不登校

子どものメンタルクリニック、どんな時に行く?受診の流れと、親ができること【ママナースが解説】

「うちの子、もしかして…?」子どもの心の不調、一人で悩んでいませんか?

学校に行きたがらない、急にイライラする、食欲がない、夜眠れない…。

子どもの様子がいつもと違うと感じた時、「これって、ただの反抗期?」「一時的なものかな?」と、様子を見るべきか、それとも専門機関に相談すべきか、悩んでしまうママ・パパも多いのではないでしょうか。

「メンタルクリニックなんて、まだ早いんじゃないか…」
「周りに知られたらどうしよう…」

そんな風に、受診をためらってしまっていませんか?

何を隠そう、現役看護師として働きながら3人の娘を育ててきた私も、子どもの心の不調に直面した時、どう対応すべきか、どこに相談すべきか、大きな不安を抱えた経験があります。

この記事では、ママナースである私が、子どものメンタルクリニックを受診すべきサインから、受診の流れ、そして、親ができる具体的なサポートまで、私の実体験を交えながら分かりやすく解説します。

もう、一人で抱え込まないで。この記事を読めば、お子さんの心の不調に適切に対応し、家族みんなが笑顔になれる未来がきっと見つかるはずです。


子どもの心の不調:こんなサインを見逃さないで!

子どもの心の不調は、大人とは異なる形で現れることがあります。以下のようなサインが見られたら、注意が必要です。

行動の変化

  • 学校に行きたがらない、不登校になる
  • 引きこもりがちになる、部屋に閉じこもる
  • 急にイライラする、怒りっぽくなる、暴力的になる
  • 落ち着きがない、集中できない
  • 食欲がない、過食になる
  • 夜眠れない、悪夢を見る、寝つきが悪い
  • 自傷行為(爪噛み、髪の毛を抜くなど)が見られる

感情の変化

  • 気分が落ち込む、悲しそうにしている
  • 無気力になる、何もやる気が起きない
  • 不安感が強い、些細なことを過度に心配する
  • 感情の起伏が激しい
  • 喜びや楽しみを感じない

体の不調

  • 頭痛、腹痛、吐き気など、原因不明の体の痛みや不調を訴える
  • めまい、立ちくらみ
  • 疲れやすい、体がだるい

これらのサインは、一時的なものかもしれませんし、成長の過程でよく見られるものかもしれません。しかし、症状が長く続く、日常生活に支障が出ている、子どもの苦痛が大きいと感じたら、専門機関への相談を検討しましょう。


子どものメンタルクリニック:受診の流れと親ができること

子どものメンタルクリニックを受診する際は、親が事前に準備しておくことで、スムーズな診療に繋がります。

1. 受診の準備

  • かかりつけ医に相談: まずは、かかりつけの小児科医に相談してみましょう。身体的な病気が隠れていないか確認し、必要であれば専門医を紹介してもらえます。
  • 情報収集: 地域の児童精神科、心療内科、精神科などをインターネットで検索したり、地域の保健センターや子育て支援センターに相談して、情報収集をしましょう。子どもの年齢や症状に合った医療機関を選ぶことが大切です。
  • 子どもの様子を記録する: いつから、どんな症状が、どのくらいの頻度で、どんな時に現れるのか、具体的に記録しておきましょう。写真や動画があれば、より正確に伝えられます。
  • 子どもの気持ちに寄り添う: 受診の前に、子どもに「辛い気持ちを話せる場所だよ」「一緒に解決策を探しに行こうね」と、優しく伝えてあげましょう。無理やり連れて行くのは避け、子どもの気持ちを尊重することが大切です。

2. 受診当日

  • 問診: 医師が子どもの様子や、これまでの生育歴、家族関係などについて詳しく話を聞きます。親だけでなく、子ども本人からも話を聞くことがあります。
  • 検査: 必要に応じて、心理検査や発達検査、血液検査などが行われることがあります。
  • 診断と治療方針の説明: 医師が診断結果を説明し、今後の治療方針について提案します。薬物療法、カウンセリング、生活指導など、様々な治療法があります。

