「これって、インフル?それともコロナ?」冬の感染症、見分けられますか?
毎年冬になると流行するインフルエンザ。そして、近年は新型コロナウイルス感染症も加わり、発熱や咳などの症状が出た時、「これって、どっちだろう?」と不安になるママ・パパは多いのではないでしょうか。
どちらも似たような症状が出るため、家庭で見分けるのは非常に困難です。しかし、それぞれの感染症には特徴があり、適切な対処法や受診の目安を知っておくことは、家族の健康を守る上で非常に重要です。
この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の主な症状の違い、同時流行に備えるための家庭での見極めポイント、そして予防策について、詳しく解説します。いざという時に慌てないよう、正しい知識を身につけておきましょう。
インフルエンザとコロナ、症状の違いを比較!
症状項目 | インフルエンザ | 新型コロナウイルス感染症 |
---|---|---|
発熱 | 急な高熱(38℃以上)が多い | 発熱の程度は様々。微熱から高熱まで |
咳 | 比較的強い咳。痰が絡むことも | 乾いた咳が多い。時に痰が絡むことも |
喉の痛み | 比較的強い | 比較的強い |
鼻水・鼻づまり | 比較的多い | 比較的少ない |
倦怠感・関節痛 | 全身の倦怠感、関節痛、筋肉痛が強い | 全身の倦怠感、関節痛、筋肉痛がある場合も |
頭痛 | 比較的強い | 比較的強い |
味覚・嗅覚障害 | 稀 | 比較的多い(特に初期) |
下痢・嘔吐 | 子どもに多い | 子どもに多い。大人にも見られる場合がある |
潜伏期間 | 1〜4日 | 2〜14日(平均5〜7日) |
重症化リスク | 基礎疾患のある人、高齢者、乳幼児 | 基礎疾患のある人、高齢者、乳幼児 |
【重要】 上記はあくまで一般的な傾向であり、個人差や変異株によって症状は異なります。症状だけで自己判断せず、心配な場合は医療機関を受診しましょう。
ママナース直伝!同時流行に備える家庭での見極めポイント
1. 症状の「出方」に注目
- インフルエンザ: 突然の高熱で発症することが多いです。全身の倦怠感や関節痛が強く、急激に体調が悪くなるのが特徴です。
- 新型コロナウイルス感染症: 発熱の程度は様々で、微熱から始まることもあります。味覚・嗅覚障害は特徴的な症状ですが、子どもには出にくいこともあります。
2. 周囲の流行状況を確認
- 学校や保育園、職場などで、どちらの感染症が流行しているかを確認しましょう。流行状況は、診断のヒントになります。
3. 検査キットの活用
- 家庭用の抗原検査キットを活用するのも一つの方法です。ただし、発症初期は陰性になることもあるため、結果が陰性でも症状が続く場合は、再度検査したり、医療機関を受診したりしましょう。
予防が何よりも大切!
インフルエンザも新型コロナウイルス感染症も、予防策は共通しています。
- 予防接種:
- インフルエンザワクチン、新型コロナウイルスワクチンともに、接種することで発症や重症化のリスクを減らすことができます。特に、基礎疾患のある方や、乳幼児、高齢者は積極的に接種を検討しましょう。
- 手洗い・うがい:
- 外出から帰ったら、石鹸で丁寧に手洗いし、うがいをしましょう。
- マスクの着用:
- 人混みや、症状がある場合はマスクを着用しましょう。
- 換気:
- 定期的に窓を開けて換気を行い、室内の空気を入れ替えましょう。
- 十分な睡眠と栄養:
- 免疫力を高めるために、規則正しい生活を送り、バランスの取れた食事を心がけましょう。
受診の目安
以下の症状が見られる場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。
- 呼吸が苦しそう(肩で息をしている、ゼーゼーする)
- 顔色が悪い、唇が紫色になっている
- 水分が全く取れない、ぐったりしている
- 意識が朦朧としている、呼びかけに反応が鈍い
- けいれんを起こした
- 高熱が数日続く
- 症状が急激に悪化している
まとめ|正しい知識と予防で、冬を乗り切ろう
インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行は、私たちにとって大きな脅威です。しかし、それぞれの特徴を知り、適切な予防策を講じることで、感染リスクを減らし、重症化を防ぐことができます。
「いつもと違う」と感じたら、自己判断せずに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けてください。そして、何よりも大切なのは、ママ・パパ自身が体調を崩さないこと。無理せず、頼れるものは頼って、この冬を乗り切りましょう。