褒め方

「手伝う」じゃない、「一緒にやる」んだ。夫を最高の育児パートナーに変える魔法のコミュニケーション

「手伝う」という言葉に、モヤモヤしていませんか?

「今日、夫が育児を手伝ってくれたの!」そう報告するママ友に、あなたはどんな感情を抱きますか?「うちの夫は何もしてくれないのに…」と羨ましく思う一方で、「手伝うって何?育児は夫婦二人でするものなのに…」と、どこかモヤモヤした気持ちになる人もいるのではないでしょうか。

「手伝う」という言葉には、「本来は自分の仕事ではないけれど、特別にやってあげている」というニュアンスが含まれています。しかし、育児は夫婦どちらか一方の仕事ではありません。夫婦二人で「一緒にやる」ものです。

この言葉の認識の違いが、夫婦間のすれ違いや不満を生み出す原因になっていることも少なくありません。夫を「手伝ってくれる人」から「最高の育児パートナー」に変えるには、ママからの魔法のコミュニケーションが必要です。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、夫を育児の「当事者」に変え、夫婦で協力し合える関係を築くための、具体的なコミュニケーション術をご紹介します。もう、一人で抱え込む必要はありません。

なぜ夫は「手伝う」と思ってしまうのか?

  • 育ってきた環境:
    • 夫自身が、父親が家事や育児に積極的に関わる姿を見て育っていない場合、それが当たり前だと思っている可能性があります。
  • 役割分担の固定観念:
    • 「家事・育児は女性の仕事」という古い固定観念が、無意識のうちに根付いている場合があります。
  • 情報不足・経験不足:
    • 育児に関する情報や経験が不足しているため、何をどうすれば良いか分からず、結果的に「手伝う」という意識になってしまうことがあります。
  • 「言わなくても分かるだろう」の罠:
    • 妻が「言わなくても分かってくれるはず」と期待し、具体的な指示を出さないことで、夫は何をすれば良いか分からず、結果的に動けない、という状況に陥ることがあります。

ママナース直伝!夫を最高の育児パートナーに変える魔法のコミュニケーション

1. 「お願い」は具体的に、そして「指示」ではなく「相談」で

「何か手伝ってくれる?」という漠然とした問いかけでは、夫は何をすれば良いか分かりません。「お風呂上がりの着替え、お願いできるかな?」「週末の朝、子どもと公園に行ってくれると助かるんだけど、どうかな?」など、具体的に、そして「相談」という形で伝えましょう。男性は、具体的な指示の方が動きやすい傾向があります。

2. 「ありがとう」と「助かったよ」を惜しみなく伝える

夫が何かしてくれたら、どんなに小さなことでも「ありがとう!」「本当に助かったよ!」と、心からの感謝を伝えましょう。感謝の言葉は、夫のモチベーションを上げ、「またやろう」という気持ちに繋がります。特に、子どもが夫に感謝の言葉を伝える姿を見せるのも効果的です。

3. 夫の「やり方」を尊重する

夫が育児や家事をしてくれた時、たとえ自分のやり方と違っても、口出しせずに見守りましょう。「そうじゃない!」「もっとこうして!」と口出しされると、夫はやる気をなくしてしまいます。完璧を求めすぎず、「まあ、いっか」の精神も大切です。

4. 夫の「得意」を見つけて任せる

夫が苦手なことを無理にやらせるのではなく、夫の得意なことや、興味のあることを見つけて任せてみましょう。例えば、お風呂に入れるのが得意、遊び相手になるのが得意、料理が得意など。得意なことを任せることで、夫は自信を持ち、積極的に育児に関わるようになります。

5. 夫婦で「育児の目標」を共有する

「子どもをどんな子に育てたいか」「どんな家庭にしたいか」など、夫婦で育児に関する共通の目標やビジョンを話し合い、共有しましょう。共通の目標を持つことで、夫婦は「一緒に」その目標に向かって進む「チーム」としての意識が高まります。

6. 定期的に「夫婦会議」を開く

月に一度など、定期的に夫婦二人でゆっくり話せる時間を作りましょう。その日の出来事や、育児に関する悩み、不満などを共有し、お互いの気持ちを理解し合う場を設けることが大切です。この時も、感情的にならず、冷静に話し合うことを心がけましょう。

まとめ|夫婦は、育児の「共同創造者」

育児は、夫婦二人で「共同創造」していくものです。「手伝う」という意識から「一緒にやる」という意識へ。この意識改革は、夫婦関係をより深く、豊かなものに変えてくれます。

今回ご紹介したコミュニケーション術を参考に、ぜひ夫婦で力を合わせ、最高の育児パートナーシップを築いてください。ママが笑顔でいることが、子どもの健やかな成長に繋がります。そして、夫婦の笑顔が、家庭を明るく照らす光となるでしょう。

子どもの「自己肯定感」を高める魔法の質問|親子の会話で子どもの内なる力を引き出す

「うちの子、自信がないみたい…」自己肯定感を育む、親の魔法の質問とは?

「どうせ僕にはできない」「私なんて…」と、すぐに諦めてしまったり、自分を否定する言葉を口にしたりする子どもを見て、あなたは心配になったことはありませんか?

