【ママナースが解説】「ママ、お腹痛い」が口癖の子。それ、もしかしたら「心のSOS」かもしれません

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「ママ、お腹痛い…」

朝、登校前や、何か嫌なことがある時に、子どもが頻繁に「お腹が痛い」と訴える。
病院に行っても「特に異常なし」と言われるけれど、やっぱり心配。
「また言ってる…」と、つい軽く見てしまったり、「甘えてるだけ?」と思ってしまったり。
そんな経験、ありませんか?

私も3姉妹のママとして、そしてナースとして、子どもの「お腹が痛い」という言葉には、常に注意を払ってきました。
なぜなら、その言葉の裏には、単なる身体的な痛みだけでなく、子どもからの「心のSOS」が隠されていることがあるからです。

今日は、ママナースの視点から、子どもの「心因性」の腹痛と「本物」の腹痛の見分け方、そして子どもの「心のSOS」にどう寄り添えばいいのかを解説します。

「ママ、お腹痛い」が口癖の子。それ、もしかしたら「心のSOS」かもしれません

結論:子どもの「お腹が痛い」という訴えは、身体的な痛みだけでなく、精神的なストレスや不安が原因である「心因性」の腹痛の可能性も考えられます。

子どもは、大人と違って自分の感情をうまく言葉で表現できないことがあります。
特に、不安やストレスを感じている時、それを「お腹が痛い」という身体症状として訴えることがあります。
親としては、まず身体的な病気を心配しますが、病院で異常が見つからない場合は、心の状態に目を向ける必要があるかもしれません。

ママナースが教える!「心因性」の腹痛と「本物」の腹痛の見分け方

結論:痛みの特徴や、他の症状の有無、状況などを総合的に観察することで、見分けるヒントが見えてきます。

ナースとして、私は患者さんの訴えを注意深く聞き、身体的なサインと精神的なサインの両方から、その人の状態をアセスメントしてきました。
子どもの腹痛も、いくつかのポイントで「心因性」か「本物」かを見分けるヒントがあります。

「本物」の腹痛のサイン

  • 発熱、嘔吐、下痢、血便など、他の身体症状を伴う
  • 痛みの場所がはっきりしている(特に右下腹部など)
  • 痛みが持続的で、時間とともに悪化する傾向がある
  • 夜間や睡眠中に痛みが起こる
  • 顔色が悪く、ぐったりしているなど、全身状態が悪い
  • 食欲がない、水分も摂れない

「心因性」の腹痛のサイン

  • 登校前や特定の状況(発表会、テストなど)で起こることが多い
  • 痛みの場所が移動したり、漠然としていたりする
  • 遊びに夢中になると痛みを忘れる
  • 夜間や睡眠中に痛みが起こることは少ない
  • 食欲はある、元気もある
  • ストレス要因(学校での悩み、友達関係、家庭環境の変化など)が考えられる

共通のサインと注意点

どちらの場合も、まずは小児科を受診し、身体的な病気がないかを確認することが基本です。
自己判断せずに、必ず医師の診察を受けましょう。
医師から「異常なし」と言われた場合は、心因性の腹痛の可能性も視野に入れて、子どもの心の状態に目を向けてみてください。

子どもの「心のSOS」に寄り添う。ママナース流の対応ステップ

結論:子どもの痛みを否定せず、共感的に受け止め、安心できる環境を提供することが、心のケアの第一歩です。

1. まずは「共感」と「安心」を与える

子どもが「お腹痛い」と訴えたら、まずは「痛いんだね、辛いね」と、子どもの痛みを否定せずに共感的に受け止めましょう。
そして、「ママがそばにいるから大丈夫だよ」と安心感を与えてあげてください。
温かい手で優しくお腹をさすってあげるだけでも、子どもは安心します。

2. ストレス要因を探る

身体的な病気がないと分かったら、子どもの周りにストレス要因がないか、優しく聞き出してみましょう。
学校での出来事、友達関係、家庭での変化など、子どもが話したがるまで焦らず、じっくりと耳を傾けることが大切です。
無理に聞き出そうとせず、子どもが話せる雰囲気を作ってあげましょう。

3. 「安心できる場所」を作る

家庭を、子どもにとって何があっても安心して過ごせる「安全基地」にしましょう。
「お腹が痛い時は、無理しなくていいよ」というメッセージを伝えることで、子どもは心の負担が軽くなり、症状が和らぐことがあります。

4. 専門機関への相談も視野に

もし、家庭での対応だけでは改善が見られない場合や、子どものストレスが深刻だと感じたら、一人で抱え込まず、専門機関に相談することも検討しましょう。
学校のスクールカウンセラー、心療内科、児童相談所など、専門家のサポートを受けることで、問題解決の糸口が見つかることがあります。

まとめ

子どもの「お腹が痛い」という言葉は、単なる身体の不調だけでなく、心の叫びであることもあります。
ママナースの知恵が、あなたの家庭の「心のSOS」に気づき、適切に寄り添う助けになれば嬉しいです。

身体的なケアはもちろん大切ですが、子どもの心の声にも耳を傾け、安心できる環境を提供することで、子どもは心身ともに健やかに成長していくことができます。
焦らず、子どものペースに合わせて、温かく見守ってあげてくださいね。

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