中耳炎

子どもの中耳炎、繰り返すのはなぜ?ママナースが教える家庭での予防法と受診サイン

「また中耳炎…」繰り返す耳のトラブル、どうして?

風邪をひくたびに中耳炎になり、耳鼻科通いが終わらない…。そんな悩みを抱えるママ・パパは少なくありません。特に、まだ自分で症状をうまく伝えられない小さな子どもを持つ親にとって、中耳炎は非常に厄介な病気です。

なぜ、子どもはこんなにも中耳炎を繰り返すのでしょうか?その理由は、子どもの耳と鼻の構造に隠されています。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、子どもが中耳炎を繰り返すメカニズムから、家庭でできる効果的な予防法、そして「これは!」という時に見逃さないための受診サインまで、詳しく解説します。

子どもが中耳炎になりやすい3つの理由

  1. 耳管(じかん)が未熟:
    • 耳と鼻をつなぐ「耳管」という管が、大人に比べて短く、太く、傾きが水平に近いため、鼻や喉の細菌・ウイルスが耳に入りやすい構造になっています。
  2. 鼻をすする癖:
    • 子どもは鼻を上手にかけないため、つい鼻をすすってしまいがちです。この「すする」という行為が、鼻の奥にいる細菌を耳に送り込んでしまう原因になります。
  3. 免疫力が低い:
    • 保育園や幼稚園などの集団生活では、様々なウイルスや細菌にさらされる機会が多く、免疫力がまだ発達していない子どもは頻繁に風邪をひき、それが中耳炎の引き金となります。

ママナース直伝!家庭でできる中耳炎予防法

1. 「鼻水は、こまめに吸う」が鉄則!

中耳炎予防で最も大切なのは、鼻の中を清潔に保つことです。鼻水が出始めたら、家庭用の鼻吸い器を使って、こまめに吸引してあげましょう。特に、お風呂上がりや寝る前は、鼻が通りやすくなる絶好のタイミングです。

2. 正しい「鼻のかみ方」を教える

自分で鼻をかめるようになったら、正しい方法を教えてあげましょう。ポイントは、「片方ずつ、ゆっくり、優しく」です。両方の鼻を一度に強くかむと、耳に負担がかかり、かえって中耳炎のリスクを高めてしまいます。

3. 授乳・ミルクの姿勢に気をつける

寝かせたまま授乳したり、ミルクを飲ませたりすると、ミルクが耳管に流れ込み、炎症を起こす原因になることがあります。少し頭を高くした姿勢で飲ませてあげるようにしましょう。

見逃さないで!中耳炎の受診サイン

小さな子どもは「耳が痛い」と訴えることができません。以下のサインに注意し、当てはまる場合は早めに耳鼻科を受診しましょう。

  • 機嫌が悪い、ぐずりが続く
  • 頻繁に耳を触る、気にする
  • 発熱(特に風邪の症状が落ち着いた後の再発熱)
  • 夜中に何度も目を覚ます(夜泣き)
  • 耳から液体(耳だれ)が出ている

まとめ|鼻水ケアが、子どもの耳を守る鍵

繰り返す中耳炎は、親にとっても子どもにとっても辛いものです。しかし、その原因の多くは「鼻水」にあります。日頃から鼻のケアを徹底することが、中耳炎を予防し、耳鼻科通いを減らすための最も効果的な方法です。

もし中耳炎になってしまっても、医師の指示通りに治療すれば、きちんと治る病気です。慌てず、焦らず、お子さんのサインを見逃さないようにしてあげてくださいね。

「耳が痛い」と言えない赤ちゃんも!繰り返す中耳炎のサインと家庭でのケア

はじめに:その不機嫌、もしかして中耳炎かも?

急に機嫌が悪くなったり、夜中に突然火がついたように泣き出したり…。言葉で「耳が痛い」と伝えられない小さな子どもにとって、中耳炎は親が気づきにくい病気の一つです。

こんにちは、ママナースのさとみです。子ども、特に0歳から3歳くらいまでの乳幼児は、風邪をひくと中耳炎を併発しやすく、一度なると繰り返しやすいという特徴があります。

この記事では、**言葉を話せない赤ちゃんの「中耳炎のサイン」**の見つけ方、そして家庭でできるケアについて、ママナースの視点から詳しく解説します。


なぜ子どもは中耳炎になりやすいの?

