トイレトレーニング

【ママナースが解説】トイトレが進まない…焦らないで!膀胱の成長を待つ「見守る育児」

「また、失敗しちゃった…」
「どうして、うちの子だけ進まないんだろう…」

トイトレ(トイレトレーニング)って、本当に焦りますよね。
周りの子が成功していると、「うちの子は遅れているのかな?」と、不安な気持ちでいっぱいになるママも少なくないのではないでしょうか。

私も3姉妹のトイトレを経験しましたが、長女は比較的スムーズだったのに、次女はなかなか進まなくて、私も焦りやイライラを感じたことがあります。

「早くオムツを卒業させないと…」
「保育園で困っちゃうかな…」

そんなママたちの気持ち、痛いほどよくわかります。でも、現役ママナースの私だからこそ伝えたいのは、**「焦らないで!」**ということ。

今日は、トイトレが進まずに悩むママたちへ、子どもの体の成長とトイトレの関係、そして親のストレスを減らす「見守る育児」のコツについて、私の経験も交えながらお話ししたいと思います。

この記事でわかること

  • トイトレが進まないのはママのせいじゃない!子どもの膀胱の成長とトイトレの関係
  • 親のストレスが一番の敵!焦らず見守る育児の心構え
  • トイトレを楽しく進めるための具体的なヒント
  • もしもの時に頼れる場所や相談先

【結論】トイトレは膀胱が育てば自然と外れる!親の焦りは子どもに伝わる

トイトレは、子どもが「もうおしっこ・うんちを我慢できる」という体の準備ができて初めて成功するもの。だから、子どもの膀胱が育ち、脳からの指令でコントロールできるようになるまでは、どんなに頑張ってもうまくいきません

トイトレが進まないのはなぜ?(ママのせいじゃない理由)

  • 膀胱の未熟さ:子どもの膀胱は小さく、ためられる尿の量が少ないです。また、尿意を感じてから排泄するまでの時間も短いため、間に合わないことが多いです。
  • 脳の発達段階:尿意を感じ、トイレまで移動し、服を脱いで排泄する、という一連の動作をコントロールするには、脳の機能が十分に発達している必要があります。
  • 精神的な要因:ママの焦りやプレッシャーが子どもに伝わり、トイレを嫌がったり、失敗を恐れたりすることもあります。

トイトレの適齢期は一般的に2歳半~3歳頃と言われますが、これはあくまで目安。一人ひとりの成長には個人差があります。焦らず、子どものサインを見逃さないことが大切です。

親のストレスが一番の敵!焦らず見守る育児の心構え

私もナースの知識としては「膀胱が育てば大丈夫」とわかっていても、自分の子どものこととなると、つい「もっと早く!」と思ってしまいました。でも、その焦りが子どもに伝わって、逆効果になることも。

  • 完璧を目指さない:「今日はお漏らしゼロ!」なんて日を目指さず、「1回でもトイレでできたね!」と、小さな成功を喜びましょう。
  • 比べない:よその子と比べるのは、ママ自身が一番辛くなります。その子の成長は、その子のペースで進みます。
  • 「失敗」ではなく「経験」:お漏らしは失敗ではなく、「次はこうすればいいんだ」という学びの経験です。怒ったり責めたりせず、「次はおしっこ出そうになったら教えてね」と優しく声をかけましょう。

トイトレを楽しく進めるための具体的なヒント

私の経験と看護師としての知識から、トイトレを楽しく進めるためのヒントをいくつかご紹介します。

  1. 子どもの興味を引き出す
    • 可愛い補助便座や踏み台を用意する。
    • トイレに子どもの好きなキャラクターのポスターを貼る。
    • トイレの絵本を読み聞かせる。
    • 「おしっこ出たら、ぴっぴっと鳴るよ!」など、ゲーム感覚で楽しませる。
  2. 成功体験を可視化する
    • トイレで成功したら、カレンダーにシールを貼る。
    • 「できたねシート」を作る。
    • 小さなご褒美を用意する(お菓子、シールなど)。
  3. 具体的な声かけを意識する:「おしっこ出た?」ではなく、「おしっこ、どこから出るかな?」など、子どもの意識を体に向ける声かけをしてみましょう。
  4. タイミングを見計らう
    • おむつが濡れていないタイミング(食後、朝起きた時など)。
    • 「おしっこ」のサイン(体をくねらせる、股を触るなど)を見逃さない。
    • まずは1日1回でも、トイレに誘ってみることから始めましょう。

もしもの時に頼れる場所や相談先

トイトレは個人差が大きいからこそ、一人で悩まずに、周りを頼ることが大切です。

  • 地域の保健師さん:保健センターでは、トイトレに関する相談会や個別相談を行っていることが多いです。
  • 小児科医:膀胱の機能など、医学的な観点からのアドバイスがもらえます。おしっこの回数や量など、気になることがあれば相談しましょう。
  • 保育園の先生:日中の様子を把握しているので、具体的なアドバイスやサポートをしてくれるはずです。

まとめ:親子の成長を見守る、トイトレの道のり

トイトレは、子どもの成長の証であり、親にとっても子どもの成長を間近で見守る大切な機会です。
なかなか進まなくても、決して自分を責めないでください。あなたの頑張りは、子どもに伝わっています。

私自身、3姉妹のトイトレを通して、「子どもの成長を信じて待つ」ことの大切さを学びました。
完璧なトイトレなんて、どこにもありません。大切なのは、子どもが安心して、自分のペースで成長できる環境を整えてあげること。

もし疲れたら、一息つきましょう。あなたは一人じゃないし、頑張りすぎなくても大丈夫。
あなたの優しい見守りが、きっと子どもを笑顔にするはずです。応援しています!

【魔の2歳児】イヤイヤ期・言葉の遅れ・トイトレに悩むママへ。現役ナースが教える「心の処方箋」

スーパーの床で、天使が「怪獣」に変わった日

あれは忘れもしない、次女が2歳になったばかりの頃。夕方の混み合うスーパーで、お菓子売り場の前を通りかかった瞬間、事件は起きました。

「これ、ほしい!」
「おうちに帰ってからね」
「イヤ!いま!いまほしいのーーー!!」

次の瞬間、彼女は床にひっくり返り、手足をバタつかせて大絶叫。周りの人の「あらあら…」という視線が突き刺さり、私は顔から火が出る思いで、その場にしゃがみ込むしかありませんでした。

「昨日まであんなにニコニコの天使だったのに、どうして…?」

もし、あなたが今、同じように感じているなら。まず、これだけは伝えさせてください。**「ママ、毎日ほんとうにお疲れさま。あなたは、ひとりじゃないよ」**と。

「魔の2歳児」と呼ばれるこの時期は、子どもの「自分」が爆発的に芽生える、成長の証。大変だけど、かけがえのない時間です。

今日は、3姉妹の育児に奮闘してきたママナースとして、そして、何度もスーパーの床で途方に暮れた先輩ママとして(笑)、この嵐の時期を乗り切るための「心の処方箋」をお渡ししますね。

