応急手当

【ママナースが解説】子どもの鼻血の正しい止め方|ティッシュはNG!慌てないための完全ガイド

「ママ、鼻血でたー!」

遊びに夢中だった我が子が、ポタポタと赤い血を垂らしながら駆け寄ってくる…。
そんな時、あなたはドキッとして、つい焦ってしまいませんか?

「早く止めなきゃ!」と、ティッシュを丸めて鼻に詰めたり、「上を向いて!」と声をかけたり…。
実はそれ、良かれと思ってやっている、よくあるNG対応なんです。

こんにちは!3人の娘を育てながら、救急外来での勤務経験もある現役看護師の皐月です。

子どもの鼻血は、ほとんどの場合、心配いりません。
でも、正しい止め方を知らないと、なかなか止まらなかったり、子どもに余計な不快感を与えてしまったりすることも。

この記事では、子どもの鼻血の「本当に正しい止め方」と、ついやってしまいがちなNG対応、そして病院を受診すべき危険な鼻血の見分け方を、誰でもできるように分かりやすく解説します。

この記事でわかること

  • そもそも、なぜ子どもは鼻血を出しやすいの?
  • 【完全版】ママナースが教える!鼻血の正しい止め方4ステップ
  • 上を向くのはダメ!絶対やってはいけない3つのNG対応
  • ただの鼻血じゃないかも?病院を受診すべき危険なサイン

この記事を読めば、もう大丈夫。いざという時に慌てず、冷静に対処できる「頼れるママ」になりましょう!

なぜ?子どもは鼻血を出しやすいの?

結論:鼻の入り口の血管が、弱くて傷つきやすいから。

子どもが鼻血を出しやすいのには、ちゃんと理由があります。

  • 鼻の粘膜がデリケート: 子どもの鼻の入り口付近には、「キーゼルバッハ部位」という、細い血管がたくさん集まっている場所があります。この部分の粘膜が大人より薄く、とてもデリケートなんです。
  • 物理的な刺激: 鼻をほじる、強く鼻をかむ、どこかにぶつける、といったちょっとした刺激で、このキーゼルバッハ部位の血管が簡単に傷ついてしまいます。
  • 乾燥やアレルギー: 空気が乾燥する冬や、アレルギー性鼻炎で鼻の粘膜が荒れている時も、出血しやすくなります。

つまり、子どもの鼻血のほとんどは、病気ではなく、鼻の入り口からの「ケガ」のようなもの。だから、慌てなくて大丈夫なんですよ。

【決定版】鼻血の正しい止め方4ステップ

結論:座って、うつむいて、小鼻をつまんで、10分待つ!

さあ、ここが一番大切なポイントです。呪文のように覚えてくださいね。

ステップ1:座って、少し下を向かせる

まず、お子さんを座らせて落ち着かせ、「大丈夫だよ」と優しく声をかけてあげましょう。
そして、顔を少し下向きにさせます。こうすることで、血液が喉に流れ込むのを防ぎ、飲み込んで気持ち悪くなるのを防ぎます。

ステップ2:小鼻を、親指と人差し指でつまむ

鼻の硬い骨の部分ではなく、**翼のように広がっている柔らかい部分(小鼻)を、親指と人差し指で「ぎゅーっ」**と強くつまみます。洗濯ばさみで挟むようなイメージです。ここが出血しているキーゼルバッハ部位なので、しっかり圧迫することが重要です。

ステップ3:そのまま10分間、圧迫し続ける

ここが我慢のしどころ!
「止まったかな?」と途中で手を離したくなりますが、最低でも10分間は、つまんだままにしてください。途中で圧迫をやめると、固まりかけた血の塊(かさぶたの赤ちゃん)が剥がれて、また出血してしまいます。

