を動かさせてあげましょう。
  • 指差し: 子どもの指差したものを言葉にしてあげると、言葉の発達を促します。

【1〜2歳】目が離せない!好奇心とイヤイヤ期の到来

▷ 悩み例

イヤイヤ期、言葉の遅れ、偏食、トイトレ、癇癪、友達とのトラブル。

▷ ママナースからのヒント

  • イヤイヤ期: 「自分でやりたい!」の気持ちを尊重し、共感と選択肢を与えましょう。
  • 言葉の遅れ: 絵本の読み聞かせや、実況中継で言葉のシャワーを。
  • 偏食: だしの活用や、一緒に料理をするなど、食べる楽しさを伝えましょう。
  • トイトレ: 焦りは禁物。「できた!」をたくさん褒めて、成功体験を積み重ねましょう。
  • 癇癪: 気持ちを代弁し、クールダウンできる場所を用意してあげましょう。

【2〜3歳】自己主張が強くなる!社会性の芽生え

▷ 悩み例

友達とのトラブル、叩く・噛む、嘘、スマホ・タブレットの利用、おねしょ。

▷ ママナースからのヒント

  • 友達とのトラブル: 親が介入しすぎず、見守る姿勢を。気持ちの伝え方を教えましょう。
  • 叩く・噛む: 理由を考え、気持ちを受け止めてから、いけない行動であることを伝えましょう。
  • 嘘: 嘘の裏にある子どもの気持ちを想像し、正直に話せる安心感を与えましょう。
  • スマホ・タブレット: 親子でルールを作り、時間を決めて一緒に楽しみましょう。
  • おねしょ: 叱らず、焦らず、生活習慣を見直しましょう。

【3〜4歳】幼稚園・保育園入園!集団生活のスタート

▷ 悩み例

園への適応、集団行動、人見知り、きょうだい喧嘩、習い事。

▷ ママナースからのヒント

  • 園への適応: 園の先生と密に連携し、子どもの様子を共有しましょう。
  • 集団行動: 園のルールを理解できるよう、家庭でも繰り返し伝えましょう。
  • 人見知り: 無理強いせず、子どものペースで。親が安心できる場所を提供しましょう。
  • きょうだい喧嘩: 親が仲裁しすぎず、子ども同士で解決する力を信じましょう。
  • 習い事: 子どもの「好き」を最優先し、体験レッスンを活用しましょう。

【5〜6歳】もうすぐ小学生!就学への期待と不安

▷ 悩み例

小学校入学準備、学習への意欲、反抗期、性教育、将来への不安。

▷ ママナースからのヒント

  • 小学校入学準備: 生活習慣の自立を促し、小学校への期待感を高めましょう。
  • 学習への意欲: 宿題は「教えすぎない」勇気を持ち、過程を褒めましょう。
  • 反抗期: 子どもの気持ちを受け止め、一人の人間として尊重しましょう。
  • 性教育: プライベートゾーンの教え方など、正しい知識を伝えましょう。
  • 将来への不安: 親の不安は子どもに伝わります。「今、ここ」の笑顔を大切に。

最後に。このマップは、あなたと共に成長します

子育ては、答えのない旅です。
でも、あなたは一人じゃない。

このマップが、あなたの旅の、頼れるコンパスになりますように。
そして、どんな時も、お子さんの笑顔が、あなたにとっての最高の道しるべであることを忘れないでくださいね。

【思春期の反抗期】「うざい」「別に」に心折れそうなママへ。3児の母ナースが教える親の心構え

「今日の学校どうだった?」
「…別に」
「ねぇ、ちょっと話聞い…」
「うざい!」
バタン!

閉められたのは部屋のドアだけじゃない、私の心のドアまで、大きな音を立てて閉められた気がする…。
ついこの間まで、「ママ、ママ」と笑顔で話してくれた我が子が、まるで別人のように。その冷たい態度やトゲのある言葉に、戸惑い、怒り、そして猛烈な寂しさを感じているママへ。

こんにちは。3人の娘を育てる現役看護師の皐月です。
何を隠そう、我が家も今、まさに思春期の嵐の真っ只中!上の娘たちとの間では、こんな光景は日常茶飯事です。だから、あなたのその、心がえぐられるような気持ち、痛いほどわかります。

でもね、これだけは伝えたいんです。
あなたは、何も間違ってない。そして、あなたは一人じゃない。

今日は、そんな嵐の乗りこなし方を、精神論ではなく、もっと具体的な「心の置き方」として、ママナースの視点からお話しさせてください。

この記事でわかること

  • なぜ子どもは反抗するの?その科学的な理由
  • 親の心を軽くする、ママナースの「4つの呪文」
  • 「放任」と「見守る」の決定的な違いとは?
  • 親が自分自身を守るためのセルフケアの重要性

なぜ?子どもの中で起きている「脳の工事」を理解しよう

反抗的な態度の原因は、あなたの育て方ではありません。その子の脳の中で、人生で最も激しい**「大規模な増改築工事」**が行われているからです。

思春期の子どもの脳内は、こんな状態。

  • 感情のアクセル(扁桃体)はフル稼働! → ちょっとしたことでカッとなる、感情の起伏が激しい。
  • 理性のブレーキ(前頭前野)はまだ工事中! → 感情のコントロールが効かない、後先考えずに行動してしまう。

つまり、子ども自身も、自分の中で巻き起こる嵐をどうにもできなくて、一番混乱しているんです。親にぶつけられるトゲトゲした言葉は、その「工事の騒音」が外に漏れ出しているだけ。あなた個人への攻撃ではない、と知るだけで、少し見方が変わりませんか?

心が折れそうな時に唱えたい、ママナースの「4つの呪文」

頭で分かっていても、いざ我が子を目の前にすると、感情的になってしまいますよね。そんな時、私自身が自分に言い聞かせている「呪文」を、あなたにもそっとお教えします。

呪文①:「これは戦争じゃない、嵐だ」

反抗期は、勝ち負けを決める「戦争」ではありません。ただ、そこにある自然現象としての「嵐」です。
親の役目は、子どもを打ち負かすことではなく、嵐が過ぎ去るのを耐え、いつでも帰ってこられる「灯台」でいること。嵐に立ち向かうのではなく、やり過ごすしなやかさを持ちましょう。

呪文②:「これは人格攻撃じゃない、成長痛だ」

「うざい」「キモい」…そんな言葉は、ナイフのように心をえぐりますよね。でも、それは「あなたのことが嫌い」という意味ではありません。
子どもが親から精神的に自立し、「自分」という人間を確立しようとする過程で起こる、いわば**「心の成長痛」**なんです。「ママとは違う、一人の人間なんだ!」という、不器用で、痛々しいほどの自己主張。そう捉えると、少しだけ客観的になれるはずです。

呪文③:「説教は半分、聞くのは2倍」

この時期の子どもが親に求めているのは、正論やアドバイスではありません。ただ、自分のモヤモヤした気持ちを、**ジャッジされずに聞いてくれる「安全な壁」**です。
何か言いたくなっても、グッとこらえて、まずは「そっか」「うん」と、ただただ聞く。沈黙が流れても、気にしない。以前、娘と大喧嘩したあと、何も言わずにただリビングに座っていたら、しばらくして娘が部屋から出てきて、ポツリポツリと話し始めたことがありました。あの時、正論で追い詰めなくて、本当に良かったと思っています。

呪文④:「警察署になるな、安全な港になれ」

子どもの行動を監視し、間違いを正す「警察官」になってはいけません。
どんなに外の世界で傷つき、失敗しても、**「家に帰れば、無条件で受け入れてもらえる」**と信じられる「安全な港」でいること。これが親の最大の役割です。もちろん、社会のルールを破った時には毅然とした態度も必要ですが、その根底には「あなたの味方だよ」という信頼関係が不可欠です。

ママ自身の心を大切に。「自分の酸素マスク」をつけよう

嵐の中にいる子どもを支えるには、まず、あなた自身が倒れないことが絶対条件です。
飛行機で緊急時に「まず大人が自分の酸素マスクを装着してください」と言われるのと同じ。ママが自分の心を満たしてあげることは、決してわがままではありません。

  • 信頼できる友達に、思いっきり愚痴を言う
  • 一人になれる時間に、好きな音楽を大音量で聴く
  • こっそり高級なアイスを食べる

どんな些細なことでもいい。あなたが「ふぅ…」と一息つける時間を作ってください。あなたが笑顔でいることが、結果的に、家全体の雰囲気を和らげ、子どもの心を安定させる一番の薬になるのですから。

まとめ:嵐の先には、必ず光がある

思春期のトンネルは、暗くて、長くて、終わりが見えないように感じるかもしれません。
でも、大丈夫。この嵐は、永遠には続きません。

今はただ、冷静な灯台として、どっしりと構えていてあげてください。
そして、時々でいいから、思い出してあげてください。あなたが初めて、その子を腕に抱いた日のことを。

嵐が過ぎ去った後には、少し大人びた、でもあなたのことを大切に想う、素敵な一人の人間が立っているはずです。その日を信じて、今日を、なんとか一緒に乗り越えていきましょうね。

【もしかして発達障害?】「うちの子、ちょっと違うかも…」と感じたら。ママナースが教える、親が知るべき「最初のステップ」

「周りの子に比べて、言葉が少しゆっくりかも…」
「公園に行っても、一人でずっと同じ遊びをしている…」
「保育園の先生から、集団での行動が少し苦手みたいです、と言われた…」

我が子を愛おしく思うからこそ、周りの子とのちょっとした違いに気づいた時、「もしかして…」という不安が心をよぎりますよね。

スマホで検索すればするほど、専門用語の海におぼれて、ますます孤独を感じてしまったり。「私の育て方が悪いのかな…」なんて、自分を責めてしまったり…。

その気持ち、痛いほどわかります。私も看護師として、そして3人の子を育てる母として、たくさんの親子と出会ってきました。まず、一番に伝えたいこと。それは、あなたは決して一人じゃないし、あなたのせいでは絶対にない、ということです。

この記事では、そんな不安な気持ちにそっと寄り添いながら、「じゃあ、何から始めればいいの?」という最初のギモンに、具体的にお答えしていきます。

この記事でわかること

  • 「発達障害」って、そもそも何?
  • もしかして?と感じるサインの例(ASD・ADHD・LD)
  • 一人で抱え込まないための「最初の相談先」リスト
  • 今日から家庭でできる、親のサポートと心構え
  • 子どもの可能性を信じるための、大切な視点

「うちの子、ちょっと違うかも」その正体とは?