子どもの「自己肯定感」は、生きていく上で非常に大切な心の土台です。自己肯定感が高い子どもは、困難にぶつかっても前向きに乗り越えようとし、新しいことにも臆することなく挑戦できます。しかし、自己肯定感が低いと、何事にも消極的になり、自分の可能性を狭めてしまうことにも繋がりかねません。

「どうすれば、うちの子の自己肯定感を高めてあげられるんだろう?」そう悩むママ・パパに、ぜひ試してほしいのが「魔法の質問」です。親子の会話の中で、ちょっとした質問を投げかけるだけで、子どもの内なる力を引き出し、自己肯定感をぐんぐん育むことができます。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、子どもの自己肯定感を高めるための「魔法の質問」と、親子の会話を深めるための「傾聴のコツ」について、詳しく解説します。今日から実践して、子どもの心を豊かに育みましょう!

自己肯定感とは?なぜ子どもにとって大切なの?

自己肯定感とは、「ありのままの自分を肯定し、価値ある存在だと感じられる感覚」のことです。自己肯定感が高い子どもは、以下のような特徴があります。

  • 困難に立ち向かう力: 失敗を恐れず、新しいことに挑戦できる。
  • レジリエンス(回復力): 挫折しても、立ち直る力が強い。
  • 人間関係: 他者を尊重し、良好な人間関係を築ける。
  • 幸福感: 自分の人生を肯定的に捉え、幸福感が高い。

ママナース直伝!子どもの自己肯定感を高める魔法の質問

1. 「どうだった?」ではなく、「何を感じた?」

  • NG例: 「今日の発表会、どうだった?」「テストの点数、どうだった?」
  • OK例: 「今日の発表会、どんな気持ちだった?」「テスト、難しかった?どんな風に感じた?」

結果や評価ではなく、子どもの「感情」に焦点を当てて質問することで、子どもは自分の気持ちを言葉にする練習ができ、親は子どもの内面を深く理解することができます。

2. 「なぜ?」ではなく、「どうすれば?」

  • NG例: 「なんで宿題やらなかったの?」「なんでそんなことしたの?」
  • OK例: 「宿題、どうすれば終わらせられたかな?」「次からはどうすればうまくいくと思う?」

「なぜ?」と聞くと、子どもは責められていると感じ、言い訳をしたり、うそをついたりしがちです。「どうすれば?」と聞くことで、子どもは自分で解決策を考え、行動する力を養います。

3. 「頑張ったね」の後に、「具体的にどこが?」

  • NG例: 「よく頑張ったね」「すごいね」
  • OK例: 「〇〇ちゃんが、最後まで諦めずに△△を頑張ったの、ママはちゃんと見てたよ」「□□が上手にできて、すごいね!」

漠然と褒めるのではなく、具体的にどこを頑張ったのか、何ができたのかを伝えることで、子どもは「自分の努力が認められた」と感じ、自信に繋がります。

4. 「もし〇〇だったら、どうする?」

  • OK例: 「もし、お友達が悲しんでいたら、〇〇ちゃんはどうする?」「もし、困っている人がいたら、どう声をかける?」

架空の状況を想定して質問することで、子どもの想像力や共感力を育み、問題解決能力を高めます。

5. 「〇〇ちゃんの良いところ、どこだと思う?」

  • OK例: 「〇〇ちゃんの良いところ、ママは△△だと思うんだけど、〇〇ちゃんは自分のどんなところが好き?」

子ども自身に自分の良いところを考えさせることで、自己認識を深め、自己肯定感を高めます。親が先に具体例を挙げることで、子どもも答えやすくなります。

親子の会話を深める「傾聴」のコツ

  • 子どもの目を見て、相槌を打つ:
    • スマホやテレビを見ながらではなく、子どもの目を見て、真剣に話を聞いている姿勢を見せましょう。「うんうん」「そうなんだね」と相槌を打つことで、子どもは安心して話せます。
  • 最後まで口を挟まない:
    • 子どもが話している途中で、親の意見を言ったり、遮ったりしないようにしましょう。子どもが話し終えるまで、じっと耳を傾けることが大切です。
  • 感情を読み取る:
    • 言葉だけでなく、子どもの表情や声のトーン、仕草などから、子どもの感情を読み取ろうと努めましょう。「悲しかったんだね」「悔しかったんだね」と、感情を言葉にして返してあげることで、子どもは「分かってもらえた」と感じます。

まとめ|魔法の質問で、子どもの心を豊かに育もう

子どもの自己肯定感を高めることは、親から子への最高の贈り物です。特別なことをする必要はありません。日々の親子の会話の中で、ちょっとした「魔法の質問」を投げかけ、子どもの内なる力を引き出してあげましょう。

親が子どもの話を真剣に聞き、感情に寄り添うことで、子どもは「自分は大切な存在だ」と感じ、自信を持って生きていくことができるようになります。

今日から、あなたも「魔法の質問」を始めてみませんか?きっと、子どもの笑顔と成長が、あなたの心を温かくしてくれるはずです。

お片付けができる子になる!魔法の言葉かけと散らからない仕組みづくり

「片付けなさい!」はもう言わない。子どもが自ら動く、魔法の仕組みとは?