ステップ4:口で呼吸するように伝える

鼻をつまんでいる間は苦しいので、「お口でハーって息をしてね」と、口呼吸を促してあげましょう。

絶対にダメ!やりがちな3つのNG対応

❌ 上を向かせる

昔からよく言われますが、これは完全に間違いです。血液が喉に流れ込み、それを飲み込んでしまうと、吐き気の原因になります。

❌ ティッシュを奥まで詰める

ティッシュを詰めると、取り出す時にせっかく固まった血の塊を剥がしてしまい、再出血の原因になります。垂れてくる血を鼻の入り口で軽く拭う程度にしましょう。

❌ 首の後ろをトントン叩く

「叩くと止まる」というのも、医学的根拠のない迷信です。刺激になるだけなので、やめましょう。

こんな時は病院へ!受診を考えるべき鼻血のサイン

ほとんどの鼻血は心配いりませんが、以下のような場合は、耳鼻咽喉科や小児科を受診してください。

  • 20分以上、正しく圧迫しても血が止まらない
  • 鼻血が頻繁に(週に何度も)起こる
  • 顔を強くぶつけるなど、明らかな大怪我の後に鼻血が出た
  • 鼻血以外の場所からも出血しやすい(歯茎など)、あざができやすい

特に、血液をサラサラにする薬を飲んでいる場合や、血が止まりにくい病気がある場合は、早めに医師に相談しましょう。

まとめ:正しい知識が、ママと子どものお守りになる

突然の鼻血は、見た目も派手でびっくりしますが、正しい対処法を知っていれば、何も怖いことはありません。

「座って、うつむいて、小鼻をつまむ」

この3つを覚えておくだけで、あなたはもう、いざという時に慌てない「頼れるママ」です。
正しい知識は、不安な気持ちを安心に変えてくれる、最強のお守りになりますよ。

【ママナース推奨】子どもの救急箱、これだけは揃えたい!いざという時に役立つ家庭の応急手当グッズ全リスト

「あっ!血が出てる!」「急な発熱!」その時、あなたは冷静でいられますか?

公園で元気に走り回っていた我が子が、次の瞬間、泣きながら膝を抱えている。
深夜、ふと触れた子どもの体が、燃えるように熱い。

子育てには、そんなヒヤリとする瞬間がつきものです。

もちろん、すぐに病院へ行くべき時もあります。でも、その前に家庭でできる「応急手当」を知っているかどうかで、親の安心感は全く違ってきます。

「救急箱、一応あるけど…中身は大人と一緒でいいんだっけ?」
「本当に必要なものって、一体なんだろう?」

そんな不安を抱えるあなたのために、この記事を書きました。

こんにちは!高校生から小学1年生まで、3人の娘を育てる現役ママナースの皐月です。今回は、私の看護師としての知識と、母親としての経験を総動員し、「子どものためだけの救急箱」に、これだけは絶対に揃えておきたい!というアイテム を厳選してご紹介します。

この記事を読めば、あなたはもう、いざという時に慌てません。自信を持って、お子さんの「最初の看護師」になってあげられるはずです。

この記事でわかること

  • なぜ「子ども専用」の救急箱が必要なの?
  • 【看護師ママが厳選】これだけは揃えたい!必須アイテム10選
  • 【あると更に安心】プラスαの便利アイテムリスト
  • 救急箱の「管理」も重要!3つの鉄則
  • まとめ:お守り代わりの救急箱で、子育てにもっと安心を

1. なぜ「子ども専用」の救急箱が必要なの?

まず、とても大切なことなので強調します。救急箱は、必ず大人用と子ども用で分けてください。

【結論】子ども専用の救急箱が必要な理由は2つあります。1つは、子どもの体は未熟で、大人と同じ薬を使うと副作用の危険があるため、必ず「子ども用」の薬を選ぶ必要があるから。もう1つは、子どものトラブルは時間との勝負なので、必要なものが一箇所にまとまっていることで、いざという時に迅速かつ冷静に対応できるからです。