なぜ?どうして?イヤイヤ期の「困った」の裏側にある本当の気持ち

目の前の「イヤ!」に振り回される前に、まずは2歳児の心の中をそっと覗いてみましょう。理由がわかると、不思議とこちらの心にも余裕が生まれます。

「自分でやりたい!」心の叫び

2歳児の頭の中は、「自分で!」「私が!」という気持ちでいっぱいです。でも、それをうまく伝える言葉や、やり遂げる体の使い方がまだ未熟。そのもどかしさが、「イヤ!」という最大の自己主張となって爆発するんです。

服を「自分で着たい」のにうまく袖に腕が通らない。そんな時、手伝おうとすると「イヤ!」と怒るのは、「手伝ってほしくない」のではなく、「うまくできない自分が悔しい!」という気持ちの表れだったりします。

「ママ、大好き!」の裏返し

信じられないかもしれませんが、親を困らせる行動は、愛情の裏返しであることも多いんです。「こんなにワガママを言っても、ママは僕を好きでいてくれる?」と、親の愛情を試しているんですね。大変なイヤイヤほど、ママへの信頼の証、なんて言われることもあります。

【悩み別】ママナースの心の処方箋|今日からできること

それでは、具体的なお悩みごとに、具体的な対応策を見ていきましょう。

CASE1:「イヤイヤ期」の嵐を乗り切るには?

真正面から「ダメ!」とぶつかるのは、火に油を注ぐようなもの。上手にかわして、子どもの気持ちを別の方向へ誘導してあげるのがコツです。

  • 処方箋①:気持ちを代弁する
    「そっか、今は着替えたくない気分なんだね」「公園から帰りたくなかったよね、楽しかったもんね」と、まずは子どもの気持ちを言葉にして受け止めてあげましょう。「わかってくれた」と感じるだけで、子どもの興奮は少しクールダウンします。

  • 処方箋②:魔法の二択
    「(着替えない子に)赤い服と青い服、どっちがいい?」「(お風呂に入らない子に)アヒルさんとゾウさん、どっちと入る?」と、子どもに選ばせてみましょう。「自分で決めた」という小さな成功体験が、子どもの自尊心を満たします。

  • 処方箋③:遊びに変える
    「どっちが早く靴を履けるか、競争だ!」「お片付け競争、よーいどん!」など、なんでもゲームにしてしまうのも手。我が家では「お着替えマンに変身だ〜!」がよく効きました(笑)。

CASE2:「言葉の発達」がゆっくりで心配…

言葉の発達は、本当に個人差が大きいもの。うちの長女はおしゃべりでしたが、次女は単語がなかなか増えず、私も内心ヤキモキした経験があります。

周りの子と比べて焦る気持ち、痛いほどわかります。でも、大丈夫。大切なのは、お子さん自身のペースを信じて、言葉のシャワーをたくさん浴びせてあげることです。

  • 処方箋①:絵本の読み聞かせ
    これは最強のインプットです。色々な言葉や表現に触れられるだけでなく、ママの膝の上で絵本を読む時間は、子どもの情緒を安定させる最高のコミュニケーションになります。

  • 処方箋②:ママは実況アナウンサー
    「あ、ワンワンだね。かわいいね」「りんご、シャクシャク美味しいね」と、目に見えるもの、聞こえるもの、感じるものをどんどん言葉にしてあげましょう。無理に教え込もうとしなくて大丈夫。ただ、楽しそうに語りかけるだけでいいんです。

CASE3.:「トイレトレーニング」が全然進まない!

トイトレは、焦りが一番の禁物です。「おしっこ、出る前に教えてね」は、大人にとっては簡単ですが、子どもにとっては「体の中の感覚を察知して、それを言葉で伝え、トイレまで我慢する」という超高度なミッション。

体が準備できていないのに始めても、親子で疲弊するだけ。まずは「トイレは楽しい場所」というイメージ作りから始めましょう。

  • 処方箋①:トイレをデコレーション
    好きなキャラクターのポスターを貼ったり、可愛い便座カバーを用意したり。まずは「行きたくなる」場所に。

  • 処方箋②:ハードルを極限まで下げる
    「座れただけで100点満点!」「おしっこが出なくても、トイレに座れたの、すごいね!」と、とにかく褒めちぎる!成功体験を積み重ねることが大切です。

  • 処方箋③:失敗しても、絶対に叱らない
    失敗してしまった時、親がガッカリしたり、叱ったりすると、子どもはトイレに行くこと自体が怖くなってしまいます。「大丈夫、大丈夫!また今度やってみようね」と、笑顔で後始末をする。これが一番の近道です。

頑張るママへ。完璧なママじゃなくて、笑顔のママでいよう

2歳児育児の真っ只中にいると、まるで出口のないトンネルにいるように感じて、孤独に押しつぶされそうになる日もありますよね。

でも、どうか自分を責めないでください。
イライラして、つい声を荒げてしまう日があって当たり前。
ご飯を作る気力がなくて、デリバリーに頼る日があったっていいんです。

大切なのは、100点のママを目指すことではありません。ママ自身が心から笑える時間を、1分でも多く作ること。そのためには、パパや家族、地域のサービスなど、周りを頼る勇気も必要です。

嵐のような2歳児との日々は、必ず終わりが来ます。そして、過ぎ去ってしまえば、あの「イヤ!」さえも、愛おしい思い出に変わるはず。

今、この瞬間だけの、お子さんとのユニークで面白い毎日を、どうか少しでも楽しんでくださいね。心から応援しています。

【おねしょ卒業】「いつまで続くの?」と悩むママへ。ママナースが教える、叱らない・焦らないサポート術

朝、シーツの冷たさに、ため息をついていませんか?

朝の光の中、シーツに広がったおねしょの跡を発見した時の、あの、がっかりした気持ち…。

「またか…」

つい、そんな言葉が口から漏れてしまう。濡れたシーツやパジャマを片付けながら、イライラと自己嫌悪の波が押し寄せてくる。そんな経験、ありませんか?

