【ママナースが解説】冬の子どもの事故!やけど・しもやけの応急処置と予防法

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「あっ、熱い!」

冬のキッチン。湯気の立つお鍋に、小さな手が伸びてヒヤリとした経験、ありませんか?
こんにちは!高校生から小学生まで、3人の娘を育ててきたママナースの皐月です。

冬は、ストーブや熱い飲み物による「やけど」、そして冷たい外気や雪遊びの後の「しもやけ」など、子どもたちの肌トラブルが増える季節。我が家の三姉妹も、小さい頃はカイロを握りしめたまま寝てしまいそうになったり、雪遊びに夢中で手足が真っ赤になっていたりと、心配が絶えませんでした。

「こんな時、どうすればいいの?」
「冷やせばいいって聞くけど、どのくらい?」
「水ぶくれは潰していいんだっけ?」

いざという時、パニックにならずに的確な判断をするのは難しいものですよね。でも、大丈夫。正しい知識があれば、お子さんを辛い症状から守り、悪化を防ぐことができます。

この記事では、ママであり看護師でもある私の経験から、ご家庭ですぐに実践できる「やけど」と「しもやけ」の応急手当について、徹底的に解説します。

この記事でわかること

  • 子どもがやけどした時に、まず何をすべきか
  • やけどで病院へ行くべきかどうかの判断基準
  • 子どものしもやけを和らげる正しいケア方法
  • 今日からできる、やけど・しもやけの予防策

Case1:子どもの「やけど」応急手当|1秒でも早く、15分以上冷やす!

家庭内で起こる子どもの事故で、常に上位にあるのが「やけど」です。特に、つかまり立ちや伝い歩きを始めたばかりの赤ちゃんは、テーブルの上のマグカップを倒してしまったり、炊飯器の蒸気に手を伸ばしてしまったりと、本当に目が離せません。

やけどをしたら、まず何をすべき?

結論:流水で15分〜30分、徹底的に冷やし続けてください!

やけどの手当で最も大切なのは、とにかく「冷却」です。痛みを和らげるだけでなく、熱が皮膚の奥にダメージを与えるのを防ぐことができます。

  • 服の上からやけどした場合
    無理に脱がさず、服の上からすぐに冷やしましょう。皮膚が服にくっついて、一緒に剥がれてしまうのを防ぐためです。
  • 冷やす時のポイント
    やけどした部分に、水道水を直接流し続けるのが理想です。もし範囲が広い場合は、シャワーを使ったり、清潔なタオルで包んだ保冷剤や氷嚢を当てたりして冷やします。

ママナースのQ&Aコーナー

Q. なんで15分も冷やす必要があるの?
A. 5分程度だと、皮膚の表面しか冷えません。皮膚の奥深くに残った熱が、じわじわと細胞を壊し続ける「進行性壊死」を防ぐために、最低でも15分以上の冷却が必要なんです。お子さんは寒がるかもしれませんが、「痛いの飛んでけー!」と一緒に歌でも歌いながら、頑張って冷やしてあげてくださいね。

Q. 水ぶくれができた!潰していい?
A. 絶対にダメです!水ぶくれの膜は、傷口をバイ菌から守る天然の絆創膏のようなもの。潰してしまうと、そこから細菌が入って感染症を起こすリスクが高まります。

こんな時はすぐに病院へ!受診の目安チェックリスト

ご家庭での応急手当の後は、必ず皮膚科や小児科を受診すべきかどうかを判断しましょう。

  • [ ] 水ぶくれができている、または皮がむけている
  • [ ] やけどの範囲が、お子さんの手のひらの大きさ以上ある
  • [ ] 顔、手足、関節、おしりなど、デリケートな部分をやけどした
  • [ ] 皮膚が白っぽくなったり、黒く焦げたりしている
  • [ ] (ここが重要!)本人があまり痛がらない(神経まで損傷している可能性があります)

一つでも当てはまる場合は、自己判断せず、すぐに病院へ連れて行ってあげてください。

【絶対NG!】
昔ながらの「アロエを塗る」「味噌をつける」といった民間療法は、傷口に細菌を塗り込むようなもの。絶対にやめてくださいね。

Case2:子どもの「しもやけ」|温めて血行改善!

「ママ、足がかゆいー!」
冬になると、お子さんの手足の指や耳が赤紫色に腫れて、パンパンになっていませんか?それは「しもやけ(凍瘡)」かもしれません。

子どもは大人に比べて体温調節機能が未熟なため、寒さで血管が縮こまり、血行が悪くなることで「しもやけ」になりやすいのです。

しもやけのサインは?

  • 指先、足先、耳、鼻、ほっぺなどが赤紫色に腫れる
  • ジンジン、ムズムズとした痛みやかゆみがある
  • お風呂などで温まると、かゆみが一気に強くなる

家庭でできる3ステップケア

しもやけのケアは「血行促進」がカギ。焦らず、ゆっくり温めてあげましょう。

ステップ1:ぬるま湯でじっくり温める
37〜39℃くらいの、ちょっとぬるいかな?と感じるくらいのお湯に、手や足を20〜30分つけて温めます。熱いお湯はかえってかゆみを増してしまうのでNGです。

ステップ2:優しくマッサージ
お風呂から上がったら、保湿クリームやワセリンなどを塗りながら、指先から心臓に向かって優しくマッサージ。血の巡りをサポートしてあげましょう。

ステップ3:濡れた手足はすぐに拭く
雪で遊んだ後など、手袋や靴下が濡れていたら、すぐに乾いたものに交換を。水分が蒸発する時に気化熱で皮膚の温度を奪い、しもやけを悪化させてしまいます。

しもやけにならないための予防策

  • お出かけ前
    手袋、耳当て付きの帽子、厚手の靴下は必須アイテム。特に5本指ソックスは、指の間の汗を吸ってくれるのでおすすめです。
  • おうちでの習慣
    きつい靴は血行を妨げます。サイズの合った靴を履かせましょう。また、ビタミンE(ナッツ類、かぼちゃなど)は血行を良くする働きがあるので、食事に少し取り入れてみるのも良いですね。

まとめ:正しい知識が、冬の子どもを守る一番のお守り

冬に起こりやすい「やけど」と「しもやけ」。
いざという時に慌てず、冷静に対処できるよう、ポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • やけどをしたら → とにかく15分以上、流水で冷やす!水ぶくれは潰さない。
  • しもやけになったら → ぬるま湯で温め、保湿&マッサージ。濡れたらすぐ拭く。
  • 迷ったら病院へ → 特にやけどは、見た目が大したことなくても、深くまでダメージが及んでいることがあります。

そして何より大切なのは、事故を未然に防ぐ環境づくりです。ストーブの周りにはガードを設置する、テーブルクロスは使わない、熱いものは子どもの手の届かない場所に置く。ほんの少しの工夫で、防げる事故はたくさんあります。

正しい知識というお守りを身につけて、この冬も、お子さんと一緒に笑顔で元気に乗り切りましょうね!

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