「もう、ピアノやめたい…」「サッカー、行きたくない…」
子どもが習い事を「やめたい」と言い出した時、ママ・パパは「せっかく始めたのに」「月謝がもったいない」「根性がないのかな」と、複雑な気持ちになりますよね。私も3姉妹の母として、子どもが習い事を「やめたい」と言い出した時には、どう対応すれば良いのか悩んだ経験が何度もあります。「このまま続けさせた方がいいのか」「子どもの気持ちを尊重すべきか」と、葛藤してしまうママ・パパも少なくないのではないでしょうか。
子どもの「やめたい」という言葉の裏には、様々な気持ちが隠されています。大切なのは、その言葉の真意を理解し、子どもの気持ちに寄り添いながら、建設的に話し合うことです。今回は、現役ママナースの私が、子どもが習い事を「やめたい」と言い出した時の対話の進め方、親が考えるべきこと、そして後悔しないためのヒントについて、私の経験も交えながら分かりやすく解説します。子どもの成長を促し、親子の絆を深める関わり方を見つけていきましょう。
子どもが習い事を「やめたい」と言う理由と心理
子どもが習い事を「やめたい」と言うのには、様々な理由が考えられます。その言葉の裏にある子どもの気持ちを理解することが、適切な対応の第一歩です。
1. 純粋に「つまらない」「楽しくない」
- 興味の喪失: 最初は興味があったけれど、やってみたら想像と違った、飽きてしまったなど、純粋に興味を失ってしまったケースです。
- 難しさ: 練習が難しくてついていけない、上達しないことに挫折感を感じているなど、難しさから楽しさを感じられなくなっていることがあります。
- 先生や友達との関係: 先生との相性が合わない、友達との人間関係で悩んでいるなど、人間関係が原因で楽しくないと感じていることもあります。
2. 疲労やストレス
- 身体的疲労: 習い事の練習がハードで、体が疲れている。睡眠不足や体調不良が続いているなど。
- 精神的ストレス: 習い事のプレッシャー、発表会や試合への緊張、親の期待に応えなければというプレッシャーなど、精神的なストレスを感じていることがあります。
- 時間的拘束: 習い事の時間が長く、自由に遊ぶ時間が少ないと感じているなど、時間的な拘束を負担に感じていることもあります。
3. 他にやりたいことがある
- 新しい興味: 他の習い事や遊びに興味が移ってしまった、友達がやっていることが楽しそうに見えるなど、新しいことに挑戦したい気持ちが芽生えていることがあります。
- 自由な時間への欲求: 習い事がない時間に、友達と遊んだり、家でゆっくり過ごしたりしたいという自由な時間への欲求があることもあります。
4. 親への甘えや試探
- 親の反応を見る: 「やめたい」と言うことで、親がどんな反応をするのか、自分の気持ちをどこまで受け止めてくれるのか、試していることもあります。
- 甘えたい気持ち: 疲れている時や、親に構ってほしい時に、甘えたい気持ちから「やめたい」と言うこともあります。
子どもの気持ちに寄り添う対話の進め方
子どもが「やめたい」と言い出した時、感情的にならず、子どもの気持ちに寄り添いながら、建設的に話し合うことが大切です。
1. まずは子どもの話を「聞く」ことに徹する
- 遮らない: 「せっかく始めたのに」「もったいない」など、親の意見を押し付けず、まずは子どもの話を最後まで遮らずに聞きましょう。
- 共感する: 「そうか、やめたいんだね」「辛いんだね」と、子どもの気持ちに共感する言葉をかけましょう。子どもは自分の気持ちを理解してもらえたと感じ、安心して話すことができます。
- 「なぜ?」を深掘りする: 「どうしてそう思うの?」「何が一番嫌なの?」と、具体的に理由を尋ねてみましょう。ただし、尋問するような口調ではなく、優しく問いかけるようにしましょう。
2. 親の気持ちも正直に伝える
- 「I(アイ)メッセージ」で: 子どもの気持ちを聞いた上で、親の気持ちも正直に伝えましょう。「私は~と感じる」「私は~してほしい」という「I(アイ)メッセージ」で伝えることで、子どもも親の気持ちを理解しやすくなります。
- 期待や不安も: 「〇〇ちゃんが頑張っている姿を見るのが、ママは嬉しいよ」「途中でやめてしまうのは、少し心配だな」など、親の期待や不安も伝えてみましょう。
3. 一緒に解決策を考える
- 選択肢を提示: 「やめる」以外の選択肢も一緒に考えてみましょう。「練習の回数を減らしてみる?」「先生に相談してみる?」「少しお休みしてみる?」など、具体的な提案をしてみましょう。
- 短期的な目標設定: 「あと〇ヶ月だけ頑張ってみる?」「次の発表会まで続けてみる?」など、短期的な目標を設定するのも有効です。
- 「やめる」という選択肢も: 最終的に「やめる」という選択肢も、子どもの中にあることを理解し、尊重する姿勢を見せましょう。
4. 決断を急がせない
- 考える時間を与える: その場で結論を出す必要はありません。「一度、ゆっくり考えてみようね」「また明日、お話しようね」など、子どもに考える時間を与えましょう。
- 親も考える: 親も、子どもの話を聞いて、本当にやめるべきなのか、続けるべきなのか、冷静に考える時間を取りましょう。
後悔しないための親が考えるべきこと
子どもの「やめたい」という言葉にどう対応するかは、親にとって難しい決断です。後悔しないために、以下のことを考えてみましょう。
- 子どもの成長にとってどうか: 習い事を続けることが、子どもの心身の成長にとって本当に良いことなのか、考えてみましょう。無理に続けさせることで、習い事自体が嫌いになったり、自己肯定感が低下したりする可能性もあります。
- 習い事の目的: その習い事を始めた目的は何だったのか、改めて考えてみましょう。技術の習得だけでなく、体力作り、友達作り、集中力や忍耐力の育成など、様々な目的があるはずです。
- 親の期待と子どもの気持ち: 親の期待を押し付けていないか、子どもの気持ちを本当に理解できているか、自問自答してみましょう。
- 「逃げ癖」ではないか: 何か嫌なことがあるとすぐに「やめたい」と言う癖がついていないか、見極めることも大切です。ただし、これは慎重に判断する必要があります。
- 代替案の検討: もしやめるのであれば、その代わりに何を始めるのか、どんな時間を過ごすのか、具体的に検討してみましょう。
ママナースからのメッセージ:子どもの「やめたい」は、成長のサイン
子どもが習い事を「やめたい」と言うのは、決して「根性がない」からではありません。それは、子どもが自分の気持ちを表現し、自分の意思で選択しようとしている成長のサインです。大切なのは、その言葉の真意を理解し、子どもの気持ちに寄り添いながら、一緒に最善の道を探すことです。
今回ご紹介した対話の進め方や、親が考えるべきことを参考に、ぜひご家庭で実践してみてください。そして、どんな決断であっても、子どもが自分で考え、納得して出した結論であれば、それを尊重し、応援してあげましょう。もし、もっと詳しく知りたいことや、不安なことがあれば、いつでもコメントで教えてくださいね。私たちママナースも、皆さんの子育てを心から応援しています!