「どうせ、僕なんて…」その言葉、言わせていませんか?
「うちの子、なんだか自信がなさそう…」
「チャレンジする前に、すぐ『できない』って言うんです…」
そんなお悩み、ありませんか?
こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
「自己肯定感」は、子どもがこれからの人生を生きていく上での、何よりも大切な**「心の土台」**です。勉強や運動ができることよりも、ずっと重要な「お守り」だと、私は思っています。
でも、この目に見えない「自己肯定感」、どうすれば育めるのか、難しいですよね。
今日は、私が三姉妹の子育てで常に意識している、自己肯定感をぐんぐん伸ばす**「魔法の褒め方」と、逆に、自己肯定感をうっかり下げてしまわないための「伝わる叱り方」**について、具体的にお話しします。
大前提:あなたの愛情が、すべての土台です
テクニックの前に、まず一番大切なことをお伝えします。
それは、「どんなあなたでも、ママ(パパ)は大好きだよ」という、無条件の愛情が、お子さんに伝わっていることです。
何かができたから好き、良い子だから好き、なのではありません。
「あなたが、あなたであるだけで、大切で、愛おしい存在なんだよ」
この安心感が、自己肯定感という木の、丈夫な根っこになります。
【ママナースの処方箋】自己肯定感を育む「魔法の褒め方」
処方箋①:結果より「過程」をドラマチックに褒める
テストで100点を取った時、「100点なんてすごい!」と結果を褒めるのは簡単です。でも、もっと効果的なのは、その過程に注目すること。
「テストまで、毎日コツコツ頑張ってたもんね。ママ、見てたよ。あの頑張りが、この100点に繋がったんだね!」
結果が出なかった時こそ、この褒め方は真価を発揮します。
「残念だったね。でも、あんなに一生懸命練習したじゃない。その頑張りは、絶対に無駄にならないよ。ママは、あなたのその姿が誇らしいな」
この言葉が、子どもの「次も頑張ろう」という心を育てます。
処方箋②:「YOU」ではなく「I」で、気持ちを伝える
「あなた(You)は、絵が上手ね」という褒め方も良いですが、「私(I)は、あなたの絵を見ると、すごく温かい気持ちになるな」と、親の気持ちを伝えてみましょう。
「You」で褒められると、子どもは「上手じゃなきゃいけない」とプレッシャーを感じることがあります。でも、「I(私)」を主語にすると、それは純粋な「感想」として、子どもの心に素直に届き、喜びと自信に繋がります。
処方箋③:「ありがとう」は、最高の褒め言葉
「お手伝いしてくれて、ありがとう。ママ、すごく助かった!」
感謝の言葉は、「あなたは、人の役に立てる、価値のある存在だよ」という、自己有用感を育む最高のメッセージです。どんな些細なことでも、「ありがとう」を伝える習慣をつけましょう。
【ママナースの処方箋】自己肯定感を下げない「伝わる叱り方」
叱ることは、子育てに必要です。でも、叱り方を間違えると、子どもの自己肯定感を大きく傷つけてしまいます。
処方箋①:叱るのは「行動」だけ。人格は絶対に否定しない
これが鉄則です。
- NG例: 「弟を叩くなんて、あなたは本当に悪い子ね!」
- OK例:: 「(叩いたという行動は)いけないことだよ。弟くん、痛いって泣いてるよ」
「悪い子」というレッテルは、子どもの心に深い傷を残します。叱るべきは、その子の人格ではなく、たった今起きた「行動」だけです。
処方箋②:「なぜダメか」と「どうすれば良いか」をセットで
「廊下を走っちゃダメ!」とだけ言うと、子どもは何をすれば良いかわかりません。
「廊下を走ると、お友達とぶつかって危ないから、歩こうね」
このように、**「理由」と「代替案」**をセットで伝えることで、子どもは納得して行動を改めることができます。
処方箋③:短く、簡潔に。後を引かない。
長いお説教は、子どもの心には届きません。伝えたいことは、短く、簡潔に。
そして、叱った後は、いつまでも不機嫌な態度をとるのはやめましょう。
「さっきは、危ないから叱ったけど、もうおしまい。大好きだよ」と、ぎゅっと抱きしめてあげる。その切り替えが、子どもの中に「行動は叱られたけど、自分は愛されている」という安心感を育てます。
最後に。最高の贈り物は、あなたの言葉
自己肯定感は、毎日の小さな言葉かけや、関わりの積み重ねによって、少しずつ育まれていきます。
完璧な親でいる必要なんて、ありません。
今日、一つでも多く「ありがとう」と「大好き」を伝えること。
それが、お子さんの未来を明るく照らす、何よりの贈り物になるのです。
