離乳食後期

【カミカミ期】離乳食後期(9〜11ヶ月)の進め方と、手づかみ食べ応援レシピ

はじめに:いよいよ離乳食後期!「手づかみ食べ」が始まる!

離乳食も後期に突入!生後9〜11ヶ月頃になると、いよいよ「カミカミ期」が始まります。この時期の最大の特徴は、何と言っても**「手づかみ食べ」**。食べ物を自分で掴んで口に運ぶという、子どもの成長にとって非常に大切なステップです。

こんにちは、ママナースのさとみです。手づかみ食べは、食卓が汚れたり、遊び食べになったりと、親にとっては少し忍耐のいる時期かもしれません。しかし、これは子どもが**「自分で食べたい」という意欲**の表れであり、目と手と口の協調運動を発達させるための、重要な練習なのです。

この記事では、離乳食後期(カミカミ期)の進め方と、手づかみ食べを応援する簡単レシピをご紹介します。


カミカミ期への移行サイン

生後9〜11ヶ月頃が目安ですが、以下の様子が見られたら、ステップアップのタイミングです。

  • 舌で食べ物をつぶすだけでなく、歯茎でカミカミするような動きが見られる
  • 食べ物に手を伸ばし、自分で口に運びたがる
  • お座りが安定し、食事中も姿勢を保てる

カミカミ期の進め方:スケジュールと食材

スケジュールと量の目安

  • 回数: 1日3回食に進めます。だんだんと、大人の食事時間に合わせていき、家族で食卓を囲む楽しさを教えていきましょう。
  • 栄養バランス: 栄養の半分以上を、離乳食から摂るようになります。主食(炭水化物)、主菜(タンパク質)、副菜(ビタミン・ミネラル)を揃えることを意識しましょう。
  • 母乳・ミルク: 食後に欲しがるだけ与えます。徐々に、牛乳やフォローアップミルクに移行していく時期でもあります。

食材の固さ・大きさの目安

**「歯茎でつぶせるバナナくらい」**が、固さの目安です。指でつまんで、力を入れるとつぶれるくらい。大きさは、5〜8mm角くらいに刻んだものと、手づかみ用のスティック状のものなどを組み合わせていきましょう。

新しく試せる食材の例

  • 魚: アジ、サンマなどの青魚(アレルギーに注意)
  • 肉: 牛・豚の赤身ひき肉
  • その他: 卵(全卵)、きのこ類(細かく刻む)

手づかみ食べを応援!簡単レシピ3選

汚れるのは覚悟の上!子どもが「自分で食べられた!」という達成感を味わえるようなメニューを取り入れましょう。

1. 野菜スティック

にんじん、大根、さつまいもなどを、子どもが持ちやすいスティック状に切り、指でつぶせるくらいの柔らかさになるまで茹でます。素材そのものの甘みを感じられます。

2. おやき

茹でてマッシュしたじゃがいもや、かぼちゃ、豆腐などに、細かく刻んだ野菜(ほうれん草、ひじきなど)と片栗粉を混ぜて、フライパンで両面を焼きます。栄養満点で、冷凍ストックも可能です。

3. 軟飯おにぎり

少し柔らかめに炊いたご飯(軟飯)に、しらすや刻んだ青のりなどを混ぜ、小さな俵型に握ります。海苔を巻くと、手にくっつきにくくなります。

【手づかみ食べのポイント】

  • 床に新聞紙やレジャーシートを敷く: 後片付けが格段に楽になります。
  • 汚れても良い服装で: スモックやエプロンを活用しましょう。
  • 一度にたくさんお皿に乗せない: 遊び食べを防ぐため、少量ずつお皿に乗せ、食べたら追加するようにしましょう。

まとめ:「自分で食べたい」気持ちを、温かく見守ろう

カミカミ期は、子どもが「食べさせてもらう」存在から、「自分で食べる」存在へと成長していく、自立への第一歩です。

親は、食卓が汚れることにイライラするのではなく、「上手に口に運べたね!」「自分で食べると美味しいね!」と、子どもの挑戦を温かく見守り、応援するサポーターに徹しましょう。その経験が、子どもの「食」への意欲と、生きる力を育んでいきます。


【離乳食後期】カミカミ期完全ガイド|手づかみ食べレシピから遊び食べ対策までママナースが解説

「自分で食べたい!」その意欲、どう伸ばす?カミカミ期の壁

モグモグと上手に食べられるようになった赤ちゃんが、今度は、スプーンを奪い取ろうとしたり、お皿に手を入れてぐちゃぐちゃにしたり…。

「あーっ、もう!」

その成長は嬉しいけれど、毎日の食事が、まるで戦場のようになっていませんか?

こんにちは!床に散らばったごはんを拾いながら、「これも成長、これも成長…」と自分に言い聞かせる日々を乗り越えてきた、現役ママナースの皐月です。

離乳食後期(カミカミ期)は、赤ちゃんが「歯茎でカミカミする」練習を始め、「自分で食べたい!」という意欲が爆発する、自立への大切なステップです。

この記事では、そんなカミカミ期を親子で楽しく乗り越えるための、食事の固さや量の目安から、赤ちゃんの脳と体の発達を促す**「手づかみ食べ」の簡単レシピ**、そして多くの親が頭を抱える**「遊び食べ」への対処法**まで、具体的にお伝えしていきます。

さあ、赤ちゃんの「食べたい!」意欲を、存分に満たしてあげましょう!