子どものおねしょは、親にとっても、そして何より、子ども自身にとっても、デリケートで辛い問題です。

でも、まずこれだけは知ってください。おねしょは、しつけの問題ではありません。本人のやる気がないわけでも、親の育て方が悪いわけでも、決してないのです。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
今日は、おねしょの本当の原因と、親子で笑顔で「卒業」を目指すための、具体的なサポート方法についてお話しします。


なぜ?おねしょの「3つの原因」を知れば、ママはもっと優しくなれる

おねしょの主な原因は、体の機能がまだ成長の途中だから。大きく分けて、3つの理由があります。

  1. 夜間の尿量が多い
    夜間に作られる尿の量を減らす「抗利尿ホルモン」というホルモンの分泌が、まだ不安定なため、夜間もたくさんのおしっこが作られてしまいます。

  2. 膀胱がまだ小さい
    作られたおしっこを、朝まで溜めておけるだけの膀胱の大きさが、まだ十分にないのです。

  3. 尿意で目覚められない
    膀胱がいっぱいになっても、「おしっこがしたい!」という信号で目を覚ます脳の機能が、まだ未熟なのです。

つまり、おねしょは「わざと」ではなく、「体の仕組み」の問題。そう理解するだけで、親の心はぐっと楽になりませんか?


【ママナースの処方箋】今日からできる、おねしょサポート術

おねしょ卒業のために、親ができることは「トレーニング」ではなく「サポート」です。

処方箋①:【最重要】焦らない、叱らない、比べない

これが、おねしょサポートの鉄則です。
おねしょをしてしまった朝は、淡々と後片付けをしましょう。そして、「大丈夫だよ」「気にしないで」と、お子さんを安心させてあげてください。

他の子と比べるのも絶対にNG。「〇〇ちゃんはもうしないのに」という言葉は、子どもの自尊心を深く傷つけます。

処方箋②:夜の「お約束」を習慣にする

無理のない範囲で、生活習慣を見直してみましょう。

  • 夕食後の水分はコップ1杯まで。 ただし、喉が渇いているのを我慢させる必要はありません。
  • 寝る前に、必ずトイレに行くことを、毎日の習慣にしましょう。
  • 体を冷やさない。 寝る前にお風呂でしっかり温まる、腹巻をするなど、体が冷えると尿意を感じやすくなるのを防ぎます。

処方箋③:ママの「イライラ」を減らす環境づくり

おねしょの後片付けは、本当に大変ですよね。親のストレスを減らす工夫も、大切なサポートの一環です。

  • 防水シーツ(おねしょシーツ)を活用する。 これがあるだけで、「布団まで濡れたらどうしよう…」というストレスが激減します。
  • 替えのパジャマや下着を、枕元に置いておく。 夜中に濡れても、すぐに着替えられるように準備しておくとスムーズです。

これはNG!おねしょを悪化させる「やってはいけない行動」

良かれと思ってやっていることが、逆効果になることもあります。

  • 夜中に無理やり起こしてトイレに行かせる
    深い睡眠を妨げ、成長ホルモンの分泌や、尿意で目覚める脳の成長を邪魔してしまいます。

  • 叱る・罰を与える
    「おねしょしたら、ゲーム禁止!」などは最悪の対応です。子どもに過度なストレスを与え、症状を悪化させる原因になります。

  • プレッシャーをかける言葉
    「もう小学生なんだから」「明日はお泊まり会だから、絶対しないでね」といった言葉は、子どもを追い詰めるだけです。


もしかして?病院に相談した方が良いケース

基本的には、成長とともに自然となくなっていくおねしょですが、以下のような場合は、一度かかりつけの小児科や泌尿器科に相談してみることをお勧めします。

  • 小学生になっても、週に数回以上おねしょが続く
  • 一度おねしょがなくなったのに、また始まってしまった(二次性夜尿症)
  • 昼間にも、おもらしをすることがある
  • おしっこをする時に痛がるなど、他の症状がある

専門的な治療(内服薬やアラーム療法など)で、改善することもあります。

最後に。ゴールは「親子で笑える朝」

おねしょの卒業は、身長が伸びるのと同じで、一人ひとりペースが違います。
親が焦らず、「大丈夫、大丈夫」とどーんと構えていることが、子どもにとって何よりの安心材料になります。

シーツが濡れていない朝、「できたね!」と親子でハイタッチできる日が来るのを、笑顔で待ってあげましょう。
その日は、あなたが思っているより、きっとすぐそこまで来ていますよ。

【2歳児のトリセツ】イヤイヤ期・言葉・トイトレに悩むママへ贈る、3児の母ナースの処方箋

スーパーの床に寝転がって、手足をバタつかせ、火がついたように泣き叫ぶ我が子。
原因は、「お菓子を買ってくれなかった」ただそれだけ。
周りの人の「あらあら…」という視線が、背中に突き刺さる。
このまま床の穴に吸い込まれて、消えてなくなりたい…。

こんにちは!3人の娘を育てる、現役ママナースの皐月です。
これは、かつて次女が2歳だった頃の、我が家の日常の一コマ。もし今、あなたが画面の前で「うちと全く同じ…」と頷いているなら、まず、ぎゅーっと、固くハグをさせてください。

魔の2歳児、天使の2歳児。
めまぐるしく成長する我が子に、喜びを感じる瞬間もあれば、その理解不能な行動に、本気で途方に暮れてしまう日もありますよね。

今日は、そんな2歳児育児の「3大お悩み」であるイヤイヤ期・言葉の発達・トイレトレーニングについて、「完璧な解決策」ではなく、ママの心が少しだけ軽くなる**「お守りのような処方箋」**を、私の3度の経験と看護師の知識から、お話しさせてください。

この記事でわかること

  • なぜ「イヤ!」は、実は成長の証なのか?
  • 言葉の爆発期をサポートする、親の関わり方
  • トイトレで焦らない!「その子なりのタイミング」の見極め方
  • ママ自身が、自分を責めずに乗り切るための心構え

処方箋①:「イヤイヤ期」という名の、初めての”自分”宣言

昨日まであんなに素直だったのに、朝から晩まで「イヤ!」「自分で!」の大合唱。ママとしては、本当にイライラしますよね。
でも、看護師の視点から見ると、これは**「自我の芽生え」**という、素晴らしい成長の証なんです。

彼らは「ママが嫌い」と言っているわけではありません。
「僕は、ママとは違う、一人の人間なんだ!」
そう、人生で初めての”自分”宣言を、不器用な「イヤ!」という言葉で、必死に表現しているのです。

イヤイヤ期を乗り切る魔法の言葉

  • 究極の選択肢を与える
    「どっちの服、着る?」「赤と青、どっちのコップがいい?」
    子どもに「自分で選べた!」という満足感を与えることで、すんなり動いてくれることが増えます。
  • 気持ちを代弁してあげる
    「公園から帰りたくなくて、悲しいんだね」「自分でやりたかったのに、ママがやっちゃって、悔しかったね」
    まずは「あなたの気持ち、分かってるよ」と共感してあげるだけで、子どもの興奮はスッと収まることがあります。
  • ゲームにしちゃう
    「どっちが早く、靴を履けるかな?よーい、ドン!」「お片付け競争、スタート!」
    「やらなきゃいけないこと」を「楽しい遊び」に変換するのは、最強のテクニックです。

