水分補給

子どものお腹の風邪(胃腸炎)、食べさせるべき?絶食させるべき?|症状別の食事と水分補給ガイド

「食べさせない方がいい?」子どもの胃腸炎、その常識、もう古いかも

夜中に突然の嘔吐。朝から続く水のような下痢。子どもの胃腸炎は、見ているだけで本当につらいものですよね。ぐったりしている我が子を前に、「何か食べさせた方がいい?」「いや、絶食させた方がいいんだっけ?」と、頭の中が混乱してしまうママは少なくないはずです。

昔は「胃腸を休ませるために絶食!」というのが常識でした。でも、ちょっと待ってください。実は、その常識、もう古いかもしれません。

私自身、ナースとして、そして三姉妹の母として、数えきれないほど子どもの胃腸炎と戦ってきました。その中で、最新の医療ガイドラインと、私自身の経験から確信したことがあります。それは、**「適切なタイミングで、適切なものを食べさせ、水分補給をすることが、回復を早める鍵になる」**ということです。

この記事では、子どもの胃腸炎で悩むママ・パパのために、症状のステージごとに「食べさせるべきもの」「避けるべきもの」、そして何よりも大切な「水分補給のコツ」を、ママナースの視点から具体的に解説します。家庭でできる二次感染対策についても触れていますので、ぜひ最後まで読んで、つらい胃腸炎を早く乗り切ってあげてくださいね。

胃腸炎の基本:脱水だけは絶対に避けて!

胃腸炎で最も怖いのは「脱水」です。特に小さな子どもは、あっという間に脱水が進んでしまいます。まずは、水分補給を最優先に考えましょう。

経口補水液(OS-1など)を常備しよう

水やお茶だけでは、失われた電解質(塩分やミネラル)を補給できません。嘔吐や下痢で失われた水分と電解質を効率よく補給できる**経口補水液(OS-1など)**を、必ず常備しておきましょう。

  • 与え方: 一度にたくさん飲ませると、また吐いてしまうことがあります。スプーン1杯(5ml程度)を5〜10分おきに、少量ずつ、根気強く与えましょう。飲めるようなら、少しずつ量を増やしていきます。
  • 冷やしすぎない: 冷たすぎると胃腸に負担がかかることがあります。常温か、少し冷たい程度がおすすめです。

症状別:食べさせるべき?絶食させるべき?

「絶食」という古い常識は、胃腸を休ませるという目的では理解できますが、実は、腸の回復を遅らせてしまう可能性も指摘されています。最新の考え方では、**「無理のない範囲で、消化の良いものを少量ずつ与える」**ことが推奨されています。

CASE1:吐き気が強い時・嘔吐が続いている時

この時期は、無理に食べさせる必要はありません。水分補給を最優先しましょう。

  • 水分補給: 経口補水液を少量ずつ、頻回に与えます。吐き気が強い場合は、30分〜1時間ほど何も与えず、胃腸を休ませてから再開しましょう。
  • 避けるべきもの: 牛乳、乳製品、柑橘系のジュース、炭酸飲料、油っぽいもの、甘いもの。

CASE2:下痢が続いている時・嘔吐が落ち着いた時

水分補給を続けながら、消化の良いものを少量ずつ与え始めましょう。

  • おすすめの食事:
    • おかゆ: お米を柔らかく煮込んだおかゆは、消化に優しく、エネルギー源になります。最初は重湯から始め、徐々に米粒を増やしていきましょう。
    • うどん: 柔らかく煮込んだうどんもおすすめです。味付けは薄味に。
    • すりおろしりんご: ペクチンが腸の働きを整えてくれます。冷やしすぎないように注意。
    • 白身魚、鶏ささみ: 柔らかく煮て、ほぐして与えましょう。タンパク質は、体力の回復に必要です。
  • 避けるべきもの: 脂っこいもの、食物繊維の多いもの(きのこ、ごぼうなど)、生もの、冷たいもの。