理由は2つあります。

  1. 薬の成分・容量が違うから: 子どもの体は未熟で、大人と同じ薬を使うと思わぬ副作用を招く危険があります。薬は必ず「子ども用」を選びましょう。
  2. いざという時に探す手間を省くため: 子どものトラブルは時間との勝負。必要なものが一箇所にまとまっていることで、迅速かつ冷静に対応できます。

2. 【看護師ママが厳選】これだけは揃えたい!必須アイテム10選

数ある救急用品の中から、「これさえあれば、家庭での初期対応は万全!」と自信を持って言える、10個のアイテムをリストアップしました。

【結論】家庭での初期対応に必須のアイテムは、体温計、子ども用解熱鎮痛剤、冷却シート・氷のう、絆創膏、滅菌ガーゼ、サージカルテープ・包帯、消毒液、ピンセット・清潔なハサミ、ワセリン、子ども用経口補水液の10点です。これらを揃えておくことで、急な発熱やケガにも冷静に対応できます。

① 体温計

  • なぜ必要?: 子どもの体調変化を知るための最も基本的なツール。発熱時はもちろん、「なんとなく元気がない」「食欲がない」時にも測る習慣をつけましょう。
  • 選び方のポイント:
    • 予測式(数十秒で検温): すぐに熱を知りたい時に便利。
    • 実測式(10分程度): より正確な体温を知りたい時に。時間に余裕がある時に測りましょう。
    • ママナースのおすすめ: 普段は予測式で測り、高熱時や正確な数値を知りたい時は実測式で測り直す、という使い分けが理想です。

② 子ども用解熱鎮痛剤

  • なぜ必要?: 夜間や休日の急な発熱に備えるためのお守りです。熱を下げるだけでなく、痛みや不快感を和らげる効果もあります。
  • 選び方のポイント:
    • 成分: 「アセトアミノフェン」が、乳幼児にも比較的安全に使える主成分です。
    • 種類: シロップ、粉薬、坐薬などがあります。吐き気がある時は坐薬が便利ですが、お子さんの年齢や好み(飲みやすさ)に合わせて選びましょう。
    • ママナースのおすすめ: かかりつけの小児科で、事前に頓服(とんぷく)として処方してもらうのが最も安心です。

③ 冷却シート・氷のう

  • なぜ必要?: 熱でつらそうな時や、頭を打った時の応急処置(アイシング)に使います。熱を下げる効果は限定的ですが、子どもが「気持ちいい」と感じることで、不快感を和らげることができます。
  • 選び方のポイント: 乳幼児に使う場合は、メントールなどの刺激が少ないものを選びましょう。また、おでこに貼る際は、窒息しないよう目を離さないでください。

④ 絆創膏(ばんそうこう)

  • なぜ必要?: 小さな切り傷、すり傷の保護に。子どもにとっては「痛いの痛いの飛んでいけ」のおまじない効果も絶大です!
  • 選び方のポイント: 指用、関節用など、様々なサイズや形のものがあると便利です。水に強い防水タイプも常備しておくと、お風呂やプールも安心です。

⑤ 滅菌(めっきん)ガーゼ

  • なぜ必要?: 絆創膏で覆えない、少し大きめの傷を保護する時に使います。
  • 選び方のポイント: 必ず、一枚ずつ個包装になっている「滅菌」タイプを選んでください。衛生的で、いざという時に安心して使えます。

⑥ サージカルテープ・包帯

  • なぜ必要?: ガーゼを固定したり、関節部分を保護したりする際に使います。
  • 選び方のポイント:
    • テープ: 手で簡単に切れる、肌に優しい紙タイプがおすすめです。
    • 包帯: 伸縮性があり、簡単に巻けるタイプ(くっつく包帯など)が一つあると、いざという時に便利です。

⑦ 消毒液

  • なぜ必要?: 傷口からの細菌感染を防ぎます。
  • 選び方のポイント: スプレータイプや、泡で出てくるタイプなど、傷口に直接触れずに使えるものが衛生的です。「マキロン」に代表されるような、しみないタイプが子どもにはおすすめです。
  • ママナースの重要メモ: 砂や泥で汚れた傷は、まず水道水でしっかりと洗い流す ことが最優先です。消毒はその後に。