処方箋②:「言葉の発達」は、インプットの量が爆発に繋がる

「うちの子、まだ全然話さない…」「ワンワン、ブーブーしか言わないけど大丈夫?」
周りの子と比べて、焦ってしまう気持ち、痛いほど分かります。

でも、思い出してください。赤ちゃんは、ママのお腹の中にいる時から、ずーっとあなたの声を聞いてきました。子どもたちの頭の中には、言葉のシャワーを溜め込む、巨大なダムがあるんです。

今は、そのダムに、必死に水を溜めている**「インプTット期」**。
コップの水が溢れるように、ダムの水がいっぱいになった時、言葉は堰を切ったように溢れ出します。その瞬間は、本当に感動的ですよ。

言葉のダムを満たすために、ママができること

  • 実況中継アナウンサーになる
    「さあ、お散歩に行こうね。赤いお靴を履いて、と」「あ、ワンワンだね。可愛いねぇ」
    あなたが目にするもの、やることを、ただただ言葉にして聞かせてあげるだけで、子どもの中の言葉のダムは、どんどん満たされていきます。
  • 絵本は最高のパートナー
    一日5分でもいい。膝の上に抱っこして、一緒に絵本を読む時間を作ってみてください。文字を追う必要はありません。「ブーブー、大きいね」「りんご、美味しそうだね」と、絵を指差しながら話すだけで、子どもの語彙力は豊かになります。
  • 言い間違いは、訂正しない
    「でんちゃ(電車)」「ちょーちょ(ちょうちょ)」…可愛いですよね(笑)。その言い間違いを、無理に訂正する必要はありません。「そうだね、電車だね」と、正しい言葉をさりげなく返してあげるだけで十分です。

処方箋③:「トイレトレーニング」は、焦らないのが一番の近道

「周りはもうオムツが外れてるのに…」
これも、比べだすとキリがない、ママの大きな悩みの一つ。

でも、看護師として、これだけは断言できます。
トイトレは、子どもの心と体の準備が整う前に始めても、絶対にうまくいきません。
それは、まだ九九を習っていない子に、割り算を教えるようなもの。親子で、ただただ消耗するだけです。

「始めどき」のサイン、見逃さないで

  • おしっこの間隔が、2時間以上あくようになった
  • 「おしっこ、出た」と、事後報告ができる
  • トイレに興味を示し、ついてくる
  • 簡単な受け答えができる

これらのサインが見え始めたら、それがあなたの「始めどき」です。周りのペースは、一切関係ありません。その子のタイミングを、どっしりと待ってあげましょう。

最後に、頑張りすぎているあなたへ

2歳児との毎日は、体力も、精神力も、ごっそり持っていかれますよね。
思い通りにいかなくて、つい感情的に怒鳴ってしまって、眠っている子どもの顔を見ながら「ごめんね」と涙する…。そんな夜を、私も数え切れないほど経験してきました。

でも、大丈夫。
あなたが、悩み、迷い、それでも必死に子どもと向き合っていること。その愛情は、必ずお子さんに伝わっています。

完璧なママなんて、どこにもいません。
今日、10回イライラしてしまったら、寝る前に11回、「大好きだよ」と抱きしめてあげれば、それで100点満点。

あなたは、本当に、よくやっています。自分自身を、もっともっと、褒めてあげてくださいね。

おねしょは本人のせいじゃない!親子でプレッシャーを感じなくなるナース式対策

濡れたシーツと、子どもの泣き顔…。その辛い朝を、もう終わりにしませんか?

朝、ツンと鼻をつくアンモニアの匂い。
ひんやりと濡れたシーツの感触。
そして、申し訳なさそうな顔で、固まっている我が子…。

「また、おねしょ…」

その瞬間に、どっと、疲れが押し寄せてくる。
「昨日、寝る前に、ちゃんとトイレに行ったのに!」
「いつになったら、終わるの…?」

つい、イライラして、子どもを責めるような言葉を言ってしまう。
そして、泣き出した我が子の顔を見て、激しい自己嫌悪に陥る…。

そんな、おねしょをめぐる、親子の辛い朝。
3姉妹を育ててきた私も、何度も、何度も、経験してきました。

でも、ナースとして、子どもの体の発達について学んだ今、断言できることがあります。
それは、おねしょは、決して、お子さんの「やる気」や「しつけ」の問題ではない、ということです。

なぜ、おねしょは起きるの?それは「体の発達」が、まだ追いついていないだけ

まず、ママやパパに、絶対に知っておいてほしいこと。
それは、小学校に入っても、おねしょ(医学的には「夜尿症」と言います)をしてしまう子は、決して珍しくない、ということです。

その原因は、本人の「甘え」や「わざと」では、決してありません。
体の機能が、まだ、成長の途中だという、ただそれだけのことなのです。

具体的には、主に3つの原因が考えられます。

  1. 夜間に作られる、おしっこの量が多い
    →睡眠中、おしっこを濃くして量を減らす「抗利尿ホルモン」という、大切なホルモンがあります。このホルモンの分泌が、まだ不安定だと、夜間にたくさんのおしっこが作られてしまいます。

  2. おしっこを溜めておく、膀胱がまだ小さい
    →夜間に作られたおしっこを、朝まで溜めておくためのタンク(膀胱)の容量が、まだ小さいのです。

  3. 尿意で、目を覚ますことができない
    →膀胱がおしっこでいっぱいになっても、「起きて、トイレに行って!」という脳への信号が、まだ、うまく届かないのです。深い眠りも、その一因です。

これらは全て、体の成長と共に、自然と解決していく問題です。
お子さんは、何も悪くありません。
ただ、体の成長のペースが、少しだけ、ゆっくりだというだけなのです。

親が絶対にやってはいけない!おねしょを悪化させる“NG対応”

この事実を知らずに、親が間違った対応をしてしまうと、おねしょは、改善するどころか、かえって悪化してしまうことがあります。

  • 叱る・怒る・罰を与える
    →最もやってはいけない対応です。子どもの自尊心を深く傷つけ、「また失敗したらどうしよう」という強いストレスが、さらに、おねしょを悪化させるという、最悪の悪循環に陥ります。

  • 周りの子と比べる
    →「〇〇ちゃんは、もう、おねしょしないのに、なんであなたは…」この言葉は、子どもを追い詰める、鋭いナイフになります。

  • 夜中に、無理やり起こしてトイレに行かせる
    →一見、効果的に見えますが、これは、子どもの自然な睡眠リズムを崩し、自律神経の乱れに繋がる可能性があります。根本的な解決にはなりません。