CASE3:回復期|少しずつ元の食事に戻していく

症状が落ち着いてきたら、少しずつ元の食事に戻していきます。焦らず、子どもの様子を見ながら進めましょう。

  • 徐々に: 柔らかいご飯、パン、野菜スープなど、消化の良いものから始め、徐々に種類を増やしていきます。
  • 乳製品の再開: 下痢が完全に治まってから、少量ずつ再開しましょう。乳糖不耐症になっている可能性もあるため、注意が必要です。

家庭でできる二次感染対策

胃腸炎は、家族中にうつってしまうことも少なくありません。家庭内での感染拡大を防ぐために、以下の対策を徹底しましょう。

  • 手洗い: 嘔吐物や排泄物を処理した後、食事の前など、石鹸で丁寧に手洗いをしましょう。アルコール消毒だけでは、ノロウイルスなどには効果が薄い場合があります。
  • 嘔吐物・排泄物の処理:
    • 使い捨ての手袋とマスクを着用し、ペーパータオルなどで拭き取ります。
    • 拭き取ったものは、ビニール袋に入れて密閉し、捨てる。
    • 汚れた場所は、**塩素系漂白剤を薄めた液(次亜塩素酸ナトリウム)**で拭き取り、しっかり換気しましょう。ノロウイルスには、アルコール消毒は効きません。
  • タオルの共有を避ける: 家族でタオルを共有するのはやめましょう。一人ずつ専用のタオルを用意し、こまめに洗濯・乾燥させましょう。

子どもの胃腸炎は、ママ・パパにとって本当に大変な試練です。でも、正しい知識と適切なケアで、必ず乗り越えられます。この記事が、少しでもあなたの不安を和らげ、回復への一助となれば幸いです。

【ママナースが解説】災害時、子どもの「水分補給」:脱水症状を防ぐ賢い方法と注意点

「水が足りない…」災害時の脱水不安を「安心」に変えるママナース流「命の水」確保術

「もし、大きな災害が起きて、水道が止まってしまったら…」「子どもが脱水症状にならないか心配…」「どんな飲み物を与えればいいの?」

そんな不安を抱えているパパママ、きっとたくさんいらっしゃいますよね。私も三姉妹の母として、普段から子どもの水分補給には気を使っています。それが災害時となると、水が貴重になる中で、子どもが脱水症状にならないか、不安はさらに大きくなるものです。

でも、大丈夫です。災害時は水が貴重になり、特に子どもは脱水症状を起こしやすいですが、正しい知識と少しの準備があれば、その不安を「安心」に変えることができます。このノートでは、現役ママナースである私が、自身の経験と看護師として脱水予防の知識を持つ視点から、限られた水での効率的な水分補給方法、経口補水液の活用、脱水症状のサインなどを具体的に解説します。あなたの不安を「安心」に変えるヒントが、きっと見つかるはずです。今日からできることから始めて、大切な家族を守る準備を一緒に進めましょう!

1. 災害時、なぜ子どもは脱水になりやすいの?「見えない危険」の正体

災害時は、普段の生活では考えられないような状況が起こります。特に子どもは、大人よりも脱水になりやすい特徴があります。

  • 体内の水分量: 子どもは大人に比べて体内の水分量が多く、体重に占める水分の割合が高いです。そのため、少しの水分不足でも脱水になりやすいんです。
  • 体温調節機能の未熟さ: 子どもは体温調節機能が未熟なため、暑い環境では汗をかきやすく、水分を失いやすいです。
  • 遊びに夢中: 遊びに夢中になると、喉の渇きに気づきにくく、水分補給を忘れてしまうことがあります。
  • 下痢や嘔吐: 災害時は衛生環境が悪化し、感染性胃腸炎などによる下痢や嘔吐で、さらに脱水が進むリスクが高まります。