3. 親ができること

  • 子どもの気持ちを受け止める: 子どもの辛い気持ちを否定せず、共感し、受け止めてあげましょう。「大丈夫だよ」「ママ(パパ)はいつも味方だよ」と、安心できる言葉をかけてあげてください。
  • 生活習慣を整える: 規則正しい生活リズム、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠など、基本的な生活習慣を整えることは、心の健康にも繋がります。
  • 学校との連携: 学校の先生に子どもの状況を説明し、理解と協力を求めましょう。必要であれば、スクールカウンセラーや養護教諭とも連携を取りましょう。
  • 親自身のケア: 子どもの心の不調は、親にとっても大きなストレスとなります。一人で抱え込まず、夫や家族、友人、地域の相談窓口など、信頼できる人に相談し、親自身の心もケアしましょう。

ママナースからのアドバイス:子どもの心の健康は、家族みんなで育むもの

子どもの心の不調は、親の育て方のせいではありません。誰にでも起こりうることであり、早期に適切なサポートを受けることが大切です。

メンタルクリニックを受診することは、決して特別なことではありません。子どもの心の健康を守るための、大切な一歩です。

この記事が、あなたの不安を少しでも軽減し、お子さんの心の健康のために一歩を踏み出す勇気となることを願っています。あなたの家庭が、笑顔と愛情に満ちた場所でありますように。

起立性調節障害(OD)とは?朝起きられない、思春期の子どもの心と体のサイン【ママナースが解説】

「朝、起きられない…」それは、ただの怠けじゃないかもしれません

「また朝だ…起きられない…」
「頭が痛い…」
「学校に行きたくない…」

思春期の子どもが、朝、なかなか起きられず、学校を休みがちになる。そんな時、「怠けているだけじゃないの?」「もっと頑張りなさい!」と、つい叱ってしまっていませんか?

何を隠そう、現役看護師として働きながら3人の娘を育ててきた私も、子どもの「朝起きられない」という訴えに、最初は戸惑い、どう対応すべきか悩んだ経験があります。

「もしかして、起立性調節障害(OD)…?」

そんな風に、子どもの体調不良の背景に、隠れた病気が潜んでいるのではないかと心配しているママ・パパも少なくないはずです。

この記事では、ママナースである私が、起立性調節障害(OD)とは何か、その主な症状と原因、そして、朝起きられない思春期の子どもの心と体に寄り添うための具体的なアプローチを、私の実体験を交えながら分かりやすく解説します。

もう、一人で抱え込まないで。この記事を読めば、お子さんの「朝起きられない」というサインの背景にある気持ちを理解し、適切なサポートができるようになるはずです。


起立性調節障害(OD)とは?思春期に多い自律神経の病気

起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation:OD)は、自律神経のバランスが崩れることで、立ち上がった時に脳への血流が一時的に低下し、様々な症状を引き起こす病気です。特に、思春期の子どもに多く見られます。

主な症状

  • 朝起きられない: 最も特徴的な症状です。午前中に体調が悪く、午後になると回復することが多いです。
  • 立ちくらみ・めまい: 立ち上がった時に、目の前が真っ暗になったり、ふらついたりします。
  • 頭痛・腹痛: 慢性的な頭痛や腹痛を訴えることがあります。
  • 倦怠感・疲労感: 体がだるく、疲れやすいと感じます。
  • 動悸・息切れ: 少し体を動かしただけで、心臓がドキドキしたり、息が切れたりします。
  • 食欲不振・吐き気: 朝食が食べられなかったり、吐き気を催したりすることがあります。
  • 集中力低下: 授業中に集中できなかったり、忘れっぽくなったりします。

これらの症状は、個人差が大きく、日によっても変動します。また、精神的なストレスによって症状が悪化することもあります。

原因

ODの原因は、自律神経の乱れです。自律神経は、心臓の動きや血圧、消化、体温調節など、体の様々な機能をコントロールしています。思春期は、体の成長が著しく、ホルモンバランスが大きく変化する時期であるため、自律神経のバランスが崩れやすいと言われています。

また、精神的なストレス、睡眠不足、運動不足なども、ODの発症や悪化に関与すると考えられています。


「怠け」じゃない!子どもの心と体に寄り添うアプローチ

ODは、見た目には分かりにくい病気のため、「怠けている」と誤解されがちです。しかし、子どもたちは本当に辛い思いをしています。親が子どもの苦しみを理解し、寄り添うことが何よりも大切です。