リビングに散らかったおもちゃの山を見て、思わず「早く片付けなさい!」と叫んでしまう…。そんな毎日を送っていませんか?親が言えば言うほど、子どもは片付け嫌いになり、親のイライラは募るばかり。この負のループから、そろそろ抜け出しましょう。

子どもが片付けをしないのは、決して「やる気がない」からではありません。多くの場合、「どこに何を戻せばいいか分からない」、そして**「片付けが楽しくない」**からです。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、ガミガミ言わなくても子どもが自ら動き出す「魔法の言葉かけ」と、リバウンドしない「散らからない仕組みづくり」のコツを、具体的にお伝えします。

なぜ子どもは片付けが苦手なのか?

  • 物の量が多すぎる:
    • おもちゃが多すぎて、どこに何があるか把握できていない。
  • 収納場所が分かりにくい:
    • どこに何をしまうべきか、ルールが曖昧で分かりにくい。
  • 片付けのやり方が分からない:
    • 「片付けて」という指示が漠然としすぎていて、具体的に何をすればいいか分からない。
  • 片付け=遊びの終わりだと思っている:
    • 楽しい遊びを中断させられる、ネガティブな行為だと感じている。

子どもが自分でできる!「片付けの仕組み化」4つのステップ

ステップ1:まずは「おもちゃの選別」から

子どもと一緒に、今使っているおもちゃと、もう使っていないおもちゃを分けてみましょう。「ありがとう」と言っておもちゃを手放す経験は、物を大切にする心を育みます。おもちゃの総量が減るだけで、片付けのハードルはぐっと下がります。

ステップ2:収納場所は「写真ラベル」で分かりやすく

収納ボックスや棚には、中に何が入っているか一目で分かるように、おもちゃの写真を撮ってラベルとして貼りましょう。 文字が読めない小さな子どもでも、「この車の絵の箱に、車を戻せばいいんだな」と直感的に理解できます。

ステップ3:収納は「ざっくり」でOK

ブロック、ぬいぐるみ、おままごとセットなど、種類ごとに「ポイポイ放り込むだけ」のざっくり収納で十分です。細かく分類しすぎると、子どもにとって片付けの難易度が上がり、長続きしません。

ステップ4:遊びと片付けをセットにする

「おままごとセットで遊んだら、この箱にお片付けしようね」と、遊びの前に片付けのルールを伝えておきましょう。「おもちゃさん、おうちに帰る時間だよ」など、遊びの延長として楽しめるような声かけも効果的です。

子どものやる気を引き出す!魔法の言葉かけ

  • ×「早く片付けなさい!」→ 〇「どっちが早くお片付けできるか、競争しよう!」
    • ゲーム感覚を取り入れることで、子どもは喜んで参加します。
  • ×「なんで片付けないの!」→ 〇「赤いブロックさん、おうちに帰りたがってるよ」
    • おもちゃを擬人化することで、子どもは愛着を持ち、大切に扱おうとします。
  • ×(無言で親が片付ける)→ 〇「ママと一緒にやってみようか」「ここまでできたら、あとはママがやるね」
    • まずは一緒にやる姿勢を見せ、できた部分を具体的に褒めてあげましょう。「自分でできた」という達成感が、次への意欲に繋がります。

まとめ|片付けは「しつけ」ではなく「習慣」

子どもに片付けの習慣を身につけさせるには、親の根気強い関わりが必要です。しかし、ガミガミ叱りつける必要は全くありません。

子どもが自分でできる「仕組み」を作り、片付けを「楽しいゲーム」に変えてしまうこと。そして、できたことをたくさん褒めて、自己肯定感を育んであげること。

この2つを意識するだけで、あなたの「片付けなさい!」は、きっと魔法のように消えてなくなるはずです。

イヤイヤ期の癇癪:ママのイライラ解消!アンガーマネジメントのすすめ

「もう、いい加減にして!」そのイライラ、子どものせいだけじゃないかも?

スーパーの床でひっくり返って泣き叫ぶ我が子。何を言っても「イヤ!」の大合唱。そんなイヤイヤ期の癇癪に、思わず声を荒げてしまい、後で自己嫌悪…なんて経験はありませんか?

子どもの癇癪は、成長の証。頭では分かっていても、毎日続くとママの心も疲弊してしまいますよね。そのイライラの原因は、本当に子どもの癇癪だけでしょうか?もしかしたら、ママ自身の心の中に、怒りの火種が隠れているのかもしれません。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、子どもの癇癪に振り回されないための「アンガーマネジメント」のコツと、ママ自身の心を穏やかに保つためのセルフケア術をご紹介します。

なぜ、子どもの癇癪にイライラしてしまうのか?