私も、看護師として、子どもの脱水症状の進行の速さを日々実感しています。だからこそ、災害時でも子どもが安全に水分補給できる環境を整えておくことが重要なんです。

2. 「命の水」を確保!飲料水の備蓄量と節水しながらの水分補給術

飲料水の備蓄は、防災の基本中の基本です。そして、限られた水を賢く使う方法も知っておきましょう。

  • 飲料水の備蓄量:
    • 1人1日3リットルが目安と言われています。家族の人数と、最低3日分、できれば1週間分を備蓄しましょう。私も、家族5人分で最低3日分は常に備蓄しています。
    • ローリングストック法: 賞味期限の長いペットボトル水などを多めに購入し、普段使いしながら消費し、減った分を買い足していく方法です。これにより、常に新鮮な水を備蓄できます。
  • 節水しながらの水分補給術:
    • コップではなく、ペットボトルや水筒で飲む: 口を直接つけることで、コップを洗う水を節約できます。
    • 少量ずつ頻回に: 一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつこまめに水分補給しましょう。特に暑い時期は、意識的に水分を摂らせることが大切です。

3. 経口補水液(OS-1など)の活用:脱水症状の「救世主」

発熱や下痢、嘔吐などで脱水症状が心配な時、経口補水液は非常に有効です。私も、看護師として、脱水患者さんには必ず経口補水液を勧めています。

  • 経口補水液とは: 水分と電解質(ナトリウム、カリウムなど)をバランス良く含み、体への吸収が早いのが特徴です。スポーツドリンクとは異なり、糖分が控えめで、脱水時の水分補給に特化しています。
  • 活用方法:
    • 発熱、下痢、嘔吐などで脱水が心配な時。
    • 熱中症の予防や、軽度の脱水症状が見られる時。
  • 作り方: 市販の経口補水液を備蓄しておくのが一番ですが、もし手に入らない場合は、**水1リットルに砂糖40g(大さじ4と1/2)、塩3g(小さじ1/2)**を混ぜることで、簡易的な経口補水液を作ることができます。私も、いざという時のために、このレシピは頭に入れています。

4. 脱水症状のサインを見逃さない!ママナースが教える「危険なサイン」

子どもの脱水症状は、進行が早いことがあります。以下のサインを見逃さないようにしましょう。

  • 元気がない、ぐったりしている
  • 唇や口の中が乾いている
  • おしっこの量が少ない、または出ない
  • 涙が出ない
  • 目のくぼみ
  • 皮膚の弾力がない(つまんで離すと戻りが遅い)
  • 呼吸が速い、脈が速い

これらのサインが見られたら、すぐに水分補給を促し、症状が改善しない場合は医療スタッフや避難所の担当者に相談しましょう。私も、看護師として、これらのサインを常にチェックしています。

5. 災害時でも子どもが「飲みやすい」工夫:ママナースの知恵袋

  • ゼリー飲料の活用: 食欲がない時でも、ゼリー飲料なら比較的飲みやすいです。栄養補助食品としても活用できます。
  • フルーツ缶詰の活用: 水分と糖分を同時に補給できます。シロップも一緒に飲ませてあげましょう。
  • 普段から飲み慣れているものを備蓄: 子どもが普段から好きなジュースや麦茶などを少量でも備蓄しておくと、安心感に繋がります。
  • ストローやコップの工夫: 飲みやすいストロー付きの容器や、倒れにくいコップなどを用意しておくと便利です。

まとめ:命の水は「備え」から!親の知識と準備が、子どもの未来を守る

災害時は水が貴重になり、特に子どもは脱水症状を起こしやすいですが、正しい知識と少しの準備があれば、その不安を「安心」に変えることができます。飲料水の備蓄、経口補水液の活用、脱水症状のサインの見分け方など、今日からできることから始めてみませんか?

このノートが、あなたの不安を解消し、家族みんなが健康で安全に過ごせるためのヒントになれば嬉しいです。一人で抱え込まず、いつでも「こそだて部」を頼ってくださいね。私たちは、あなたの味方です。

子どもの便秘、放置は危険?ママナースが教える食事・運動・マッサージ解消法

「たかが便秘」と侮らないで!子どもの便秘が引き起こす悪循環

「うちの子、もう3日も出ていない…」子どもの便秘は、多くの親が経験する悩みの一つです。しかし、「そのうち出るだろう」と軽く考えてはいませんか?実は、子どもの便秘を放置すると、様々な悪影響を及ぼす可能性があります。

