「それに比べて、うちの子は…」その一言が、胸に突き刺さるママたちへ
公園で、楽しそうにお友達の輪の中心にいる、あの子。
SNSで流れてくる、上手に字を書いている、同い年のあの子。
ママ友から聞く、好き嫌いなく何でも食べる、あの子。
キラキラして見える「よその子」の姿を見るたびに、ズキッと胸が痛む。
「それに比べて、うちの子は…」
人見知りで、私の後ろに隠れてばかり。
まだ、自分の名前も上手に書けない。
今日も、ご飯を半分以上残してる。
焦り、不安、そして、そんな風に思ってしまう自分への自己嫌悪…。
子育てをしていると、この「比べる」という呪縛から、なかなか逃れられないですよね。
大丈夫。その気持ち、痛いほどわかります。
3姉妹の母である私も、長女が小さい頃は、常にこの呪縛に苦しめられていましたから。
でも、ある時、たった一つの考え方に変えただけで、私の心はフッと軽くなり、子どもの見え方が180度変わったのです。
今日は、そんな私の経験をお話しさせてください。
なぜ、私たちは「よその子」と比べてしまうのか?
そもそも、なぜ私たちは、こんなにも苦しいのに「比べる」ことをやめられないのでしょうか。
それは、紛れもなく**「愛情」**があるからです。
我が子に、誰よりも幸せになってほしい。
将来、困らないようにしてあげたい。
その強い願いがあるからこそ、私たちは無意識のうちに「平均」や「理想」という、世の中のぼんやりとしたモノサシで、我が子を測ってしまうのです。
「このままで、この子は大丈夫だろうか?」
その不安が、私たちを「比べる」という行為に駆り立てるのです。
でも、考えてみてください。
そのモノサシは、本当に、あなたの、そして、あなたのお子さんのためのものでしょうか?
あなたを呪縛から解き放つ、たった一つの考え方
もし、あなたが「比べる」ことから生まれる焦りや自己嫌悪に疲れてしまったのなら。
ぜひ、試してみてほしい考え方があります。
それは、
比べる相手を『過去の我が子』に変えること。
ただ、それだけです。
よその子や、育児書の「理想の姿」を見るのは、今日で、おしまい。
これからは、ただひたすら、**「昨日の我が子」**とだけ、比べてあげるのです。
昨日までできなかったことが、今日、一つでもできるようになった。
その「成長」という名の、尊い一歩にだけ、全ての焦点を当ててあげるのです。
「過去の我が子」と比べる、具体的な3つの実践方法
「そうは言っても、具体的にどうすればいいの?」
そう思うママのために、私が実際にやっていた3つの方法をご紹介します。
① どんな小さなことでもOK!「できたこと日記」をつける
寝る前のたった3分で構いません。
ノートに、今日一日の中で、お子さんが**「昨日より成長したこと」**を3つ、書き出してみましょう。
「スプーンを、前より上手に持てた」
「公園で、自分から滑り台に登れた」
「お友達に、小さな声だったけど『かして』と言えた」
どんなに、どんなに些細なことでも構いません。
これを続けると、私たちは、いかに普段、子どもの「できていないこと」ばかりに目を向け、「できていること」を見過ごしているかに気づかされます。
② 写真や動画で「成長の軌跡」を“見える化”する
スマホのカメラロールを、半年前、一年前と遡って見てみてください。
あんなに小さかったんだ。
こんなことで、泣いていたんだ。
まだ、寝返りもできなかったんだ。
そこに写っているのは、今の姿からは想像もつかないほど、おぼつかない、小さな我が子の姿。
そして、それと同時に、この一年で、どれだけ多くのことができるようになったか、その驚くべき成長の軌跡に、きっと胸が熱くなるはずです。
定期的に同じ場所で写真を撮ったり、何気ない日常を動画で残しておいたりすることは、ママのお守りになります。
③ 「平均」ではなく「その子なりの一歩」を、全力で喜ぶ
発達のスピードは、一人ひとり、全く違って当たり前。
歩き出すのが早い子もいれば、言葉を話すのが早い子もいます。
「〇歳だから、〇〇ができていないとダメ」
そんな呪いの言葉は、今日、ゴミ箱に捨ててしまいましょう。
大切なのは、その子なりのペースで、昨日よりも、ほんの一歩でも前に進んだという事実。
その「一歩」を見つけ、見逃さず、全力で「すごいね!」「やったね!」と一緒に喜んであげること。
ママのその笑顔が、子どもの「次の一歩」を踏み出す、何よりの勇気になるのです。
あなたの子育ては、誰かに評価されるためにあるんじゃない
よその子は、あなたの子育ての評価者ではありません。
あなたのお子さんも、誰かと比べられるために、この世に生まれてきたわけではありません。
比べるべき相手は、いつだって「昨日の我が子」。
その小さな、でも確実な成長を見つけ、喜び、褒めてあげること。
その温かい眼差しこそが、ママ自身の心を焦りや不安から解き放ち、お子さんの自己肯定感を、何よりも強く、健やかに育んでくれるのですから。