子どもの耳管(耳と鼻をつなぐ管)は、大人に比べて太くて短く、傾きが水平に近いという特徴があります。そのため、風邪などで鼻や喉にいるウイルスや細菌が、耳管を通って中耳(鼓膜の奥の空間)に侵入しやすく、炎症を起こしてしまうのです。

特に、まだ自分で鼻をかめない赤ちゃんや、仰向けでミルクを飲むことが多い乳児は、鼻水が耳に流れ込みやすいため、中耳炎のリスクが高くなります。


見逃さないで!言葉を話せない子の「中耳炎」サイン

「耳が痛い」と言えないお子さんが出す、中耳炎のサインは以下の通りです。複数当てはまる場合は、中耳炎を疑って早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

  • 理由もなく、急に機嫌が悪くなる
  • 夜中に突然、激しく泣き出す(夜泣き)
  • 頻繁に耳を触る、気にするそぶりを見せる
  • 頭を振る、壁や床に頭をこすりつける
  • ミルクや母乳の飲みが悪くなる(吸うと耳に圧力がかかり痛むため)
  • 耳から液体(耳だれ)が出てくる
  • 発熱(特に風邪の後期に熱がぶり返した場合)

特に「風邪をひいた後の不機嫌」は、中耳炎のサインであることが非常に多いです。ただの風邪の症状と決めつけず、耳の様子も気にかけてあげてください。


中耳炎かも?と思ったら家庭でできること

中耳炎の治療は医師に任せるのが基本ですが、病院へ行くまでの間や、治療と並行して家庭でできるケアもあります。

痛みを和らげるケア

  • 耳の周りを冷やす: 痛みが強い場合は、冷たいタオルや保冷剤を布で包んだもので耳の周りを冷やしてあげると、痛みが和らぐことがあります。
  • 鼻水をこまめに吸い取る: 鼻づまりは中耳炎を悪化させる大きな原因です。家庭用の鼻水吸引器などを使って、こまめに鼻水を吸い取ってあげましょう。
  • 上半身を高くして寝かせる: 咳のケアと同様に、頭を少し高くして寝かせると、耳への圧力が軽減され、痛みが和らぐことがあります。

医師に処方された薬は、必ず最後まで

中耳炎の治療では、抗生剤が処方されることがよくあります。症状が良くなったからといって、自己判断で薬をやめてしまうと、治りきらずに再発したり、耐性菌ができてしまったりする原因になります。医師に指示された期間、必ず最後まで薬を飲ませ切りましょう。


まとめ:赤ちゃんの「不機嫌」は大切なサイン

言葉で痛みを伝えられない赤ちゃんにとって、「不機嫌」や「夜泣き」は、体調不良を訴える唯一の手段かもしれません。

「また機嫌が悪いな」で済ませてしまわずに、「どこか痛いのかな?」と一歩踏み込んで観察してあげることが、中耳炎のような病気の早期発見に繋がります。

風邪の後の長引く不機嫌は、中耳炎のサインかも。ぜひ、この記事を参考にお子さんの様子をチェックしてみてくださいね。


【ママナースが解説】子どもの中耳炎、どう乗り切る?症状・原因・ホームケアと病院に行く目安

その突然の耳の痛みに、あなたは戸惑っていませんか?

夜中に突然、子どもが耳を痛がって泣き叫び始めた。

熱はないのに、耳を触ると嫌がる。

「もしかして、中耳炎かな?」
「どうしてこんなに痛がるんだろう…」
「病院に行った方がいいのかな?」

子どもの中耳炎は、親にとって心配で、そしてどう対応すればいいのか迷う病気の一つですよね。特に、乳幼児は自分のつらさを言葉で伝えられないため、親も不安を感じやすいものです。

こんにちは!3人の娘たちの子育ての中で、何度も中耳炎と向き合い、その度に看病に明け暮れてきた、現役ママナースの皐月です。

お伝えしたいのは、子どもの中耳炎は、決して珍しい病気ではありません。 そして、正しい知識と適切なホームケアで、お子さんのつらさを和らげ、乗り切ることができます。

この記事では、そんなあなたの不安を解消するために、中耳炎の主な症状から、原因家庭でできる具体的なホームケア、そして**「こんな時は病院へ」という受診の目安**まで、専門家の視点から分かりやすく解説します。

