「ママ、お腹が痛い…」
子どもが突然、お腹の痛みを訴えた時、親としては本当に心配になりますよね。ただの食べ過ぎ?それとも便秘?もしかして、何か大変な病気だったら…と、様々な可能性が頭をよぎると思います。
私自身、看護師として、子どもの腹痛の症状から、その原因を見極めることの重要性を日々痛感しています。そして3人の娘の母として、子どもの腹痛に悩んだ経験は数え切れません。
でも、大丈夫。子どもの腹痛は、ほとんどの場合、心配いらないものです。大切なのは、その特徴を知り、見逃してはいけない危険なサインを見極めることです。
この記事では、現役ママナースの私が、子どもの「お腹が痛い」という訴えから、その原因を見分けるポイント、家庭でできる対処法、そして病院に行くべき目安を徹底解説します。あなたの不安を少しでも和らげ、冷静に対応できるようになりましょう。
子どもの「お腹が痛い」はどこが痛い?痛みの場所と原因
子どもが「お腹が痛い」と訴える時、痛みの場所によって、考えられる原因が異なります。まずは、どこが痛いのか、子どもに聞いてみましょう。
1. へその周り(お腹全体)
- 考えられる原因:便秘、胃腸炎、ストレス、食べ過ぎなど、比較的軽症の場合が多いです。
- 特徴:痛みが移動したり、波があったりすることが多いです。うんちが出ると楽になることもあります。
2. 右下腹部
- 考えられる原因:虫垂炎(盲腸)、便秘、リンパ節炎など。虫垂炎の場合は、緊急性が高いので注意が必要です。
- 特徴:痛みが徐々に強くなり、右下腹部に集中することが多いです。発熱や嘔吐を伴うこともあります。
3. 左下腹部
- 考えられる原因:便秘、過敏性腸症候群など。便秘の場合が多いです。
- 特徴:痛みが持続したり、排便後に楽になったりすることがあります。
4. みぞおち(上腹部)
- 考えられる原因:胃腸炎、ストレス、食べ過ぎなど。胃の不調の場合が多いです。
- 特徴:食後に痛みが強くなったり、吐き気を伴ったりすることがあります。
【皐月のひとこと】
我が家の娘がお腹が痛いと訴えた時、まずは「どこが痛い?」と聞いて、指で指してもらうようにしています。そして、「どんな風に痛い?キリキリ?ズキズキ?」と、痛みの種類も聞くようにしています。子どもが言葉で表現できない場合は、お腹を触って、硬さや熱さ、痛がる場所を確認するようにしています。
【見逃さないで!】危険な腹痛のサインと受診の目安
ほとんどの腹痛は心配いりませんが、中には緊急性の高いものもあります。以下のサインが見られたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
- 痛みがどんどん強くなる、または痛みが持続する
- 嘔吐を繰り返す、緑色の嘔吐物
- 血便、黒い便、白い便
- 高熱を伴う
- ぐったりしている、顔色が悪い、元気がない
- お腹がパンパンに張っている
- 男の子の場合、陰嚢の痛み
家庭でできる対処法
危険なサインがない場合は、家庭で様子を見ながら対処しましょう。
- 安静にする:無理に動かさず、楽な姿勢で休ませましょう。
- お腹を温める:温かいタオルや湯たんぽなどで、お腹を温めてあげると、痛みが和らぐことがあります。ただし、痛みが強まる場合はすぐに中止してください。
- 水分補給:脱水にならないよう、こまめに水分を摂らせましょう。経口補水液や、薄めたお茶などがおすすめです。
- 食事:消化の良いものを少量ずつ与えましょう。無理に食べさせる必要はありません。
- お腹のマッサージ:お腹を「の」の字に優しくマッサージしてあげると、腸の動きが活発になることがあります。
まとめ:子どもの腹痛は、親の「観察力」が鍵
子どもの腹痛は、親にとって心配の種ですが、ほとんどの場合、心配いらないものです。大切なのは、親が子どもの様子をよく観察し、危険なサインを見逃さないことです。
不安な時は、一人で抱え込まず、かかりつけ医や地域の相談窓口に相談してくださいね。あなたの「おかしいな」という直感が、子どもの命を救うことにも繋がります。