⑧ ピンセット・清潔なハサミ

  • なぜ必要?: トゲが刺さった時や、ガーゼ・テープを切る時に使います。
  • 選び方のポイント: 先が細い毛抜き用のピンセットが、小さなトゲも掴みやすくて便利です。ハサミも、救急箱専用の清潔なものを用意しましょう。

⑨ ワセリン

  • なぜ必要?: ちょっとした擦り傷の保護、カサカサ肌の保湿、おむつかぶれの予防など、一つあると本当に万能な保湿・保護剤です。
  • 選び方のポイント: 不純物が少なく、純度の高い白色ワセリンがおすすめです。衛生的に使えるチューブタイプが良いでしょう。

⑩ 子ども用 経口補水液

  • なぜ必要?: 発熱や嘔吐・下痢による脱水症状が心配な時に。体への吸収が早い、いわば「飲む点滴」です。
  • 選び方のポイント: ペットボトルのものを常備しても良いですが、場所を取らない粉末タイプをいくつかストックしておくと、いつでも作れて便利です。

3. 【あると更に安心】プラスαの便利アイテムリスト

必須ではありませんが、お子さんの年齢や体質、季節に合わせて、これらもあると更に安心です。

【結論】必須アイテムに加え、子どもの年齢や体質、季節に応じて、子ども用の酔い止め薬、虫刺されの薬(子ども用)、綿棒、爪切り、そして母子手帳・保険証・お薬手帳のコピーを救急箱に常備しておくと、さらに安心です。

  • 子ども用の酔い止め薬: 車や電車でのお出かけが多いご家庭に。
  • 虫刺されの薬(子ども用): かきむしり防止に。ステロイドの有無など、薬剤師さんに相談して選びましょう。
  • 綿棒: 消毒液を塗る時など、細かい作業に。
  • 爪切り: ささくれや、伸びた爪で皮膚を傷つけそうな時に。
  • 母子手帳・保険証・お薬手帳のコピー: 救急箱に一式入れておくと、慌てて病院に行く時も安心です。

<h2>4. 救急箱の「管理」も重要!3つの鉄則</h2>

せっかく揃えても、いざという時に使えなければ意味がありません。管理のルールもしっかり確認しておきましょう。

【結論】救急箱は「すぐ取り出せる」が「子どもの手は届かない」場所に保管し、高温多湿や直射日光を避けましょう。薬には使用期限があるため、年に2回など日を決めて中身をチェックし、期限切れのものは交換が必要です。また、病院で処方された薬は救急箱に入れず、その都度使い切るようにしましょう。

  1. 保管場所を決める: 「すぐ取り出せる」でも「子どもの手は届かない」場所がベスト。リビングの棚の上段などがおすすめです。高温多湿や直射日光も避けましょう。
  2. 定期的に中身をチェック!: 薬には使用期限があります。年に2回(例:衣替えの時期)など、日を決めて中身を確認し、期限切れのものは新しいものと交換しましょう。
  3. 処方薬は入れない: 病院で処方された飲み薬や塗り薬は、その時の症状に合わせたもの。余ったからといって救急箱に入れるのは絶対にやめましょう。

まとめ:お守り代わりの救急箱で、子育てにもっと安心を

子どものための救急箱は、もしもの時のための大切なお守りです。

今回ご紹介したリストを参考に、まずはご家庭にあるものをチェックするところから始めてみてください。そして、少しずつ揃えて、あなただけの「我が家の救急箱」を完成させていきましょう。

ママやパパが「これだけあれば大丈夫!」と自信を持つことが、お子さんにとって一番の安心につながりますよ。

【ママナース推奨】子どもの救急箱、これだけは揃えたい!いざという時に役立つ家庭の応急手当グッズ全リスト

「あっ!血が出てる!」「急な発熱!」その時、あなたは冷静でいられますか?