さあ、正しい知識を武器に、中耳炎からお子さんとご家族を守り抜きましょう。


中耳炎ってどんな病気?症状と原因

中耳炎は、鼓膜の奥にある「中耳」という部分に炎症が起こる病気です。子どもに多く見られ、特に乳幼児期は、耳と鼻をつなぐ「耳管(じかん)」が大人よりも太く短く、傾斜も緩やかなため、鼻や喉の細菌が中耳に侵入しやすくなっています。

主な症状

  • 耳の痛み: 突然、耳を痛がって泣き叫ぶことがあります。特に夜間や、横になった時に痛みが強くなる傾向があります。
  • 発熱: 38℃以上の発熱を伴うことが多いです。
  • 耳だれ: 鼓膜が破れて、耳から膿のような液体が出てくることがあります。
  • 耳を触る、引っ張る: 乳幼児は、耳の痛みを言葉で伝えられないため、しきりに耳を触ったり、引っ張ったりする仕草が見られます。
  • 機嫌が悪い、食欲がない: 痛みや発熱で、機嫌が悪くなったり、ミルクや食事の量が減ったりすることがあります。
  • 難聴: 滲出性中耳炎の場合、耳に水が溜まることで、一時的に聞こえが悪くなることがあります。

主な原因

<ママナースの視点>
中耳炎は、乳幼児が最もかかりやすい病気の一つです。特に、風邪をひいた後や、鼻水が続いている時は注意が必要です。耳の痛みを訴えられない乳幼児の場合は、耳を触る仕草や、機嫌の悪さなど、いつもと違う様子がないか注意深く観察しましょう。


【家庭でできる】中耳炎のホームケア

中耳炎は、家庭でのケアが非常に重要です。お子さんのつらさを和らげ、回復をサポートするためのポイントを押さえましょう。

1.耳の痛みを和らげる

  • 冷やす: 痛む耳の周りを冷たいタオルなどで冷やすと、痛みが和らぐことがあります。
  • 頭を高くする: 寝る時に、枕を高くしたり、上半身を少し起こしてあげたりすると、耳への圧力が減り、痛みが楽になることがあります。
  • 解熱鎮痛剤: 医師から処方された子ども用の解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)を、痛みが強い時に使用しましょう。

2.鼻水をこまめに取る

  • 鼻水が中耳炎の原因になることが多いので、鼻吸い器でこまめに鼻水を吸い取ってあげましょう。鼻の通りを良くすることで、中耳への負担を減らせます。

3.安静と水分補給

  • 十分な睡眠をとり、安静に過ごしましょう。脱水にならないよう、こまめに水分を摂りましょう。

4.入浴

  • 熱がなく、元気であれば入浴は問題ありません。ただし、耳に水が入らないように注意し、入浴後は耳の周りを清潔に保ちましょう。

5.耳だれが出た場合

  • 耳だれが出たら、清潔なガーゼや綿棒で優しく拭き取りましょう。耳の奥まで綿棒を入れないように注意してください。耳だれが出ている間は、耳鼻科を受診しましょう。

【ママナースの視点】こんな時は病院へ!受診の目安

中耳炎は、ほとんどが軽症で済みますが、以下のような症状が見られた場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。特に、耳鼻咽喉科の受診をおすすめします。

  • 耳の痛みが非常に強い、または痛みが続く
  • 高熱が続く(38.5℃以上)
  • 耳だれが出ている
  • 耳を痛がって泣き止まない、ぐったりしている
  • 呼びかけへの反応が鈍い、聞こえが悪そう
  • 顔の麻痺がある
  • 中耳炎を繰り返す
  • 生後3ヶ月未満の赤ちゃんが発熱を伴う中耳炎の症状がある

<受診時のポイント>

  • いつから、どんな症状が出たか
  • 耳の痛みの様子(いつ、どんな時に痛がるか)
  • 発熱の有無と経過
  • 鼻水や咳の有無
  • 家庭で試したこと、その効果

などをメモしておくと、診察がスムーズに進みます。


まとめ:正しい知識とケアで、耳の痛みを乗り切ろう

子どもの中耳炎は、親にとって心配の種ですが、正しい知識と適切なホームケアがあれば、慌てずに対応することができます。

大切なのは、お子さんのつらさに寄り添い、耳の痛みを和らげること。

そして、鼻水をこまめに取るなど、原因となる鼻や喉のケアをしっかり行うことです。

あなたのその冷静な判断と、温かい看病が、お子さんの回復を早める何よりの力になります。このガイドが、あなたの不安を少しでも和らげ、お子さんとご家族の健康を守る一助となれば幸いです。