妊娠中

【妊娠中の体重管理】「食べすぎ」と怒られるのが怖いプレママへ。3児の母ナースが教える、ストレスゼロのコツ

「次の健診、体重測定がある…」

そう考えただけで、なんだか憂鬱な気持ちになっていませんか?「食べつわり」で食欲が止まらなかったり、逆に終わったと思ったら、今度は何を食べても美味しくて、体重計の数字が右肩上がり…。

こんにちは!何を隠そう、3回の妊娠すべてで、産婦人科の先生に「皐月さん、ちょっとペースが早いかな~?」と、優しく(でも、目が笑っていない…)指導された経験を持つ、ママナースの皐月です。

お腹の赤ちゃんのために栄養を摂らなきゃ、でも体重は増やしちゃダメ。この矛盾、本当にストレスですよね。

この記事では、そんなプレママさんたちの憂鬱な気持ちに寄り添い、私が看護師として学び、そして自分自身の3度の妊娠生活で実践してきた、「ダイエット」ではない、無理なく続けられる「健康的な体重管理」のコツをお伝えします。

この記事でわかること

  • そもそも、なぜ妊娠中の体重管理が大切なの?
  • 【超重要】妊娠中は「ダイエット」ではなく「工夫」をすべき理由
  • 今日からできる!ストレスゼロの「食べ方」4つのコツ
  • どうしても食べたい!そんな時の「心の処方箋」

なぜ、体重管理が大切なの?(脅しじゃないですよ!)

先生たちが口酸っぱく体重の話をするのには、ちゃんと医学的な理由があります。これは、決してプレママをいじめるためではありません(笑)。

結論:ママと赤ちゃんの両方を、様々なリスクから守るためです。

急激な体重増加は、「妊娠高血圧症候群」や「妊娠糖尿病」といった、ママと赤ちゃんにとって危険な病気のリスクを高めてしまいます。また、産道に脂肪がつきすぎて、難産になりやすくなることも。

「あなたと赤ちゃんが、無事に出産の日を迎えられるように」という、医療者としての切なる願いなんだな、と少しだけ思ってもらえると、健診の日の憂鬱が和らぐかもしれません。

「ダイエット」はNG!「体に良いものを、賢く食べる」新習慣を

妊娠中は、赤ちゃんに栄養を届ける、人生で最も大切な時期。厳しい食事制限や、単品だけを食べるようなダイエットは絶対にNGです。

目指すのは、「食べない」ことではなく、「食べる順番」と「食べるもの」を少しだけ工夫すること。これだけで、体重の増え方は驚くほど緩やかになります。

コツ①:すべての食事は「ベジファースト」を徹底!

これは、今すぐにでも始められる、最も効果的な方法です。食事の最初に、食物繊維が豊富な野菜やきのこ、海藻類(サラダやおひたし、味噌汁の具など)から食べ始めましょう。

血糖値の急上昇を抑え、満腹感も得られやすくなるので、その後の炭水化物のドカ食いを防いでくれます。

コツ②:「1日3食」の呪縛から逃れる

お腹が空きすぎると、次の食事で早食いになり、一気に食べ過ぎてしまいます。これを防ぐために、**1回の食事量を少し減らし、その分、午前と午後に「ヘルシーな間食」を取り入れる「1日5食」**の考え方がおすすめです。

【おすすめの間食】

  • 無糖のヨーグルト、チーズ
  • 素焼きのナッツ
  • 小さめのおにぎり
  • 果物(食べ過ぎは糖分に注意!)

