「今日は絶対怒らない!」
朝、子どもの寝顔を見て、そう心に誓ったはずなのに。
気づけば、朝のバタバタの中で、また「早くしなさい!」「何度言ったらわかるの!」と怒鳴ってしまっている。
そして、子どもが登園・登校した後、静まり返った部屋で「またやってしまった…」と自己嫌悪に陥る。
そんな経験、子育て中のママなら誰もが一度はしたことがあるのではないでしょうか。
私も3姉妹のママとして、そしてナースとして、この「怒りのループ」には本当に頭を悩ませてきました。
「どうして私は、こんなに怒りっぽいんだろう?」
「もっと優しいママになりたいのに…」
でも、安心してください。
「怒りたくないのに怒ってしまう」のは、あなたがダメなママだからではありません。
そこには、ママの心と体のメカミズムが深く関係しているんです。
「今日は絶対怒らない!」そう決意した朝に限って、なぜか怒鳴ってしまうママへ
結論:怒ってしまうのは、あなたが頑張りすぎている証拠。自分を責める必要はありません。
子育て中のママは、本当に毎日が戦いです。
睡眠不足、家事、育児、仕事…自分のことは後回しになりがちですよね。
心と体に余裕がないと、ちょっとしたことでイライラが募り、感情が爆発してしまうのは当然のこと。
「今日は絶対怒らない!」と決意するママは、それだけ真剣に、子どもと向き合おうとしている証拠です。
その頑張りを、まずは自分で認めてあげましょう。
ママナースが読み解く!「怒りたくないのに怒ってしまう」ママの心のメカニズム
結論:ママの怒りの背景には、身体的な疲労、精神的なプレッシャー、そして子どもの発達段階が複雑に絡み合っています。
ナースとして、私は患者さんの身体的な状態だけでなく、精神的な状態も総合的にアセスメントしてきました。
ママの「怒り」も、表面的な感情だけでなく、その背景にあるメカニズムを理解することが大切です。
1. 睡眠不足と疲労の蓄積
慢性的な睡眠不足や疲労は、感情のコントロールを難しくします。
脳の前頭前野という部分が疲弊すると、理性的な判断が鈍り、感情的な反応が優位になってしまうのです。
「疲れているとイライラしやすい」というのは、科学的にも証明されています。
2. 完璧主義と理想のギャップ
「良いママでいなきゃ」「完璧な育児をしなきゃ」という理想が高いママほど、現実とのギャップに苦しみ、イライラしやすくなります。
理想と現実のギャップが大きければ大きいほど、自分を責め、そのストレスが怒りとして表れてしまうことがあります。
3. 感情の「コップ」が満タン状態
日々のストレスや不満が溜まり、感情の「コップ」が満タンになっている状態だと、ちょっとしたことでコップから水があふれるように、怒りが爆発してしまいます。
自分の感情のコップが今どれくらい溜まっているのか、意識してみましょう。
4. 子どもの「試し行動」
子どもは、親の愛情を試すために、わざと親が嫌がるような行動をすることがあります。
これは、親の愛情がどれだけ深いものか、どこまで許してくれるのかを確認しようとする、子どもの成長過程で現れる自然な行動です。
しかし、疲れているママにとっては、この「試し行動」が怒りの引き金になってしまうこともあります。
「怒鳴るママ」を卒業!ママナース流「怒り」と上手に付き合うヒント
結論:怒りの感情はコントロールできます。まずは、自分の心と体の状態に意識を向け、早めに対処することが大切です。
1. 自分の「怒りのサイン」に気づく
怒りが爆発する前に、自分の体や心にどんな変化が起こるか、意識してみましょう。
肩に力が入る、歯を食いしばる、心臓がドキドキする、頭がカッとなる…
自分の怒りの初期サインに気づくことができれば、爆発する前にストップをかけることができます。
2. 「6秒ルール」でクールダウン
怒りの感情のピークは、長くても6秒程度と言われています。
「イラッ」としたら、まずは深呼吸をして6秒数えてみましょう。
その間に、その場を離れる、冷たい水を飲む、窓の外を見るなど、意識的にクールダウンする行動を取り入れると効果的です。
3. 「完璧なママ」を諦める勇気
「良いママでいなきゃ」というプレッシャーを手放し、「今日の私はこれで十分」と自分を許してあげましょう。
完璧なママを目指すよりも、笑顔でいるママの方が、子どもにとってはずっと大切です。
4. 頼れる人に「助けて」と言う
一人で抱え込まず、夫、実家、友人、地域のサービスなど、頼れるものは積極的に頼りましょう。
「助けて」と言うことは、決して弱いことではありません。
孤独を避けることで、心の負担はぐっと軽くなります。
5. 睡眠と休息を最優先に
疲労は、怒りの最大の原因の一つです。
子どもが寝た後にスマホを見る時間を少し減らして、一緒に寝てしまう。
夫や家族に頼んで、一人でゆっくりする時間を作る。
ママが十分に休息を取ることで、心にゆとりが生まれ、怒りのコントロールもしやすくなります。
まとめ
「今日は絶対怒らない!」そう決意した朝に限って、なぜか怒鳴ってしまう。
そんな自分を責める必要は、まったくありません。
それは、あなたがそれだけ真剣に、一生懸命育児に向き合っている証拠です。
ママナースの知恵が、あなたの「怒り」と上手に付き合い、より穏やかな毎日を過ごすヒントになれば嬉しいです。
自分を労わり、心にゆとりを持つことで、ママの笑顔は自然と増え、家族みんなが笑顔で過ごせるはずです。
