子どもが薬を嫌がり、飲ませるのに苦労していませんか?
「苦いから、嫌だ!」
「粉薬、オエッてなる!」
「もう、飲まない!」
子どもが薬を嫌がり、飲ませるのに、毎日、格闘しているママ、多いのではないでしょうか。
無理やり飲ませようとすると、吐いてしまったり、薬を嫌いになってしまったり。
そのたびに、ママの心は、疲弊してしまいますよね。
3姉妹の母である私も、何度も、この「薬問題」に直面し、どうすればいいのか、悩んできました。
「ジュースに混ぜて飲ませてもいいのかな?」
「牛乳に混ぜても大丈夫なのかな?」
そんな疑問を抱えながら、試行錯誤していました。
でも、ナースとして、たくさんの子どもたちと接してきた経験から、
そして、母として、子育てをしてきた中で、私は、あることに気づいたんです。
それは、ジュースで薬を飲ませるのは、一般的にOKだということ。
ただし、特定のジュース(特にグレープフルーツジュース)は、NGな薬が多いのだ、と。
今日は、そんな、子どもに薬を飲ませる時の、正しい知識と注意点について、ナースの視点から、お話しさせてください。
子どもが薬を嫌がるのは当たり前!飲ませる工夫が必要
まず、知っておいてほしいこと。
それは、子どもが薬を嫌がるのは、当たり前のことだ、ということです。
- 苦味:薬には、独特の苦味や、嫌な味がするものが多いです。
- 粉薬の飲みにくさ:粉薬は、口の中に残ったり、むせたりしやすいです。
- 薬への恐怖心:病院で嫌な経験をしたり、無理やり飲まされたりした経験があると、薬に対して恐怖心を抱くことがあります。
無理強いはせず、子どもが薬を飲めるように、ママが工夫してあげることが大切です。
ジュースで薬を飲ませるのはOK!ただし、混ぜ方に注意
薬をジュースに混ぜて飲ませるのは、一般的にOKです。
ジュースの甘みや風味で、薬の苦味をマスキングし、子どもが飲みやすくなります。
ただし、いくつか注意点があります。
- 混ぜる量:薬を混ぜるジュースの量は、少量にしましょう。一気に飲ませられる量に混ぜるのがポイントです。量が多いと、全部飲みきれなかった場合に、薬の量が不足してしまう可能性があります。
- 混ぜてすぐに飲ませる:薬を混ぜてから時間が経つと、薬の成分がジュースに溶け出して、苦味が増したり、薬の効果が変化したりすることがあります。混ぜたら、すぐに飲ませましょう。
- 混ぜるジュースの種類:後述しますが、特定のジュースは避けるべきです。
【要注意!】グレープフルーツジュースはNGな薬が多い理由
ここが、最も重要なポイントです。
グレープフルーツジュースは、薬と一緒に飲ませてはいけない薬が、非常に多いので、要注意です。
グレープフルーツジュースに含まれる成分(フラノクマリン類)が、薬の吸収や代謝に影響を与え、薬の効果を強めたり、弱めたりする可能性があります。
- 薬の効果が強まる場合:薬の血中濃度が上がりすぎ、副作用が出やすくなることがあります。
- 薬の効果が弱まる場合:薬が体内で分解されやすくなり、効果が十分に発揮されないことがあります。
特に、以下のような薬は、グレープフルーツジュースとの併用がNGとされています。
- 高血圧治療薬(カルシウム拮抗薬)
- 免疫抑制剤
- 抗アレルギー薬
- 高脂血症治療薬(スタチン系)
など、多岐にわたります。
もし、お子さんが薬を服用している場合は、必ず、医師や薬剤師に確認するようにしましょう。
薬を飲ませる時のポイントと、病院に行くタイミング
薬を飲ませる時のポイント
- 混ぜるジュースの種類:りんごジュース、オレンジジュース、牛乳などが、比較的安全とされています。ただし、薬によっては、牛乳と混ぜると効果が落ちるものもあるので、必ず医師や薬剤師に確認しましょう。
- ゼリーやヨーグルトに混ぜる:ジュースが苦手な場合は、ゼリーやヨーグルトに混ぜて飲ませるのも有効です。
- スポイトやシリンジを使う:乳幼児の場合、スポイトやシリンジを使って、口の奥の方に少量ずつ入れて飲ませるのも良い方法です。
- 褒めてあげる:薬を飲めたら、「よく頑張ったね!」「えらいね!」と、たくさん褒めてあげましょう。
病院に行くタイミング
- 薬を飲ませられない日が続き、症状が悪化する場合。
- 薬を飲ませた後、いつもと違う症状(発疹、呼吸困難など)が出た場合。
- 薬の飲ませ方について、不安や疑問がある場合。
これらの場合は、一人で悩まず、医師や薬剤師に相談しましょう。
正しい知識が、子どもの安全を守る
子どもに薬を飲ませるのは、ママにとって、本当に大変なことです。
しかし、正しい知識があれば、慌てずに対応できます。
ジュースで飲ませるのはOKですが、グレープフルーツジュースはNGな薬が多いので要注意。
この正しい知識が、子どもの安全を守り、ママの不安を和らげる、何よりの力になります。
不安な時は、一人で抱え込まず、いつでも、医療機関や、専門家を頼ってくださいね。