空腹の時間を作らないことが、食べ過ぎを防ぐ一番のコツです。

コツ③:「お米」を怖がらない。でも、賢く付き合う

妊娠中は、なぜか無性にご飯が食べたくなりますよね!分かります。お米は大切なエネルギー源なので、完全に抜く必要は全くありません。

もしできそうなら、白米に玄米や雑穀、もち麦などを混ぜてみましょう。 ビタミンやミネラル、食物繊維がプラスされ、白米だけの時よりも血糖値の上昇が緩やかになりますよ。

コツ④:汁物は「飲む」より「食べる」ものに

お味噌汁やスープは、絶好の野菜摂取チャンス!わかめ、きのこ、根菜など、食物繊維が豊富な具材をたっぷり入れましょう。「食べるスープ」にすることで、満足感が格段にアップし、自然とご飯の量を減らせます。

【ママナースの心の処方箋】どうしてもケーキが食べたい!そんな時は…

「分かってる。分かってるけど、どうしても甘いものが食べたいのー!」

そんな日もありますよね。もちろん、ありますとも!

そんな時は、食べちゃいましょう!

ただし、一つだけルールを決めてください。それは、**「思いっきり、罪悪感なく、味わって食べる」**こと。そして、「あー美味しかった!」と満足したら、次の食事は野菜中心にするなど、きちんとリセットする。

「食べちゃった…」と罪悪感を感じながら食べるのが、一番のストレスです。ストレスは、かえって食欲を増進させてしまうことも。

週に一度の「ご褒美デー」を決めるなど、上手に息抜きしながら、長いマタニティライフを乗り切りましょうね。

まとめ:自分と赤ちゃんを「育む」食事を楽しもう

妊娠中の体重管理は、自分を縛るためのものではありません。あなたと、お腹の中で少しずつ大きくなっている、愛しい我が子を「育む」ための、大切な営みです。

「これを食べたら、赤ちゃんが喜ぶかな?」
「これは、私の体と心のご褒美」

そんな風に、前向きな気持ちで食事と向き合えたら、きっと体重計の数字に一喜一憂する毎日から、解放されるはず。

この長いようで短い、特別な時間。あなたが心穏やかに、そして笑顔で過ごせることを、心から願っています。

【妊娠中の食事】プレママ必見!ママナースが教える「これだけは押さえておきたい」栄養と食べ方の基本

「赤ちゃんのために、ちゃんと栄養を摂らなきゃ…」
「でも、雑誌やネットには情報が溢れすぎてて、何が本当なの!?」

妊娠がわかった瞬間から、自分の食事がすべてお腹の赤ちゃんに繋がっているようで、プレッシャーを感じてしまいますよね。

こんにちは!3人の娘を妊娠・出産し、看護師として多くのプレママさんたちと関わってきた、ママナースの皐月です。

つわりで何も食べられなかったり、かと思えば急にジャンクフードが食べたくなったり…。妊娠中の食生活って、本当に思い通りにいかないもの。だから、あまり難しく考えすぎないでくださいね。

この記事では、「栄養学の専門家」ではなく、一人の「母親・看護師」として、**「これだけは押さえておけば大丈夫!」**という食事の基本と、リアルな悩みの乗り越え方をお伝えします。

この記事でわかること

  • 妊娠中の食事は「レストラン経営」と考えると、うまくいく理由
  • 【これだけは摂りたい!】赤ちゃんが喜ぶ「3大重要栄養素」
  • 【これだけは注意!】赤ちゃんを守るために、少しだけ気をつけたい食べ物
  • つわりで何も食べられない…そんな時の「心の処方箋」

妊娠中の食事は「レストラン経営」。ママは敏腕シェフ!

栄養バランス、カロリー、体重管理…考え始めるとキリがありません。そこで、まずはこう考えてみませんか?

