その「わがまま」に、あなたは戸惑い、心を痛めていませんか?
レストランで、走り回ったり大声を出したりする我が子。
お店で、欲しいものを手当たり次第に触ってしまう我が子。
「どうして、うちの子はこんなにわがままなんだろう…」
「周りの目が気になる…」
「私のしつけが間違っているのかな…」
子どものマナーや社会のルールは、親にとって本当に胸が締め付けられるような悩みですよね。どう教えればいいのか分からず、一人で抱え込んでいませんか?
こんにちは!3人の娘たちの子育ての中で、マナーや社会のルールについて学び、実践を繰り返してきた、現役ママナースの皐月です。
まず、あなたにお伝えしたいのは、子どもがマナーやルールを学ぶのは、成長の過程で誰もが経験する大切なステップであるということ。そして、親の適切な関わり方次第で、子どもは社会の中で、自分らしく、そして円滑に生きていく力を育むことができます。
この記事では、そんなあなたの不安を解消するために、子どものマナー・社会のルールを教える主なポイントから、年齢別の具体的な教え方、親がやってはいけないNG行動、そして親の心の持ち方まで、専門家の視点と実体験を交えて、徹底的に解説します。
さあ、お子さんの「社会性」を育むための一歩を、一緒に踏み出しましょう。
なぜ「マナー・社会のルール」が大切なの?
マナーや社会のルールは、子どもが社会の中で円滑に生活していく上で不可欠なものです。単なる「お行儀」ではありません。
- 他者を尊重する: 他者の気持ちや立場を理解し、尊重する心を育みます。
- 円滑なコミュニケーション: ルールを守ることで、他人とのコミュニケーションがスムーズになります。
- 危険から身を守る: 交通ルールなど、自分の身を守るための大切なルールを学びます。
- 自己肯定感を育む: ルールを守り、周りから認められることで、自信がつき、自己肯定感が高まります。
<ママナースの視点>
マナーやルールは、子どもが社会の中で生きていくための「地図」のようなものです。この地図を正しく教えてあげることで、子どもは安心して社会を探索し、自分らしく生きていくことができます。
【年齢別】子どものマナー・社会のルール、どう教える?
子どもの発達段階に合わせて、無理なく、繰り返し教えていくことが大切です。
1〜2歳頃:親の真似から始める
- 特徴: まだ言葉の理解は十分ではありませんが、親の行動をよく見て真似をします。親がお手本を見せることが何よりも大切です。
- 教えること:
- 「ありがとう」「ごめんなさい」: 親が積極的に使い、子どもにも真似を促しましょう。言えなくても、親が代弁してあげるだけでも効果があります。
- 「どうぞ」「貸して」: おもちゃの貸し借りなど、簡単な場面で親が促しましょう。
- 「ポイ」: ゴミをゴミ箱に捨てるなど、簡単なルールから。
- 声かけのコツ:
- **「ありがとう、上手だね」「できたね!」**と、具体的に褒めましょう。
- **「ママと一緒だよ」**と、一緒にやってみせるのが効果的です。
3〜4歳頃:理由を伝え、繰り返し教える
- 特徴: 言葉の理解が進み、簡単な理由を理解できるようになります。しかし、まだ感情のコントロールは難しいため、繰り返し教えることが大切です。
- 教えること:
- 挨拶: 「おはよう」「こんにちは」「さようなら」など、状況に合わせて挨拶ができるように促しましょう。親が積極的に挨拶する姿を見せることが大切です。
- 公共の場でのマナー: 「静かにしようね」「走らないでね」と、理由を添えて伝えましょう。事前に「ここは静かにする場所だよ」と教えておくのも有効です。
- 順番を守る: 滑り台やブランコなど、順番を守る大切さを教えましょう。
- 声かけのコツ:
- **「どうして静かにするのかな?」「走ると危ないよ」**と、理由を短く伝えましょう。
- 「〜しない」より「〜する」を伝える: 「走らないで」ではなく「ゆっくり歩こうね」と、具体的な行動を伝えましょう。
5歳〜小学生:社会のルールを理解し、自分で考える
- 特徴: 社会のルールを理解し、自分で考えて行動できるようになります。しかし、まだ誘惑に負けやすい時期でもあります。
- 教えること:
- 交通ルール: 信号の見方、横断歩道の渡り方など、具体的な交通ルールを教えましょう。
- お金の扱い方: お店での買い物の仕方、お釣りの確認など、お金の基本的な扱い方を教えましょう。
- 約束を守る: 友達との約束、家庭でのルールなど、約束を守ることの大切さを教えましょう。
- 公共の場での振る舞い: 図書館や映画館など、場所に応じたマナーを教えましょう。
- 声かけのコツ:
- **「どうすれば良かったと思う?」「なぜこのルールがあると思う?」**と、子ども自身に考えさせましょう。
- **「さすが、お兄さん(お姉さん)だね!」**と、成長を認め、期待を伝えましょう。
親がやってはいけない!NG行動
子どものマナーやルールを教える上で、親がやってしまいがちなNG行動です。
- 感情的に怒鳴る: 親が感情的になると、子どもは恐怖を感じるだけで、なぜダメなのかを理解できません。
- 人前で叱る: 子どもの自尊心を傷つけ、反発心を招きます。叱る時は、人目のない場所で、冷静に伝えましょう。
- 「〜しなさい!」と命令するだけ: 理由を伝えずに命令するだけでは、子どもは納得せず、自主的に行動する力が育ちません。
- 親がルールを守らない: 親がルールを守らない姿を見せると、子どもは「なぜ自分だけ?」と感じ、ルールを守る意味を見出せなくなります。
- 完璧を求めすぎる: 一度教えたからといって、すぐに完璧にできるわけではありません。失敗しても、根気強く、繰り返し教えることが大切です。
まとめ:マナーは、子どもの「生きる力」を育む贈り物
子どものマナーや社会のルールを教えることは、親にとって根気のいる作業です。
しかし、それは、子どもが社会の中で、自分らしく、そして円滑に生きていくための「生きる力」を育むことです。
完璧なマナーを身につけさせることよりも、大切なのは、他者を思いやる心と、自分で考えて行動する力を育むこと。
そして、何よりも、親子の信頼関係を築き、子どもが安心して社会を探索できる環境を作ってあげることです。
あなたのその愛情と忍耐が、お子さんの「社会性」を育む、何よりの栄養になります。