公園で元気に走り回っていた我が子が、次の瞬間、泣きながら膝を抱えている。
深夜、ふと触れた子どもの体が、燃えるように熱い。

子育てには、そんなヒヤリとする瞬間がつきものです。

もちろん、すぐに病院へ行くべき時もあります。でも、その前に家庭でできる「応急手当」を知っているかどうかで、親の安心感は全く違ってきます。

「救急箱、一応あるけど…中身は大人と一緒でいいんだっけ?」
「本当に必要なものって、一体なんだろう?」

そんな不安を抱えるあなたのために、この記事を書きました。

こんにちは!高校生から小学1年生まで、3人の娘を育てる現役ママナースの皐月です。今回は、私の看護師としての知識と、母親としての経験を総動員し、「子どものためだけの救急箱」に、これだけは絶対に揃えておきたい!というアイテム を厳選してご紹介します。

この記事を読めば、あなたはもう、いざという時に慌てません。自信を持って、お子さんの「最初の看護師」になってあげられるはずです。

この記事でわかること

  • なぜ「子ども専用」の救急箱が必要なの?
  • 【看護師ママが厳選】これだけは揃えたい!必須アイテム10選
  • 【あると更に安心】プラスαの便利アイテムリスト
  • 救急箱の「管理」も重要!3つの鉄則
  • まとめ:お守り代わりの救急箱で、子育てにもっと安心を

1. なぜ「子ども専用」の救急箱が必要なの?

まず、とても大切なことなので強調します。救急箱は、必ず大人用と子ども用で分けてください。

【結論】子ども専用の救急箱が必要な理由は2つあります。1つは、子どもの体は未熟で、大人と同じ薬を使うと副作用の危険があるため、必ず「子ども用」の薬を選ぶ必要があるから。もう1つは、子どものトラブルは時間との勝負なので、必要なものが一箇所にまとまっていることで、いざという時に迅速かつ冷静に対応できるからです。

理由は2つあります。

  1. 薬の成分・容量が違うから: 子どもの体は未熟で、大人と同じ薬を使うと思わぬ副作用を招く危険があります。薬は必ず「子ども用」を選びましょう。
  2. いざという時に探す手間を省くため: 子どものトラブルは時間との勝負。必要なものが一箇所にまとまっていることで、迅速かつ冷静に対応できます。

2. 【看護師ママが厳選】これだけは揃えたい!必須アイテム10選

数ある救急用品の中から、「これさえあれば、家庭での初期対応は万全!」と自信を持って言える、10個のアイテムをリストアップしました。

【結論】家庭での初期対応に必須のアイテムは、体温計、子ども用解熱鎮痛剤、冷却シート・氷のう、絆創膏、滅菌ガーゼ、サージカルテープ・包帯、消毒液、ピンセット・清潔なハサミ、ワセリン、子ども用経口補水液の10点です。これらを揃えておくことで、急な発熱やケガにも冷静に対応できます。

① 体温計

  • なぜ必要?: 子どもの体調変化を知るための最も基本的なツール。発熱時はもちろん、「なんとなく元気がない」「食欲がない」時にも測る習慣をつけましょう。
  • 選び方のポイント:
    • 予測式(数十秒で検温): すぐに熱を知りたい時に便利。
    • 実測式(10分程度): より正確な体温を知りたい時に。時間に余裕がある時に測りましょう。
    • ママナースのおすすめ: 普段は予測式で測り、高熱時や正確な数値を知りたい時は実測式で測り直す、という使い分けが理想です。

② 子ども用解熱鎮痛剤

  • なぜ必要?: 夜間や休日の急な発熱に備えるためのお守りです。熱を下げるだけでなく、痛みや不快感を和らげる効果もあります。
  • 選び方のポイント:
    • 成分: 「アセトアミノフェン」が、乳幼児にも比較的安全に使える主成分です。
    • 種類: シロップ、粉薬、坐薬などがあります。吐き気がある時は坐薬が便利ですが、お子さんの年齢や好み(飲みやすさ)に合わせて選びましょう。
    • ママナースのおすすめ: かかりつけの小児科で、事前に頓服(とんぷく)として処方してもらうのが最も安心です。