結論:あなたのお腹は、赤ちゃんという「特別なお客様」のための、たった一つのレストラン。あなたは、そのレストランのシェフです。

毎日三つ星フルコースを目指す必要はありません。お客様(赤ちゃん)が健やかに育つために、必要な栄養素を、心を込めて届けてあげる。そんな「敏腕シェフ」を目指しましょう。

これだけは意識したい!赤ちゃんが喜ぶ「3大重要栄養素」

たくさんの栄養素がありますが、特にプレママに意識してほしいのは、この3つです。

1. 葉酸:赤ちゃんの「設計図」を作る大切な材料

  • なぜ必要?
    赤ちゃんの脳や神経など、体の基礎となる部分を作るために不可欠な栄養素。特に妊娠初期に重要です。
  • 何で摂る?
    ほうれん草・ブロッコリーなどの緑の野菜納豆いちごなどに豊富。ただ、食事だけで必要量を摂るのは大変なので、厚生労働省もサプリメントの活用を推奨しています。

2. 鉄分:ママと赤ちゃんを繋ぐ「酸素」の運び屋

  • なぜ必要?
    妊娠中は、赤ちゃんに栄養を届けるために血液の量がぐっと増えるので、ママは「鉄欠乏性貧血」になりがち。フラフラしたり、疲れやすくなったりするのを防ぎます。
  • 何で摂る?
    赤身のお肉カツオ・マグロの赤身小松菜あさりなど。ビタミンC(果物やピーマンなど)と一緒に摂ると、吸収率がアップしますよ。

3. カルシウム:赤ちゃんの「骨格」を作る土台

  • なぜ必要?
    赤ちゃんの骨や歯を作る、体の土台となる栄養素です。ママ自身の骨がもろくなるのも防いでくれます。
  • 何で摂る?
    牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品、小魚豆腐などに多く含まれます。

少しだけ注意!赤ちゃんを守るための「食べ方の知恵」

「〇〇はダメ!」と神経質になる必要はありません。でも、赤ちゃんを守るために、少しだけ知っておいてほしいことがあります。

✔ 食中毒のリスクがあるもの

妊娠中は免疫力が下がるため、普段は大丈夫な菌でも食中毒を起こしやすくなります。

  • 生もの(お刺身、生肉、生卵)
  • 加熱殺菌していないナチュラルチーズ
  • 生ハム、スモークサーモン
    などは、念のため、妊娠中は避けるのが安心です。お寿司が大好きな方は、辛いですよね…。でも、今だけは、赤ちゃんのために少しだけ我慢!

✔ 過剰摂取に気をつけたいもの

  • ビタミンA: レバーやうなぎに豊富ですが、妊娠初期に摂りすぎると、赤ちゃんの体に影響が出ることがあります。たまに少量食べる程度なら問題ありませんが、毎日のように食べるのは避けましょう。
  • カフェイン: コーヒーなら1日に1~2杯程度に。最近は美味しいデカフェ(カフェインレス)のコーヒーや紅茶がたくさんあるので、試してみては?
  • アルコール: これは、量に関わらずNGです。きっぱりお休みしましょう。

【ママナースの処方箋】つわりで食べられない…そんな時は?

「栄養バランスどころか、水も飲めない…」

つわり、本当に辛いですよね。そんな時は、栄養バランスなんて、一旦忘れて大丈夫!

この時期の目標は、「脱水にならないこと」と「少しでもカロリーを摂ること」の2つだけ。

食べられるものを、食べられる時に、食べられるだけで100点満点です。そうめん、ゼリー、アイスクリーム、クラッカー、フライドポテト…何でもいいんです。

「こんなものしか食べられなくて、赤ちゃんにごめんね…」なんて、絶対に思わないでください。赤ちゃんは、ママが必死に生き延びようとしているのを、ちゃんと分かってくれていますよ。

まとめ:完璧じゃなくて大丈夫。食事を楽しむ気持ちが一番の栄養

妊娠中の食事は、時にプレッシャーに感じてしまうかもしれません。

でも、一番大切なのは、ママ自身が「美味しいな」「幸せだな」と感じながら、食事を楽しむこと。そのハッピーな気持ちは、お腹の赤ちゃんにとって、何よりの栄養になります。

あまりストイックにならず、できる範囲で工夫しながら、十月十日の特別なレストランの「敏腕シェフ」を楽しんでくださいね。