「発達障害」という言葉だけが一人歩きして、なんだかとても怖いもののように感じてしまうかもしれません。

でも、まずはシンプルに捉えてみましょう。

結論:発達障害は「病気」ではなく、生まれ持った脳の働きの「個性」です。

育て方が原因なのではなく、脳の機能に少しだけ凸凹(でこぼこ)がある状態、とイメージしてみてください。すごく得意なことがある一方で、すごく苦手なこともある。その差が大きいのが、発達障害の特性なんです。

代表的な3つのタイプと、ママたちが「あれ?」と感じやすいサインの例を見てみましょう。

1. 自閉スペクトラム症(ASD)

一言でいうと:「人との関わり」や「コミュニケーション」がちょっぴり苦手な個性

真面目で、ルールをきちんと守るのが得意な子が多いです。

▼こんなサイン、ありませんか?

  • なかなか目が合わない、名前を呼んでも振り向きにくい
  • 言葉は話すけど、オウム返しが多かったり、会話が一方通行になりがち
  • ごっこ遊びより、ミニカーを一列に並べるなど、一人で黙々と特定の遊びに集中する
  • いつも同じ道順じゃないと嫌がるなど、変化や予定変更が苦手で、パニックになることがある
  • 特定の音や光、服のタグなどを極端に嫌がる、または好む

2. 注意欠如・多動症(ADHD)

一言でいうと:「うっかりさん」な不注意、「じっとしていられない」多動性、「待つのが苦手」な衝動性の個性

好奇心旺盛で、エネルギッシュな子が多いです。

▼こんなサイン、ありませんか?

  • 忘れ物や失くしものが、他の子よりずっと多い
  • 食事中や授業中など、座っているべき場面で立ち歩いてしまう
  • お友達との会話や遊びに、順番を待てずに割り込んでしまう
  • 話を聞いているようで、聞いていない(ように見える)ことがある
  • 思いついたら、危ないことでもすぐに行動してしまう

3. 学習障害(LD)

一言でいうと:全体的な発達に遅れはないのに、「読む」「書く」「計算する」など特定の学習だけが極端に苦手な個性

話すのは得意なのに、なぜか教科書の音読だけはつっかえる、といった様子が見られます。

▼こんなサイン、ありませんか?

  • 文字を一つ一つ拾って読むので、文章を読むのにとても時間がかかる
  • 鏡文字(左右反転した文字)をよく書く
  • 簡単な計算でも、指を使わないと難しい
  • 黒板の文字をノートに書き写すのが、とても苦手

独りで悩まないで。相談は「次の一歩」への希望です

「相談に行く」=「障害だと認めること」ではありません。

結論:子どものことをもっと深く知って、もっと楽にしてあげるための「最初のステップ」です。

ママが一人で抱え込むのが一番辛い。専門家という「子育ての仲間」を増やすつもりで、気軽にドアを叩いてみてください。

▼身近な相談窓口リスト

  • まずはココから:市区町村の保健センター、子育て支援センター
    • 乳幼児健診でおなじみの場所です。常駐している保健師さんや心理士さんは、子育ての悩みのプロ。「最近、ちょっと気になることがあって…」と切り出すだけで、親身に話を聞いてくれます。
  • かかりつけの小児科
    • いつも診てくれている先生だからこそ、成長の過程を踏まえて相談に乗ってくれることも。発達に詳しい先生を紹介してくれる場合もあります。
  • 専門的な相談なら:発達障害者支援センター
    • 各都道府県・指定都市に必ず設置されています。発達障害に関する専門的な相談や、どんな支援があるかといった情報提供、具体的な支援計画の作成まで、幅広くサポートしてくれます。
  • 通いながら支援を受ける:児童発達支援センター・放課後等デイサービス
    • 発達が気になるお子さんが、日常生活や集団生活のスキルを楽しく学べる場所です。専門の先生たちが、一人ひとりの特性に合わせたプログラムを提供してくれます。

不安な今だからこそ。ママ・パパにできるサポート

専門家につながるまでの間も、お家でお子さんのためにできることはたくさんあります。

結論:子どもの「苦手」を責めるのではなく、「安心できる環境」を作ってあげること。

▼今日からできる「ポジティブ」サポート

  • 子どもの「好き」や「得意」をたくさん見つける: 苦手なことばかりに目が行きがちですが、その子の「すごい!」を見つけて、たくさん褒めてあげましょう。それが自信のタネになります。
  • 刺激を減らして、シンプルな環境を: テレビがつけっぱなし、おもちゃが散らかりっぱなし…だと、集中するのが苦手な子は疲れてしまいます。静かで、片付いた環境を意識するだけで、子どもが落ち着くことがあります。
  • 「できた!」を積み重ねる: 高い目標は設定せず、「靴を揃えられた」「挨拶ができた」など、小さな成功体験を一緒に喜びましょう。「できたね!」のハイタッチは、魔法の言葉です。
  • ママ自身が、思いっきり息抜きをする!: 一番大事なことです。ママが笑顔でいることが、子どもの一番の安心材料。一時保育を利用したり、パパに預けたり、罪悪感なく自分の時間を作ってくださいね。

▼ついやりがち…でも避けたい「NG」行動

  • 他の子と比べる: 「〇〇ちゃんはできるのに、なんであなたは…」この言葉は、子どもの自己肯定感を深く傷つけます。
  • 「頑張ればできる」と励ます: 本人は、もう精一杯頑張っているのかもしれません。精神論ではなく、どうすればやりやすくなるか、具体的な工夫を一緒に考えてあげましょう。
  • 一人で全部抱え込む: パパ、おじいちゃんおばあちゃん、そして専門家。頼れる先はたくさんあります。ママが一人で完璧なサポートをする必要は全くありません。

まとめ:診断名は「終わり」じゃない。「理解の始まり」です

もし、将来的に何らかの診断名がついたとしても、それは決して悲観的な「終わり」ではありません。

むしろ、**その子の「取扱説明書」を手に入れて、子育てがもっと楽になる「始まり」**だと、私は思っています。

「この子は、音に敏感だから、イヤーマフをしてみようかな」
「言葉で説明するより、絵に描いて伝えた方が分かりやすいんだな」

そうやって、その子の個性を正しく理解することで、不要な叱責が減り、親子の笑顔はきっと増えていきます。

「うちの子、ちょっと違うかも…」その気づきは、お子さんからの大切なSOSであり、ママの愛情の証です。一人で抱え込まず、まずは信頼できる誰かにその気持ちを話すことから、始めてみませんか?

【ママ、頑張りすぎないで】心を軽くする「ずるい」セルフケア術|ママナースが教える、今日からできる癒やし方

鏡の中の、知らない「私」に気づいた日

朝、子どもを送り出し、山のような洗濯物を回し、仕事のメールをチェックして、息つく間もなく夕飯の準備…。ふと洗面所の鏡に映った自分を見て、ハッとした経験はありませんか?

「あれ、私、こんなに疲れた顔してたっけ…?」

自分のことはいつも後回し。それが「母親」というものだと、自分に言い聞かせて。でも、本当にそうでしょうか?

ナースとして、そして3人の娘の母として、今、頑張りすぎているあなたに、これだけは伝えたいのです。

ママの笑顔は、家族の太陽。ママの心が枯れてしまったら、おうちの中は曇ってしまうということを。

自分を大切にすることは、決してワガママではありません。家族みんなが笑顔でいるために、一番必要なことなんです。

今日は、忙しい毎日の中で、罪悪感なく、ずる賢く自分の心を満たすための「セルフケア術」を、こっそりお教えしますね。


なぜセルフケアが必要?「お母さんだから」こそ、自分を大切にすべき理由

飛行機に乗ると、必ず「酸素マスクは、まず大人が着けてから、お子さんに着けてください」とアナウンスがありますよね。それと同じです。

ママが心身ともに健康で、エネルギーに満ちていてこそ、子どもに優しく向き合い、家族に愛情を注ぐことができます。

ママの心のコップが空っぽの状態で、子どもに「愛情」という水を注ぎ続けることはできません。自分を後回しにし続けることは、巡り巡って、家族の笑顔を奪うことにも繋がりかねないのです。


【ママナースの処方箋】今日からできる「ずるい」セルフケア大全

「セルフケアなんて、そんな時間ない!」という声が聞こえてきそうです。大丈夫。特別なことじゃなくていいんです。日常の隙間に、こっそり自分を甘やかすヒントをご紹介します。

処方箋①:5分でOK!「トイレでこっそり深呼吸」

子どもに邪魔されない聖域、それはトイレ(笑)。1日に1回、5分だけでいいので、スマホを持たずにトイレにこもり、ゆっくり深呼吸をしてみましょう。

4秒かけて鼻から息を吸い、4秒止め、8秒かけて口からゆっくり吐き出す。

これだけで、暴走しがちな自律神経が整い、頭がスッキリします。ポイントは「吐く息を長く」することです。

処方箋②:「やらないこと」を決める勇気

完璧なママなんて、どこにもいません。今日、あなたが「やらなくても家は回る」ことは何ですか?