1. まずは子どもの訴えを信じる

「朝起きられない」「頭が痛い」という子どもの訴えを、頭ごなしに否定せず、まずは信じてあげましょう。「辛いんだね」「しんどいんだね」と、子どもの気持ちに共感する言葉をかけてあげてください。

2. 専門医を受診する

ODの症状が疑われる場合は、小児科や心療内科、神経内科など、ODの診療経験がある専門医を受診しましょう。早期に診断を受け、適切な治療を開始することが大切です。

3. 生活習慣の改善

  • 規則正しい生活: 早寝早起きを心がけ、規則正しい生活リズムを整えましょう。特に、朝は決まった時間に起こし、日光を浴びることで、体内時計をリセットできます。
  • 適度な運動: 無理のない範囲で、適度な運動を取り入れましょう。ウォーキングやストレッチなど、軽い運動から始めるのがおすすめです。
  • バランスの取れた食事: 栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。特に、鉄分やタンパク質、ビタミンB群などを積極的に摂取しましょう。
  • 水分補給: 脱水はODの症状を悪化させる可能性があります。こまめに水分補給をしましょう。

4. 学校との連携

学校の先生にODについて説明し、理解と協力を求めましょう。遅刻や欠席への配慮、保健室の利用、授業中の休憩など、子どもが学校生活を送りやすくなるよう、学校と連携してサポート体制を整えましょう。

5. 精神的なサポート

ODの子どもたちは、体調不良だけでなく、学校に行けないことへの焦りや、周りからの理解が得られないことへの孤独感など、精神的な負担も抱えています。親が子どもの気持ちに寄り添い、安心できる居場所を作ってあげることが大切です。

  • 子どもの話を聞く: 子どもの気持ちを否定せず、じっくりと話を聞いてあげましょう。無理に聞き出そうとせず、子どもが話したい時に話せる雰囲気を作ることが大切です。
  • 自己肯定感を高める: 学校に行けなくても、家でできることや、得意なことを見つけて、たくさん褒めてあげましょう。子どもの自己肯定感を高めることが、回復への第一歩となります。

ママナースからのアドバイス:焦らず、ゆっくり、子どものペースで

起立性調節障害は、すぐに治る病気ではありません。焦らず、ゆっくりと、子どものペースに合わせて治療を進めることが大切です。

親が焦ったり、イライラしたりすると、子どもはさらにプレッシャーを感じてしまいます。まずは、親自身がODについて正しく理解し、子どもを信じて見守ってあげましょう。

あなたの愛情とサポートが、お子さんの回復への何よりの力になります。一人で抱え込まず、必要であれば専門家(小児科医、心理士など)に相談することも検討してくださいね。

【ママナースが解説】「学校行きたくない…」登校しぶり、親はどうする?原因・声かけ・学校との連携

「学校行きたくない…」その一言に、あなたは凍り付いていませんか?

朝、楽しそうに登校するはずの我が子が、急に「お腹が痛い」「頭が痛い」と言い出す。

「学校、行きたくない…」

そう呟く我が子の、不安そうな顔。

「仮病かな?」「甘えているだけ?」
「無理にでも行かせた方がいいの?」「休ませたら、もっと行かなくなる?」

子どもの登校しぶりは、親にとって本当に胸が締め付けられるような悩みですよね。どう対応すればいいのか分からず、一人で抱え込んでいませんか?

こんにちは!3人の娘たちの子育ての中で、登校しぶりに直面し、その度に子どもの心の声に耳を傾け、試行錯誤を繰り返してきた、現役ママナースの皐月です。

まず、あなたにお伝えしたいのは、登校しぶりは、決して「わがまま」や「甘え」ではありません。 それは、子どもからの「助けて」というSOSのサインであり、親子の信頼関係が試される、大切な時期だということです。

この記事では、そんなあなたの不安に寄り添い、登校しぶりの主な原因から、親のNG対応子どもへの具体的な声かけ家庭でできるサポート、そして学校との連携方法まで、専門家の視点と実体験を交えて、徹底的に解説します。