便秘が続くと、硬くなった便を出す時に痛みや出血を伴うため、子どもは排便を我慢するようになります。すると、さらに便が腸内に溜まって硬くなり、ますます排便が困難になる…という「便秘の悪循環」に陥ってしまうのです。

さらに、慢性的な便秘は、食欲不振や腹痛、イライラ、集中力の低下など、心と体の両方に影響を与えることもあります。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、子どもの便秘を根本から解消するための「食事」「運動」「マッサージ」という3つのアプローチと、病院を受診すべき目安について、詳しく解説します。

まずは食生活の見直しから!便秘解消に効く3つの要素

1. 食物繊維を味方につける

食物繊維には、「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、バランス良く摂ることが大切です。

  • 水溶性食物繊維: 便を柔らかくする働きがあります。(例:海藻類、果物、こんにゃく、オートミールなど)
  • 不溶性食物繊維: 便のかさを増やし、腸を刺激して排便を促します。(例:きのこ類、豆類、芋類、玄米など)

2. 十分な水分補給

便を柔らかくするためには、十分な水分が不可欠です。食事以外にも、こまめに水やお茶を飲む習慣をつけましょう。朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲むのも、腸を刺激するのに効果的です。

3. 腸内環境を整える発酵食品

ヨーグルトや味噌、納豆などの発酵食品に含まれる善玉菌は、腸内環境を整え、便秘の改善を助けてくれます。

運動&マッサージで腸を動かそう!

1. 楽しく体を動かす

特別な運動は必要ありません。公園で走り回ったり、ジャンプしたり、ダンスをしたりと、日常生活の中で楽しく体を動かす機会を増やしましょう。腹筋を使う運動は、腸の動きを活発にするのに役立ちます。

2. 「の」の字マッサージ

おへその周りを、ひらがなの「の」の字を描くように、優しくマッサージしてあげましょう。腸の動きに沿って刺激することで、排便を促す効果が期待できます。お風呂上がりなど、リラックスしている時に行うのがおすすめです。

3. 綿棒浣腸

赤ちゃんの場合、綿棒の先にベビーオイルやワセリンを塗り、肛門から1〜2cmほど入れて優しく刺激する「綿棒浣腸」が効果的なことがあります。ただし、やり過ぎは禁物。あくまでも、どうしても出なくて苦しそうな時の最終手段と考えましょう。

病院を受診すべき目安は?

以下の症状が見られる場合は、家庭でのケアに固執せず、小児科を受診しましょう。

  • 5日以上排便がない
  • 排便時に強い痛みや出血を伴う
  • 嘔吐や強い腹痛がある
  • 食欲がなく、体重が増えない
  • 便秘薬を使わないと排便できない状態が続いている

まとめ|毎日の生活習慣が、快便への近道

子どもの便秘は、薬で一時的に解消しても、根本的な生活習慣を見直さなければ、すぐに再発してしまいます。「食事」「運動」「規則正しい排便習慣」この3つを柱に、親子で気長に取り組むことが大切です。

「たかが便秘」と放置せず、お子さんの「出ない」サインに気づいたら、早めに対処してあげてくださいね。

子どもの発熱、どうする?:慌てないための受診目安とホームケア

子どもの急な発熱!その時、あなたはどうしますか?

子どもの体温計が38℃を超えると、親としては一気に不安になりますよね。「すぐに病院へ行くべき?」「家でできることは何?」「解熱剤は使っていいの?」など、次から次へと疑問が浮かんでくるものです。

特に、夜間や休日に突然発熱すると、どう対応すれば良いか分からず、パニックになってしまうこともあるでしょう。しかし、慌てて行動する前に、まずは子どもの状態を冷静に観察することが大切です。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、子どもの発熱時に慌てないための「受診の目安」と、お家でできる「正しいホームケア」について、分かりやすく解説します。

熱の高さだけで判断しないで!本当に見るべきは「子どもの機嫌と全身状態」

熱が39℃、40℃と高くても、子どもが比較的元気に遊び、水分も取れているようなら、緊急性は低いことが多いです。逆に、熱はそれほど高くなくても、ぐったりして元気がない、顔色が悪い、水分を全く受け付けないといった場合は、注意が必要です。