  • 夕飯は、レトルトカレーでもいい。
  • 洗濯物は、畳まずに山から取ったっていい。
  • 部屋の隅のホコリは、見て見ぬフリをしたっていい。

「〜すべき」という呪いの言葉から、自分を解放してあげましょう。家事のハードルを思いっきり下げることが、心の余裕を生みます。

処方箋③:最強の時短術「人に頼る」

「助けて」と言うことは、母親失格の烙印ではありません。むしろ、家族をチームとして運営する、賢いママの証です。

  • 夫に「お皿洗い、お願いできる?」と具体的に頼んでみる。
  • 週に一度、夕食はデリバリーやスーパーのお惣菜にしてみる。
  • 一時保育やベビーシッターを利用して、1時間だけカフェで本を読む。

一人で抱え込まない。それが一番のセルフケアです。

処方箋④:日常に「小さなご褒美」を散りばめる

高価なものである必要はありません。自分が「ちょっと嬉しい」と感じることを、意識的に日常に取り入れてみましょう。

  • 子どもが寝た後に食べる、隠しておいた高級アイス。
  • 好きな香りの入浴剤を入れて、10分だけ湯船に浸かる。
  • お気に入りのマグカップで、一杯だけ特別なハーブティーを飲む。

この「小さな楽しみ」が、明日を乗り切るガソリンになります。


最後に。世界で一番、自分を甘やかしてあげて

ママ、あなたは、本当に毎日よく頑張っています。
その頑張りを、誰よりもまず、あなた自身が認めて、褒めてあげてください。

「ちゃんとしなきゃ」という鎧を脱いで、今日から少しだけ、自分を甘やかしてみませんか?

あなたの笑顔が、家族みんなにとって、何よりの栄養なのですから。

【スマホ育児の悩み】ペアレンタルコントロール徹底活用術|ママナースが教える安全設定とフィルタリング

「スマホ、見せっぱなしで大丈夫?」その不安、お守りに変えませんか?

「ご飯の支度中、ついスマホに頼ってしまう…」
「子どもがどんな動画を見ているのか、正直把握しきれていない…」
「高額なゲーム課金や、知らない人とのつながりが怖い…」

スマホやタブレットは、子育ての便利な味方。でもその一方で、尽きない不安を感じているママ・パパは、きっと私だけではないはずです。

我が家の三姉妹がスマホを持つ時も、本当に悩みました。でも、ただ禁止するだけでは、これからのデジタル社会を生きていく力は育ちません。

そこで大切になるのが**「ペアレンタルコントロール」**です。

これは、子どもを縛り付けるためのものではありません。自転車の「補助輪」や、交通安全のための「ヘルメット」と同じ。子どもたちがデジタルという広い世界を安全に冒険するための、**親が渡せる「お守り」**なんです。

今日は、ママナースの視点から、このお守りの具体的な使い方と、何より大切な「子どもとの向き合い方」についてお話ししますね。


なぜ必要?ペアレンタルコントロールで守れる、3つの大切なこと

まず、「何のために設定するのか」を親子で共有することが、最初のステップです。

1. 有害な情報から「目」と「心」を守る

残念ながら、インターネット上には、子どもの心に深い傷を残しかねない、暴力的・性的なコンテンツや、フェイクニュースが溢れています。フィルタリング機能は、そうした情報から物理的に子どもを遠ざけ、守るための「防犯ブザー」です。

2. 使いすぎから「心」と「体」の健康を守る

夜遅くまでの動画視聴やゲームは、睡眠の質を低下させ、脳の成長や翌日の集中力に影響を与えることが、医学的にも指摘されています。看護師としても、子どもの健やかな成長のために「睡眠時間の確保」は絶対に譲れないポイント。利用時間を制限することは、子どもの健康的な生活リズムを守ることに直結します。

3. お金や個人情報のトラブルから「おうち」を守る

「気づいたら高額な課金が!」なんて、笑えない話もよく聞きますよね。また、何気なく投稿した写真から個人情報が漏れてしまう危険性も。購入制限やプライバシー設定は、こうした意図せぬトラブルから、子ども自身と家族を守るための「鍵」の役割を果たします。


【実践編】今日からできる!ペアレンタルコントロールの始め方

難しく考える必要はありません。大切なのは、親子で一緒に取り組む姿勢です。

STEP 1:一番大切!「なぜルールが必要か」を話し合おう

一方的に設定するのではなく、まずは「あなたを危険から守りたいんだよ」という親の気持ちを、しっかり言葉で伝えましょう。

「道路を渡る時に手を繋ぐのと同じで、ネットの世界でも迷子にならないように、最初は一緒にお散歩の練習がしたいんだ」と、子どもの目線で例えてあげるのもおすすめです。その上で、利用時間やアプリのルールを一緒に決めていくと、子どもも納得感を持ちやすくなります。

STEP 2:スマホの「お守り機能」を設定しよう

具体的な設定方法は、お使いの機種によって異なりますが、主に以下の2つを覚えておけば大丈夫です。

  • iPhoneなら「スクリーンタイム」
    「設定」アプリの中にあります。利用時間の上限、アプリごとの時間制限、購入の制限、閲覧できるコンテンツの年齢制限など、ほとんどのことがここで設定できます。

  • Androidなら「ファミリーリンク」
    Googleのアプリです。iPhoneのスクリーンタイムとほぼ同様の機能が使えます。親のスマホから、子どものスマホを遠隔で管理できるのが特徴です。

まずはこのどちらかを開いて、「利用時間」「コンテンツ制限」「購入制限」の3つだけでも設定してみてください。それだけで、安心感が格段にアップしますよ。

STEP 3:成長に合わせて「補助輪」を外していく

ペアレンタルコントロールは、いつまでも子どもを縛るためのものではありません。

子どもが成長し、ネットの危険性を理解し、自分で自分を律する力がついてきたら、少しずつ制限を緩めていきましょう。「今週はルールを守れたから、来週は週末のゲーム時間を30分増やしてみようか」というように、信頼を形にして見せてあげることが大切です。

最終的なゴールは、子ども自身がデジタル社会を賢く生き抜く力(デジタルリテラシー)を身につけること。その日まで、伴走し、時には軌道修正してあげるのが、親の役割なのだと思います。


デジタルは「敵」じゃない。親子で学ぶ「味方」にしよう

これからの時代、デジタルツールと無縁でいることは不可能です。だからこそ、頭ごなしに禁止するのではなく、親が正しい知識を持って、安全な使い方を教えていく必要があります。

ペアレンタルコントロールを上手に活用して、親子でネットのルールを話し合うきっかけにしてみてください。

スマホが、親子の絆を深め、子どもの世界を豊かに広げる「最高の道具」になることを、心から願っています。

【スマホデビュー】何歳から?どう約束する?ママナースと考える、親子のための「はじめの一歩」

「うちの子は、いつから?」周りが持ち始めると、焦りますよね。

「〇〇ちゃん、もうスマホ持ってるんだって」

子どもからそんな言葉を聞くと、親の心はザワつきますよね。
仲間外れにされたらかわいそう。でも、ネットいじめ、学力低下、スマホ依存、有害な情報…考え出すと、不安は尽きません。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
我が家でも、三姉妹それぞれのスマホデビューは、夫婦で何度も話し合った一大イベントでした。

その経験を通して、そして多くの親子と関わる中で、私がたどり着いた結論。それは、大切なのは「何歳から」という年齢ではなく、「どう始めるか」という親子での準備と約束なのだということです。

今日は、スマホデビューという「はじめの一歩」を、親子の絆を深めるチャンスに変えるためのヒントをお話しします。


「年齢」より大切!スマホデビューの「準備OK」チェックリスト

「小学生になったら」「中学生になったら」と年齢で区切る前に、まずはお子さんの「心の準備」ができているか、一緒にチェックしてみましょう。

  • [ ] 物をなくさずに管理できる?
    (高価なスマホを、自分で責任をもって管理できますか?)
  • [ ] おうちのルールを守れる?
    (門限やお手伝いなど、普段の約束事を守れていますか?)
  • [ ] 困った時、親に相談できる?
    (これが一番大切!嫌なこと、怖いことがあった時、隠さずに話せる関係ですか?)
  • [ ] 現実とネットの違いを、少しずつ理解している?
    (ネットの情報が全て本当ではないこと、画面の向こうにも「人」がいることを、なんとなくでもわかっていますか?)

すべてが完璧にできなくても大丈夫。でも、もし「うーん…」と悩む項目が多いなら、もう少しだけ、デビューの時期を待ってもいいのかもしれません。


【ママナースの処方箋】親子でつくる「スマホの契約書」

スマホを渡す前に、ぜひ親子で「契約書」を作ってみてください。「ルール」と言うと堅苦しいですが、「家族みんなが気持ちよく過ごすための、大切な約束だよ」と伝えて、一緒に話し合いながら作るのがポイントです。

我が家の「スマホ契約書」7か条

参考までに、我が家で実践した契約内容をご紹介しますね。

第1条(時間と場所)
夜9時以降は、リビングの充電ステーションに置きます。自分の部屋には持ち込みません。食事中、お風呂、トイレにも持ち込みません。

第2条(安全運転のために)
フィルタリング(利用できるアプリやサイトの制限)は、安全のための「シートベルト」です。親が設定し、勝手に解除しません。

第3.条(個人情報)
本名、住所、電話番号、学校名、顔がはっきりわかる写真は、絶対に公開しません。LINEなどのアイコンも、風景やペットの写真にします。

第4条(お金のこと)
ゲームの課金や、有料アプリの購入は、必ず親に相談します。無断で使った場合は、お小遣いから返します。

第5条(言葉の責任)
人が見て嫌な気持ちになる言葉、悪口は、絶対に書き込みません。自分が言われて嫌なことは、人にも言いません。

第6条(最重要!)
ネットで嫌なこと、怖いこと、困ったことがあったら、どんなことでも、必ずお父さんかお母さんに話します。話したことで、絶対に怒りません。スマホを取り上げることも、すぐにはしません。

第7.条(見直し)
この契約は、あなたの成長に合わせて、みんなで話し合って見直していきます。


親の役割は「監視」ではなく「伴走」

ルールを作って終わり、ではありません。スマホデビューは、親子でデジタルリテラシーを学ぶ、長い旅の始まりです。

  • 親も、お手本を見せる。 親が食事中にスマホをいじっていたら、子どもにルールは響きません。
  • 「監視」ではなく「関心」を。 「何を見てるの!」と怒るのではなく、「最近どんな動画が流行ってるの?」と、子どもの世界に興味を示しましょう。
  • 「信頼」を言葉で伝える。 「ルールを守ってくれてありがとう。信じているよ」と、定期的に伝えることで、子どもの責任感が育ちます。

最後に。スマホは、親子の絆を深める道具にもなる

スマホは、危険なだけの箱ではありません。正しく使えば、子どもの世界を広げ、好奇心を満たし、時には親子の絆を深めてくれる、素晴らしい道具にもなります。

スマホデビューを、親子関係がギクシャクするきっかけにするのではなく、お互いを信頼し、対話するチャンスにしてください。

親子で一緒に学びながら、賢い使い方を見つけていきましょうね。

【お手伝いは最高の知育】子どもの「生きる力」を育む!年齢別お手伝いリストと魔法の声かけ

「お手伝い」って、ママの仕事を増やす面倒なもの?

