「また、あせもができちゃった…」「これって、とびひ?水いぼ?」
夏になると、子どもの肌トラブルはつきものですよね。汗をかきやすい子どもたちは、あせも、とびひ、水いぼといった、かゆみや痛みを伴う肌の悩みに直面しがちです。見ている親も、本当に辛い気持ちになります。
私自身、看護師として、そして3人の娘の母として、夏になると子どもの肌トラブルに悩まされる親御さんの気持ちが痛いほどよく分かります。特に、かゆみで夜中に起きてしまったり、掻きむしって悪化させてしまったりする姿を見ると、何とかしてあげたいと強く思います。
でも、大丈夫。それぞれの肌トラブルの特徴を知り、適切な予防とケアをすれば、今年の夏は、肌トラブル知らずで快適に過ごすことができます。
この記事では、現役ママナースの私が、子どもの3大夏の肌トラブル「あせも」「とびひ」「水いぼ」について、それぞれの症状の見分け方、家庭でできる予防とケア、そして病院に行くべき目安を、具体的な写真やイラストを交えながら分かりやすく解説します。ぜひ、お子さんの肌を守るために、参考にしてくださいね。
【見分け方と原因】子どもの3大夏の肌トラブル
まずは、それぞれの肌トラブルがどんなものなのか、見分け方と原因を知っておきましょう。
1. あせも(汗疹)
- 症状:赤くて小さなブツブツ、または透明な水ぶくれ。かゆみを伴うことが多い。
- 原因:汗腺が汗で詰まり、皮膚の中に汗が溜まって炎症を起こす。
- できやすい場所:首、脇の下、肘の内側、膝の裏、おむつの中など、汗がたまりやすい場所。
2. とびひ(伝染性膿痂疹)
- 症状:水ぶくれや、それが破れてジュクジュクしたただれ。かゆみが強く、掻きむしるとあっという間に広がる。
- 原因:黄色ブドウ球菌や溶血性レンサ球菌などの細菌が、虫刺されやあせも、小さな傷から皮膚に入り込んで感染する。
- 特徴:まるで火が飛ぶように、あっという間に広がることから「とびひ」と呼ばれます。
3. 水いぼ(伝染性軟属腫)
- 症状:直径1~5mm程度の、光沢のある白いブツブツ。中央が少しへこんでいるのが特徴。かゆみはあまりないことが多い。
- 原因:ポックスウイルスの一種である伝染性軟属腫ウイルスに感染する。
- 特徴:プールの水やタオル、ビート板などを介して感染することが多いです。自然に治ることもありますが、数ヶ月から数年かかることもあります。
【皐月のひとこと】
「これって、あせも?とびひ?」と迷ったら、まずは皮膚科を受診しましょう。特に、とびひは細菌感染なので、適切な治療をしないとどんどん広がってしまいます。早めの受診が、子どもの肌を守る一番の近道です。
【家庭でできる!】予防とケアのポイント
それぞれの肌トラブルに合わせた、家庭でできる予防とケアのポイントです。
あせも対策
- 汗をこまめに拭く:濡らしたタオルや、肌に優しいおしりふきなどで、汗をこまめに拭き取ってあげましょう。
- シャワーを浴びる:汗をかいたら、シャワーで洗い流すのが一番。石鹸は使わず、お湯で流すだけでもOKです。
- 通気性の良い服装:綿素材など、吸湿性・通気性の良い服を選び、汗をかいたらすぐに着替えさせましょう。
- 室温・湿度管理:エアコンや扇風機を上手に使い、室温を26~28℃、湿度を50~60%に保ちましょう。
とびひ対策
- 清潔を保つ:石鹸をよく泡立てて、優しく洗い、シャワーでしっかり洗い流しましょう。爪は短く切り、掻きむしらないように。
- 患部を覆う:ガーゼや絆創膏で患部を覆い、他の場所に広がるのを防ぎましょう。
- タオル・衣類は別々に:家族とタオルや衣類を共有しないようにしましょう。洗濯も別々にするのが理想です。
水いぼ対策
- プールは控える:水いぼがある間は、プールは控えましょう。他の子どもへの感染を防ぐためです。
- タオル・衣類は別々に:とびひ同様、タオルや衣類の共有は避けましょう。
- 保湿ケア:肌が乾燥していると、水いぼが広がりやすくなります。普段から保湿ケアをしっかり行いましょう。
まとめ:夏の肌トラブルは、早めのケアで乗り切ろう!
子どもの夏の肌トラブルは、親にとって本当に悩ましいものです。でも、それぞれの特徴を知り、適切な予防とケアをすることで、症状の悪化を防ぎ、子どもを不快感から守ることができます。
「これって何だろう?」と迷ったら、自己判断せずに、まずは皮膚科を受診してくださいね。そして、日頃からお子さんの肌をよく観察し、小さな変化に気づいてあげることが、肌トラブルを最小限に抑える一番の秘訣です。
今年の夏は、お子さんの肌を優しく守って、笑顔いっぱいの思い出を作りましょう!