「うちの子、高熱が続いてるんだけど、これってただの風邪?」
「熱が下がったのに、まだ保育園に行けないって言われた…なんで?」
夏から秋にかけて、子どもたちの間で流行しやすい「プール熱」。
正式名称は「咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)」といい、アデノウイルスが原因で起こる感染症です。
高熱が長引いたり、目が赤くなったりと、特徴的な症状が出るため、ママも心配になりますよね。
私も3姉妹のママとして、そしてナースとして、このプール熱には何度も直面してきました。
今日は、そんなプール熱の特徴と、特にママたちが疑問に思う「解熱後2日経たないと登園できない理由」について、ママナースの視点から詳しく解説します。
子どもの高熱が続く…それ「プール熱」かも?ママナースが教えるアデノウイルスの特徴
結論:アデノウイルスによる「プール熱」は、高熱、のどの痛み、目の充血が主な症状で、感染力が非常に強いのが特徴です。
アデノウイルスは、夏風邪の代表的なウイルスの一つで、年間を通して感染しますが、特に夏にプールを介して感染が広がりやすいため、「プール熱」と呼ばれています。
主な症状は以下の3つです。
- 高熱: 38℃以上の高熱が、3〜5日程度続くことがあります。
- のどの痛み: のどが赤く腫れ、痛みを伴います。
- 目の充血・目やに: 片方または両方の目が赤くなり、目やにが出ることがあります(結膜炎)。
その他、頭痛、腹痛、下痢、吐き気などの症状が出ることもあります。
ママナースが解説!「プール熱」の症状と「解熱後2日」登園できない医学的理由
結論:プール熱は解熱後もウイルスが排出され続けるため、感染拡大を防ぐために「解熱後2日」の登園停止期間が設けられています。
高熱が5日続くことも!主な症状と経過
プール熱の大きな特徴は、高熱が比較的長く続くことです。
一般的な風邪であれば、熱は1〜2日で下がることが多いですが、プール熱の場合は3〜5日、長いと1週間近く高熱が続くこともあります。
解熱しても、のどの痛みや目の充血がしばらく残ることもあります。
なぜ「解熱後2日」登園できないの?感染力の秘密
多くの感染症では「解熱後24時間」が登園・登校の目安とされていますが、プール熱の場合は「解熱後2日」というルールがあります。
これは、アデノウイルスが非常に感染力が強く、熱が下がった後も、しばらくの間ウイルスが便や目やに、鼻水などから排出され続けるためです。
特に、便からは解熱後も数週間ウイルスが排出されることがあります。
集団生活の場である保育園や幼稚園、学校で感染が広がるのを防ぐために、この登園停止期間が設けられているのです。
この期間をしっかり守ることが、他の子どもたちへの感染を防ぐために非常に重要です。
「プール熱」と診断されたら?家庭でできるケアと注意点
結論:特効薬はないため、症状を和らげる対症療法と、感染拡大を防ぐ対策が中心となります。
プール熱には、残念ながら特効薬はありません。
そのため、症状を和らげるための対症療法と、家庭内での感染拡大を防ぐ対策が中心となります。
1. 水分補給をしっかりと
高熱やのどの痛みで食欲が落ちても、脱水症状にならないよう、こまめに水分を摂らせましょう。
経口補水液や、子どもが飲みやすい麦茶、薄めたイオン飲料などがおすすめです。
2. 安静にして休ませる
体力を消耗するため、無理に遊ばせず、安静にしてゆっくり休ませることが大切です。
3. 感染拡大を防ぐ対策
- 手洗い: 石鹸を使った丁寧な手洗いを徹底しましょう。
- タオルの共有禁止: 家族間でもタオルや食器の共有は避けましょう。
- 消毒: おもちゃやドアノブなど、子どもが触れる場所はこまめに消毒しましょう。
- 排泄物の処理: 便にもウイルスが含まれるため、おむつ交換後やトイレの後は特に注意して手洗いしましょう。
4. こんな時は再受診を!
- 水分が全く摂れない、おしっこが出ない(脱水症状のサイン)
- ぐったりして元気がない、呼びかけに反応が鈍い
- 呼吸が苦しそう
- 目の症状がひどく、目を開けられない
これらの症状が見られる場合は、すぐに医療機関を再受診してください。
まとめ
子どもの「プール熱」は、高熱が長引くためママも心配になりますが、適切なケアと感染対策で乗り切ることができます。
特に「解熱後2日」という登園停止期間は、感染拡大を防ぐために非常に重要なルールです。
このママナースの知恵が、あなたの育児の助けになれば嬉しいです。
焦らず、子どもの回復を一番に考え、ゆっくりと見守ってあげてくださいね。
