離乳食後期

【ナース豆知識】子どもの薬の「食後」は、胃が荒れるのを防ぐため。食べないなら「食前」でもOKな薬も多い。医師・薬剤師さんに確認してみて。子どもの薬の飲ませ方3つのヒント

「食後に飲ませなきゃ…」そのプレッシャー、あなたは、一人で抱え込んでいませんか?

子どもが熱を出した時。
子どもが、お腹を壊した時。
あなたは、病院で処方された薬を、子どもに飲ませようと、必死になりますよね。

でも、子どもは、食欲がなく、ご飯を全く食べない。
「食後に飲ませなきゃいけないのに…」
「どうすれば、飲んでくれるんだろう…」
と、あなたは、焦りや不安に押しつぶされそうになっていませんか?

3姉妹の母である私も、かつては、毎日のように、この「薬の食後問題」に、頭を悩ませていました。
「ナースなのに、こんなこともわからないなんて…」
「もっと、頑張らなきゃ…」
そんな不安に、押しつぶされそうになる日もありました。

でも、ナースとして、そして、母として、たくさんの子どもたちと接してきた中で、私は、あることに気づいたんです。

それは、子どもの薬の「食後」は、胃が荒れるのを防ぐため。食べないなら「食前」でもOKな薬も多い、ということ。
そして、医師・薬剤師さんに確認することが、何よりも大切だ、と。

今日は、そんな、子どもの薬の飲ませ方に悩むママへ。
ママの心を軽くする「薬の飲ませ方」について、お話しさせてください。

子どもの薬の「食後」は、胃が荒れるのを防ぐため。食べないなら「食前」でもOKな薬も多い。それは「薬の作用」と「子どもの体」

まず、知っておいてほしいこと。
それは、薬の「食後」は、胃が荒れるのを防ぐためであり、食べないなら「食前」でもOKな薬も多い、ということです。
そこには、明確な理由があります。

  • 薬の作用:薬の種類によっては、胃に負担をかけるものがあります。そのため、胃の中に食べ物がある状態で飲むことで、胃への負担を軽減します。
  • 子どもの体:子どもは、大人に比べて胃腸が未熟です。そのため、薬の副作用が出やすいことがあります。

しかし、すべての薬が「食後」でなければならないわけではありません。
薬の種類や、子どもの状態によっては、「食前」や「食間」でも問題ない薬もたくさんあります。

なぜ「食後」にこだわる必要がないのか?それは「薬の種類」と「子どもの状態」

あなたは、もしかしたら、
「薬は、必ず食後に飲ませなければならない」
「食後に飲ませないと、効果がないのではないか」
といった誤った情報や、経験不足から、食後にこだわりすぎてしまっていませんか?

でも、考えてみてください。
子どもが食欲がなく、ご飯を全く食べられないのに、無理やり食後に薬を飲ませようとすると、子どもはさらに薬を嫌がるようになります。
大切なのは、薬の種類や、子どもの状態に合わせて、柔軟に対応することです。

子どもの薬の飲ませ方!親の3つのヒント

では、どうすれば、私たちは、子どもの薬をスムーズに飲ませ、ママも子どもも笑顔で過ごせるようになるのでしょうか。

ヒント1:「医師・薬剤師に確認する」

薬を処方されたら、必ず医師や薬剤師に、飲ませ方や注意点を確認することが大切です。

  • 「食後に飲ませる薬ですが、食欲がない場合は、どうすればいいですか?」
  • 「食前でも飲ませていい薬ですか?」
  • 「他の飲み物や食べ物に混ぜてもいいですか?」

疑問に思ったことは、遠慮なく質問しましょう。

ヒント2:「味をごまかす」

薬の苦味や匂いを、好きな飲み物や食べ物に混ぜることで、ごまかすことができます。

  • 好きな飲み物:ジュース、牛乳、ココアなど、子どもが好きな飲み物に混ぜる。ただし、薬によっては混ぜてはいけないものもあるので、薬剤師に確認しましょう。
  • ゼリーやアイス:市販の服薬ゼリーや、アイスクリーム、ヨーグルトなどに混ぜる。
  • 少量の水で練る:粉薬の場合は、少量の水で練って団子状にし、上顎に貼り付けて飲ませる。