子どもの癇癪にイライラしてしまう背景には、ママ自身の様々な感情が隠されています。

  • 「ちゃんとしなきゃ」というプレッシャー: 「良い母親でいなければ」「周りの目が気になる」といったプレッシャーが、自分自身を追い詰めていませんか?
  • 思い通りにならない焦り: 計画通りに進まない育児。思い通りにコントロールできない状況に、無力感や焦りを感じてしまうことがあります。
  • 自分の時間が持てないストレス: 育児に追われ、自分の時間や休息が十分に取れていないと、心に余裕がなくなり、イライラしやすくなります。
  • 孤独感: 「この大変さ、誰も分かってくれない」と、一人で抱え込んでしまうと、ストレスは増大する一方です。

ママの心を救う!アンガーマネジメント3つのステップ

ステップ1:怒りの「第一次感情」に気づく

怒りは、実は「第二次感情」と言われています。その裏には、「悲しい」「辛い」「疲れた」「分かってほしい」といった「第一次感情」が隠れています。カッとなった時、「私、今何を感じているんだろう?」と、自分の心に問いかけてみてください。本当の気持ちに気づくだけで、怒りの感情は和らぎます。

ステップ2:その場を離れてクールダウン

怒りのピークは、長くて6秒と言われています。子どもが安全な場所にいることを確認したら、一旦その場を離れて深呼吸をしてみましょう。トイレに駆け込む、ベランダの空気を吸うなど、物理的に距離を置くことで、冷静さを取り戻すことができます。

ステップ3:「べき」思考を手放す

「母親なんだから、〇〇すべき」「子どもは〇〇すべき」といった「べき」思考が、自分自身を苦しめていることがあります。世間の常識や理想の母親像に縛られず、「まあ、いっか」と自分を許してあげましょう。完璧な母親なんて、どこにもいません。

ママナース直伝!心が軽くなるセルフケア術

  • 5分だけの「自分時間」を作る: 子どもが寝た後、好きなハーブティーを飲む、好きな音楽を聴くなど、たった5分でも良いので、意識的に自分のための時間を作りましょう。
  • 「ありがとう」を口癖にする: 夫や子ども、自分自身に対して、「ありがとう」という言葉を意識的に使ってみましょう。感謝の気持ちは、心を温かくし、ポジティブな感情を引き出してくれます。
  • 誰かに話を聞いてもらう: 夫や友人、親など、信頼できる人に話を聞いてもらうだけで、気持ちは楽になります。地域の育児相談などを利用するのも良いでしょう。

まとめ|ママの笑顔が、子どもの心を育む

子どもの癇癪は、ママを困らせるためにしているのではありません。自分の気持ちをうまく表現できず、もがいているサインなのです。ママが笑顔でいることが、子どもの一番の安心に繋がります。

イライラしてしまった自分を責める必要はありません。「そんな日もあるよね」と、自分自身を優しく受け入れてあげてください。この記事が、あなたの心を少しでも軽くするお手伝いができれば幸いです。

自己肯定感は最高の贈り物!子どもの「自分を信じる力」を育む言葉かけ

はじめに:「どうせ僕なんて…」その言葉、聞きたくないですよね

「自分には価値がある」「ありのままの自分で大丈夫」と感じる心、それが「自己肯定感」です。この自己肯定感は、子どもがこれからの人生を力強く、幸せに生きていくための、まさに「心の土台」となります。

こんにちは、ママナースのさとみです。自己肯定感が高い子どもは、失敗を恐れずに新しいことに挑戦でき、困難な状況でも乗り越えようと努力できます。親として、我が子に贈ることができる最高のプレゼント、それがこの「自己肯定感」なのかもしれません。

この記事では、子どもの自己肯定感を奪ってしまうNGな言葉かけと、「自分を信じる力」を育むための具体的な言葉かけについて、今日から実践できるヒントをご紹介します。


やってませんか?子どもの自己肯定感を下げるNG言動

良かれと思ってやっていることが、実は子どもの自信を奪っているかもしれません。

  • 他の子と比較する: 「〇〇ちゃんは、もうできるのに、どうしてあなたはできないの?」比較は、子どもの「自分は劣っている」という感覚を強めるだけです。
  • 結果ばかりを褒める(叱る): 「100点を取ってえらいね」と結果だけを褒めていると、子どもは「良い結果を出せない自分には価値がない」と感じてしまいます。
  • 先回りして、手や口を出しすぎる: 親が何でもやってしまうと、子どもは「自分一人では何もできない」と感じ、挑戦する意欲を失ってしまいます。
  • 子どもの気持ちを否定する: 「泣くのはやめなさい」「そんなことで怖いの?」と気持ちを否定されると、子どもは「自分の感情は間違っているんだ」と、ありのままの自分を表現できなくなります。