「うちの子、全然お手伝いしてくれないんです…」
「お手伝いさせたいけど、私がやった方が早いし、結局二度手間になるから…」

子育て中のママ・パパから、こんな悩みをよく聞きます。
私も三姉妹の母として、長女が小さい頃は「お手伝いなんて、まだ早いかな」「私がやった方が早いし」と思っていました。

でも、ある時気づいたんです。
「お手伝い」って、単に家事を手伝ってもらうだけじゃないんだ、と。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
実は、お手伝いは、子どもの自己肯定感責任感、そして将来の**「生きる力」**を育む、最高の知育活動なんです。

「ありがとう」「助かったよ」という感謝の言葉が、子どもの「自分は役に立てるんだ!」という自信に繋がり、次への意欲へと繋がっていきます。

今日は、子どもの発達段階に合わせたお手伝いの任せ方と、子どもが「やりたい!」と目を輝かせる、魔法の声かけについてお話しします。


お手伝いのゴールは「完璧な家事」じゃない。「家族の一員」という自信

お手伝いの目的は、家事を完璧にこなすことではありません。
子どもが「自分は家族の一員として、役に立っているんだ」と感じ、「自分は必要とされている」という自己肯定感を育むことです。

だから、多少の失敗は、大目に見るくらいの気持ちで、どーんと構えましょう。


【年齢別】子どもの「生きる力」を育むお手伝いリストと魔法の声かけ

▷ 2〜3歳:自分でやりたい気持ちを尊重する「お手伝い」

「自分でやりたい!」という気持ちが芽生える時期です。時間はかかっても、子どもの「やりたい」気持ちを尊重し、見守ることが大切です。

  • できること:
    • 脱いだ服を洗濯カゴに入れる
    • おもちゃを箱に戻す
    • 食卓を拭く(濡らした布で)
    • 野菜を洗う(安全なものから)
  • 育まれる力: 片付けの習慣、自己肯定感
  • 魔法の声かけ:
    • 「〇〇ちゃん(くん)がやってくれると、ママ嬉しいな」「ありがとう、助かるよ」
    • 「できたね!」「頑張ったね!」(結果よりもプロセスを褒める)

▷ 4〜5歳:役割意識を育む「お手伝い」

少しずつ複雑なこともできるようになり、役割意識が芽生える時期です。家族の一員として、責任感を持ってお手伝いができるようになります。

  • できること:
    • 食器を運ぶ(割れにくいものから)
    • 洗濯物を畳む(タオルなど簡単なものから)
    • 自分の部屋を片付ける
    • 食卓の準備・片付け
  • 育まれる力: 責任感、段取り力
  • 魔法の声かけ:
    • 「〇〇ちゃん(くん)のおかげで、食卓がきれいになったね!」「〇〇ちゃん(くん)が畳んでくれたから、お洋服が気持ちいいね!」(お手伝いの結果がどうなったかを具体的に伝える)
    • 「これは〇〇ちゃん(くん)のお仕事だね!」(役割を明確にする)

▷ 6〜8歳(小学校低学年):自分で考えて行動する「お手伝い」

自分で考えて行動できるようになる時期です。お手伝いの内容も、より実践的なものへとステップアップしていきましょう。

  • できること:
    • お風呂掃除(安全な洗剤で)
    • ゴミ出し
    • 簡単な料理(卵を割る、野菜をちぎるなど)
    • 自分の持ち物の管理
  • 育まれる力: 問題解決能力、自己管理能力
  • 魔法の声かけ:
    • 「どうしたらもっと効率よくできるかな?」「何か困っていることはない?」
    • 「〇〇がいてくれるから、ママは本当に助かっているよ」(感謝の気持ちを伝え続ける)

▷ 9〜12歳(小学校高学年):家族を支える「お手伝い」

家族の一員として、家事の一部を担う意識が芽生えます。

  • できること:
    • 自分の朝食を作る
    • ペットの世話
    • 家族の洗濯物を畳む
    • 買い物リストの作成
  • 育まれる力: 計画性、家族への貢献意識
  • 魔法の声かけ:
    • 「〇〇が作ってくれた朝ごはん、最高に美味しいね!」
    • 「〇〇がいてくれるから、ママは安心して仕事に行けるよ」

ママナースからの安全・衛生アドバイス

  • 危険なものは手の届かない場所に: 包丁、ハサミ、洗剤などは厳重に管理しましょう。
  • 火傷・怪我の予防: 火を使うお手伝いは、必ず大人が付き添い、目を離さないようにしましょう。
  • 手洗い・消毒の徹底: 食材を触る前や、お手伝いの後には、石鹸で丁寧に手洗いをさせましょう。

最後に。お手伝いは、最高の「愛のメッセージ」

お手伝いは、家事を分担させることだけが目的ではありません。

それは、**「あなたは、この家族にとって、必要で、大切な存在なんだよ」**と伝える、最高の「愛のメッセージ」です。

今日から、お子さんと一緒に「家族チーム」として、おうちのことを楽しんでみませんか?
きっと、親子の絆も深まり、子どもの自己肯定感もぐんぐん育っていくはずです。

【おねしょ卒業】「いつまで続くの?」と悩むママへ。ママナースが教える、叱らない・焦らないサポート術

朝、シーツの冷たさに、ため息をついていませんか?

朝の光の中、シーツに広がったおねしょの跡を発見した時の、あの、がっかりした気持ち…。

「またか…」

つい、そんな言葉が口から漏れてしまう。濡れたシーツやパジャマを片付けながら、イライラと自己嫌悪の波が押し寄せてくる。そんな経験、ありませんか?

子どものおねしょは、親にとっても、そして何より、子ども自身にとっても、デリケートで辛い問題です。

でも、まずこれだけは知ってください。おねしょは、しつけの問題ではありません。本人のやる気がないわけでも、親の育て方が悪いわけでも、決してないのです。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
今日は、おねしょの本当の原因と、親子で笑顔で「卒業」を目指すための、具体的なサポート方法についてお話しします。


なぜ?おねしょの「3つの原因」を知れば、ママはもっと優しくなれる

おねしょの主な原因は、体の機能がまだ成長の途中だから。大きく分けて、3つの理由があります。

  1. 夜間の尿量が多い
    夜間に作られる尿の量を減らす「抗利尿ホルモン」というホルモンの分泌が、まだ不安定なため、夜間もたくさんのおしっこが作られてしまいます。

  2. 膀胱がまだ小さい
    作られたおしっこを、朝まで溜めておけるだけの膀胱の大きさが、まだ十分にないのです。

  3. 尿意で目覚められない
    膀胱がいっぱいになっても、「おしっこがしたい!」という信号で目を覚ます脳の機能が、まだ未熟なのです。

つまり、おねしょは「わざと」ではなく、「体の仕組み」の問題。そう理解するだけで、親の心はぐっと楽になりませんか?


【ママナースの処方箋】今日からできる、おねしょサポート術

おねしょ卒業のために、親ができることは「トレーニング」ではなく「サポート」です。

処方箋①:【最重要】焦らない、叱らない、比べない

これが、おねしょサポートの鉄則です。
おねしょをしてしまった朝は、淡々と後片付けをしましょう。そして、「大丈夫だよ」「気にしないで」と、お子さんを安心させてあげてください。

他の子と比べるのも絶対にNG。「〇〇ちゃんはもうしないのに」という言葉は、子どもの自尊心を深く傷つけます。

処方箋②:夜の「お約束」を習慣にする

無理のない範囲で、生活習慣を見直してみましょう。

  • 夕食後の水分はコップ1杯まで。 ただし、喉が渇いているのを我慢させる必要はありません。
  • 寝る前に、必ずトイレに行くことを、毎日の習慣にしましょう。
  • 体を冷やさない。 寝る前にお風呂でしっかり温まる、腹巻をするなど、体が冷えると尿意を感じやすくなるのを防ぎます。

処方箋③:ママの「イライラ」を減らす環境づくり

おねしょの後片付けは、本当に大変ですよね。親のストレスを減らす工夫も、大切なサポートの一環です。

  • 防水シーツ(おねしょシーツ)を活用する。 これがあるだけで、「布団まで濡れたらどうしよう…」というストレスが激減します。
  • 替えのパジャマや下着を、枕元に置いておく。 夜中に濡れても、すぐに着替えられるように準備しておくとスムーズです。