③ 冷却シート・氷のう

  • なぜ必要?: 熱でつらそうな時や、頭を打った時の応急処置(アイシング)に使います。熱を下げる効果は限定的ですが、子どもが「気持ちいい」と感じることで、不快感を和らげることができます。
  • 選び方のポイント: 乳幼児に使う場合は、メントールなどの刺激が少ないものを選びましょう。また、おでこに貼る際は、窒息しないよう目を離さないでください。

④ 絆創膏(ばんそうこう)

  • なぜ必要?: 小さな切り傷、すり傷の保護に。子どもにとっては「痛いの痛いの飛んでいけ」のおまじない効果も絶大です!
  • 選び方のポイント: 指用、関節用など、様々なサイズや形のものがあると便利です。水に強い防水タイプも常備しておくと、お風呂やプールも安心です。

⑤ 滅菌(めっきん)ガーゼ

  • なぜ必要?: 絆創膏で覆えない、少し大きめの傷を保護する時に使います。
  • 選び方のポイント: 必ず、一枚ずつ個包装になっている「滅菌」タイプを選んでください。衛生的で、いざという時に安心して使えます。

⑥ サージカルテープ・包帯

  • なぜ必要?: ガーゼを固定したり、関節部分を保護したりする際に使います。
  • 選び方のポイント:
    • テープ: 手で簡単に切れる、肌に優しい紙タイプがおすすめです。
    • 包帯: 伸縮性があり、簡単に巻けるタイプ(くっつく包帯など)が一つあると、いざという時に便利です。

⑦ 消毒液

  • なぜ必要?: 傷口からの細菌感染を防ぎます。
  • 選び方のポイント: スプレータイプや、泡で出てくるタイプなど、傷口に直接触れずに使えるものが衛生的です。「マキロン」に代表されるような、しみないタイプが子どもにはおすすめです。
  • ママナースの重要メモ: 砂や泥で汚れた傷は、まず水道水でしっかりと洗い流す ことが最優先です。消毒はその後に。

⑧ ピンセット・清潔なハサミ

  • なぜ必要?: トゲが刺さった時や、ガーゼ・テープを切る時に使います。
  • 選び方のポイント: 先が細い毛抜き用のピンセットが、小さなトゲも掴みやすくて便利です。ハサミも、救急箱専用の清潔なものを用意しましょう。

⑨ ワセリン

  • なぜ必要?: ちょっとした擦り傷の保護、カサカサ肌の保湿、おむつかぶれの予防など、一つあると本当に万能な保湿・保護剤です。
  • 選び方のポイント: 不純物が少なく、純度の高い白色ワセリンがおすすめです。衛生的に使えるチューブタイプが良いでしょう。

⑩ 子ども用 経口補水液

  • なぜ必要?: 発熱や嘔吐・下痢による脱水症状が心配な時に。体への吸収が早い、いわば「飲む点滴」です。
  • 選び方のポイント: ペットボトルのものを常備しても良いですが、場所を取らない粉末タイプをいくつかストックしておくと、いつでも作れて便利です。

3. 【あると更に安心】プラスαの便利アイテムリスト

必須ではありませんが、お子さんの年齢や体質、季節に合わせて、これらもあると更に安心です。

【結論】必須アイテムに加え、子どもの年齢や体質、季節に応じて、子ども用の酔い止め薬、虫刺されの薬(子ども用)、綿棒、爪切り、そして母子手帳・保険証・お薬手帳のコピーを救急箱に常備しておくと、さらに安心です。

