「読書感想文、何書けばいいか分からない…」「原稿用紙が真っ白のまま…」
夏休みの宿題のラスボスとも言われる読書感想文。子どもが「書けない!」と頭を抱えている姿を見て、ママ・パパも一緒に頭を抱えていませんか?私も3姉妹の母として、読書感想文の宿題には毎年頭を悩ませてきました。「どうしてこんなに書くのが苦手なんだろう」「もっと楽しく書ける方法はないのかな」と、試行錯誤したものです。
読書感想文は、ただ本を読んで感想を書くだけではありません。本の内容を深く理解し、自分の考えをまとめ、言葉で表現する力を育む、とても大切な学習です。そして、それは親子で一緒に取り組むことで、もっと楽しく、もっと効果的にできるようになります。今回は、現役ママナースの私が、読書感想文がスラスラ書けるようになる「問いかけ」読書術と、読解力や表現力を育むためのヒントについて、私の経験も交えながら分かりやすく解説します。親子で読書を楽しみ、書く力を伸ばしていきましょう。
読書感想文が苦手なのはなぜ?子どもの心理
子どもが読書感想文を苦手だと感じるのには、いくつかの理由があります。
- 何を書けばいいか分からない: 本を読んでも、どこに感動したのか、何を考えたのか、具体的な感想が見つからない。
- 文章にするのが難しい: 頭の中では考えていても、それを文章として組み立てるのが難しい。
- 「感想」の捉え方: 「感想」=「楽しかった」「面白かった」といった一言で終わってしまい、そこから広げられない。
- 完璧主義: 完璧な文章を書こうとしすぎて、最初の一歩が踏み出せない。
- 強制されている感覚: 宿題として強制されているため、読書自体が嫌いになってしまう。
これらの悩みを解決するためには、子どもが「書くこと」を楽しいと感じられるようなアプローチが必要です。
読書感想文がスラスラ書ける!親子でできる「問いかけ」読書術
読書感想文は、本を読み終わってから一気に書くものではありません。本を読んでいる最中や、読み終わった直後に、親子で「問いかけ」をすることで、子どもの思考を深め、感想の種を見つけることができます。
1. 本を読む前に「問いかけ」:興味を引き出す
- 表紙やタイトルから想像: 「この本、どんなお話だと思う?」「どんなことが書いてあるのかな?」と、表紙やタイトルから想像を膨らませてみましょう。これにより、子どもは本への興味を持ち、主体的に読み始めることができます。
- 登場人物に注目: 「この子、どんな子だと思う?」「何が好きそうかな?」と、登場人物について話してみましょう。感情移入しやすくなります。
2. 本を読んでいる最中に「問いかけ」:思考を深める
- 「どんな気持ち?」: これが最も重要な「魔法の質問」です。登場人物の気持ちや、物語の展開について、「〇〇ちゃん、今どんな気持ちだと思う?」「もし〇〇ちゃんだったら、どんな気持ちになる?」と問いかけてみましょう。子どもの感情移入を促し、共感力を育みます。
- 「どうして?」: 「どうして〇〇はこんなことをしたんだと思う?」「どうしてこんなことが起こったんだろう?」と、物語の背景や原因について問いかけてみましょう。論理的思考力や想像力を育みます。
- 「もし〇〇だったら?」: 「もし〇〇ちゃんが、この後どうなると思う?」「もし〇〇ちゃんだったら、どうする?」と、物語の続きや、自分だったらどうするかを問いかけてみましょう。想像力や問題解決能力を育みます。
- 「どこが面白かった?」: 読み終わった後だけでなく、章ごとや、区切りの良いところで「ここまでで、どこが一番面白かった?」と聞いてみましょう。印象に残った場面を具体的に思い出す練習になります。
3. 本を読み終わってから「問いかけ」:感想をまとめる
- 「一番心に残った場面は?」: 本全体を通して、一番心に残った場面や言葉について尋ねてみましょう。なぜその場面が心に残ったのか、具体的に話してもらいましょう。
- 「この本を読んで、どんなことを考えた?」: 本を読んで、子どもが何を考えたのか、どんなことを感じたのかを尋ねてみましょう。自分の考えを言葉にする練習になります。
- 「この本から学んだことは?」: 「この本を読んで、〇〇ちゃんはどんなことを学んだ?」「これからどんなことをしてみたい?」と、本から得た学びや、今後の行動について問いかけてみましょう。読書を実生活に結びつける力を育みます。
読解力と表現力を育むためのヒント
「問いかけ」読書術と合わせて、以下のヒントも実践してみましょう。
- 音読: 親子で一緒に音読してみましょう。声に出して読むことで、文章のリズムや言葉の響きを感じ、読解力を深めることができます。
- 感想を「話す」ことから始める: 最初から文章にしようとせず、まずは口頭で感想を話すことから始めましょう。親が子どもの言葉をメモしたり、録音したりするのも良いでしょう。
- 親も一緒に読む: 親も同じ本を読み、感想を共有しましょう。親が楽しそうに読書について話す姿は、子どもにとって良い刺激になります。
- 「書く」ハードルを下げる: 原稿用紙にいきなり書かせず、箇条書きでメモしたり、絵で表現したり、自由に書けるノートを用意したりするなど、「書く」ことへのハードルを下げてあげましょう。
- 褒める時は具体的に: 「書けたね!すごいね!」だけでなく、「〇〇の表現がとても分かりやすかったよ」「△△の気持ちがよく伝わってきたよ」など、具体的に褒めることで、子どもの書く意欲を高めましょう。
まとめ:読書感想文は、親子のコミュニケーションの場
読書感想文は、子どもにとっては大変な宿題かもしれませんが、親子のコミュニケーションを深め、子どもの読解力や表現力を育む大切な機会です。完璧な文章を目指すのではなく、子どもが自分の言葉で、自分の気持ちを表現できることを大切にしましょう。
今回ご紹介した「問いかけ」読書術が、皆さんの読書感想文の悩み解決の一助となり、親子で読書を楽しみ、書く力を伸ばすきっかけとなれば嬉しいです。もし、もっと詳しく知りたいことや、不安なことがあれば、いつでもコメントで教えてくださいね。私たちママナースも、皆さんの子育てを心から応援しています!