これはNG!おねしょを悪化させる「やってはいけない行動」

良かれと思ってやっていることが、逆効果になることもあります。

  • 夜中に無理やり起こしてトイレに行かせる
    深い睡眠を妨げ、成長ホルモンの分泌や、尿意で目覚める脳の成長を邪魔してしまいます。

  • 叱る・罰を与える
    「おねしょしたら、ゲーム禁止!」などは最悪の対応です。子どもに過度なストレスを与え、症状を悪化させる原因になります。

  • プレッシャーをかける言葉
    「もう小学生なんだから」「明日はお泊まり会だから、絶対しないでね」といった言葉は、子どもを追い詰めるだけです。


もしかして?病院に相談した方が良いケース

基本的には、成長とともに自然となくなっていくおねしょですが、以下のような場合は、一度かかりつけの小児科や泌尿器科に相談してみることをお勧めします。

  • 小学生になっても、週に数回以上おねしょが続く
  • 一度おねしょがなくなったのに、また始まってしまった(二次性夜尿症)
  • 昼間にも、おもらしをすることがある
  • おしっこをする時に痛がるなど、他の症状がある

専門的な治療(内服薬やアラーム療法など)で、改善することもあります。

最後に。ゴールは「親子で笑える朝」

おねしょの卒業は、身長が伸びるのと同じで、一人ひとりペースが違います。
親が焦らず、「大丈夫、大丈夫」とどーんと構えていることが、子どもにとって何よりの安心材料になります。

シーツが濡れていない朝、「できたね!」と親子でハイタッチできる日が来るのを、笑顔で待ってあげましょう。
その日は、あなたが思っているより、きっとすぐそこまで来ていますよ。

【おうち救急箱】ママナースが作った「子どもの病気・ケガ」お悩み解決マップ|発熱・嘔吐・ケガの判断に

深夜2時、体温計の「39.5℃」に心臓が凍る。その時、あなたはどうしますか?

ぐったりと赤らんだ顔で、浅い呼吸を繰り返す我が子。暗闇に光る体温計の「39.5℃」の文字。

「どうしよう…救急車?夜間病院?それとも、ただの風邪?」

心臓がドクドクと音を立て、頭が真っ白になる感覚。きっと、子育て中のあなたなら、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

ナースとして働く私でさえ、我が子が病気の時は冷静ではいられません。知識があるはずなのに、我がこととなると、ただただ不安な一人の母親になってしまうのです。

このページは、そんな「もしもの時」に、あなたが少しでも落ち着いて行動するための「お守り」です。3姉妹の母として、そして現役ナースとしての経験を総動員して作った、家庭でできる「お悩み解決マップ」

ぜひブックマークして、いざという時にすぐ開けるようにしてくださいね。


症状別お悩み解決マップ|家庭でのケアと「病院へ行く」サイン

CASE 1:発熱・けいれん

子どもの体調不良で最も多い「発熱」。一番大切なのは、**熱の高さよりも「子どもの機嫌と様子」**です。

▶︎ まずは、おうちでケア

  • 水分補給: 麦茶やイオン飲料など、本人が飲めるものを少しずつ、こまめに与えましょう。
  • 食事: 無理に食べさせる必要はありません。食べたがるなら、おかゆやうどん、ゼリーなど消化の良いものを。
  • 服装と室温: 汗をかいたらこまめに着替えさせ、涼しく快適な環境を保ちましょう。厚着のさせすぎは禁物です。
  • 解熱剤: 38.5℃以上で、ぐったりして眠れない、水分が摂れないなど、辛そうな時に使いましょう。熱を下げることが目的ではなく、あくまで「症状を和らげて体を休ませる」ためのお守りです。

▷【!】すぐに病院へ行くべきサイン

  • 生後3ヶ月未満の赤ちゃんの38℃以上の発熱
  • けいれんを起こした(特に5分以上続く、左右非対称、繰り返す場合)
  • 呼吸が速い、苦しそう、肩で息をしている
  • 意識がはっきりしない、ぐったりして視線が合わない
  • 水分が全く摂れず、半日以上おしっこが出ていない
  • 体に紫色の斑点(押しても消えない発疹)がある

CASE 2:嘔吐・下痢

見ている親も辛いお腹の症状。何よりも怖いのは「脱水」です。

▶︎ まずは、おうちでケア

  • 水分補給が最優先: 吐き気が強い時は、無理に飲ませず、15〜30分ほど胃を休ませます。その後、経口補水液(OS-1など)や麦茶を、ティースプーン1杯から。5分おきに少しずつ与え、飲めるようなら徐々に量を増やします。
  • 食事: 吐き気が治まったら、本人が食べたがるものを。おかゆ、すりおろしリンゴ、野菜スープなどから始めましょう。乳製品や柑橘類、油っこいものは避けて。
  • おしりのケア: 下痢が続くとおしりがかぶれやすくなります。おむつ替えのたびに、ぬるま湯で優しく洗い流してあげましょう。

▷【!】すぐに病院へ行くべきサイン

  • 脱水症状がある(唇がカサカサ、泣いても涙が出ない、おしっこの量が極端に少ない)
  • 血便が出た、便が白っぽい(ロタウイルスの可能性)
  • 噴水のように激しく吐く、緑色の吐瀉物
  • 激しい腹痛を伴い、ぐったりしている

CASE 3:咳・鼻水

風邪の代表的な症状ですが、咳の種類によっては注意が必要です。

▶︎ まずは、おうちでケア

  • 加湿: 空気が乾燥すると咳が出やすくなります。加湿器を使ったり、濡れタオルを干したりして、湿度を50〜60%に保ちましょう。
  • 水分補給: のどを潤すと、痰が切れやすくなります。
  • 鼻水の吸引: 鼻が詰まって眠れない、ミルクが飲めない時は、鼻吸い器で優しく吸い取ってあげましょう。
  • 楽な姿勢: 咳で眠れない時は、クッションやタオルで上半身を少し高くしてあげると呼吸が楽になります。

▷【!】すぐに病院へ行くべきサイン

  • 犬が吠えるような「ケンケン」という咳、またはオットセイのような咳(クループ症候群の可能性)
  • 息を吐くときに**「ゼーゼー」「ヒューヒュー」**という音がする(喘息や気管支炎の可能性)
  • 呼吸が速く、小鼻がヒクヒクしている
  • 息を吸うときに、胸や鎖骨の間がペコペコとへこむ(陥没呼吸)
  • 顔色や唇の色が悪い(青白い、紫色)

CASE 4:ケガ(頭を打った・すり傷)

元気な子ほど、ケガはつきもの。慌てず、正しい初期対応を。

▶︎ 頭を打った場合

打った直後に大声で泣き、その後ケロッとしていれば、ひとまず安心なことが多いです。冷たいタオルなどで冷やしながら、最低でも24時間は様子を注意深く観察しましょう。

▷【!】すぐに病院へ行くべきサイン(頭を打った後)

  • 意識がない、ぼーっとしている、呼びかけへの反応が鈍い
  • けいれんを起こした
  • 何度も吐く
  • 手足の動きがおかしい、左右で違う
  • 瞳の大きさが左右で違う

▶︎ すり傷・切り傷の場合

  • 洗浄が第一: まずは、水道水で傷口の砂や泥をしっかりと洗い流します。石鹸を使ってもOK。
  • 消毒は不要: 昔と違い、今は消毒液で傷口を刺激することは推奨されていません。洗浄が一番の消毒です。
  • 湿潤療法: キズパワーパッドのような湿潤療法用の絆創膏を使うと、きれいに早く治りやすいです。

我が家の「おうち救急箱」の中身

いざという時のために、最低限これだけは揃えておくと安心です。

  • 体温計
  • 子ども用の解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)
  • 経口補水液(粉末タイプが場所を取らず便利)
  • 鼻吸い器
  • 保湿剤(ワセリンなど)
  • 大小さまざまなサイズの絆創膏
  • 湿潤療法用の絆創膏
  • 滅菌ガーゼ
  • サージカルテープ
  • 小さなハサミ
  • 毛抜き(トゲ抜き用)

最後に。最大の武器は「ママの直感」です

このマップは、あくまで一般的な目安です。

何より大切なのは、毎日お子さんを見ているあなたの「なんだかいつもと違う」という直感。その感覚は、どんな医学書よりも正しいことがあります。

「これくらいで病院に行くのは大げさかな?」なんて、絶対に思わないでください。迷ったら、ためらわずに、かかりつけ医や#8000(子ども医療電話相談)に電話してくださいね。

あなたの不安が、少しでも軽くなりますように。心から願っています。

【アトピーっ子】かゆい!辛い!ママナースが教える、正しいスキンケアと保湿で肌バリアを強化する秘訣

夜中に響く、ポリポリという音。朝、シーツに滲む血の跡。

「かゆい、かゆい…」
そう言って、眠い目をこすりながら、自分の体を掻きむしる我が子。
夜中にその音で目が覚め、朝、シーツに血が滲んでいるのを見つけた時の、胸が張り裂けそうな気持ち。

アトピー性皮膚炎の子どもを持つママ・パパにとって、この光景は、本当に辛いものですよね。

「代わってあげたい」
「どうして、こんなに痒いの?」

その気持ち、痛いほどわかります。
でも、どうか自分を責めないでください。アトピーは、あなたの育て方のせいでは、決してありません。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
今日は、アトピーっ子の辛いかゆみの悪循環を断ち切るための、**正しいスキンケアの「基本のき」**について、徹底的にお話しします。


なぜ?アトピーっ子の肌で起きていること

アトピー性皮膚炎の肌は、一言でいうと**「バリア機能が壊れて、スカスカになっている状態」**です。

健康な肌は、レンガとセメントのように、細胞と脂質がしっかり組み合わさって、外部の刺激(汗、ホコリ、細菌など)から体を守っています。
しかし、アトピーっ子の肌は、このセメントが不足しているため、刺激が入りやすく、水分も逃げやすい。だから、乾燥して、かゆくなるのです。

そして、「かく→さらにバリアが壊れる→もっと痒くなる」という、負のスパイラルに陥ってしまいます。
このスパイラルを断ち切る鍵こそが、毎日の「スキンケア」なのです。


【ママナースの処方箋】かゆみの悪循環を断つ!3つの鉄則

スキンケアの基本は、**「①優しく洗う」「②すぐ保湿」「③薬は正しく」**の3つです。

鉄則①:洗浄|ゴシゴシは厳禁!「泡」で優しく

汗や汚れは、かゆみの原因になります。でも、洗いすぎは禁物。

  • ぬるま湯で: 熱いお湯は、肌の潤いを奪います。38〜40℃のぬるま湯で。
  • たっぷりの泡で: 石鹸はよく泡立て、ナイロンタオルなどは使わず、手で優しく撫でるように洗いましょう。泡が、汚れを吸着してくれます。
  • しっかり流す: シャワーで、石鹸成分が残らないように、丁寧に洗い流します。
  • 優しく拭く: 清潔なタオルで、こすらずに、ポンポンと押さえるように水分を吸い取ります。

鉄則②:保湿|お風呂上がり「5分以内」がゴールデンタイム!