  • 子ども用の酔い止め薬: 車や電車でのお出かけが多いご家庭に。
  • 虫刺されの薬(子ども用): かきむしり防止に。ステロイドの有無など、薬剤師さんに相談して選びましょう。
  • 綿棒: 消毒液を塗る時など、細かい作業に。
  • 爪切り: ささくれや、伸びた爪で皮膚を傷つけそうな時に。
  • 母子手帳・保険証・お薬手帳のコピー: 救急箱に一式入れておくと、慌てて病院に行く時も安心です。

<h2>4. 救急箱の「管理」も重要!3つの鉄則</h2>

せっかく揃えても、いざという時に使えなければ意味がありません。管理のルールもしっかり確認しておきましょう。

【結論】救急箱は「すぐ取り出せる」が「子どもの手は届かない」場所に保管し、高温多湿や直射日光を避けましょう。薬には使用期限があるため、年に2回など日を決めて中身をチェックし、期限切れのものは交換が必要です。また、病院で処方された薬は救急箱に入れず、その都度使い切るようにしましょう。

  1. 保管場所を決める: 「すぐ取り出せる」でも「子どもの手は届かない」場所がベスト。リビングの棚の上段などがおすすめです。高温多湿や直射日光も避けましょう。
  2. 定期的に中身をチェック!: 薬には使用期限があります。年に2回(例:衣替えの時期)など、日を決めて中身を確認し、期限切れのものは新しいものと交換しましょう。
  3. 処方薬は入れない: 病院で処方された飲み薬や塗り薬は、その時の症状に合わせたもの。余ったからといって救急箱に入れるのは絶対にやめましょう。

まとめ:お守り代わりの救急箱で、子育てにもっと安心を

子どものための救急箱は、もしもの時のための大切なお守りです。

今回ご紹介したリストを参考に、まずはご家庭にあるものをチェックするところから始めてみてください。そして、少しずつ揃えて、あなただけの「我が家の救急箱」を完成させていきましょう。

ママやパパが「これだけあれば大丈夫!」と自信を持つことが、お子さんにとって一番の安心につながりますよ。

【救急車を呼ぶ前に見て!】子どもの熱性けいれん、その時どうする?救命ナースが教える応急手当と判断基準

その瞬間、頭が真っ白に…あなたは、冷静でいられますか?

ぐったりと熱に浮かされる我が子。

その体が、突然、ビクンッと硬直し、白目をむいて、ガタガタと震えだす。

呼びかけても、反応はない。
時間は、まるで永遠のように感じられる…。

こんにちは。救命の現場も経験した、3児の母で現役ナースの皐月です。

何を隠そう、私自身、長女が1歳の時、この「熱性けいれん」を経験しました。
看護師として、知識はあったはずなのに。いざ我が子が目の前でけいれんを起こした瞬間、私の頭は完全に真っ白になり、救急車を呼ぶ手が、震えて止まりませんでした。

だから、あなたがパニックになるのは、当たり前。

でも、この記事を読めば、大丈夫。
結論:熱性けいれんは、その瞬間の「数分間」の親の行動が、子どもの予後を左右します。そして、その行動は、誰でも練習できます。

この記事は、あなたを怖がらせるためのものではありません。いざという時に、パニックにならず、お子さんのために最善の行動がとれるようになるための、**“心の防災訓練”**です。

  • 【発作発生!】最初の1分で、絶対にやるべき事3つ
  • 【絶対NG!】良かれと思って…やってはいけない危険な行動3つ
  • 【運命の5分】救急車を呼ぶかどうかの判断基準フローチャート
  • 【ママナースの視点】なぜ「時間を計る」のが、そんなに重要なのか?

この記事をブックマークしておけば、万が一の時、あなたと、あなたの大切な子どもを守る「お守り」になります。

そもそも「熱性けいれん」って何?怖いの?

