「なんで分かってくれないの!?」夫との育児の価値観のズレ、どう埋める?

「子どもが泣いているのに、夫はスマホばかり見ている」「しつけの方針が夫と真逆で、いつも喧嘩になる」「家事も育児も私ばかり…」

子育てが始まると、夫婦間の価値観のズレが浮き彫りになり、些細なことで衝突が増える、という悩みは少なくありません。特に、育児に積極的に関わろうとする夫が増えた一方で、その「やり方」や「考え方」の違いから、かえって夫婦の溝が深まってしまうケースも増えています。

「もう諦めた…」と、夫に期待するのをやめてしまう前に、一度立ち止まって、建設的な話し合いの場を持ってみませんか?

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、夫との育児の価値観のズレを乗り越え、夫婦の絆を深めるための「建設的な話し合いのコツ」を、具体的なステップでご紹介します。もう、一人で抱え込む必要はありません。

なぜ、夫と育児の価値観がズレるのか?

  • 育ってきた環境の違い:
    • 夫婦それぞれが育ってきた家庭環境や、親から受けた教育が異なるため、育児に対する価値観も自然と異なります。
  • 情報量の差:
    • 妊娠中から育児書を読んだり、ママ友と情報交換したりする機会が多い妻に対し、夫は育児に関する情報が不足している場合があります。
  • 役割の違い:
    • 日中、子どもと接する時間が長い妻と、仕事で外に出ている夫では、子どもの様子や育児の「大変さ」に対する認識に差が生まれることがあります。
  • 「言わなくても分かるだろう」の罠:
    • 「これくらい言わなくても分かってくれるはず」という期待が、すれ違いを生む原因になります。

ママナース直伝!夫婦の溝を深めない建設的な話し合いのコツ

1. 感情的にならない!「I(アイ)メッセージ」で伝える

「あなたはいつも〇〇しない!」と相手を責める「You(ユー)メッセージ」ではなく、「私は〇〇してほしいな」「私は〇〇だと悲しいな」と、自分の気持ちを主語にして伝える「I(アイ)メッセージ」を使いましょう。相手を責めるのではなく、自分の気持ちを伝えることで、相手も耳を傾けやすくなります。

2. 具体的に、簡潔に伝える

「もっと育児を手伝ってほしい」という漠然とした要望ではなく、「お風呂上がりの着替えを手伝ってほしい」「週末の朝は、子どもと公園に行ってほしい」など、具体的に何をどうしてほしいのかを伝えましょう。男性は、具体的な指示の方が動きやすい傾向があります。

3. 夫の「良いところ」を見つけて褒める

不満ばかりを伝えるのではなく、夫が育児で頑張っていること、助かっていることを具体的に褒めましょう。「〇〇してくれて助かったよ、ありがとう」「〇〇くん、パパと遊ぶの本当に楽しそうだね」など、感謝の気持ちを伝えることで、夫も「もっと頑張ろう」という気持ちになります。

4. 夫婦の「共通の目標」を設定する

「子どもをどんな子に育てたいか」「どんな家庭にしたいか」など、夫婦で共通の目標を設定してみましょう。目標が明確になることで、育児の価値観のズレも、目標達成のための「課題」として捉えられるようになります。

5. 話し合いの「時間と場所」を確保する

子どもが寝た後や、休日のカフェなど、落ち着いて話せる時間と場所を確保しましょう。疲れている時や、感情的になっている時に話し合いをしても、良い結果は生まれません。定期的に話し合いの場を設けることも大切です。

6. 完璧を目指さない!「まあ、いっか」の精神

夫のやり方が自分の理想と違っても、子どもの安全が確保されていれば、「まあ、いっか」と大目に見ることも大切です。完璧を求めすぎると、自分も相手も疲れてしまいます。お互いの「違い」を認め合うことで、ストレスは軽減されます。

まとめ|夫婦は、育児の「共同経営者」

育児は、夫婦二人で力を合わせる「共同経営」のようなものです。価値観のズレはあって当然。大切なのは、そのズレをどう埋め、どう協力し合っていくかです。

今回ご紹介した話し合いのコツを参考に、ぜひ夫婦で育児について語り合う時間を作ってみてください。きっと、お互いの理解が深まり、より良いパートナーシップを築けるはずです。

一人で抱え込まず、夫婦で力を合わせることで、育児はもっと楽しく、豊かなものになりますよ。