これが、スキンケアで最も重要なポイントです!
お風呂上がりの肌は、水分をたっぷり含んでいますが、同時に、ものすごいスピードで乾燥していきます。

お風呂から上がったら、5分以内!
肌がまだしっとりしている「ゴールデンタイム」に、たっぷりの保湿剤を塗りましょう。

  • 量は「たっぷり」と: 「少し多いかな?」と思うくらいが正解です。塗った後、ティッシュが貼り付くくらいが目安。
  • 擦り込まない: 毛穴を詰まらせないよう、毛の流れに沿って、優しく、一方通行で塗るのがコツです。
  • 1日2回以上: 朝の着替えの時と、お風呂上がりの最低2回。日中も、乾燥が気になったらこまめに塗りましょう。

鉄則③:薬|ステロイドは「怖い」?いいえ、「味方」です

「ステロイドは怖い」というイメージ、ありますか?
確かに、自己判断で長期間ダラダラと使い続けるのはよくありません。

でも、医師の指導のもと、適切な強さの薬を、適切な量、適切な期間使うのであれば、炎症をしっかり抑え、壊れた肌バリアの回復を助けてくれる、**非常に心強い「味方」**です。

怖いのは、中途半端に塗って炎症を長引かせてしまうこと。医師に指示された量を、しっかり守って塗りましょう。


日常生活でできる、ちょっとした工夫

  • 衣類: 肌に直接触れるものは、チクチクしない綿100%がおすすめ。タグも切ってあげましょう。
  • 爪: 短く切り、やすりで丸くしておくと、掻き壊しを防げます。
  • 汗対策: 汗をかいたら、こまめに濡れたタオルで拭くか、シャワーで流しましょう。

最後に。長い目で、焦らず、一緒に。

アトピー性皮膚炎との付き合いは、時に長く、根気がいるものです。良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ肌が強くなっていきます。

「どうして良くならないの…」と、一人で抱え込まないでください。
かかりつけの皮膚科の先生や、私たちのようなナース、地域の保健師さんなど、頼れる人はたくさんいます。

正しいケアを続ければ、お子さんの肌は、必ず落ち着いてきます。
その日を信じて、焦らず、お子さんと一緒に、一歩ずつ進んでいきましょう。

「この子の将来、大丈夫?」漠然とした不安に。ママナースが教える、親の心を軽くする思考術

子どもの寝顔を見ながら、ふと「この子の将来は…」と考えてしまう夜

すやすやと眠る、天使のような我が子の寝顔。
その愛おしい姿を見つめながら、ふと、胸の奥がざわつくことはありませんか?

「うちの子、友達とうまくやっていけるかな」
「勉強につまずいたら、どうしよう」
「この変化の激しい社会で、ちゃんと自立して生きていけるんだろうか…」

子どもの未来を想うからこその、親の愛。
でも、その愛情が、いつしか「不安」という名の重い雲になって、あなたの心を覆い尽くしてしまっては、元も子もありません。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
今日は、そんな、親なら誰もが抱える「見えない不安」の正体と、その重荷を少しだけ軽くするための「心の処方箋」について、お話ししたいと思います。


なぜ私たちは不安になるの?それは「愛」の証。でも…

子どもの将来を心配するのは、あなたが深く、真剣に、お子さんを愛している証拠です。まずは、そんなご自身の気持ちを、優しく認めてあげてくださいね。

ただ、その不安が大きくなりすぎると、私たちは「今、ここ」にある幸せを見失いがちになります。特に、SNSで目にする、他の家庭の「キラキラした部分」と、自分の家庭の「日常」を無意識に比べてしまい、焦りや不安を増幅させてしまうことも少なくありません。

大切なのは、コントロールできない未来を憂うのではなく、コントロールできる「自分の心の持ち方」を変えていくことです。


【ママナースの処方箋】心を軽くする、4つの思考術

難しいことはありません。今日からできる、ちょっとした考え方のヒントです。

処方箋①:「未来」から「今、ここ」へピントを合わせる

私たちは、あまりにも遠い未来を、見つめすぎてしまうことがあります。
そんな時は、意識的にピントを「今、この瞬間」に戻してみましょう。

  • 今日の、お子さんの笑顔は何でしたか?
  • 今日、お子さんが見せてくれた、面白い行動は何でしたか?
  • 今日、お子さんを「愛おしい」と感じたのは、どんな瞬間でしたか?

未来への不安は、今日の「愛おしい」の積み重ねで、少しずつ上書きしていくことができます。

処方箋②:「事実」と「不安」を切り分ける

私たちの頭の中は、「実際に起きていること(事実)」と、「まだ起きていないことへの心配(不安)」がごちゃ混ぜになりがちです。これを、意識的に切り分けてみましょう。

  • 事実: 「子どもが、算数のテストで悪い点をとった」
  • 不安: 「このままでは、勉強が全部できなくなって、良い学校にも行けず、将来、仕事に就けなくなってしまうかもしれない…!」

こうして書き出してみると、後者がいかに壮大な「if(もしも)」の物語であるかに気づくはずです。私たちが対処すべきは、「事実」だけ。この場合なら、「次のテストに向けて、どこが分からなかったのか、一緒に復習してみようか」と考えるだけでいいのです。

処方箋③:「子どもの力」を信じてみる

親が思うより、子どもはずっと強く、しなやかです。
色々なことに悩み、失敗し、傷つきながらも、自分自身の力で立ち直り、成長していく力を持っています。

私たち親の役目は、子どもの前に立ちはだかる石を全て取り除き、道を舗装してあげることではありません。

子どもが、自分の足で、自分の力で、石を乗り越えていく力があると信じ、後ろからそっと見守ること。

時には、転んで怪我をしないように、近くで待機してあげる。それだけで、十分なのかもしれません。

処方箋④:「親自身の人生」を大切にする

子どもは、親の所有物ではありません。そして、親の人生もまた、子どものためだけにあるのではありません。

ママやパパが、自分の好きなことや、やりたいことを見つけて、楽しそうに生きている姿を見せること。それが、子どもにとって「大人になるって、なんだか楽しそうだな」と感じる、何よりの生きた教育になります。


最後に。最高の応援団長でいよう

子どもの人生は、子どものもの。
私たちは、その物語の、最高の読者であり、一番の応援団長でいればいいのかもしれません。

未来を心配するその時間を、今日、子どもをぎゅっと抱きしめる時間に変えてみませんか。
あなたのその温かい眼差しと、揺るがない信頼が、お子さんが未来を切り拓く、一番の力になるはずです。

魔の2歳児の「イヤイヤ」が激減!親も楽になる魔法の2択クイズとは

「イヤ!」「自分でやる!」「やだ!」…魔の2歳児の「イヤイヤ」に、あなたは、どう対応していますか?

朝、着替えをさせようとすれば「イヤ!」
ご飯を食べさせようとすれば「イヤ!」
公園から帰ろうとすれば「イヤ!」

魔の2歳児。
何を言っても「イヤ!」
何をしても「イヤ!」
そのたびに、あなたは、イライラが募り、つい、感情的に叱ってしまっていませんか?
そして、そのたびに、子どもの、不満そうな顔を見て、「あーあ、またやっちゃった…」と、自己嫌悪に陥る。

3姉妹の母である私も、毎日、この「イヤイヤ期」という名の「嵐」と、格闘してきました。
「このイヤイヤ、いつまで続くんだろう…」
「私って、なんてダメな母親なんだろう…」
そんな不安に、押しつぶされそうになる日もありました。

でも、ナースとして、そして、母として、たくさんの子どもたちと接してきた中で、私は、あることに気づいたんです。

それは、イヤイヤ期は、決して「悪いこと」ばかりではない、ということ。
むしろ、「私を見て!」「自分の意思を認めて!」という、子どもからの大切なサインなのだ、と。
そして、親の対応次第で、親子の関係が良好になり、親も楽になる、**魔法の「2択クイズ」**がある、と。

今日は、そんな、イヤイヤ期に悩むママへ。
親も楽になる魔法の2択クイズと、イヤイヤ期を乗り切るためのヒントについて、お話しさせてください。

イヤイヤ期は「私を見て!」のサイン。自我の芽生えと成長の証

まず、知っておいてほしいこと。
それは、イヤイヤ期は、子どもが、「自分」という存在を認識し、自分の意思を表現しようとする、大切な時期だ、ということです。

  • 「自分は、こうしたい!」という、強い意思。
  • 「自分は、こう感じている!」という、感情の表現。

これらは、子どもが、一人の人間として、自我の芽生えを迎え、自立心を発達させている証拠なのです。
そして、その「イヤ!」という言葉の裏には、「親の関心を引きたい」「自分の存在を認めてほしい」という、強い欲求が隠されています。

つまり、イヤイヤ期は、子どもが、親の愛を確かめ、自分の存在価値を認識するための、大切な「愛の確認作業」でもあるのです。

「イヤ!」を頭ごなしに叱ると、どうなる?自己肯定感の低下に繋がる可能性

では、「イヤ!」を頭ごなしに叱ると、どうなるでしょうか。

子どもは、

  • 「自分の気持ちを表現することは、悪いことなんだ」
  • 「ママは、私の気持ちをわかってくれない」
  • 「自分は、ダメな子なんだ」

と、無意識のうちに、感じてしまう可能性があります。
その結果、自分の気持ちを表現することを諦めてしまったり、自己肯定感が低下してしまったりすることも、少なくありません。

自分の気持ちを表現することは、生きていく上で、非常に大切なスキルです。
そのスキルを、親の対応によって、摘んでしまわないように、私たちは、少しだけ、心の持ち方を変える必要があるのかもしれません。

イヤイヤ期を乗り切る!親の対応3つのヒント

イヤイヤ期は、親にとって、イライラの原因になることもあります。
でも、それを「成長の証」と捉えることで、親の心も、少し楽になります。

ヒント1:「5秒ルール」で、まずは全力で見る!

