「またこれ?」「飽きないの?」同じ遊びばかり繰り返す子どもに、不安を感じていませんか?
「うちの子、毎日毎日、同じ絵本ばかり読んでる…」「ブロックでいつも同じものしか作らない…」
子どもの遊び方を見ていると、「飽きないのかな?」「もしかして、発達に何か問題があるの?」と、ふと不安になること、ありませんか?特に、周りの子が色々な遊びをしているのを見ると、余計に心配になってしまうかもしれません。
私も3人の子育ての中で、子どもたちが特定の遊びに没頭する姿を見て、同じように感じたことがあります。でも、現役ママナースとして子どもの発達を学んでいくうちに、この「繰り返す遊び」には、子どもの成長にとってとても大切な意味があることを知りました。
このブログでは、子どもの「繰り返す遊び」がなぜ起こるのか、それが子どもの成長にどう繋がるのかを、ママナースの視点から分かりやすく解説します。そして、親がどのように関われば良いのか、さらに「これは注意が必要かも?」というケースや、専門機関への相談目安についても具体的にお伝えします。もう、子どもの遊び方に不安を感じる必要はありません!
子どもが同じ遊びを繰り返すのはなぜ?成長のステップを理解しよう
子どもが同じ遊びを繰り返す行動は、決して「飽きっぽい」とか「発達が遅れている」といったネガティブな意味ではありません。むしろ、子どもの心と体が成長していく上で、非常に重要な役割を担っているのです。
繰り返す遊びに見られる子どもの心理と発達
- 安心感と予測可能性の獲得: 子どもは、同じ遊びを繰り返すことで、次に何が起こるかを予測できるようになり、安心感を得ます。これは、まだ世界が予測不能なものに満ちている幼い子どもにとって、心の安定に繋がります。
- スキルの習得と定着: 何度も同じ動作を繰り返すことで、運動能力や認知能力が向上し、スキルが定着していきます。例えば、積み木を何度も崩しては積むことで、指先の器用さやバランス感覚を養っています。
- 集中力と探求心: 特定の遊びに没頭することで、集中力が育まれます。また、「どうしてこうなるんだろう?」「もっとこうしたらどうなる?」といった探求心が刺激され、試行錯誤を繰り返す中で新たな発見をしています。
- 自己肯定感の向上: 繰り返し行うことで「できた!」という成功体験を積み重ね、自信や自己肯定感を高めます。これは、次の挑戦への意欲にも繋がります。
- ストレスの解消: 慣れ親しんだ遊びは、子どもにとって安心できる場所であり、日々のストレスや不安を解消する手段となることもあります。
このように、子どもが同じ遊びを繰り返すのは、彼らが世界を理解し、自分自身の能力を伸ばしていくための、自然で大切なプロセスなのです。
親ができること:子どもの繰り返す遊びへの関わり方
子どもの繰り返す遊びは、成長の証。では、親としてどのように関われば、子どもの成長をさらにサポートできるのでしょうか。
1. 温かく見守り、共感する
まずは、子どもの遊びを否定せず、温かく見守ることが大切です。「またこれやってるね」「〇〇が好きなんだね」と、子どもの興味に共感する言葉をかけてあげましょう。無理に新しい遊びを勧めたり、中断させたりする必要はありません。
2. 言葉で実況中継する
子どもが何をしているのか、言葉で実況中継してあげましょう。「積み木を高く積んでるね!」「電車がビューンって走ってるね!」など、子どもの行動を言葉にすることで、語彙力や表現力を育むことができます。また、子どもは自分の行動が親に認識されていると感じ、安心感を得られます。
3. 少しだけ変化を加えてみる
子どもの遊びを邪魔しない程度に、少しだけ変化を加えてみるのも良いでしょう。例えば、積み木遊びなら「次は赤い積み木を置いてみようか?」「もっと高く積めるかな?」と提案したり、お絵描きなら「この色も使ってみる?」と新しい色を差し出したり。子どもの興味を広げるきっかけになるかもしれません。
4. 遊びの環境を豊かにする
同じ遊びを繰り返す中でも、新しい発見ができるような環境を整えてあげましょう。例えば、ブロック遊びなら、新しい形のブロックを追加したり、絵本なら、関連するテーマの絵本をいくつか用意したり。無理にたくさんのおもちゃを与える必要はありませんが、子どもの興味を深掘りできるような工夫は有効です。
ママナースからのメッセージ:こんな時は専門機関への相談も検討を
子どもの繰り返す遊びは、ほとんどの場合、成長の自然なプロセスです。しかし、中には専門機関への相談を検討した方が良いケースもあります。
注意が必要なケース
- 特定の行動へのこだわりが非常に強く、他の遊びや活動に全く興味を示さない。
- 同じ行動を繰り返すことで、日常生活に支障が出ている(食事や睡眠を拒否するなど)。
- 特定の感覚刺激(光、音、触覚など)に過剰に反応し、それを求める行動が非常に強い。
- 言葉の発達の遅れや、他の発達の偏りが顕著に見られる。
- 親や他者との関わりを極端に避ける、または一方的な関わり方しかできない。
これらのサインは、発達の偏りや、自閉スペクトラム症などの可能性を示している場合があります。もし、上記のような様子が見られ、不安が強い場合は、一人で抱え込まず、地域の保健センターや小児科、発達相談センターなどに相談してみましょう。早期に相談することで、適切なサポートに繋がる可能性があります。
子どもの成長は一人ひとり違います。焦らず、子どものペースを尊重しながら、温かく見守ってあげてください。そして、もし不安なことがあれば、いつでも専門家を頼ってくださいね。この情報が、皆さんの子育てのヒントになれば幸いです。