さあ、お子さんの心の声に耳を傾け、親子でこの困難を乗り越えるための一歩を、一緒に踏み出しましょう。


なぜ?どうして?登校しぶりの主な原因

登校しぶりには、様々な原因が考えられます。お子さんの様子をよく観察し、何が原因になっているのかを探ってみましょう。

1.環境の変化・適応の難しさ

2.人間関係の悩み

3.学習面でのつまずき

4.身体的な不調・心身症

5.分離不安

  • 特に低学年の子どもに多く見られます。親と離れることへの不安が強く、学校に行きたがらないことがあります。

親のNG対応と、子どもへの「魔法の声かけ」

登校しぶりへの対応は、親の言葉一つで大きく変わります。やってはいけないNG対応と、子どもに寄り添う声かけを学びましょう。

親のNG対応

  • 無理やり行かせる: 子どもの気持ちを無視して無理やり登校させると、症状が悪化したり、親への不信感が募ったりします。
  • 叱る・責める: 「なんで行けないの!」「甘えているだけ!」と叱責すると、子どもはさらに心を閉ざしてしまいます。
  • 原因を追及しすぎる: 「何があったの?」「誰が嫌なの?」と、しつこく原因を聞き出すと、子どもは追い詰められてしまいます。
  • 安易に休ませる: 原因が分からないまま、安易に休ませ続けると、登校へのハードルがさらに高くなることがあります。

子どもへの「魔法の声かけ」

  1. まずは、子どもの気持ちに共感する:
    • 「学校行きたくないんだね、辛いね」「お腹が痛いんだね、しんどいね」
    • 子どもの訴えを頭ごなしに否定せず、まずは受け止めることが大切です。共感することで、子どもは「分かってもらえた」と感じ、安心します。
  2. 「休んでもいいよ」と安心させる:
    • 「今日は休んでもいいよ。でも、どうして休みたいのか、ママに教えてくれる?」
    • 休むことを許可することで、子どもはプレッシャーから解放され、本音を話しやすくなります。ただし、休む理由を一緒に考える姿勢は崩さないようにしましょう。
  3. 「大丈夫だよ」と安心感を与える:
    • 「ママは〇〇ちゃんの味方だよ」「どんなことがあっても、ママは〇〇ちゃんを信じているよ」
    • 親の無条件の愛情と信頼が、子どもの心の支えになります。
  4. 「どうすれば行けそう?」と、一緒に考える:
    • 「少しだけなら行けそう?」「何があったら、学校に行けそうかな?」
    • 子ども自身に解決策を考えさせることで、主体性を育みます。小さな目標から設定し、達成感を積み重ねていきましょう。

家庭でできるサポートと学校との連携

家庭でできるサポート

  • 生活リズムを整える: 早寝早起き、バランスの取れた食事など、規則正しい生活は心身の安定に繋がります。
  • 安心できる居場所を作る: 家庭が、子どもにとって何でも話せる、安心できる場所であることが大切です。親子のコミュニケーションを大切にしましょう。
  • 好きなこと・得意なことを伸ばす: 学校以外の場所で、子どもが自信を持てることを見つけ、思い切り楽しめる時間を作りましょう。
  • 無理に勉強させない: 登校しぶりの原因が学習面でなくても、この時期は勉強のプレッシャーをかけすぎないようにしましょう。

学校との連携

  • 担任の先生に相談: 子どもの様子を伝え、学校での様子を聞きましょう。家庭と学校で情報を共有し、連携して対応することが大切です。
  • スクールカウンセラーの活用: 学校にスクールカウンセラーがいる場合は、積極的に相談してみましょう。専門家のアドバイスは、親の心の負担を軽くしてくれます。
  • 保健室登校: いきなり教室に戻るのが難しい場合は、保健室登校から始めるなど、段階的な復帰を検討しましょう。

<ママナースの視点>
身体症状を訴える場合は、まずは小児科を受診し、身体的な異常がないかを確認しましょう。身体的な問題がない場合は、心の問題が身体に現れている可能性が高いです。その場合は、心療内科や精神科、児童精神科などの専門医に相談することも検討してください。


まとめ:登校しぶりは、親子の「絆」を深めるチャンス

登校しぶりは、親にとって本当に辛い経験です。

しかし、それは、子どもが「助けて」とサインを出している、大切な時期でもあります。この困難を親子で乗り越えることで、きっと以前よりも強く、そして深い絆で結ばれるでしょう。

一人で抱え込まず、周りのサポートを上手に活用しながら、お子さんの心の声に耳を傾け、温かく見守ってあげてください。

あなたのその愛情と忍耐が、お子さんの未来を明るく照らす光となるでしょう。