Step 1:いつから始める?カミカミ期への移行サイン

離乳食後期は、一般的に生後9〜11ヶ月頃が目安です。以下のサインが見られたら、ステップアップの準備ができた証拠です。

  • 離乳食中期の食事(舌でつぶせる固さ)を、上手にモグモグ食べている
  • 食べ物に手を伸ばし、自分で口に運びたがる
  • 下の歯に続き、上の歯も生え始めている
  • お座りが安定し、食事中に姿勢を保てる

Step 2:どう進める?固さ・量・食事回数の目安

カミカミ期では、いよいよ食事の回数が大人と同じ3回になり、食べ物の形状もステップアップします。

固さの目安

  • 歯茎でつぶせるバナナくらいの固さが目安です。
  • 指でつまんで、少し力を入れると潰れるくらい。大人の感覚だと「まだ少し硬いかな?」と感じるかもしれませんが、この歯ごたえが「カミカミ」の練習になります。
  • 5〜8mm角くらいの、少し形が残る大きさにしていきます。

量の目安(1回あたり)

食材の種類 目安量
穀類 軟飯(3倍がゆ)90g または 食パン40g
野菜・果物 30〜40g
タンパク質 魚・肉なら15g、豆腐なら45g、全卵なら1/2個

※あくまで目安です。母乳やミルクの量とのバランスを見ながら調整しましょう。

食事の回数

  • 1日3回に増やし、食事のリズムを整えていきます。
  • 栄養の主体は、母乳やミルクから、徐々に離乳食へと移っていきます。

Step 3:主役は「手づかみ食べ」!脳と体を育む簡単レシピ

この時期の主役は、何と言っても**「手づかみ食べ」**です。食べ物を目で見て、手で掴み、口まで運ぶという一連の動作は、赤ちゃんの脳の発達を促し、「自分で食べる」という自立心を育む、最高の遊びであり学びです。

床が汚れるのは覚悟の上!新聞紙などを敷いて、存分にやらせてあげましょう。

おすすめ!簡単手づかみ食べレシピ

  • 野菜スティック
    • にんじん、大根、きゅうりなどを、赤ちゃんが持ちやすいスティック状に切り、歯茎で潰せる固さまで茹でるだけ。素材そのものの味を覚えられます。
  • おやき
    • マッシュしたじゃがいもや、かぼちゃに、細かく刻んだ野菜(ほうれん草、にんじんなど)や、しらす、鶏ひき肉などを混ぜ、片栗粉を少し加えて、フライパンで両面を焼く。栄養満点で、冷凍ストックも可能です。
  • パンがゆボール
    • 食パンの白い部分をミルクやだしで湿らせ、きな粉や青のりを混ぜて、丸めるだけ。簡単で、赤ちゃんも大好きです。
  • ミニおにぎり
    • 軟飯に、細かく刻んだしらすや鮭、野菜などを混ぜて、小さな俵型に握る。海苔を巻くと、さらに持ちやすくなります。

【お悩み解決】「遊び食べ」「ムラ食い」どうしたらいい?

自己主張が強くなるこの時期は、親の悩みも増えがちです。

Q. 食べ物をぐちゃぐちゃにしたり、投げたり。「遊び食べ」がひどいです…

  • A. 「遊び食べ」は、食べ物の感触を確かめている、好奇心の表れでもあります。ある程度は「学びの時間」と割り切りましょう。ただし、食事の時間は30分などと決め、「ごちそうさま」をしたら、泣いてもキッパリ片付ける、というメリハリをつけることが大切です。「食べ物で遊んではいけない」というルールは、根気強く伝え続けましょう。

Q. 昨日まで食べていたのに、急に食べなくなりました…

  • A. 「ムラ食い」は、この時期の「あるある」です。体調や気分によって、食欲に波があるのは当然。一口も食べなくても、食卓に並べたことを良しとしましょう。無理強いせず、「じゃあ、おしまいにしようか」と切り上げる勇気も必要です。1食抜いたくらいで、栄養失調になることはありません。

まとめ:食卓の「ぐちゃぐちゃ」は、成長の証

離乳食後期は、赤ちゃんの「自分で!」という気持ちと、ママの「きれいに食べてほしい」という気持ちが、ぶつかりやすい時期です。

でも、どうか思い出してください。食卓で食べ物をぐちゃぐちゃにできるのも、投げることができるのも、赤ちゃんが心身ともに、健康に成長している証拠です。

完璧なママを目指さなくて大丈夫。後片付けが大変な時は、ベビーフードに頼ったって良いのです。

目の前の「ぐちゃぐちゃ」の先に、スプーンやフォークを上手に使って、一人で食べる我が子の姿が待っています。その日を楽しみに、今だけの特別な「カミカミ期」を、親子で乗り越えていきましょう。