子どもの心の貯金箱をいっぱいにする!魔法の言葉かけ

自己肯定感を育む鍵は、親からの「無条件の愛情」と「信頼」を、言葉と態度で伝え続けることです。

1. 結果ではなく「過程(プロセス)」を褒める

「すごい!」「上手!」だけでなく、頑張った過程を具体的に言葉にして伝えましょう。

  • 「最後まで諦めずに頑張ったね」
  • 「すごく集中していたね、びっくりしたよ」
  • 「何度も挑戦する姿、ママは大好きだよ」

2. 子どもの「存在そのもの」を肯定する

何かができたから好き、なのではなく、ただそこにいるだけで大切だというメッセージを伝えましょう。

  • 「あなたがいてくれるだけで、ママは幸せだよ」
  • 「生まれてきてくれて、ありがとう」
  • (理由なく)ぎゅっと抱きしめて、「大好きだよ」と伝える

3. 子どもの気持ちに「共感」する

子どもの感情を、まずはそのまま受け止めてあげましょう。

  • 「そうか、それは悔しかったね」
  • 「ドキドキするよね、わかるよ」
  • 「悲しい気持ちになっちゃったんだね」

4. 感謝と信頼を伝える「助かるよ」「任せたよ」

子どもを対等なパートナーとして認め、頼りにしていることを伝えましょう。

  • 「お手伝いしてくれて、すごく助かったよ。ありがとう」
  • 「このお仕事は、あなたに任せてもいいかな?」
  • 「ママ、忘れちゃったから教えてくれる?」

まとめ:親の言葉が、子どもの未来を作る

親が日々、何気なくかけている言葉は、子どもの心に少しずつ降り積もり、その子の人格や価値観を形作っていきます。

「自分は愛されている」「自分は大切な存在だ」

子どもがそう感じられるような温かい言葉かけを、今日から意識してみてはいかがでしょうか。

親から贈られた「自己肯定感」という最高の贈り物は、子どもが人生のどんな荒波も乗り越えていくための、一生のお守りになるはずです。


【トイトレ実践編】失敗しても怒らない!「できた!」を増やす、褒め方・誘い方のコツ

はじめに:そのイライラが、トイトレ最大の敵です

前回の「準備編」では、トイトレを始めるタイミングと、最初に揃えるべきグッズについてお話しました。

▼前回の記事はこちら
【準備編】いつから始める?おむつ外しのサインを見極める方法と、最初に揃えるべきグッズ

おまるや補助便座を買い、トレーニングパンツも準備万端!「さあ、今日から始めるぞ!」と意気込んでみたものの…。

「トイレに行こう」と誘っても、「イヤ!」の一点張り。
床に、ジャーっとお漏らしされて、思わず「あーあ、また!」と、ため息をついてしまう。

そんな理想と現実のギャップに、早くも心が折れそうになっていませんか?

こんにちは!3姉妹の母で、現役看護師の皐月です。

断言します。トイレトレーニングで、親が最もやってはいけないこと。それは、「焦ること」と「怒ること」です。 親のイライラやプレッシャーは、敏感な子どもにすぐに伝わり、「トイレ=怒られる嫌な場所」というネガティブなイメージを植え付けてしまいます。そうなると、トイトレは、ますます長期戦になってしまうのです。

この記事では、「実践編」として、トイトレを「親子で楽しむイベント」に変えるための、具体的な進め方と、子どものやる気を引き出す声かけ・褒め方のコツについて、詳しくお伝えしていきます。


トイトレ成功への3ステップ:焦らず、ゆっくりと

トイトレは、以下の3つのステップで、ゆっくり進めていくのが基本です。次のステップに進むのを、焦らないでくださいね。

ステップ1:まずは「トイレに慣れる」ことから

いきなり「トイレでおしっこをする」ことを目指す必要はありません。最初の目標は、**「トイレは、怖くない、楽しい場所だ」**と、子どもに思ってもらうことです。

  • 好きなキャラクターのポスターを貼る: トイレの壁を、子どもの好きなキャラクターで飾って、楽しい空間を演出しましょう。
  • トイレの絵本を、トイレで読む: トイレに座りながら、トイレの絵本を読んであげるのも効果的です。「ワンワンも、上手にちっちしてるね〜」と、イメージを膨らませます。
  • おまるや補助便座に、座る練習だけする: この段階では、服を着たまま、おむつをしたままでOKです。「椅子みたいだね!」「ここに座ると、王様みたいだね!」と、座れたこと自体を、たくさん褒めてあげましょう。

ステップ2:「座れたらラッキー」くらいの気持ちで誘ってみる

トイレに慣れてきたら、いよいよ、おしっこが出そうなタイミングで、トイレに誘ってみましょう。

  • 誘うタイミング:
    • 朝、起きた時
    • 食事の前後
    • お昼寝から起きた時
    • お風呂に入る前
    • お出かけの前
  • 誘い方のコツ:
    • NG: 「トイレに行くよ!」(命令形)
    • OK: 「そろそろ、おしっこさん、出る頃かな?トイレに行ってみる?」
    • OK: 「ママ、今からトイレに行くんだけど、一緒に行く?」
  • 成功しなくても、落ち込まない: 便座に座れただけで、100点満点!「座れたね!すごい!」と褒めてあげましょう。たとえ、トイレから出た直後にお漏らししたとしても、「惜しかったね!次はおしっこさん、トイレでバイバイできるといいね」と、明るく声をかけるのがポイントです。

ステップ3:「できた!」を、親子で全力で喜ぶ

そして、ついにその瞬間が訪れたら…!

たまたまでも、ほんの少しでも、トイレでおしっこやうんちが出たら、親が、これでもかというくらい、大げさに褒めちぎってあげてください!

  • 「うわー!出たね!すごい!天才!」
  • 「やったー!おしっこさん、バイバイできたね!」
  • 親子でハイタッチしたり、ハグしたり、一緒に踊ったり!

この**「成功体験」と「親の満面の笑顔」**が、子どもにとって、何よりのモチベーションになります。「トイレでやると、ママがこんなに喜んでくれるんだ!」「なんだか、すごく気持ちいい!」と感じることで、次の成功へと繋がっていきます。

もちろん、ごほうびシールも忘れずに!


お漏らしは「失敗」じゃない。「学び」のチャンス!

