「〇〇ちゃんはもうおしゃべりしてるのに、うちの子はまだ…」
「どうして、こんな簡単なことができないんだろう?」
「もしかして、私の育て方が悪いのかな…」
周りの子と、我が子を比べては、胸がチクリと痛む。検索しては、さらに深い不安の渦に飲み込まれていく。そんな風に、一人きりで暗いトンネルの中にいるような気持ちになっていませんか?
こんにちは。3人の娘を育てながら、看護師として働く皐月です。
何を隠そう、私自身も、言葉の発達がゆっくりだった娘を見て、「もしかして…」と、夜な夜な育児書を読み漁り、不安で胸がいっぱいになった経験があります。
だから、今、あなたのその気持ちが痛いほどわかります。その不安は、あなたがダメな母親だからではありません。むしろ、それだけ我が子を深く愛し、真剣に見つめている、優しいママである証拠なんです。
この記事は、そんなあなたの心をそっと包む、お守りのような記事です。焦らなくて大丈夫。一つずつ、ゆっくりと、あなたの不安を「安心」に変えるお手伝いをさせてください。
この記事でわかること
- 不安でいっぱいの心が、少し軽くなる考え方
- 発達障害は「病気」ではなく「個性」である、ということ
- 我が子の「好き」や「苦手」を理解するためのヒント
- 「相談してみようかな」と思った時に、頼れる場所
Step1. まずは、ママ自身が深呼吸
今、あなたはきっと、自分を責め、将来を悲観し、心が張り裂けそうな気持ちでいっぱいなのではないでしょうか。
でも、まず最初に、これだけは忘れないでください。
お子さんを助けるために、まず、あなた自身が救われなければなりません。
飛行機で酸素マスクが降りてきた時、まず親がつけるように。ママが倒れてしまっては、元も子もありません。今は、何も考えられなくていいんです。「私、不安なんだな」「怖いんだな」と、自分の気持ちを認めて、温かいお茶でも一杯飲んで、この文章を読んでくださいね。
Step2. 「発達障害」って、なんだろう?
「障害」という言葉の響きに、ドキッとしてしまいますよね。でも、発達障害は、決して「病気」や「不幸」なことではありません。
それは、脳の機能の特性によって、世界のとらえ方が、ちょっとだけユニークである、という「個性」の一つなんです。
右利きの人がいれば、左利きの人がいるように、脳の使い方が、多数派とは少し違うだけ。だから、
- 周りの人が気づかないような、小さな音や光に気づける繊細さ
- 好きなことへの、学者さんのような集中力や探求心
- 嘘がつけない、まっすぐな心
といった、素晴らしい「才能」の原石を持っている子も、たくさんいるんです。
大切なのは、「できないこと」を嘆くのではなく、その子の「ユニークな才能」を見つけ、苦手なことを、そっと手伝ってあげる視点です。
Step3. 我が子の「個性」を見つめてみる
これは、診断テストではありません。あなたの不安を煽るためのものではなく、我が子の「好き」や「苦手」を理解するための、ヒント集です。「こんな一面もあるんだな」と、温かい気持ちで見つめてみてください。
- 人との関わり:視線が合いにくい?一人遊びが好き?お友達の輪に入っていくのが苦手?
- コミュニケーション:言葉がゆっくり?オウム返しが多い?自分の話ばかりしちゃう?
- こだわり・興味:いつも同じ服を着たがる?物の順番に厳しい?くるくる回るものが好き?
- 感覚:特定の音や光をすごく嫌がる?逆に、痛みや暑さに鈍感?
- 体の動き:落ち着きがない?姿勢を保つのが苦手?手先が不器用?
Step4. 一人で抱え込まないで。あなたには「チーム」がいる
「相談=発達障害のレッテルを貼られる」ではありません。
**「相談=あなたと、あなたのお子さんを支える『チーム』の仲間を探しに行く」**ということです。
「ちょっと気になることがあるんですけど…」その一言で大丈夫。一人で悩まず、プロを頼ってください。
- ① かかりつけの小児科:まずは、一番身近な専門家。予防接種のついでなどに、気軽に話してみましょう。
- ② 地域の保健センター・子育て支援センター:保健師さんや心理士さんが、無料で相談に乗ってくれます。「〇〇市の、子育て相談窓口はどこですか?」と電話してみるのが第一歩。
- ③ 児童発達支援センター:発達が気になる子のための、専門の療育(トレーニング)や相談ができる場所です。
《皐月からの約束》
たとえ、何らかの診断名がついたとしても、あなたのお子さんは、あなたの愛する、かけがえのない我が子であることに、何一つ変わりはありません。診断は「レッテル」ではなく、**その子の「取扱説明書」を手に入れること。**その子の才能を最大限に伸ばし、生きづらさを減らしてあげるための、最高のヒントなんです。
まとめ:あなたの愛が、子どもの未来を創る
子どもの発達に、決まったルートはありません。桜の木もあれば、ひまわりの木もあるように、それぞれの子に、それぞれの花を咲かせるタイミングがあります。
周りと比べて焦る必要なんて、全くありません。
今、あなたがすべきことは、ただ一つ。目の前にいる我が子を、昨日よりもっと強く、深く、抱きしめてあげること。そして、「大好きだよ」と、伝え続けてあげること。
あなたのその無償の愛こそが、お子さんの心を育て、未来を創る、何よりの力になるのですから。
あなたは、一人じゃありません。私も、チームの一員として、あなたを心から応援しています。
