【ママナースが教える】子どもの「誤飲」緊急対応!背中を叩く勇気を持って!いざという時の「背部叩打法」

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「ゴクン!」…「あれ?なんか変な音した?」

もし、お子さんが目の前で何かを誤飲してしまったら…
あなたはどうしますか?
目を離した隙に、小さな部品を口に入れてしまった。お菓子を喉に詰まらせてしまった。
子どもがいる家庭では、誤飲・窒息の事故は残念ながら起こりやすいものです。

私も3姉妹の母ですが、幼い頃のヒヤリハットは数えきれません。特に、長女がビー玉を口に入れてしまった時は、本当に血の気が引く思いでした。
そして、現役ナースとして救急現場でたくさんの誤飲・窒息患者さんを診てきた経験から、「誤飲時の緊急対応」がいかに重要かを痛感しています。

「慌ててしまって、何をすればいいかわからない…」
「背中を叩くなんて、怖くてできない…」

そんな風に不安になるママも多いのではないでしょうか。
今日は、現役ママナースの私が、もしもの時に慌てず冷静に対応できるよう、**子どもが異物を誤飲してしまった時の「緊急対応」、特に命を救うための「背部叩打法(はいぶこうだほう)」**について、私の経験も交えながら、詳しくお話ししたいと思います。

この記事でわかること

  • 子どもの誤飲・窒息事故が起こりやすい理由と、親が知っておくべき危険物
  • 慌てずに命を救うための「背部叩打法」の具体的な手順
  • ママナースが提唱する、もしもの時に備えて親ができること
  • 病院受診の目安と、日頃からの誤飲予防策

【結論】誤飲・窒息は一刻を争う!勇気を持って「背部叩打法」を実践しよう!

子どもが異物を誤飲し、窒息している可能性がある場合、最も大切なのは**「一刻も早く異物を除去すること」です。
救急車を待つ間にも、子どもの命は危険に晒されます。だからこそ、親が
勇気を持って「背部叩打法」を実践する**ことが、子どもの命を救うために何よりも重要なんです。

子どもの誤飲・窒息事故が起こりやすい理由と危険物

  • 何でも口に入れる時期:0~3歳頃の子どもは、目の前にあるものを手当たり次第口に入れて確認しようとします。これは好奇心旺盛な成長の証でもありますが、同時に誤飲のリスクが最も高い時期でもあります。
  • 発達段階:咀嚼(そしゃく)機能や嚥下(えんげ)機能が未熟なため、食べ物だけでなく、おもちゃの部品なども喉に詰まらせやすいです。
  • 気道が細い:子どもの気道は大人に比べて非常に細いため、小さな異物でも簡単に窒息してしまいます。

【特に危険なもの】

  • ピーナッツ、飴、こんにゃくゼリーなど:喉に詰まりやすい形状の食べ物。
  • おもちゃの小さな部品、ボタン電池、磁石、たばこ、医薬品など:窒息だけでなく、中毒や腸閉塞の原因になることも。

慌てずに命を救うための「背部叩打法」の具体的な手順

もし子どもが異物を喉に詰まらせ、咳もできない、呼吸が苦しそう、顔色が悪くなってきた…という場合は、窒息の可能性があります。

乳児(1歳未満)の場合

  1. 体勢:片腕にうつ伏せに乗せ、頭を低くする。もう片方の手で、乳児の顎を支える。
  2. 叩打:手のひらの付け根で、乳児の肩甲骨の間を強く、速く5回叩く
  3. 異物確認:口の中に異物が見えたら、指でかき出す。
  4. 効果がなければ:乳児を仰向けにし、胸骨圧迫(胸の中央を指2本で強く、速く5回圧迫)を行う。
  5. 繰り返す:異物が取れるか、意識がなくなるまで、背部叩打と胸骨圧迫を繰り返す。

幼児・小児(1歳以上)の場合

  1. 体勢:子どもの後ろに回り、片膝を立てて、子どもの体を支える。子どもの体を前かがみにする。
  2. 叩打:手のひらの付け根で、子どもの肩甲骨の間を強く、速く5回叩く
  3. 異物確認:口の中に異物が見えたら、指でかき出す。
  4. 効果がなければ:腹部突き上げ法(ハイムリック法)を行う。
    • 子どもの後ろに回り、両腕で子どものウエストを抱える。
    • 片方の手を握り拳にし、親指側を子どものへそとみぞおちの間に当てる。
    • もう片方の手で握り拳を覆い、素早く上方に突き上げるように圧迫する。
  5. 繰り返す:異物が取れるか、意識がなくなるまで、背部叩打と腹部突き上げを繰り返す。

【ポイント】

  • 迷わず119番通報:処置を開始すると同時に、周囲の人に119番通報を依頼しましょう。もし一人しかいない場合は、1~2分間処置を試みた後、自分で119番通報をしましょう。
  • 動画で予習:インターネットで「乳児 窒息 応急処置」「幼児 窒息 応急処置」などと検索すると、具体的な手順の動画がたくさん出てきます。もしもの時に備えて、ぜひ一度見ておいてください。

もしもの時に備えて親ができることと、日頃からの誤飲予防策

親ができること

  • 地域の救命講習会に参加:自治体や消防署が開催している救命講習会に参加し、心肺蘇生法や異物除去の方法を実践で学ぶことを強くお勧めします。
  • 家族と情報共有:パパや祖父母など、お子さんを預ける可能性のある全ての人と、誤飲時の緊急対応について情報共有をしておきましょう。

日頃からの誤飲予防策

  • 危険物の管理徹底:たばこ、医薬品、ボタン電池、磁石など、子どもが口にしやすいものは、子どもの手の届かない場所に厳重に保管しましょう。
  • おもちゃの対象年齢を守る:おもちゃの対象年齢は、誤飲のリスクなども考慮されています。対象年齢に合わないおもちゃは与えないようにしましょう。
  • 食べ物の形状に注意:ピーナッツ、ミニトマト、ブドウ、こんにゃくゼリーなど、喉に詰まりやすい形状の食べ物は、小さく切る、すり潰すなどして与えましょう。
  • 目を離さない:食事中や遊び中など、子どもから目を離さないようにしましょう。

まとめ:あなたの「勇気ある行動」が、子どもの命を救う!

子どもの誤飲・窒息事故は、親にとって最も恐ろしい事故の一つです。
でも、もしもの時に親が適切な緊急対応を知っているかどうかが、子どもの命を左右します。

私自身、救急現場で「背部叩打法」によって命が救われたお子さんをたくさん見てきました。だからこそ、この「勇気ある行動」を、全ての親御さんに知ってほしいと強く願っています。

今日ご紹介した緊急対応を、ぜひ頭の片隅に置いておいてください。
そして、地域の救命講習会などに積極的に参加し、実践で学ぶことを強くお勧めします。
あなたの「勇気ある行動」が、子どもの命を救うための大切な一歩になります。
頑張りすぎず、焦らず、あなたのペースで進めていきましょうね。応援しています!

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