トレーニングパンツや布パンツに切り替えると、必ず、お漏らしはします。これは、絶対に避けられません。でも、それは「失敗」ではありません。

お漏らしは、子どもにとって、

  • 「おしっこが出そう、という感覚」と、「実際に出る」という現象を結びつける、大切な学習の機会
  • 「濡れると、気持ち悪い」ということを、身をもって知る、貴重な体験

なのです。

だから、お漏らしをした時に、絶対に怒ったり、がっかりした顔を見せたりしないでください。 親がやるべきことは、後片付けを、淡々と、そして、にこやかに行うことだけです。

「大丈夫、大丈夫。お着替えすれば、スッキリするよ」
「おしっこさん、びっくりして、慌てて出てきちゃったんだね」

そんな風に声をかけながら、後始末をしましょう。親が、お漏らしを「大したことじゃない」という態度でいることが、子どもの「失敗への恐怖心」を取り除き、再チャレンジへの意欲を育てます。


まとめ:親の笑顔が、最高の“ごほうび”

トイトレは、まさに、親の忍耐力と演技力が試される、一大プロジェクトです。

でも、一番大切なのは、高価なおまるでも、完璧なごほうびシステムでもありません。**「大丈夫だよ」「できなくても、あなたのことが大好きだよ」**という、親の揺るがない愛情と、笑顔です。

焦らず、怒らず、比べず。目の前のお子さんのペースを信じて、親子で一緒に、一歩一歩進んでいきましょう。

次回の最終回では、「おしっこはできても、うんちができない…」「夜のおむつは、いつ外れるの?」といった、トイトレで多くの親がぶつかる、具体的なお悩みについて、解決策をお答えしていきます。

【ママナースが解説】子どものしつけ、どうすればいい?「ダメ!」を減らす声かけと自立心を育む関わり方

「ダメ!」の連発に、心が疲弊していませんか?

「走っちゃダメ!」
「触っちゃダメ!」
「早くしなさい!」

朝から晩まで、子どもに「ダメ!」や「〜しなさい!」を連発している自分に、ハッとすることはありませんか?

そして、何度言っても聞いてくれない我が子に、つい感情的に怒鳴ってしまい、後で自己嫌悪に陥る…。

「私のしつけが間違っているのかな…」
「どうすれば、もっと穏やかに伝えられるんだろう…」

子どものしつけは、親にとって永遠のテーマであり、多くの親が悩みを抱えていますよね。

こんにちは!3人の娘たちの子育ての中で、数えきれないほどの「ダメ!」を言い、そしてその度に「どうすれば伝わるんだろう?」と試行錯誤を繰り返してきた、現役ママナースの皐月です。

お伝えしたいのは、しつけは、子どもを「型にはめる」ことではありません。 それは、子どもが社会の中で、自分らしく、そして幸せに生きていくための「生きる力」を育むことです。そして、「ダメ!」を減らすことが、親子の信頼関係を深め、子どもの自立心を育む鍵となります。

この記事では、そんなあなたの疑問を解消するために、子どものしつけの本当の意味から、「ダメ!」を減らす魔法の声かけ自立心を育む関わり方、そして親の心の持ち方まで、専門家の視点と実体験を交えて、徹底的に解説します。

さあ、今日から「ダメ!」を減らし、親子で笑顔のしつけを始めましょう。


なぜ「しつけ」が必要なの?その本当の意味

しつけとは、単に「良い子にする」ことではありません。それは、子どもが社会の中で、自分らしく、そして幸せに生きていくための土台を築くことです。

  • 社会のルールを学ぶ: 他の人と共存するために必要なルールやマナーを学びます。
  • 危険から身を守る: 危険なことや、やってはいけないことを理解し、自分の身を守る力を養います。
  • 感情をコントロールする: 自分の感情を適切に表現し、コントロールする方法を学びます。
  • 自立心を育む: 自分で考え、自分で行動する力を育みます。
  • 自己肯定感を育む: 「自分はできる」「自分は愛されている」という気持ちを育みます。

「ダメ!」を減らす!魔法の声かけ3つのコツ

子どもに何かを伝えたい時、つい「ダメ!」と言ってしまいがちですが、この言葉は子どもの行動を止めるだけで、なぜダメなのか、どうすれば良いのかが伝わりにくいものです。代わりに、以下の声かけを試してみましょう。

コツ1:「〜しない」より「〜する」を伝える

  • (✕)「走っちゃダメ!」
  • (〇)「ゆっくり歩こうね」「ここは歩く場所だよ」

禁止する言葉ではなく、どうしてほしいのか、具体的な行動を伝えることで、子どもは理解しやすくなります。

コツ2:「なぜダメなのか」理由を短く伝える

  • (✕)「触っちゃダメ!」
  • (〇)「熱いから触ると危ないよ」「壊れちゃうから優しくね」

理由を伝えることで、子どもは納得し、自分で考えて行動する力が育まれます。ただし、長々と説明するのではなく、短く、分かりやすく伝えましょう。

コツ3:「〜しなさい」より「〜しようね」と誘う

  • (✕)「早くお片付けしなさい!」
  • (〇)「おもちゃさん、お家に帰ろうね」「一緒に片付けようか」

命令形ではなく、誘う言葉や、共感する言葉を使うことで、子どもは素直に耳を傾けやすくなります。ゲーム感覚で誘うのも効果的です。


自立心を育む!親の関わり方3つのポイント

しつけは、子どもをコントロールすることではありません。子どもが自分で考え、行動する力を育むことが大切です。

1.「自分で選ぶ」機会を与える

  • 「青い服と赤い服、どっちがいい?」「おやつはクッキーとゼリー、どっちにする?」など、子どもに選択肢を与え、自分で決めさせる機会を増やしましょう。小さな選択の積み重ねが、自己決定能力を育みます。

