幼児期

「うちの子、集中力ないかも」と悩むママへ。子どもの集中力は5分が普通!集中を途切れさせない親の環境づくり

すぐに飽きる我が子…「うちの子、集中力ないかも」その悩み、不要です!

絵本を読み聞かせても、2ページでどこかへ行ってしまう。
お絵描きを始めたと思ったら、5分後には、もう別のおもちゃで遊びだす。
積み木も、すぐに飽きて、放り投げてしまう…。

そんな我が子の姿を見て、

「うちの子、もしかして、すごく集中力がないんじゃ…」
「このままで、小学校の授業に、ついていけるのかしら…」

と、不安に思っているママ、多いのではないでしょうか。
周りの子が、静かに座って、何かに没頭しているように見えると、なおさら焦ってしまいますよね。

でも、大丈夫。
ナースとして、そして3姉妹の母として、まず、あなたに伝えたいこと。
それは、**子どもの集中力は、短くて当たり前!**ということです。

子どもの集中力は「年齢+1分」が限界。短いのは、健康な証拠!

まず、私たち大人が知っておかなければいけないのは、大人の集中力と、子どもの集中力は、全くの別物だということ。

一般的に、幼児の集中力は「年齢+1分」程度だと言われています。
3歳なら4分、5歳なら6分。
つまり、5分も何かに没頭できていたら、それは、ものすごいことなのです。

子どもは、目に入るもの、耳に聞こえるもの、その全てが新しく、興味の対象です。
一つのことにじっとしていられないのは、それだけ、心と脳が、健康に発達している証拠
「集中力がない」のではなく、「好奇心が、豊かすぎる」だけなのです。

親がやりがち!子どもの“集中モード”を、邪魔してしまうNG行動

実は、その貴重な子どもの集中力を、私たち親が、良かれと思って、邪魔してしまっていることが、よくあります。

NG①:過剰な声かけ・褒めすぎ

子どもが、真剣な顔で、何かに没頭している時。
「わー、上手だね!」
「これは、何を作ってるの?」
と、つい、声をかけたくなりませんか?
でも、その一言が、子どもの“集中モード”を、プツンと断ち切ってしまっているのです。

NG②:完璧を求め、間違いを指摘する

「あ、そこ、色が違うでしょ」
「もっと、こうやった方がいいんじゃない?」
親からのダメ出しや、先回りしたアドバイスは、子どもの「自分でやりたい!」という意欲を削ぎ、挑戦する気力さえも奪ってしまいます。

NG③:刺激が多すぎる、散らかった環境

子どもの周りに、他のおもちゃが散らかっていたり、テレビがつけっぱなしになっていたりしませんか?
大人でさえ、周りが騒がしいと集中できないように、子どもは、さらに、周りの刺激に敏感です。

子どもの「没頭」を引き出す、親の“環境づくり”3つのコツ

親の役目は、集中力を「つけさせる」ことではありません。
子どもが本来持っている集中力を**「途切れさせない」環境**を、そっと整えてあげること。
それだけで、子どもの「没頭する力」は、ぐんぐん育っていきます。

コツ①:「見守る」に徹する。親は“気配”を消す勇気を持つ

お子さんが、何かに集中し始めたな、と感じたら、親は、そっと、その場から離れるか、気配を消しましょう。
話しかけない。手も、口も、出さない。
ただ、静かに、遠くから見守る。

子どもが、親の視線を気にすることなく、自分の世界に、安心して没頭できる時間と空間を、保障してあげるのです。
この**「放っておく勇気」**が、子どもの集中力を、何よりも育てます。

コツ②:遊ぶ環境を、徹底的にシンプルにする

「今日は、粘土で遊ぶ」と決めたら、机の上には、粘土と粘土板だけを置く。
周りのおもちゃは、一度、箱の中に片付け、テレビはもちろん消す。

このように、物理的に、目から入る刺激を減らしてあげるだけで、子どもの注意は、今、目の前にあるものだけに、向きやすくなります。

コツ③:「終わり」を決めて、短時間で区切る

「これから、15分だけ、このパズルをやろうか」
と、キッチンタイマーなどをセットして、始めるのも、非常に効果的です。

不思議なもので、子どもは「終わり」が見えていると、かえって、その時間内、驚くほどの集中力を発揮することがあります。

そして、タイマーが鳴ったら、「あー、もう終わりかー。もっとやりたかったな!」という、一番盛り上がっているところで、潔く、切り上げること。
この「物足りなさ」が、「また明日もやりたい!」という、次への意欲に繋がるのです。

「集中力がない」のではなく「大人が期待しすぎている」だけ

「うちの子、集中力がないかも…」
その悩みは、今日で、手放しましょう。

子どもの集中力は、短くて当たり前。
そう知るだけで、ママの心は、きっと、フッと軽くなるはずです。

私たち親にできるのは、子どもが、何かに夢中になっている、その貴重な時間を、邪魔しないように、そっと見守ってあげること。

その静かな環境こそが、子どもの「好き」を「得意」に変え、将来、困難なことにも粘り強く取り組める、「学びの土台」を育む、最高の土壌となるのですから。

「うちの子、運動神経悪いかも…」は親の呪い。運動能力より先に6歳までに育てたい「体の土台」とは

「うちの子、運動神経悪いかも…」その一言が、子どもの未来を縛る

公園で、ほかの子はひょいひょいと登っていくジャングルジム。
でも、うちの子は、怖がって、なかなか挑戦しようとしない。

ドッジボールでは、いつもボールから逃げ回ってばかり。
かけっこをしても、いつもビリの方…。

そんな我が子の姿を見て、

「もしかして、うちの子、運動神経が良くないのかも…」

と、不安な気持ちになったことはありませんか?
そして、その不安を、つい子どもの前で口にしてしまってはいませんか?