  • 夕食後、水分を極端に制限する
    →脱水のリスクがあり、かえって健康を害する可能性があります。

親子で笑顔になる!ナース式「あせらない・比べない・怒らない」おねしょ対策

では、親として、何ができるのでしょうか。
大切なのは、**「あせらない・比べない・怒らない」**の3原則です。

1. まずは「大丈夫だよ」と、安心させる

朝、おねしょに気づいても、決して、がっかりした顔を見せないこと。
「大丈夫、大丈夫。誰にでもあることだから」「気にしないでいいよ」と、まずはお子さんを、安心させる言葉をかけてあげてください。

2. 寝る前の水分は「コップ一杯」まで

極端な水分制限は不要ですが、寝る2〜3時間前からは、ジュースや牛乳など、糖分の多い飲み物は避け、水やお茶を、コップ一杯程度にしておくのがおすすめです。

3. 寝る前に、必ずトイレに行く習慣を

「さあ、寝る前に、おしっこさんと、バイバイしてこようか」など、楽しい雰囲気で、トイレに誘ってあげましょう。焦らさず、リラックスして、排尿できる環境が大切です。

4. 体を冷やさない工夫を

体が冷えると、尿意を感じやすくなります。腹巻をしたり、冬場は、暖かい素材のパジャマを選んだりするなど、体を冷やさない工夫をしてみましょう。

5. 「おねしょ対策グッズ」に、どんどん頼る!

これが、一番、重要かもしれません。
防水シーツ、おねしょケット、おねしょ用のトレーニングパンツなど、今は、便利なグッズがたくさんあります。
これらを活用し、**「シーツが濡れても、まあ、いっか」**と、親が思える環境を作ること。
シーツを洗う手間と、ママの精神的な負担を減らすことが、何よりも、子どもへの優しい眼差しに繋がります。

一番の特効薬は、ママとパパの「大丈夫だよ」

おねしょは、いつか、必ず、終わりが来ます。
その時期は、一人ひとり、違って当たり前。

一番の特効薬は、医学的な治療でも、特別なトレーニングでもありません。
お子さんの一番近くにいる、ママとパパの、**「大丈夫だよ」「あなたのペースでいいんだよ」**という、温かい言葉と、どっしりと構えた姿勢です。

親子でプレッシャーを感じず、笑顔で朝を迎えられる日が来ることを、信じて。
あせらず、比べず、そして、何より、お子さん自身を、責めないであげてくださいね。

【トイトレ準備編】いつから始める?焦る前に知りたいおむつ外しのサインと神グッズ

毎日、山のように消費していくおむつ。「このおむつ代が、いつかなくなる日が来るんだろうか…」

お子さんが2歳を過ぎたあたりから、ふと頭をよぎり始めるのが、**「トイレトレーニング(トイトレ)」**という、次なる大きな壁ですよね。

「公園に行けば、同じ月齢の子がもうパンツで遊んでる…」
「『夏はトイトレのチャンス』って聞くけど、本当に?」
「そもそも、何から手をつければいいのか、さっぱりわからない!」

こんにちは!3人の娘たちと、三者三様のトイトレを経験してきた、現役看護師の皐月です。

その焦る気持ちと、漠然とした不安、痛いほど分かります。でも、まず一番にお伝えしたいのは、**「トイトレの開始時期に、正解はない」**ということ。子どもの成長は、一人ひとり全く違って当たり前。周りと比べて、焦る必要は全くありません。

この記事では、親子で笑顔でトイトレをスタートするために、**「始めるべき最適なタイミングを見極めるサイン」と、「これさえあればOK!な必須グッズ」**について、私の経験を交えながら詳しく解説します。

この記事でわかること

  • そのトイトレ、フライングかも?焦って始めることのデメリット
  • 見逃さないで!我が子からの「おむつ卒業」5つのGOサイン
  • ママナースが厳選!最初に揃えるべき「三種の神器」
  • 準備さえ完璧なら、トイトレの半分は成功したも同然!

焦りは禁物!トイトレの開始時期、本当の「正解」とは?

トイトレがうまくいくかどうかは、ただ一つ。**「子どもの心と体の準備が、整っているか」**にかかっています。親が「始めさせたい」タイミングではなく、子どもが「始められる」タイミングを見極めること。それが、親子にとって、最もストレスの少ない成功への近道です。

よく「夏は薄着だから」と夏に始める方が多いですが、たとえ夏でも、本人の準備が整っていなければ、お漏らしの回数が増えて、親がイライラしてしまうだけ。季節よりも、お子さんのサインを優先してあげてくださいね。

見逃さないで!おむつ外しの「5つのGOサイン」

以下のサインが、2つ以上見られるようになったら、「そろそろかな?」と考えてみましょう。

  • ✅ おしっこの間隔が、2時間以上あくようになった
    これは、膀胱(ぼうこう)におしっこを溜めておける機能が発達してきた証拠です。朝起きた時や、お昼寝の後に、おむつが濡れていないことが増えてきたら、大きなサイン!

  • ✅ 「ちっち」「うんち」を、言葉や仕草で伝えられる
    排泄の後に、「ちっち、出た」と事後報告ができるようになればOK。「おしっこ=ちっち」という現象を、子ども自身が認識し始めた、ということです。

  • ✅ 簡単な言葉でのやりとりができる
    「トイレに行ってみようか?」という親の問いかけを、理解できる程度の言語能力は、スムーズなトイトレに不可欠です。「ワンワン、いたね」のような、簡単な二語文が話せるのが一つの目安。

  • ✅ 一人で、しっかりと歩ける
    自分でトイレまで歩いて行ける、という身体的な発達も、もちろん重要です。

  • ✅ トイレやおまるに興味を示し始めた
    親がトイレに行くのについて来たがったり、絵本やテレビのトイレのシーンに興味を示したり。子どもの「知りたい!」という好奇心は、最大のモチベーションになります。

これさえあればOK!ママナースが選ぶ「三種の神器」

子どもの準備が整ったら、次は環境の準備。最初からたくさんのグッズを買い揃える必要はありません。まずは、以下の「三種の神器」があれば、トイトレはスタートできます!

① おまる or 補助便座

これは、お子さんの性格やご家庭の状況に合わせて選びましょう。

  • おまる:足が床について踏ん張りやすく、リビングなど目の届く場所に置けるのがメリット。ただし、毎回親が片付ける手間があります。
  • 補助便座:大人のトイレに設置するだけなので衛生的で、後片付けが楽なのがメリット。ただし、足が宙に浮くので、踏み台は必須です。

《皐月のワンポイント・アドバイス》
どちらが良い、ということはありません。一番のポイントは、お子さん自身が「これ、使ってみたい!」と思えるデザインのものを選ぶこと。お店に一緒に行って、「〇〇ちゃんの、かっこいい(可愛い)トイレ、どれにする?」と選ばせてあげると、やる気がぐんとアップしますよ!

