【トイトレお悩み解決編】ウンチだけできない…夜のおむつはいつ外す?ママナースが最終アンサー

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日中のおしっこは、上手にトイレでできるようになった!「やったー!ついにトイトレ完了だ!」と、ゴールテープを切ったはずなのに…。

「ママ、うんち出るから、おむつに替えて」
「今日も、朝のおむつがパンパン…」

そう、多くのママやパパが、最後にぶつかる大きな壁。それが、**「ウンチだけトイレでできない問題」「夜のおむつが外せない問題」**です。

こんにちは!3人の娘たちと、この二大ラスボスともれなく戦ってきた、現役看護師の皐月です。

「どうして、うちの子だけ…?」と、焦ったり、イライラしたり。その気持ち、痛いほど分かります。でも、大丈夫。これは、あなたのお子さんだけが特別なわけでは、決してありません。

この記事では、トイトレ終盤の「あるある」な悩みについて、その原因と具体的な解決策を、ママナースの視点から詳しく解説していきます。

この記事でわかること

  • なぜ?ウンチだけトイレでできない、子どもの心理と体の仕組み
  • 「トイレでうんち」を成功に導く、具体的な4つのステップ
  • 夜のおむつが外せないのは、あなたのせいじゃない!科学的な理由
  • おねしょ卒業のために、親が「してはいけないこと」「すべきこと」

お悩み①:「ウンチだけ」トイレでできない問題

おしっこは完璧なのに、ウンチの時だけ物陰に隠れたり、わざわざおむつに履き替えたり。これは、本当に多くの親御さんを悩ませる「トイトレあるある」です。

なぜ、ウンチだけは難しいの?

子どもにとって、おしっことウンチは全くの別物。ウンチの方が難しいのには、ちゃんとした理由があります。

  1. 体の仕組みの問題:ウンチをするためには、リラックスして、しっかり“いきむ”必要があります。足が宙に浮くトイレの便座では、お腹に力が入れにくく、踏ん張りにくいのです。
  2. 心理的な問題:自分の中から、固形の“何か”が出てきて、水の中に「ドボン!」と消えていく…。この感覚が、子どもにとっては怖かったり、不安だったりすることがあります。「自分の体の一部が、なくなってしまう」ように感じる子もいるのです。
  3. 過去の失敗体験:以前、トイレでウンチをしようとして、便が固くて痛かった、などのネガティブな経験があると、「トイレでの排便=痛い、怖い」というイメージが、強く残ってしまいます。

どうすれば、トイレでできるようになる?

焦りは禁物です。ウンチを我慢して、便秘になってしまうのが一番の悪循環。おむつでしたい、と言うなら、今はさせてあげましょう。その上で、以下のことを試してみてください。

  • 【最重要】踏み台を設置する:補助便座を使っている場合は、必ず、足がブラブラしないように、しっかりと踏ん張れる高さの踏み台を置いてあげましょう。かかとがしっかりつくことで、お腹に力が入りやすくなります。
  • 絵本で心の準備を:「みんなうんち」のような絵本を一緒に読み、「うんちをすることは、スッキリして気持ちいいこと」というイメージをインプットしてあげましょう。
  • 便秘を解消する:もし、便が固くて排便時に痛そうなら、まずは便秘の解消が最優先。食事(食物繊維や水分)を見直し、必要であれば、かかりつけの小児科で相談しましょう。
  • 「いってらっしゃい!」と明るく見送る:ウンチを「汚いもの」ではなく、「元気な、自分の分身」のように捉えられるよう、流す時に、「うんちさん、バイバイ!」「元気に、いってらっしゃい!」などと、明るく声をかけてあげるのも、不安を取り除くのに効果的です。

お悩み②:「夜のおむつ」は、いつになったら外せるの?

日中のトイトレが完了しても、夜のおむつが外れるまでには、また少し時間が必要です。なぜなら、夜間のおしっこは、本人の“意志”や“やる気”では、コントロールできないからです。

夜のおむつが外れる体のメカニズム

夜、寝ている間におしっこをしないためには、2つの体の機能の発達が不可欠です。

  1. 抗利尿(こうりにょう)ホルモンの分泌:夜になると、脳から「おしっこを作るのを、少しお休みさせるホルモン」が分泌されます。このホルモンが十分に分泌されることで、夜間に作られるおしっこの量が減ります。
  2. 膀胱(ぼうこう)の成長:夜間に作られたおしっこを、朝まで溜めておけるだけの、十分な大きさに膀胱が発達すること。

これらの体の発達には、個人差が非常に大きく、**トレーニングでどうにかなるものではありません。**一般的には、5歳〜6歳頃までに自然と機能が整う子が多いですが、小学生になってもおねしょがあるのは、決して珍しいことではないんです。

夜のおむつを外す、タイミングとポイント

  • タイミングの目安朝起きた時に、おむつが濡れていない日が、1週間〜2週間ほど続いたら、パンツで寝るチャレンジを始めてみても良いかもしれません。
  • 【NG】焦って外す:周りの子が外れたからといって、毎朝おむつが濡れているのに、無理にパンツにするのはやめましょう。子どもに「また、お漏らししちゃった…」という失敗体験を毎日与えることになり、自信を失わせてしまいます。
  • 【NG】絶対に怒らない:おねしょは、本人のせいでは決してありません。「わざとじゃないもんね。大丈夫だよ」と優しく声をかけ、濡れたシーツを淡々と片付ける。親のその姿勢が、子どもの心を救います。
  • 寝る前の水分は、コップ1杯まで:寝る直前のがぶ飲みは避けましょう。ただし、喉が渇いているのを我慢させる必要はありません。
  • 寝る前に、必ずトイレに行く習慣をつける。
  • 防水シーツは、ママの心の安定剤:パンツで寝るチャレンジを始めたら、布団が濡れるのは当たり前。親のイライラと洗濯の手間を減らすために、防水シーツは必ず敷いておきましょう。

まとめ:トイトレの本当のゴールは、おむつが外れることじゃない

トイレトレーニングは、子どもの自立への、大きな大きな一歩。だからこそ、親はつい力が入りすぎてしまいます。

でも、思い出してください。寝返りができた日、初めてハイハイした日、最初の一歩を歩いた日。私たちは、ただ、その成長を喜び、見守っていたはずです。

トイトレも、同じです。親がやるべきことは、環境を整え、やり方を教え、そして、お子さん自身の「体の準備」が整うのを、信頼して待ってあげること。

いつか必ず、笑顔で「おむつ、卒業だね!」と言える日が来ます。その日まで、親子で、この貴重な成長の過程を、楽しんでくださいね。

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