2.「できた!」を具体的に褒める

3.失敗を恐れず、見守る


【ママナースの視点】親の心の余裕が、しつけの鍵

しつけは、親の心の余裕に大きく左右されます。イライラしていると、つい感情的に怒鳴ってしまいがちです。


まとめ:しつけは、親子の「信頼」を育む時間

子どものしつけは、一朝一夕には身につきません。焦らず、根気強く、お子さんのペースに合わせて取り組むことが大切です。

大切なのは、子どもを「ダメな子」と決めつけるのではなく、「どうすればできるようになるか」を一緒に考え、応援してあげること。

そして、何よりも、親子の信頼関係を築くことです。

あなたのその温かい眼差しと、前向きな声かけが、お子さんの「生きる力」を育む、何よりの栄養になります。


【叱り方・褒め方】もう感情的に怒らない!子どもの自己肯定感を育む「伝わる」コミュニケーション術【ママナースが解説】

「私の育て方、これでいいのかな…」褒め方・叱り方に悩む、あなたへ

「また感情的に怒っちゃった…ごめんね」
子どもが寝た後、涙を浮かべながら自己嫌悪。

「すごいね!」と褒めても、なんだか子どもの心に響いていない気がする。

子育て中のあなたは、こんな風に「褒め方」や「叱り方」に悩み、自信をなくしてしまうことはありませんか?

良かれと思って言った言葉が、かえって子どものやる気を削いでしまったり、自己肯定感を傷つけてしまったりしているとしたら…。そう考えると、不安になりますよね。

こんにちは。3人の娘を育てる現役ママナースの皐月です。医療現場で多くの親子と接し、また自身の経験からも、そのお気持ちは痛いほど分かります。

この記事では、そんなあなたの悩みに寄り添い、子どもの自己肯定感をグングン育み、親子の信頼関係を深めるための、具体的で実践的なコミュニケーション術を、ママナースとしての視点も交えながら、余すところなくお伝えします。

もう一人で悩まなくて大丈夫。この記事を読み終える頃には、きっとあなたも自信を持って、子どもと笑顔で向き合えるようになっているはずです。


なぜ、今「自己肯定感」がこんなに大切なの?

最近よく聞く「自己肯定感」という言葉。でも、なぜそんなに重要なのでしょうか?

自己肯定感とは、シンプルに言えば「ありのままの自分を、良いところも悪いところも丸ごと含めてOK!」と思える気持ちのことです。

この「心の土台」がしっかりしている子どもは、

  • 失敗を恐れずに新しいことに挑戦できる
  • 困難なことがあっても、乗り越えようと努力できる
  • 自分のことを大切にできるから、周りの人のことも大切にできる
  • 自分の意見を、自信を持って伝えられる

など、変化の激しいこれからの時代を「生き抜く力」の源になります。

そして、この自己肯定感の土台が作られる最も重要な時期が、幼児期なのです。日々の親子のコミュニケーション、特に「褒め方」と「叱り方」が、子どもの心の土台を大きく左右します。


【要注意】良かれと思ってやってない?子どもの自己肯定感を下げるNG言動

まずは、私たちがついやってしまいがちな、子どもの自己肯定感を下げてしまう可能性のあるNGな褒め方・叱り方を見ていきましょう。

NGな褒め方:「すごい!」「天才!」だけでは危険信号

  • 結果だけを褒める:「100点なんてすごいね!」
    • →子どもは「結果を出さないと自分には価値がない」と感じてしまう。
  • 他人と比較する:「お兄ちゃんより上手だね!」
    • →常に他人と自分を比べ、勝ち負けでしか自分を評価できなくなる。
  • 大げさに褒めすぎる:「天才じゃない!?」
    • →プレッシャーを感じたり、褒められることに慣れてしまい、心に響かなくなる。
  • ご褒美で釣る:「これができたらお菓子を買ってあげる」
    • →褒められることや物自体が目的になり、自発的なやる気が育たない。

NGな叱り方:「なんでできないの!」は心を傷つける言葉

  • 感情的に怒鳴る:「いい加減にしなさい!」
    • →子どもは恐怖を感じるだけで、なぜ叱られているのか理解できない。
  • 人格を否定する:「本当にダメな子ね!」
    • →「自分はダメな人間なんだ」と、存在そのものを否定された気持ちになる。
  • 過去のことを持ち出す:「この前も同じこと言ったでしょ!」
    • →子どもを追い詰めるだけで、反省や次への行動に繋がらない。
  • 子どもの言い分を一切聞かない:「言い訳しないの!」
    • →「どうせ分かってもらえない」と、心を閉ざしてしまう。