② トレーニングパンツ

いきなり普通の布パンツでは、親子共に心が折れてしまいます。まずは、「少しのお漏らしなら、防げる」トレーニングパンツから始めましょう。

  • 選び方のポイント:初めは、少し厚手の6層タイプから始めると、お漏らしが服や床まで染み出すのを防ぎやすく、親の心の平穏に繋がります。
  • 枚数:最低でも、5〜6枚はあると、「洗濯が間に合わない!」という事態を防げます。

《皐月のワンポイント・アドバイス》
これも、お子さんが好きなキャラクターや柄のものを。「このパンツ、履きたい!」という気持ちが、「トイレ、頑張ってみようかな」という意欲に繋がります。

③ ごほうびシール&シール台紙

「トイレでおしっこができたら、シールを1枚貼ろうね!」

この**「できた!」の可視化**は、子どものやる気を引き出す、絶大な効果を発揮します。100円ショップなどで手に入る、キラキラしたシールや、大好きなキャラクターのシールを用意してあげましょう。

《皐月のワンポイント・アドバイス》
シール台紙は、ただの紙でも良いですが、トイレの壁に貼って、ゴールまでのマス目を書いてあげると、「あと〇個でゴールだ!」と、ゲーム感覚で楽しめますよ。

まとめ:焦らず、比べず、楽しむ準備をしよう

トイトレは、子どもの成長の過程における、一つの通過点に過ぎません。いつか必ず、おむつは外れます。だから、周りの子と比べて、「うちの子は、まだ…」なんて、焦る必要は全くありません。

まずは、お子さんの心と体の準備が整うのを、どっしりと待ってあげること。そして、親子で「トイトレ、楽しそうだね!」と思えるような、環境を整えてあげること。

その“準備”こそが、これから始まる長い道のりを、笑顔で乗り切るための、一番大切なステップなのです。

【トイトレ実践編】失敗しても怒らない!「できた!」を増やす魔法の褒め方・誘い方

可愛いおまるやトレーニングパンツを揃えて、「さあ、今日からトイトレ開始!」と意気込んでみたものの…。

「トイレに行こう」と誘っても、「イヤ!」の一点張り。
床にできた水たまりを見て、思わず「あーあ、また!」と、深いため息をついてしまう。

そんな理想と現実のギャップに、早くも心が折れそうになっていませんか?

こんにちは!3人の娘たちと、三者三様のトイトレを経験してきた、現役看護師の皐月です。

最初に、これだけは断言させてください。トイレトレーニングで、親が最もやってはいけないこと。それは、**「焦ること」と「感情的に怒ること」**です。親のイライラやプレッシャーは、子どもにすぐに伝わり、「トイレ=ママが怒る嫌な場所」という最悪のイメージを植え付けてしまいます。

この記事では、トイトレを「親子で楽しむイベント」に変えるための、具体的な進め方と、子どものやる気を引き出す声かけ・褒め方のコツを、私の経験を元にお伝えしますね。

この記事でわかること

  • トイトレが長期戦になる、親のNG行動とは?
  • 「トイレは楽しい場所」と思わせるための3ステップ
  • お漏らしは失敗じゃない!を親子で実感する方法
  • 子どもの心に響く!ママナース流「魔法の褒め方」図鑑

トイトレ成功への3ステップ:焦らず、ゆっくりと

トイトレは、以下の3つのステップで、赤ちゃんのペースに合わせてゆっくり進めるのが基本です。次のステップに進むのを、絶対に焦らないでくださいね。

ステップ①:まずは「トイレと友達になる」ことから

いきなり「トイレでおしっこをする」ことを目指す必要はありません。最初の目標は、**「トイレは、怖くない、楽しい場所だ」**と、子どもにインプットすることです。

  • 好きなキャラクターの力を借りる:トイレの壁を、子どもの好きなキャラクターのポスターやシールで飾り付けましょう。
  • トイレを絵本の読み聞かせ場所に:トイレに座りながら、トイレトレーニングの絵本を読んであげるのも効果的。「ワンワンも、上手にちっちしてるね〜」と、成功イメージを膨らませます。
  • 座る練習だけしてみる:この段階では、服を着たまま、おむつをしたままでOK!「椅子みたいだね!」「王様みたいで、かっこいいね!」と、便座に座れたこと自体を、たくさん褒めてあげましょう。

ステップ②:「座れたら100点満点!」の気持ちで誘う

トイレに慣れてきたら、いよいよ、おしっこが出そうなタイミングで、トイレに誘ってみましょう。

  • 誘うタイミング:朝起きた時、食事の前後、お昼寝から起きた時、お風呂の前、お出かけの前などが成功しやすいゴールデンタイムです。
  • 誘い方のコツ:「トイレに行くよ!」という命令ではなく、「そろそろ、おしっこさん、出る頃かな?トイレに行ってみる?」と、お伺いを立てるように誘うのがポイント。「ママ、今からトイレに行くんだけど、一緒に行く?」と仲間のように誘うのも良いですね。
  • 出なくてもOK!:たとえ、トイレから出た直後にお漏らししたとしても、「惜しかったね!次はおしっこさん、トイレでバイバイできるといいね」と、明るく声をかけるのが大切です。

ステップ③:「できた!」を、親子で全力で喜ぶ

そして、ついにその瞬間が訪れたら…!

たまたまでも、ほんの少しでも、トイレでおしっこやうんちが出たら、ママやパパが、これでもかというくらい、大げさに褒めちぎってあげてください!

  • 「うわー!出たね!すごい!天才!」
  • 「やったー!おしっこさん、バイバイできたね!」
  • 親子でハイタッチしたり、ハグしたり、一緒にくるくる回って踊ったり!

この**「成功体験」と「親の満面の笑顔」**が、子どもにとって何よりのモチベーションになります。「トイレでやると、ママがこんなに喜んでくれるんだ!」と感じることが、次の成功へと繋がっていきます。

お漏らしは「失敗」じゃない。「学び」のチャンスです!