熱性けいれんとは、**発熱(通常は38℃以上)が引き金となって起こる「けいれん発作」**のこと。脳がまだ未熟な、生後6ヶ月〜5歳くらいの子どもに起こりやすい現象です。

親にとっては、人生で最も恐ろしい光景の一つですが、まずこれだけは知っておいてください。

ほとんどの熱性けいれんは、後遺症もなく、命にも関わりません。

まずは、この事実を知っておくだけで、少しだけ冷静になれるはずです。

【発作発生!】その時、親がやるべき3つのこと

もし、お子さんがけいれんを起こしたら。パニックになりそうな気持ちをぐっとこらえて、以下の3つを、呪文のように唱えながら実行してください。

✅ 1:安全な場所に、体を「横向き」に

  • まず、周囲の危険なもの(机の角、硬いおもちゃなど)から遠ざけます。
  • そして、**体を「横向き」**にして寝かせてください。これは、嘔吐した時に、吐いたものが喉に詰まる(窒息)のを防ぐためです。これが最も重要です。

✅ 2:時間を計る

  • スマホのタイマー機能を開き、けいれんが始まった瞬間から、ストップウォッチを開始してください。この「持続時間」が、後で医師が診断を下す上で、命を左右するほど重要な情報になります。

✅ 3:様子を観察する(動画を撮る)

  • どんなけいれんか、冷静に観察します。「白目をむいているか」「手足は突っ張っているか、ガクガクしているか」「左右対称か」など。スマホで動画を撮る余裕があれば、それが何よりの医療情報になります。

【絶対NG!】良かれと思って…やってはいけない危険な行動3つ

パニックになると、ついやってしまいがちな行動。しかし、これらは子どもの状態を悪化させる危険があります。

❌ 1:大声で呼びかける、体を揺さぶる

  • 意識を取り戻させようと、体を揺さぶったり、大声で名前を呼んだりするのは逆効果。強い刺激が、けいれんを長引かせてしまう可能性があります。静かに見守ってください。

❌ 2:口の中に指や物を入れる

  • 昔は「舌を噛まないように」と、タオルなどを口に入れることがありましたが、これは**絶対にやってはいけません。**口の中を傷つけたり、呼吸を妨げたりする危険があります。熱性けいれんで舌を噛み切ることは、まずありません。

❌ 3:慌てて抱きしめる

  • 抱きしめたい気持ちは痛いほど分かります。でも、けいれん中は、まず安全な場所に寝かせることが最優先です。発作が収まってから、優しく、たくさん抱きしめてあげてください。

【運命の5分】救急車を呼ぶかどうかの判断基準

けいれんが始まったら、時間を計りながら、以下のフローチャートに従って行動してください。

【けいれんが5分以内におさまった場合】

  • 初めてのけいれんか?
    • YES → 落ち着いて、かかりつけの小児科、または#8000(子ども医療電話相談)に電話して、指示を仰ぎましょう。(夜間であれば、救急外来の受診を指示されることが多いです)
    • NO(2回目以降)→ 事前に主治医から指示されている対応(「けいれんが収まれば様子見でOK」など)に従いましょう。

【けいれんが5分以上続く場合】

  • ためらわずに、すぐに救急車(119番)を呼んでください!

【その他、すぐに救急車を呼ぶべき状況】

  • けいれんが左右非対称(体の片側だけなど)。
  • けいれんが収まった後も、意識がはっきりしない。
  • 短い間隔で、けいれんを繰り返す。

まとめ:正しい知識が、あなたと子どもを守る“お守り”になる

長女がけいれんを起こした後、私は自分を責めました。「看護師なのに、何もできなかった」と。
でも、後から思えば、あの時、私が無意識にやっていた「体を横向きにする」「時間を計る」という行動は、教科書通りの正しい対応でした。

パニックの中でも、体が動いた。それは、頭の片隅に「正しい知識」があったからです。

この記事を読んだあなたも、もう大丈夫。万が一の時、きっと冷静に行動できるはずです。

この「緊急対応マニュアル」を、スマホのブックマークやホーム画面に登録し、あなたとあなたの大切な家族を守る、「最高のお守り」にしてください。