すぐに受診すべき危険なサイン

以下の症状が見られる場合は、夜間や休日であっても、すぐに医療機関を受診してください。

  • 意識がおかしい(呼びかけに反応が鈍い、ぐったりしている)
  • けいれんを起こした(特に初めての場合)
  • 呼吸が苦しそう(肩で息をしている、顔色が悪い)
  • 水分が全く取れず、半日以上おしっこが出ていない
  • 嘔吐を繰り返し、ぐったりしている
  • 生後3ヶ月未満の赤ちゃんの38℃以上の発熱

診療時間内に受診を検討するケース

  • 熱が2〜3日以上続いている
  • 機嫌が悪く、ぐずり続ける
  • 咳や鼻水、下痢など、他の症状も伴う
  • 耳を頻繁に気にする(中耳炎の可能性)

ママナース直伝!発熱時のホームケア3つのポイント

1. 水分補給が最優先!

発熱時は、汗や呼吸によって体から水分が失われやすくなっています。脱水を防ぐために、こまめな水分補給を心がけましょう。麦茶、湯冷まし、子ども用のイオン飲料などを、少量ずつ頻繁に与えるのがポイントです。

2. 楽な体勢で、しっかり休ませる

無理に寝かせつける必要はありませんが、静かな環境でゆっくり休ませてあげましょう。衣類は、汗を吸いやすい綿素材のものを1枚薄めに着せ、汗をかいたらこまめに着替えさせてください。寒気がある場合は、布団を1枚足して温かくしてあげましょう。

3. 食事は無理強いしない

熱がある時は、食欲が落ちるのが普通です。無理に食べさせる必要はありません。子どもが食べたがるものを、消化の良いもの(おかゆ、うどん、ゼリー、果物など)を中心に与えましょう。

解熱剤、使う?使わない?

解熱剤は、病気を治す薬ではなく、一時的に熱を下げて体を楽にするためのものです。熱が高くても、子どもが元気そうであれば、必ずしも使う必要はありません。

使用を検討する目安は、38.5℃以上で、かつ**子どもが熱のせいでつらそうにしている(ぐったりしている、眠れないなど)**場合です。使用する際は、必ず子ども用の解熱剤を、用法・用量を守って使いましょう。

まとめ|正しい知識が、あなたと子どもを救う

子どもの発熱は、親にとって心配なものですが、正しい知識があれば、慌てず冷静に対応することができます。今回ご紹介した「受診の目安」と「ホームケア」を参考に、お子さんの看病にあたってください。

そして、何よりも大切なのは、看病するママやパパ自身が倒れないこと。一人で抱え込まず、パートナーや周りのサポートも得ながら、乗り切っていきましょう。

スポーツキッズを応援!パフォーマンスを上げる試合前後の食事メニュー

「試合で力を出し切れない…」スポーツキッズの食事、見直しませんか?

サッカー、野球、バスケットボール、水泳…。習い事としてスポーツに取り組む子どもが増えています。しかし、「練習は頑張っているのに、試合でなかなか結果が出ない」「すぐに疲れてしまう」「風邪をひきやすい」といった悩みを抱えるスポーツキッズも少なくありません。

その原因は、もしかしたら「食事」にあるかもしれません。スポーツをする子どもにとって、食事は単なる栄養補給ではなく、パフォーマンスを左右し、成長を促すための重要な要素です。特に、試合前後の食事は、コンディションを整え、最大限の力を発揮するために非常に大切です。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、スポーツキッズのパフォーマンスを最大限に引き出し、疲労回復を早めるための「試合前後の食事メニュー」と、日頃から意識したい栄養のポイントについて、詳しく解説します。食事の面から、お子さんのスポーツライフを全力でサポートしましょう!