トレーニングパンツや布パンツに切り替えると、必ずお漏らしはします。でも、それは「失敗」ではありません。

お漏らしは、子どもにとって、

  • 「おしっこが出そう」という感覚と、「実際に出る」という現象を結びつける、大切な学習の機会
  • 「濡れると、気持ち悪い」ということを、身をもって知る、貴重な体験

なのです。

だから、お漏らしをした時に、絶対に怒ったり、がっかりした顔を見せたりしないでください。 親がやるべきことは、後片付けを、淡々と、そして、にこやかに行うことだけ。

「大丈夫、大丈夫。お着替えすれば、スッキリするよ」
「おしっこさん、びっくりして、慌てて出てきちゃったんだね」

そんな風に声をかけながら、後始末をしましょう。親が、お漏らしを「大したことじゃない」という態度でいることが、子どもの「失敗への恐怖心」を取り除き、再チャレンジへの意欲を育てます。

まとめ:ママの笑顔が、最高の“ごほうび”

トイトレは、まさに、親の忍耐力と演技力が試される、一大プロジェクトです。

でも、一番大切なのは、高価なおまるでも、完璧なごほうびシステムでもありません。**「大丈夫だよ」「できなくても、あなたのことが大好きだよ」**という、親の揺るがない愛情と、笑顔です。

焦らず、怒らず、比べず。目の前のお子さんのペースを信じて、親子で一緒に、一歩一歩進んでいきましょう。その道のりの先には、お子さんの大きな成長と、あなたの自信が待っていますよ。

【トイトレお悩み解決編】ウンチだけできない…夜のおむつはいつ外す?ママナースが最終アンサー

日中のおしっこは、上手にトイレでできるようになった!「やったー!ついにトイトレ完了だ!」と、ゴールテープを切ったはずなのに…。

「ママ、うんち出るから、おむつに替えて」
「今日も、朝のおむつがパンパン…」

そう、多くのママやパパが、最後にぶつかる大きな壁。それが、**「ウンチだけトイレでできない問題」「夜のおむつが外せない問題」**です。

こんにちは!3人の娘たちと、この二大ラスボスともれなく戦ってきた、現役看護師の皐月です。

「どうして、うちの子だけ…?」と、焦ったり、イライラしたり。その気持ち、痛いほど分かります。でも、大丈夫。これは、あなたのお子さんだけが特別なわけでは、決してありません。

この記事では、トイトレ終盤の「あるある」な悩みについて、その原因と具体的な解決策を、ママナースの視点から詳しく解説していきます。

この記事でわかること

  • なぜ?ウンチだけトイレでできない、子どもの心理と体の仕組み
  • 「トイレでうんち」を成功に導く、具体的な4つのステップ
  • 夜のおむつが外せないのは、あなたのせいじゃない!科学的な理由
  • おねしょ卒業のために、親が「してはいけないこと」「すべきこと」

お悩み①:「ウンチだけ」トイレでできない問題

おしっこは完璧なのに、ウンチの時だけ物陰に隠れたり、わざわざおむつに履き替えたり。これは、本当に多くの親御さんを悩ませる「トイトレあるある」です。

なぜ、ウンチだけは難しいの?

子どもにとって、おしっことウンチは全くの別物。ウンチの方が難しいのには、ちゃんとした理由があります。

  1. 体の仕組みの問題:ウンチをするためには、リラックスして、しっかり“いきむ”必要があります。足が宙に浮くトイレの便座では、お腹に力が入れにくく、踏ん張りにくいのです。
  2. 心理的な問題:自分の中から、固形の“何か”が出てきて、水の中に「ドボン!」と消えていく…。この感覚が、子どもにとっては怖かったり、不安だったりすることがあります。「自分の体の一部が、なくなってしまう」ように感じる子もいるのです。
  3. 過去の失敗体験:以前、トイレでウンチをしようとして、便が固くて痛かった、などのネガティブな経験があると、「トイレでの排便=痛い、怖い」というイメージが、強く残ってしまいます。

どうすれば、トイレでできるようになる?

焦りは禁物です。ウンチを我慢して、便秘になってしまうのが一番の悪循環。おむつでしたい、と言うなら、今はさせてあげましょう。その上で、以下のことを試してみてください。

  • 【最重要】踏み台を設置する:補助便座を使っている場合は、必ず、足がブラブラしないように、しっかりと踏ん張れる高さの踏み台を置いてあげましょう。かかとがしっかりつくことで、お腹に力が入りやすくなります。
  • 絵本で心の準備を:「みんなうんち」のような絵本を一緒に読み、「うんちをすることは、スッキリして気持ちいいこと」というイメージをインプットしてあげましょう。
  • 便秘を解消する:もし、便が固くて排便時に痛そうなら、まずは便秘の解消が最優先。食事(食物繊維や水分)を見直し、必要であれば、かかりつけの小児科で相談しましょう。
  • 「いってらっしゃい!」と明るく見送る:ウンチを「汚いもの」ではなく、「元気な、自分の分身」のように捉えられるよう、流す時に、「うんちさん、バイバイ!」「元気に、いってらっしゃい!」などと、明るく声をかけてあげるのも、不安を取り除くのに効果的です。

お悩み②:「夜のおむつ」は、いつになったら外せるの?

日中のトイトレが完了しても、夜のおむつが外れるまでには、また少し時間が必要です。なぜなら、夜間のおしっこは、本人の“意志”や“やる気”では、コントロールできないからです。

夜のおむつが外れる体のメカニズム

夜、寝ている間におしっこをしないためには、2つの体の機能の発達が不可欠です。

  1. 抗利尿(こうりにょう)ホルモンの分泌:夜になると、脳から「おしっこを作るのを、少しお休みさせるホルモン」が分泌されます。このホルモンが十分に分泌されることで、夜間に作られるおしっこの量が減ります。
  2. 膀胱(ぼうこう)の成長:夜間に作られたおしっこを、朝まで溜めておけるだけの、十分な大きさに膀胱が発達すること。

これらの体の発達には、個人差が非常に大きく、**トレーニングでどうにかなるものではありません。**一般的には、5歳〜6歳頃までに自然と機能が整う子が多いですが、小学生になってもおねしょがあるのは、決して珍しいことではないんです。

夜のおむつを外す、タイミングとポイント

  • タイミングの目安朝起きた時に、おむつが濡れていない日が、1週間〜2週間ほど続いたら、パンツで寝るチャレンジを始めてみても良いかもしれません。
  • 【NG】焦って外す:周りの子が外れたからといって、毎朝おむつが濡れているのに、無理にパンツにするのはやめましょう。子どもに「また、お漏らししちゃった…」という失敗体験を毎日与えることになり、自信を失わせてしまいます。
  • 【NG】絶対に怒らない:おねしょは、本人のせいでは決してありません。「わざとじゃないもんね。大丈夫だよ」と優しく声をかけ、濡れたシーツを淡々と片付ける。親のその姿勢が、子どもの心を救います。
  • 寝る前の水分は、コップ1杯まで:寝る直前のがぶ飲みは避けましょう。ただし、喉が渇いているのを我慢させる必要はありません。
  • 寝る前に、必ずトイレに行く習慣をつける。
  • 防水シーツは、ママの心の安定剤:パンツで寝るチャレンジを始めたら、布団が濡れるのは当たり前。親のイライラと洗濯の手間を減らすために、防水シーツは必ず敷いておきましょう。