ヒント3:「飲ませ方を工夫する」

子どもの年齢や、薬の種類に合わせて、飲ませ方を工夫することも大切です。

  • スポイトやシリンジ:乳幼児には、スポイトやシリンジを使って、頬の内側に少量ずつ飲ませる。
  • 少量を数回に分けて飲ませる:一度に飲ませようとせず、少量を数回に分けて飲ませる。
  • ご褒美を用意する:薬を飲めたら、シールを貼ってあげたり、好きな絵本を読んであげたり、ご褒美を用意する。

親も「完璧な親」を手放す勇気を持つ

親自身も、完璧な親を目指すのではなく、自分を労わり、休息を取る心の余裕を持つことが大切です。
「完璧な親」を目指すあまり、子どもに過度な期待を押し付けたり、自分を追い詰めてしまったりしていませんか?

  • たまには、薬を飲ませるのに失敗しても、大丈夫。
  • たまには、夫や家族に頼っても、大丈夫。

親が「完璧」を手放すことで、子どもも、失敗を恐れず、新しいことに挑戦できるようになります。

子どもの健やかな成長を促すために

子どもの薬の「食後」は、胃が荒れるのを防ぐため。食べないなら「食前」でもOKな薬も多い。
医師・薬剤師に確認し、味をごまかす、飲ませ方を工夫すること。
それが、子どもの薬の飲ませ方を楽にし、心豊かに育つための、最も大切なことです。
そして、ママの笑顔は、子どもにとって、最高の贈り物になります。

どうか、あなたの笑顔を、大切にしてください。
あなたは、一人じゃない。
そして、あなたは、最高のママです。

【離乳食後期】カミカミ期(9〜11ヶ月)完全ガイド|手づかみ食べレシピも!

食卓に広がる、ごはん粒と野菜のかけら。ニコニコしながら、ぐちゃぐちゃの手で顔をなでる我が子…。

こんにちは!3人の娘たちと、3回この”芸術的な”食卓を経験してきた、現役看護師の皐月です。

離乳食もいよいよ後期、生後9〜11ヶ月頃から始まる「カミカミ期」。この時期の最大の特徴は、何と言っても**「手づかみ食べ」**ですよね。子どもの成長は嬉しいけれど、毎食後の大掃除を思うと、ちょっぴり(いえ、かなり)心が疲れてしまう…。その気持ち、痛いほど分かります。

でも、この「手づかみ食べ」は、子どもが「自分で食べたい!」という意欲を育て、目と手と口の動きを連動させる(協調運動)ための、大切な成長のステップなんです。

この記事では、そんなカミカミ期の基本的な進め方から、手づかみ食べを応援する簡単レシピ、そしてママたちのよくあるお悩みまで、私の経験と看護師の知識を総動員して、まるっと解説します!

この記事でわかること

  • カミカミ期への移行、見極めの3つのサイン
  • 3回食のスケジュールと、食材の固さ・大きさの目安
  • 栄養満点!手づかみ食べ応援レシピ3選
  • 「遊び食べ」「丸呑み」どうする?ママナースのお悩み相談室

これってカミカミ期のサイン?3つの移行チェックリスト

生後9ヶ月頃が目安ですが、焦りは禁物。お子さんに以下の様子が見られたら、ステップアップのタイミングです。

  • □ 舌で押しつぶすだけでなく、歯茎でモグモグ・カミカミする動きが見られる
  • □ 食べ物に手を伸ばし、自分で口に運びたがる
  • □ お座りが安定し、食事中も良い姿勢を保てる