どんなに忙しくても、まずは、**手を止めて、5秒間、子どもの目を見て、全力で「見てあげる」**ことを意識してみてください。
「〇〇ちゃん、どうしたの?」
「ママ、ちゃんと見てるよ」
と、短い言葉でもいいので、子どもの気持ちに寄り添ってあげましょう。
たった5秒でも、子どもにとっては、「ママが、私のことを見てくれた!」という、大きな満足感に繋がります。

ヒント2:「魔法の2択クイズ」を出す!自分で決めたという主体性を育む

子どもが「イヤ!」と言った時、「どっちがいい?」と、子どもに選択肢を与えるようにしましょう。

  • 「お着替え、赤のTシャツと、青のTシャツ、どっちがいい?」
  • 「ご飯、スプーンとフォーク、どっちで食べる?」
  • 「公園、ブランコと滑り台、どっちから行く?」

どちらを選んでも、親の最終的なゴール(着替える、ご飯を食べる、公園から帰る)にたどり着ける選択肢を用意することがポイントです。
子どもは、「自分で決めた」という主体性が生まれることで、納得して行動しやすくなります。

ヒント3:「共感」と「受容」の姿勢。「そうなんだね」「そういう気持ちになるよね」

子どもの気持ちを否定せず、「そうなんだね」「そういう気持ちになるよね」「〜したかったんだね」と、共感することが大切です。
「公園、もっと遊びたかったんだね。悲しいね」
「お菓子、もっと食べたかったんだね。残念だね」
と、子どもの感情を、親が、言葉にして、受け止めてあげるのです。
この共感が、子どもにとって、「ママは、私の気持ちをわかってくれる」という、大きな安心感に繋がります。

イヤイヤ期を通して、子どもが学ぶこと

イヤイヤ期は、親にとって大変な時期かもしれません。
しかし、それは、子どもが、

  • 自分の気持ちを表現すること。
  • 自分で選択すること。
  • 他者との折り合いをつけること。

など、社会性を学ぶための、大切な機会でもあります。

叱るのではなく、子どもの気持ちを受け止め、適切に対応することで、子どもの自己肯定感を育み、社会性を身につけさせることができます。

イヤイヤ期は、親子の絆を深めるチャンスでもあります。
どうか、あなたの目の前で、自分の気持ちを表現しようとする我が子を、
「わがままな子」だと、決めつけないでください。
その「イヤ!」は、あなたへの、そして、自分自身への、大切なメッセージなのですから。

本嫌いな子でも「読んで!」とせがむように。ナースが実践する魔法の読み聞かせ術

「本より、ゲームがいい」その一言に、がっかりしているママへ

「読書は、子どもの脳を育てる」
「語彙力や、想像力が豊かになる」

そんなことは、痛いほど、わかっている。
わかっているからこそ、子どものために、良かれと思って、たくさんの絵本を買い与え、寝る前に、読み聞かせの時間を作ろうと、努力する。

でも、当の本人は、絵本には見向きもせず、
「ゲームしたい」
「YouTubeが見たい」
と、そっぽを向くばかり…。

その姿に、「このままで、この子の国語力は、大丈夫かしら…」と、焦りと、不安と、そして、ちょっぴりのがっかりを感じているママ、多いのではないでしょうか。

大丈夫。3姉妹の母である私も、かつては、全く同じ悩みを抱えていました。
でも、ある時、私が「読み聞かせ」の方法を、ほんの少しだけ、変えてみたのです。
すると、あれほど本に興味のなかった娘たちが、「ママ、もっと読んで!」「今日の夜も、あの本の続き、読んでくれる?」と、目を輝かせて、せがんでくるようになったのです。

今日は、そんな、我が家で起きた、小さな奇跡の「魔法の読み聞かせ術」について、お話しさせてください。

なぜ、あなたのお子さんは「本が嫌い」なのか?

まず、知っておいてほしいこと。
それは、あなたのお子さんは、決して**「本が嫌い」なわけではない**、ということです。
ただ、まだ、「本を読むことの、本当の楽しさ」を知らないだけなのです。

そして、皮肉なことに、その「本嫌い」を、加速させてしまっているのが、私たち親の、

「読ませなきゃ!」
「本好きに、育てなきゃ!」

という、強すぎる「義務感」や「焦り」なのかもしれません。
親が、必死になればなるほど、子どもは、本を「勉強」や「親からのノルマ」のように感じてしまい、ますます、本から、心が離れていってしまうのです。

やってませんか?子どもの“本嫌い”を加速させる「NG読み聞かせ」

良かれと思って、つい、やってしまいがちな、NGな読み聞かせがあります。

  • 読み終わった後に、教訓を垂れる
    →「このお話の教訓はね…」「だから、嘘をついちゃいけないんだよ」などと、道徳的な解説を始めてしまう。

  • 感想を、無理やり言わせようとする
    →「どうだった?」「面白かったでしょ?」と、子どもの気持ちを、親の期待通りに、コントロールしようとする。

  • 文字を、指で追いながら、正確に読もうとする
    →子どもは、親の表情や、声のトーン、その場の雰囲気から、物語を感じ取っています。親が、文字を読むことに必死になると、その楽しさが、半減してしまいます。

本嫌いな子でも「読んで!」とせがむようになる、魔法の読み聞かせ術・3つのコツ

では、どうすれば、子どもが、本の魅力に、自ら気づいてくれるのでしょうか。
私が実践した、たった3つのコツをご紹介します。

コツ①:クライマックスで「続きは、また明日ね!」

これが、最も効果的な、魔法の言葉です。
物語が、一番盛り上がって、「え、この後、どうなっちゃうの!?」と、子どもが、固唾を飲んで、聞き入っている、その最高の場面で、

「ごめん!ママ、ちょっと、喉が痛くなっちゃった…。続きは、また明日のお楽しみね!」

と、少し意地悪に、中断するのです。
これは、海外ドラマなどでよく使われる「クリフハンガー」という手法。
子どもは、「続きが気になって、気になって、仕方がない!」という状態になり、翌日の読み聞かせの時間を、心から、待ち遠しく思うようになります。

コツ②:ママが、世界で一番、楽しそうに読む

上手に、アナウンサーのように、読む必要なんて、全くありません。
大切なのは、ママ自身が、その物語の世界に、どっぷりと浸かり、心から、楽しんで読むこと。

登場人物になりきって、声色を七変化させたり、
おかしな場面では、子どもと一緒に、ゲラゲラ笑ったり、
悲しい場面では、本気で、涙ぐんでみたり…。

その、楽しそうなママの姿こそが、子どもにとって、「この本、なんだか、すごく面白そうだぞ!」という、最高の動機付けになるのです。

コツ③:本選びの「全権」を、子どもに委ねる

親が「読んでほしい、ためになる本」ではなく、子どもが「今、読みたい本」を、図書館や本屋さんで、自由に、選ばせてあげましょう。

たとえ、それが、うんちの絵本でも、
キャラクターものの、迷路の本でも、
何度、読んだかわからない、同じ本でも、
絶対に、否定しないこと。

まずは、**「自分で選んだ、大好きな本を、大好きなママに、読んでもらう」**という、楽しくて、幸せな、成功体験を、たくさん、たくさん、積ませてあげることが、何よりも、優先です。

読み聞かせは「勉強」じゃない。「親子の、最高のコミュニケーション」です

読み聞かせは、国語の勉強の時間ではありません。
それは、親と子が、肌を寄せ合い、同じ物語の世界を、一緒に冒険する、かけがえのない、コミュニケーションの時間。

親が「読ませなきゃ」という、重い鎧を脱ぎ捨てて、
ただ、子どもと一緒に、その世界を、楽しむこと。

その、温かくて、幸せな時間の記憶こそが、子どもの心の中に、「本って、楽しい!」という、一生モノの、大切な宝物を、残してくれるのだと、私は信じています。

夫にイラっとしたら、それは「期待」してるから。夫婦喧嘩を激減させた、たった一つの言葉の魔法

夫の言動にイライラし、夫婦喧嘩が絶えない…その原因は、もしかしたら「期待」かもしれません

「なんで、言わなくても、これくらいやってくれないの?」
「なんで、私の気持ちを、わかってくれないの?」
「なんで、いつも、私ばっかり…」

夫の言動に、イライラが募り、つい、感情的にぶつかってしまう。
そして、夫婦喧嘩が絶えず、ギクシャクした関係に、疲弊しているママ、多いのではないでしょうか。

3姉妹の母である私も、かつては、夫へのイライラが募り、夫婦喧嘩ばかりしていました。
「どうして、私の気持ちを、わかってくれないんだろう…」
「どうして、もっと、協力してくれないんだろう…」
そう、夫を責めてばかりいました。

でも、ナースとして、そして、母として、たくさんの夫婦と接してきた中で、私は、あることに気づいたんです。

それは、夫へのイライラの根源は、**「期待」**である、ということ。
そして、その「期待」を、夫への「伝え方」を一つ変えるだけで、夫婦喧嘩が激減する、という、たった一つの「言葉の魔法」がある、と。