まとめ:トイトレの本当のゴールは、おむつが外れることじゃない

トイレトレーニングは、子どもの自立への、大きな大きな一歩。だからこそ、親はつい力が入りすぎてしまいます。

でも、思い出してください。寝返りができた日、初めてハイハイした日、最初の一歩を歩いた日。私たちは、ただ、その成長を喜び、見守っていたはずです。

トイトレも、同じです。親がやるべきことは、環境を整え、やり方を教え、そして、お子さん自身の「体の準備」が整うのを、信頼して待ってあげること。

いつか必ず、笑顔で「おむつ、卒業だね!」と言える日が来ます。その日まで、親子で、この貴重な成長の過程を、楽しんでくださいね。

【おむつなし育児】は大変?3児の母で看護師の私がたどり着いた、ゆる〜い実践のコツ

「おむつなし育児、興味あるけど…正直、無理じゃない?」

こんにちは!3人の娘を育てながら、看護師として働く皐月です。

初めて「おむつなし育児」という言葉を聞いた時、毎日おむつ替えに追われていた私は、正直こう思いました。「ただでさえ忙しいのに、そんな原始時代みたいなこと、できるわけない!」って(笑)。

でも、小児科で働く中で、赤ちゃんが本来持っている能力や、昔ながらの育児の知恵に触れる機会が増え、「もしかして、何かヒントがあるのかも?」と、半信半疑で始めてみたんです。

この記事では、そんなズボラで現実主義な私がたどり着いた、**完璧を目指さない「ゆるっと、おむつなし育児」**のリアルな体験談と、具体的な実践のコツをお話しします。

これを読めば、「おむつなし育児」へのハードルがぐっと下がり、「ちょっとだけ、試してみようかな」と、きっと思えるはずです。

この記事でわかること

  • 【衝撃の事実】「おむつなし育児」は、おむつを全く使わない育児ではなかった!
  • 我が家が感じた、意外なメリットと、正直大変だったこと
  • 生後すぐからOK!でも、おすすめの「始めどき」は?
  • ズボラママでも続く!ゆるっと実践するための5つのコツ

【大前提】「おむつなし育児」は、おむつをゼロにすることじゃない!

まず、一番大きな誤解を解かせてください!

「おむつなし育児」とは、**「赤ちゃんをおむつの中に“垂れ流し”にせず、できるだけおむつの外で排泄させてあげよう」**という考え方です。

もちろん、おむつは使います!特に外出時や夜間は、紙おむつの安心感は絶大です。そう、これは「おむつを捨てる」のではなく、「おむつは“万が一”の保険」と捉え、赤ちゃんと排泄のコミュニケーションを楽しむ育児法なんです。

我が家が感じた!ゆるっと実践のメリット・デメリット

メリット

  • 赤ちゃんのご機嫌が良くなった!:おしっこやうんちで汚れたおむつの不快感がないだけで、赤ちゃんは本当にご機嫌!我が家の次女は、おまるで排泄した後の、あのスッキリした顔がたまらなく可愛かったです。
  • 親子の絆が深まった:「そろそろかな?」と赤ちゃんの表情や動きを観察する時間は、言葉を超えたコミュニケーション。通じ合えた時の喜びは、格別です。
  • おむつ代が本当に減った:ゆるっとでも、1日に数回おむつの外で排泄できるだけで、紙おむつの消費量は確実に減ります。これは、家計に地味に嬉しいポイントでした。
  • 後のトイレトレーニングが驚くほど楽に!:これが最大のメリットかもしれません。排泄の感覚を既に知っているので、本格的なトイトレがスムーズに進みました。

デメリット

  • 最初のうちは、失敗も多い:タイミングが合わず、床や服を汚してしまうことも。洗濯物が増えるのは覚悟の上で(笑)。
  • 外出時のハードル:外出先でタイミングが来ると、少し焦ります。でも、携帯用のおまるや、すぐにトイレに駆け込める場所を把握しておくことで、だんだん慣れていきました。

いつから始める?おすすめは「首すわり」のタイミング

理論上は、生後すぐから始められます。でも、私が3人育ててみて、一番スムーズだと感じたのは赤ちゃんの首がすわった頃です。

首がすわると、縦抱きで支えやすくなるので、おまるに座らせるのが格段に楽になります。焦らず、ママと赤ちゃんのペースで始めるのが一番です。

ズボラママでも続く!ゆるっと実践「5つのコツ」

完璧を目指さないのが、楽しく続ける秘訣です。我が家で効果的だったコツを5つ、ご紹介します。

① まずは「朝イチ」の一回から

毎日毎食後…なんて気負わなくて大丈夫。まずは、朝起きた直後の一回だけ、おまるに座らせてみることから始めましょう。寝起きは、膀胱におしっこが溜まっているので、成功しやすいゴールデンタイムです。

② 「シーシー」という魔法の呪文

おまるに座らせたら、優しく「シーシー…」と声をかけてあげます。これを繰り返すことで、赤ちゃんは「この音=おしっこをする時間」と学習し、条件反射で排泄しやすくなります。

③ 成功したら、大げさに褒める!

おまるで排泄できたら、「わー!出たね!すごい!気持ちいいねー!」と、**アイドルを褒めるかのように、全力で褒めてあげてください。**ママの嬉しそうな顔は、赤ちゃんにとって最高のご褒美。次も「ママを喜ばせたい!」という気持ちに繋がります。

④ 失敗しても、絶対に怒らない

失敗は、当たり前です。床や服が汚れても、「あらら、出ちゃったか。大丈夫だよ」と、何事もなかったかのように、淡々と処理するのがコツ。ここで怒ってしまうと、赤ちゃんは「排泄=悪いこと」と認識し、便秘やトイトレのつまづきの原因になりかねません。

⑤ 布おむつとの併用もおすすめ

家にいる時だけでも布おむつにすると、濡れた時の不快感を赤ちゃんが感じやすくなるため、排泄のサインが分かりやすくなることがあります。洗濯の手間は増えますが、試してみる価値はありますよ。

まとめ:おむつ替えを、親子のコミュニケーションタイムに

「おむつなし育児」は、ストイックな育児法ではありません。

「そろそろかな?」と赤ちゃんの顔を覗き込み、「シーシー」と声をかける。それは、おむつを流れ作業で替えるだけでは得られない、赤ちゃんの“今”に寄り添う、かけがえのないコミュニケーションの時間です。

1日に1回でも、おむつの外で「気持ちいいね」を共有できたなら、それはもう立派な「おむつなし育児」。

完璧を目指さず、赤ちゃんとあなたのペースで、このユニークなコミュニケーションを、楽しんでみませんか?