3姉妹の母であり、ナースとして子どもたちの発達に数多く関わってきた私から、今日、ママたちに、声を大にしてお伝えしたいことがあります。

その**「運動神経、悪いかも」という言葉こそが、お子さんの可能性を縛り付け、運動嫌いにしてしまう、最も強力な「呪いの言葉」**だということを。

「運動神経」は生まれつき、ではない

まず、知っておいてほしいこと。
それは、「運動神経」というものは、決して生まれつき決まっているものではない、ということです。

もちろん、骨格や筋肉のつきやすさなど、遺伝的な要素が全くないわけではありません。
でも、子どもが、自分の体を思い通りに動かす能力は、幼児期の経験によって、いくらでも、どこまでも、伸ばしていくことができるのです。

親が「この子は運動が苦手だから」と決めつけてしまうと、子ども自身も「僕は(私は)運動ができないんだ」と思い込み、挑戦する前から諦めてしまうようになります。
これほど、もったいないことはありません。

6歳までに本当に育てるべきは「体の土台」

では、幼児期に、特定のスポーツを習わせたり、速く走るための特訓をさせたりするべきなのでしょうか?
私は、そうは思いません。

ナースの視点から見ると、6歳までの幼児期に本当に育てるべきなのは、かけっこが速い、ボール投げが上手いといった、目に見える「スキル」ではありません。

将来、あらゆるスポーツや動きに、しなやかに対応できるための、**ブレない「体の土台」**作り。
これこそが、何よりも重要なのです。

家を建てる時、いきなり壁や屋根から作り始めませんよね?
まずは、地面を固め、頑丈な基礎(土台)を作るはずです。
子どもの体も、全く同じなのです。

ナースが注目!「体の土台」を作る“3つの感覚”

この「体の土台」を作る上で、特に重要だと考えられているのが、3つの感覚です。

① 固有感覚(自分の体の地図を、頭の中に描く力)

これは、目で見なくても、自分の体のパーツが今どこにあって、どう動いているかを、無意識に把握する力のこと。「ボディイメージ」とも言われます。
例えば、目を閉じて片足立ちをしたり、自分の鼻を指で触ったりできるのは、この感覚のおかげです。

この感覚を養うには、自分の体重を、自分の手足でしっかりと支える経験が不可欠。

  • ハイハイ(高ばい)
  • 公園のうんていや鉄棒へのぶら下がり
  • 雑巾がけのお手伝い
  • 段ボールのトンネルくぐり

などが、最高のトレーニングになります。

② 前庭感覚(バランスをとる力)

これは、体の傾きや回転、スピードなどを感じ取る、いわば「バランス感覚」のこと。
この感覚が弱いと、乗り物酔いをしやすかったり、転びやすかったりします。

この感覚を鍛えるには、日常の中に、適度な「揺れ」や「不安定さ」を取り入れるのが効果的。

  • ブランコ、ハンモック
  • パパのひざの上での飛行機ブーン
  • 坂道の上り下り、ダッシュ
  • わざと、デコボコした道を歩く

などがおすすめです。

③ 触覚(皮膚で、世界を感じる力)

皮膚は「第二の脳」とも言われるほど、重要な感覚器官です。
様々なものに触れる経験は、脳に多様な刺激を与え、①のボディイメージを、より豊かにしてくれます。

  • 裸足で、砂浜や芝生の上を歩く
  • 泥んこ遊び、水遊び
  • 粘土遊び、指絵の具
  • ママやパパとの、くすぐり遊びやマッサージ

洋服が汚れる…なんて気にせず、ぜひ、五感をフルに使った遊びをさせてあげてください。

運動能力は、後からいくらでもついてくる!

この3つの感覚を土台として、幼児期にしっかりと育てておけば、どうなるか。

小学校に入って、どんなスポーツを始めても、自分の体を思い通りに動かし、スムーズに技術を習得していくことができます。

幼児期に大切なのは、特定のスポーツの早期教育ではありません。
公園の遊具で遊んだり、野山を駆け回ったり、鬼ごっこをしたり…。
多様な動きが詰まった**「外遊び」こそが、子どもの「体の土台」を作る、最強のトレーニング**なのです。

「うちの子、運動神経悪いかも…」
もし、あなたがそう感じているのなら、それは、まだ「土台工事」が終わっていないだけ。

結果を焦らないで。
周りと比べないで。

6歳までは、とにかく、親子で思いっきり、体を動かす遊びを楽しんでください。
その一つ一つの楽しい経験が、お子さんの未来の可能性を無限に広げる、最高の「投資」になるのですから。