ゴックン期の次は「モグモグ期」!でも、どうステップアップすればいいの?
なめらかなポタージュ状の離乳食を、上手にゴックンできるようになった赤ちゃん。
その成長に喜びを感じると同時に、次のステップである「中期(モグモグ期)」を前に、新たな疑問や不安が湧いてきていませんか?
「固さは、どのくらいにすればいいの?」
「量を増やしたいけど、お腹を壊さないか心配…」
「丸飲みしちゃうけど、大丈夫?」
こんにちは!離乳食のステップアップで、幾度となく量の加減や固さに頭を悩ませてきた、現役ママナースの皐月です。
離乳食中期は、赤ちゃんが舌と上あごで食べ物をつぶす「モグモグ」飲みを習得し、食事の楽しさをさらに広げていく、とても大切な時期です。
この記事では、そんなモグモグ期への移行をスムーズにするための、食事の固さや量の具体的な目安から、新しくチャレンジできる食材、そしてこの時期に特に意識したい栄養素まで、あなたの「どうしよう?」を「なるほど!」に変える情報を、網羅的にご紹介します。
さあ、赤ちゃんの「食べる力」を、さらに引き出してあげましょう!
Step 1:いつから始める?モグモグ期への移行サイン
離乳食中期は、一般的に生後7〜8ヶ月頃が目安です。以下のサインが見られたら、ステップアップの準備ができた証拠です。
- ゴックンと飲み込むのが上手になった
- 離乳食をスムーズに食べられるようになった
- 口を閉じて、食べ物を舌で左右に動かそうとする
- 支えがあれば、一人で安定して座れる
Step 2:どう進める?固さ・量・食事回数の目安
モグモグ期では、食事の回数を増やし、食べ物の形状を少しずつステップアップさせていきます。
固さの目安
- 舌でつぶせる絹ごし豆腐くらいの固さが目安です。
- 野菜などは、指で軽く押すと、力を入れなくても潰れるくらいに茹でましょう。
- みじん切りや、2〜3mm角の粗みじん切りに挑戦していきます。
量の目安(1回あたり)
食材の種類 | 目安量 |
---|---|
穀類 | 全がゆ(5倍がゆ)50〜80g |
野菜・果物 | 20〜30g |
タンパク質 | 魚・肉なら10〜15g、豆腐なら30〜45g、卵なら卵黄1個〜全卵1/3個 |
※あくまで目安です。赤ちゃんの食欲や成長に合わせて調整しましょう。
食事の回数
- 1日2回に増やしていきます。
- 生活リズムを整えるため、毎日なるべく同じ時間に食べさせるのが理想です。(例:午前10時と午後6時など)
Step 3:何が食べられる?新しく挑戦できる食材リスト
この時期になると、食べられる食材のバリエーションが一気に増えます。
- 穀類: うどん、食パン、そうめん、オートミール
- 野菜: ブロッコリー、トマト、大根、キャベツ、玉ねぎなど(基本的にほとんどの野菜OK)
- 果物: バナナ、りんご、いちご、ももなど
- タンパク質:
- 肉類: 鶏ささみ、鶏むね肉(脂肪の少ないものから)
- 魚類: まぐろ・かつお(赤身魚)、さけ
- 乳製品: プレーンヨーグルト、カッテージチーズ
- 大豆製品: きな粉、納豆
- その他: 麩、海苔
<アレルギーの注意>
卵(全卵)、乳製品、小麦(パン・うどん)など、アレルギーが出やすい食材を始める時期でもあります。初めての食材は、必ず平日の午前中に、1日1種類、1さじからというルールを徹底してください。
【ママナースの視点】この時期、最も注意したい「鉄分不足」
実は、生後6ヶ月を過ぎると、赤ちゃんはママのお腹の中でもらってきた貯蔵鉄を使い切り、鉄欠乏状態に陥りやすくなります。
鉄分は、血液を作るだけでなく、赤ちゃんの脳の発達にも非常に重要な役割を果たします。母乳やミルクだけでは不足しがちな鉄分を、離乳食で積極的に補っていく必要があります。
鉄分を補う!おすすめ簡単レシピ
- ほうれん草と豆腐の和え物: 茹でて細かく刻んだほうれん草と、潰した豆腐を混ぜるだけ。
- ささみと野菜のスープ煮: 細かくほぐした鶏ささみと、みじん切りにした野菜(にんじん、玉ねぎなど)を、だしでコトコト煮る。
- きな粉ヨーグルト: プレーンヨーグルトに、きな粉を混ぜるだけ。手軽にタンパク質と鉄分が補給できます。
- レバーペーストを活用: 鉄分の王様であるレバー。調理が大変な場合は、市販のベビーフードのレバーペーストをおかゆに混ぜるのも賢い方法です。
「食べない」「丸飲みする」お悩み解決Q&A
- Q. 急に食べなくなりました…
- A. 口の中をチェックしてみてください。口内炎ができていたり、歯が生え始めてむず痒かったりするのかもしれません。また、少し固すぎたり、パサパサしたりして食べにくい可能性も。一度、初期のようなトロトロ形状に戻してみるのも手です。
- Q. モグモグせずに、丸飲みしてしまいます…
- A. 赤ちゃんがモグモグを覚えるには、少し固さのある食べ物で「舌と上あごでつぶす」練習が必要です。少し大きめの、歯茎でつぶせるくらいの固さの野菜スティック(大根やにんじんなど)を持たせて、前歯でかじり取る練習をさせてみるのも良いでしょう。ただし、喉に詰まらせないよう、必ず側で見守ってください。
まとめ:焦らず、赤ちゃんの「食べる力」を信じよう
離乳食中期は、食べる量や種類が増え、ママの準備も少し大変になる時期です。
でも、一番大切なのは、赤ちゃんが「自分で食べるって、楽しい!」と感じること。
食べムラがあって当たり前。昨日食べたものを、今日食べなくても、心配しすぎないでください。
市販のベビーフードも上手に使いながら、ママの心の余裕を保つこと。それが、赤ちゃんの健やかな「食べる力」を育む、一番の秘訣ですよ。