スポーツキッズに必要な栄養の基本

スポーツをする子どもは、大人以上に多くのエネルギーと栄養素を必要とします。特に重要なのは、以下の3つの栄養素です。

  1. 炭水化物(エネルギー源):
    • ご飯、パン、麺類など。体を動かすための主要なエネルギー源です。不足すると、疲労感が増したり、集中力が低下したりします。
  2. タンパク質(体を作る):
    • 肉、魚、卵、大豆製品など。筋肉や骨、血液など、体を作る材料となります。運動で傷ついた筋肉の修復にも不可欠です。
  3. ビタミン・ミネラル(体の調子を整える):
    • 野菜、果物、海藻類など。エネルギーの代謝を助けたり、疲労回復を促したり、免疫力を高めたりと、体の調子を整える重要な役割を担っています。

ママナース直伝!パフォーマンスを上げる試合前後の食事メニュー

試合前日・当日(エネルギーチャージ!)

  • 目的: 試合で最大限の力を発揮できるよう、エネルギー源となる炭水化物を中心に摂取し、消化に良いものを選ぶ。
  • NG: 脂質の多いもの(揚げ物、肉の脂身など)、食物繊維の多いもの(きのこ、ごぼうなど)、生もの(刺身など)は避けましょう。消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけます。
  1. 試合前日夕食:
    • メニュー例: 鶏むね肉の照り焼き、ご飯、味噌汁、野菜の煮物
    • ポイント: 消化の良いタンパク質と炭水化物をバランス良く。脂質は控えめに。
  2. 試合当日朝食(試合開始3時間前まで):
    • メニュー例: おにぎり(鮭、梅干しなど)、具なし味噌汁、バナナ
    • ポイント: 消化吸収の良い炭水化物を中心に。脂質や食物繊維は控えめに。
  3. 試合直前(試合開始30分〜1時間前):
    • メニュー例: エネルギーゼリー、バナナ、カステラ、おにぎり(少量)
    • ポイント: 消化吸収が早く、すぐにエネルギーになるもの。水分補給も忘れずに。

試合後(疲労回復&体作り!)

  • 目的: 運動で消費したエネルギーを補給し、傷ついた筋肉を修復する。疲労回復を早める。
  • NG: 試合直後の激しい運動や、栄養補給を怠ること。
  1. 試合直後(30分以内がゴールデンタイム!):
    • メニュー例: 牛乳、オレンジジュース、プロテイン飲料、おにぎり、カステラ
    • ポイント: 炭水化物とタンパク質を同時に摂取することで、効率よく疲労回復と筋肉の修復を促します。
  2. 試合後夕食:
    • メニュー例: 豚肉の生姜焼き、ご飯、野菜たっぷり味噌汁、ヨーグルト
    • ポイント: 炭水化物、タンパク質、ビタミン・ミネラルをバランス良く。特にビタミンB群(豚肉など)は疲労回復に効果的です。

日頃から意識したい栄養のポイント

  • 3食バランス良く:
    • 主食、主菜、副菜を揃え、バランスの取れた食事を心がけましょう。
  • 補食を上手に活用:
    • 練習後や間食として、おにぎり、パン、牛乳、果物など、手軽にエネルギー補給できるものを活用しましょう。
  • 水分補給はこまめに:
    • 喉が渇く前に、こまめに水分を摂る習慣をつけましょう。水やお茶だけでなく、スポーツドリンクも活用しましょう。
  • 鉄分を意識:
    • スポーツをする子どもは鉄分が不足しがちです。レバー、赤身肉、ほうれん草などを積極的に摂りましょう。

まとめ|食事は、スポーツキッズの「もう一つの練習」

スポーツキッズにとって、食事は「もう一つの練習」と言っても過言ではありません。日々の食事を意識することで、パフォーマンスは向上し、怪我の予防や疲労回復にも繋がります。

今回ご紹介した試合前後の食事メニューや、日頃から意識したい栄養のポイントを参考に、ぜひお子さんのスポーツライフを食事の面からサポートしてあげてください。

食事の面からサポートすることで、お子さんはきっと、スポーツをより長く、より楽しく続けていけるはずです。

発熱時の食事と水分補給、嫌がる子にどう飲ませる?年齢別おすすめメニュー

はじめに:熱がある時、何を食べさせたらいい?

