「普通じゃない」その言葉に、心が張り裂けそうになったあなたへ
「発達障害の可能性があります」
「診断名はつきませんが、グレーゾーンですね」
専門家からそう告げられた時。あるいは、ママ自身が「うちの子、もしかして…」と確信に近い不安を抱いた時。
目の前が真っ暗になるような、世界から一人だけ取り残されたような、そんな気持ちになるかもしれません。
「普通」という、誰が決めたかもわからない見えないレールから、我が子だけが外れてしまったかのような、途方もない孤独感。
こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
もし、あなたが今、そんな言葉にできない不安の中にいるのなら。まず、その気持ちを、誰にも否定させないでください。不安で、怖くて、当たり前です。
でも、今日は、その不安を「希望」に変えるためのお話をさせてください。
それは「絶望の宣告」ではなく、わが子の「トリセツ」を手に入れる合図
「発達障害」「グレーゾーン」。
その言葉は、決して、あなたの子育ての失敗を意味するものでも、子どもの未来が閉ざされたことを意味するものでもありません。
むしろ、それは、世界でたった一人しかいない、あなたのお子さんの、ユニークな「取扱説明書(トリセツ)」を手に入れるための、希望の始まりなのだと、私は思っています。
他の子と同じやり方では、うまくいかなかったかもしれない。
でも、その子の特性を理解し、その子に合った方法で関わってあげれば、今まで見えなかった素晴らしい個性が、キラキラと輝き出すのです。
【ママナースの処方箋】心をふっと軽くする、4つの思考転換術
診断名や周りの声に振り回されそうになった時、この4つの「お守りの言葉」を思い出してください。
処方箋①:「できないこと」探しから、「できること」探しへ
私たちはつい、「平均と比べて、何ができないか」に目を向けてしまいます。でも、今日からは、**「昨日と比べて、何ができるようになったか」**を探してみませんか?
- 「落ち着きがない」は、見方を変えれば「好奇心旺盛でエネルギッシュ」。
- 「こだわりが強い」は、見方を変えれば「集中力が高く、探求心が強い」。
短所と長所は、同じコインの裏表です。あなたの見方が変われば、子どもの世界も変わります。
処方箋②:「平均」という呪いを、今日、解き放つ
そもそも、「普通」や「平均」って、一体なんでしょう?
一人ひとり顔が違うように、発達のペースや得意なこと、苦手なことが違って当たり前。その子の個性を、「平均」という窮屈な箱に押し込める必要なんて、どこにもないのです。
処方箋③:「わが子の専門家」は、他の誰でもない、あなた
お医者さんや療育の先生は、発達に関するプロフェッショナルです。でも、24時間365日、その子のことを見つめている「わが子の専門家」は、ママ、あなただけです。
あなたの「この子は、こうすると落ち着く」「こういう時、楽しそう」という日々の気づきこそが、どんな専門家の意見よりも尊い、一番の情報なのです。
処方箋④:親が笑う。それが、一番の療育
子どものために、と自分の全てを犠牲にしていませんか?
でも、ママが疲れ切った顔で「あなたのために!」と頑張っても、その気持ちは、子どもを追い詰めるだけかもしれません。
ママが笑っていること。パパとママが、仲良くしていること。
それ以上に、子どもの心を安定させ、健やかな発達を促す「療育」はありません。
自分のための時間を持つことに、罪悪感を感じないでください。
最後に。「普通」じゃなくても、いいじゃない。
あなたのお子さんは、世界にたった一人のかけがえのない存在です。
そのままで、すでに完璧で、愛おしい存在です。
その子のユニークな個性が、いつか、他の誰かを照らす、優しい光になるかもしれない。
その子のこだわりが、世界をあっと言わせる、新しい何かを生み出すかもしれない。
その日を信じて、周りと比べるのではなく、その子だけの道を、一緒に歩んでいきましょう。
あなたは、決して一人ではありません。