今日は、そんな、夫へのイライラに悩むママへ。
夫婦喧嘩を激減させ、夫婦を「最強のチームメイト」に変えるための、魔法の「伝え方」について、お話しさせてください。

夫へのイライラは、なぜ起こる?それは「期待」の裏返し

夫にイライラする時、その感情の裏には、必ず、**「期待」**が隠されています。

  • 「夫には、こうしてほしい」
  • 「夫は、こうあるべきだ」
  • 「夫なら、私の気持ちを察してくれるはず」

そういった「期待」があるからこそ、それが裏切られた時に、私たちは、イライラするのです。
期待は、愛情の証でもあります。
夫に期待するからこそ、イライラする。
そう考えると、少しだけ、夫へのイライラが、愛おしく感じられるかもしれません。

しかし、その「期待」を、言葉にしない限り、夫には伝わりません。
そして、言葉にしない「期待」は、不満の種となり、夫婦関係をギクシャクさせてしまうのです。

「言わなくてもわかるでしょ」は、夫婦関係を壊す魔法の言葉

「言わなくてもわかるでしょ」
「察してほしい」

そう願うママの気持ちは、痛いほどわかります。
でも、残念ながら、男性は、女性ほど、察する能力が高くありません。
夫は、エスパーではありません。
ママの期待を言葉にしない限り、夫には伝わらないのです。

そして、この「言わなくてもわかるでしょ」という気持ちが、夫婦間のすれ違いを生み、夫婦喧嘩の原因となってしまいます。
夫は、「何をすればいいのかわからない」
ママは、「なんでわかってくれないの」
このギャップが、夫婦関係を壊してしまうのです。

夫婦喧嘩を激減させた!魔法の「伝え方」3つのヒント

では、どうすれば、夫へのイライラを減らし、夫婦喧嘩を激減させることができるのでしょうか。

ヒント1:「〜してほしい」を具体的に伝える

曖昧な言葉ではなく、「〇〇してほしい」と具体的に伝えることが大切です。
「手伝って」という言葉は、夫には「何をすればいいのかわからない」と伝わってしまいます。
「ゴミ出しお願い」「お風呂、子どもたちと一緒に入ってくれる?」「寝かしつけ、お願いできる?」
と、具体的に、何をしてほしいのかを伝えましょう。
夫は、具体的に指示されることで、「自分が何をすればいいのか」が明確になり、行動しやすくなります。

ヒント2:「感謝」と「承認」を伝える。どんなに小さなことでも

夫が何かしてくれたら、どんなに小さなことでも、「ありがとう!助かったよ!」と具体的に感謝し、承認することが大切です。
「ゴミ出し、ありがとう!助かったよ!」
「子どもと遊んでくれて、ありがとう!ママ、その間に、夕飯の準備ができたよ!」
夫は、自分の行動が、ママの役に立っている、と実感することで、次も「やろう」という気持ちになります。
「言わなくてもわかるでしょ」ではなく、言葉にして伝えましょう。

ヒント3:「SOS」は具体的に、そして早めに。限界になる前に

ママが限界になる前に、「今、これとこれが辛いから、〇〇してほしい」と具体的にSOSを出すことが重要です。
「今、夕飯の準備で手が離せないから、子どもたちのお風呂、お願いできる?」
「今日は、本当に疲れてるから、寝かしつけ、お願いできる?」
夫は、ママが具体的に困っていることを知ることで、「自分が何をすればいいのか」が明確になり、行動しやすくなります。
「察してほしい」ではなく、「伝えて」みましょう。

夫婦は「チーム」。二人で子育てを楽しむために

夫へのイライラは、愛情の裏返しである「期待」から生まれます。
その期待を言葉にして伝え、感謝と承認を惜しまないこと。
そして、具体的にSOSを出すこと。

この魔法の「伝え方」が、夫婦喧嘩を激減させ、夫婦を「最強のチームメイト」に変えるのだと、私は信じています。

夫婦は「チーム」です。
ママ一人で抱え込まず、夫を巻き込み、二人で子育てを楽しむこと。
それが、ママも子どもも、そして夫も、みんなが幸せになれる道です。

どうか、あなたの孤独を、一人で抱え込まないでください。
そして、夫を信じて、もう一度、「伝える」ことに、チャレンジしてみてください。
きっと、あなたの目の前に、新しい景色が広がるはずです。

朝、子どもが起きない!イライラ叱る前に見直したい「睡眠の質」と夜の習慣

「早く起きなさい!」その怒鳴り声で、あなたの一日は始まっていませんか?

朝日が差し込む、清々しい朝。
…のはずが、我が家は毎朝、戦場です。

「〇〇!もう7時だよ!起きなさい!」
「あと5分…」
「5分前にも同じこと言ったでしょ!早くしないと、保育園(学校)遅れるよ!」

布団を剥ぎ取り、体を揺すり、最後は怒鳴り声で、無理やり子どもを起こす。
朝から親子でぐったり。笑顔のないまま、慌ただしく玄関を飛び出していく…。

そんな毎日に、自己嫌悪と無力感を抱えているママ、多いのではないでしょうか。
私も、もちろんその一人でした。

でも、ナースとして「睡眠」について学ぶ中で、私はハッとさせられたのです。
子どもが朝起きられないのは、単なる「朝寝坊」や「やる気の問題」ではなく、夜の「睡眠の質」が、著しく低下しているサインかもしれない、ということに。

今日は、朝のイライラバトルを終わらせるために、叱る前に見直してほしい「夜の習慣」についてお話しします。

なぜ、あなたのお子さんは、朝起きられないのか?

「うちの子、夜はたっぷり寝てるはずなのに…」
そう思うかもしれません。
でも、大切なのは、睡眠の「長さ」だけではありません。
どれだけ深く、ぐっすりと眠り、体と脳を休息させられているか、という**「睡眠の質」**が、何よりも重要なのです。

そして、その睡眠の質を大きく左右しているのが、他ならぬ「寝る前の過ごし方」なのです。

ナースが警鐘!子どもの睡眠の質を著しく下げる「NGな夜の習慣」

良かれと思ってやっていることや、つい許してしまっていることが、お子さんの安眠を妨げているかもしれません。

NG①:寝る直前までの、スマホ・テレビ・ゲーム

スマホやテレビの画面から発せられるブルーライトは、脳を覚醒させ、眠りを誘うホルモン「メラトニン」の分泌を、強力に抑制してしまいます。寝る直前まで光の刺激を浴びていると、脳は「まだ昼だ!」と勘違いし、全く眠る準備ができません。

NG②:寝る前の、激しいプロレスごっこ

パパが帰ってきて、嬉しくて、ついプロレスごっこや追いかけっこ。楽しい時間ですが、寝る前に体を激しく動かすと、活動モードの交感神経が優位になり、心も体も興奮状態に。これでは、スムーズに寝付くことはできません。

NG③:熱すぎるお風呂

寒い日、体を温めようと、熱いお風呂にザブン!と入りたくなりますよね。
でも、私たちの体は、深部体温がぐっと下がる過程で、眠気が訪れるようにできています。熱すぎるお風呂は、体の芯まで温めすぎてしまい、かえって寝つきを悪くする原因になります。

NG④:寝る前の、叱責やダメ出し

「今日、〇〇ができてなかったでしょ」「明日は、ちゃんと〇〇しなさいよ」
寝る前に、その日の反省会をしていませんか?
不安やストレスは、子どもの安眠を妨げる、最大の敵です。叱られた記憶を抱えたままでは、子どもは安心して、深い眠りの世界に入っていくことができません。

「ぐっすり眠れる子」にする、魔法のナイトルーティン

では、どうすれば、睡眠の質を高めることができるのでしょうか。
親子で楽しく取り組める、おすすめの「夜の習慣」をご紹介します。

1. 夕食後から、部屋の照明を「夕焼けモード」に

煌々とした白い光の蛍光灯は、脳を覚醒させてしまいます。
夕食が終わったら、部屋の照明を、暖色系の、少し暗めの明かりに切り替えてみましょう。間接照明などを活用するのもおすすめです。「もうすぐ、お休みモードだよ」と、脳に優しく教えてあげるのです。

2. 寝る1〜2時間前に「ぬるめのお風呂」でリラックス

お風呂は、38〜40℃くらいの、少しぬるいかな?と感じるくらいのお湯に、10〜15分、ゆっくり浸かるのがベスト。
お風呂で一旦上がった深部体温が、時間をかけて自然に下がっていくことで、布団に入る頃には、最高の眠気が訪れます。

3. 寝る前の30分は「親子の静かな時間」と決める

スマホやテレビは、思い切ってOFFに。
その代わり、

  • 親子で、好きな絵本を読む
  • 静かな音楽を、小さな音で流す
  • 今日あった、楽しかった出来事を、3つだけ話し合う

など、親子で穏やかに過ごす「入眠儀式」を作りましょう。

4. 「大好きだよ」の言葉とハグで、一日を締めくくる

一日の終わりに、一番大切なこと。
それは、お子さんを、絶対的な安心感で満たしてあげることです。

ぎゅーっと抱きしめて、
「今日も一日、楽しかったね」
「大好きだよ」
「明日も、いっぱい遊ぼうね」

と、ポジティブな言葉で、一日を締めくくる。
ママの愛情に包まれて眠りについた子は、心も体も、深くリラックスすることができます。

穏やかな夜が、笑顔の朝を作る

子どもが朝、スッキリと起きられないのは、決して、本人のやる気だけの問題ではありません。
その背景には、質の良い睡眠が取れていない、という、体からのSOSが隠れているのかもしれません。

「早く起きなさい!」と、朝から怒鳴ってしまう、そのエネルギー。
ほんの少しだけ、お子さんが「ぐっすり眠れる」夜の環境づくりに、シフトしてみませんか?

質の高い睡眠は、子どもの心と体の成長にとって、最高の栄養です。
穏やかな夜の習慣が、親子にとって、笑顔で一日を始められる、最高の朝を、きっと連れてきてくれますよ。