子どもが熱を出すと、食欲がなくなったり、水分さえも嫌がったりすることがありますよね。「何も食べてくれない…」「脱水症状になったらどうしよう…」と、食事のことで頭を悩ませる親御さんは本当に多いです。

こんにちは、ママナースのさとみです。発熱時は、体を治すためにたくさんのエネルギーと水分が必要です。しかし、無理に食べさせるのは逆効果。大切なのは、子どもの状態に合わせて、消化が良く、効率的に水分と栄養が摂れるものを選ぶことです。

この記事では、発熱で食欲がない子どもでも口にしやすい食事や飲み物、そして嫌がる子に上手に水分補給をさせるための工夫を、年齢別にご紹介します。


最優先は「水分補給」!脱水症状を見逃さないで

食事よりも何よりも、まず一番に優先すべきは水分補給です。熱が出ると、汗や速い呼吸によって、体からどんどん水分が失われていきます。

脱水症状のサイン

  • おしっこの回数や量が減る(半日以上出ていない場合は要注意)
  • 唇がカサカサに乾いている
  • 泣いても涙が出ない
  • 目が落ちくぼんでいる
  • ぐったりして、あやしても反応が鈍い

これらのサインが見られたら、すぐに医療機関を受診してください。

おすすめの飲み物

  • 経口補水液: 水分と電解質を効率よく吸収できます。薬局などで購入できます。
  • 麦茶や湯冷まし: 最も手軽で、赤ちゃんにも安心です。
  • 薄めたりんごジュース: 糖分がエネルギーになります。ただし、与えすぎには注意。
  • 野菜スープや味噌汁の上澄み: 塩分も補給できます。

NGな飲み物: オレンジジュースなどの柑橘系は、吐き気を誘発することがあります。牛乳などの乳製品も、消化に負担がかかる場合があるので避けましょう。


嫌がる子への水分補給テクニック

「何をあげても飲んでくれない!」そんな時は、こんな方法を試してみてください。

  • 少量ずつ、頻繁に: 一度にたくさん飲ませようとせず、スプーン1杯、スポイト1滴からでもOK。5〜10分おきに根気よく続けてみましょう。
  • 見た目を変えてみる: いつもと違うコップや、ストロー付きのマグ、お気に入りのキャラクターのコップなどを使うと、興味を引くことがあります。
  • 凍らせてみる: 経口補水液や麦茶を製氷皿で凍らせて、小さな氷を口に含ませてあげるのも効果的です。喉の痛みも和らぎます。
  • ゼリーや果物で代用: 水分が多いゼリーや、すりおろしりんご、梨なども水分補給になります。

年齢別!発熱時におすすめの食べ物

食欲が少し出てきたら、消化が良く、栄養のあるものを少しずつ試してみましょう。

【離乳食期(5ヶ月〜1歳半頃)】

  • 10倍がゆ、7倍がゆ: いつもよりさらに水分を多くして、トロトロにしてあげましょう。
  • 野菜のすりつぶしスープ: にんじん、かぼちゃ、じゃがいもなど、甘みのある野菜がおすすめです。
  • すりおろしりんご、豆腐

【幼児期(1歳半〜6歳頃)】

  • うどん、おかゆ: 柔らかく煮込んで、消化しやすくします。
  • 野菜スープ、茶碗蒸し
  • プリン、ゼリー、アイスクリーム: 特別な時だけのご褒美として。冷たくて喉越しが良いので、食べたがることが多いです。
  • バナナ、桃

大切なのは、子どもが食べたがるものを、食べたがるだけあげること。発熱時は、栄養バランスよりも「水分とエネルギーを補給すること」を第一に考えましょう。


まとめ:焦らず、子どものペースに合わせて

発熱時の食事と水分補給は、親にとって根気のいる仕事です。でも、一番つらいのは子ども自身。「食べなさい!」と叱るのではなく、「一口でも飲めたね、えらいね」と褒めてあげながら、焦らず子どものペースに合わせて進めていきましょう。

この記事が、あなたの不安を少しでも軽くし、看病のヒントになれば嬉しいです。