一つでも当てはまったら、「そろそろかな?」と考えてOKです。

カミカミ期(9〜11ヶ月)の進め方とスケジュール

食事の回数と栄養バランス

  • 回数:いよいよ1日3回食がスタート!だんだんと、大人の食事時間に合わせていき、家族で食卓を囲む楽しさを教えていきましょう。
  • 栄養:栄養の半分以上を、母乳やミルクではなく、離乳食から摂るようになります。**主食(炭水化物)・主菜(タンパク質)・副菜(ビタミン・ミネラル)**の3つのグループが揃うように意識すると、バランスが整いやすいですよ。
  • 母乳・ミルク:離乳食の後に、子どもが欲しがるだけ与えます。この時期から、牛乳やフォローアップミルクに少しずつ挑戦していくのも良いですね。

食材の固さ・大きさの目安

  • 固さの目安:**「歯茎でつぶせるバナナくらい」**とよく言われます。指でつまんで、少し力を入れると「くにゅっ」と潰れるくらいがベスト。
  • 大きさの目安5〜8mm角くらいに刻んだものと、子どもが手で持ちやすい長さ5cm程度のスティック状のものを、メニューによって使い分けていきましょう。

手づかみ食べを応援!ママナースの簡単レシピ3選

さあ、ここからは実践編!新聞紙やレジャーシートを敷いて、汚れる覚悟を決めたら(笑)、子どもの「自分で食べたい!」を応援してあげましょう。

レシピ①:野菜スティック

にんじん、大根、さつまいもなどを、子どもが持ちやすいスティック状に切り、指で「くにゅっ」と潰せるくらいの柔らかさになるまで茹でます。味付けは不要!素材そのものの優しい甘みを、子どもに感じさせてあげましょう。

レシピ②:豆腐とひじきのおやき

栄養満点で、冷凍ストックも可能な万能選手!我が家でも大活躍でした。

【材料】

  • 絹ごし豆腐:150g(軽く水切りする)
  • 乾燥ひじき:小さじ1(水で戻して刻む)
  • 細かく刻んだ野菜(人参、ほうれん草など):大さじ2
  • 片栗粉:大さじ3

【作り方】

  1. ボウルに全ての材料を入れ、豆腐を潰しながらよく混ぜる。
  2. 小判型に成形し、少量の油をひいたフライパンで、両面をこんがり焼けば完成!

レシピ③:青のりとしらすの軟飯おにぎり

少し柔らかめに炊いたご飯(軟飯)に、塩抜きしたしらすや青のりを混ぜ、小さな俵型に握ります。ベタベタして握りにくい時は、少しだけ手に水をつけると扱いやすくなりますよ。

ママナースのお悩み相談室

Q1. 遊び食べがひどくて、食事が進みません…

A. その気持ち、よく分かります!まずは、一度に食卓に並べる量を、1〜2品に絞ってみましょう。そして、「30分経ったら、ごちそうさましようね」と時間を区切り、メリハリをつけることが大切です。食べ物で遊ぶのは、その形状や感触を確かめている成長の証でもありますが、食事の時間は「遊ぶ時間ではない」と、根気強く伝えていくことも必要です。

Q2. カミカミせずに、丸呑みしているみたいで心配です…

A. 赤ちゃんは、まず「手づかみ食べ」に慣れてから、少しずつ「カミカミ」を覚えていきます。焦らなくて大丈夫。まずは、前歯で「かじり取る」練習ができるように、少し大きめの野菜スティックや、食パンの耳などをあげてみましょう。ママやパパが、口を大きく開けて「もぐもぐ、美味しいね」と、お手本を見せてあげるのも効果的ですよ。

まとめ:「自分で食べられた!」が、生きる力になる

カミカミ期は、食卓が戦場と化し、親にとっては忍耐力が試される時期かもしれません。

でも、子どもが自分の手で食べ物を口に運び、「自分で食べられた!」と目を輝かせる瞬間は、何物にも代えがたい喜びがあります。

その一つひとつの成功体験が、子どもの「食」への意欲を育て、ひいては「自分でやってみよう!」という、生きる力そのものを育んでいきます。

汚れた床は、後で拭けばいい。どうか、イライラする気持ちを少しだけ横に置いて、「上手だね!」「美味しいね!」と、お子さんの挑戦を笑顔で応援してあげてくださいね。