ドキッとした方もいるかもしれません。でも、大丈夫。今日から意識すれば、必ず変われます。


【褒め方編】子どもの心に響く!自己肯定感を育む3つの黄金ルール

では、具体的にどう褒めれば良いのでしょうか?ポイントは3つです。

ルール1:結果より「過程」を具体的に褒める(Iメッセージ)

子どもが何かを達成した時、結果だけを評価するのではなく、そこに至るまでの努力や工夫、気持ちに目を向けて、具体的に言葉にしてあげましょう。

この時、主語を「私(ママ・パパ)」にする「I(アイ)メッセージ」で伝えると、より気持ちが伝わります。

  • (✕)「絵が上手だね」(Youメッセージ)
  • (〇)「最後まで諦めずに、色々な色を使って描いたんだね。ママ、その集中力にびっくりしたよ。素敵な絵を見せてくれて嬉しいな」(Iメッセージ)

ルール2:「存在そのもの」を肯定する(Beingを認める)

何か特別なことができた時だけでなく、日常の何気ない瞬間に、子どもの存在そのものを肯定する言葉を伝えてあげましょう。これを心理学では「Being(存在)」を認めると言います。

  • 「〇〇ちゃんがいてくれるだけで、ママは毎日幸せだよ」
  • 「おはよう!朝、元気な顔が見られて嬉しいな」
  • 「大好きだよ、ぎゅーっ!」

このような言葉のシャワーが、子どもの心の根っこに「自分は愛されている」「そのままでいいんだ」という絶対的な安心感を育てます。

ルール3:子どもの「できた!」に心から共感し、一緒に喜ぶ

子どもが「見て見て!できたよ!」と駆け寄ってきた時、それは共感してほしいサインです。

  • (✕)「はいはい、すごいね(スマホを見ながら)」
  • (〇)「わー、本当だ!ここまで一人でできたの!?すごい!どんなところが難しかった?」

たとえ大人から見れば些細なことでも、子どもにとっては大きな一歩。その気持ちに寄り添い、一緒に心から喜んであげることで、子どもの達成感と自己肯定感はさらに高まります。


【叱り方編】子どもに伝わる!自己肯定感を守る3つのステップ

「叱る」の目的は、子どもを罰することではなく、社会のルールや望ましい行動を教え、自分で考える力を育むことです。感情的に「怒る」のではなく、冷静に「叱る」ための3ステップをご紹介します。

ステップ1:まずは気持ちを受け止める(共感)

どんな行動にも、子どもなりの理由や気持ちがあります。まずは、その気持ちに共感し、受け止めてあげましょう。

  • (✕)「ダメでしょ!なんで叩くの!」
  • (〇)「そっか、あのおもちゃで遊びたかったんだね。取られちゃって、悲しかったんだね」

最初に共感することで、子どもは「ママは分かってくれる」と感じ、親の言葉に耳を傾ける準備ができます。

ステップ2:短い言葉で「行動」を注意する(人格は否定しない)

次に、なぜその行動がダメなのかを、人格を否定せず、具体的な「行動」に焦点を当てて、短く簡潔に伝えます。

  • (✕)「意地悪な子は嫌いだよ」
  • (〇)「でも、だからといって、お友達を叩くのは違うかな。叩かれたら痛いし、悲しい気持ちになるよね」

ステップ3:どうすれば良かったかを「一緒に」考える

最後に、罰を与えて終わりにするのではなく、「じゃあ、どうすれば良かったんだろうね?」と、子ども自身が考えられるように問いかけ、一緒に解決策を探しましょう。

  • 「次、おもちゃを貸してほしくなったら、なんて言ってみる?」
  • 「『かーしーて』って、一緒に練習してみようか」

このプロセスが、子どもの社会性と問題解決能力を育みます。


ママナースの視点:叱る前に、まず子どもの「全体」を見て

医療現場では、患者さんの訴えだけでなく、顔色、呼吸、食欲など、様々な情報を統合して状態を判断する「アセスメント」という考え方を大切にします。

これは子育てでも全く同じです。

子どもが問題行動を起こした時、その行動だけを切り取って叱る前に、「今日の体調はどうかな?」「園で何か嫌なことはなかったかな?」「お腹は空いていないかな?」と、子どもの心と体の状態を観察してみてください。

特に、普段よりぐずったり、癇癪を起こしたりする時は、体調不良のサインであることも少なくありません。

感情的に叱りそうになったら、一度深呼吸。「この子の”今”はどういう状態だろう?」と、看護師のように冷静に観察する視点を持つだけで、あなたの対応はきっと変わってくるはずです。


まとめ:完璧な親じゃなくていい。あなたの「味方だよ」が伝われば、それで100点!

褒め方・叱り方に、たった一つの正解はありません。子どもの個性や状況によって、対応は変わって当然です。

大切なのは、テクニックの上手さよりも、子どもを一人の人間として尊重し、「何があっても、私はあなたの絶対的な味方だよ」というメッセージを、日々のコミュニケーションを通して伝え続けること。

今日お伝えしたことも、一度に全部やろうとしなくて大丈夫です。

まずは、寝る前に「大好きだよ」と伝えることから。
次は、叱る前に一度深呼吸してみることから。

その小さな一歩が、子どもの自己肯定感という、一生の宝物を育んでいきます。そしてそれは、あなた自身の「親としての自信」にも繋がっていくはずです。