スーパーで泣き叫ぶ子。周りの視線が痛い…あの地獄から私を救った魔法の言葉

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周りの視線が、槍のように突き刺さる

レジ前の、お菓子売り場。
「これが欲しい!」と指差す我が子に、「今日は買わないよ」と告げた瞬間、スイッチが入る。

「うわーーーーん!!ぎゃーーーーっ!!」

その場にひっくり返り、手足をバタつかせて泣き叫ぶ。
周りから突き刺さる、「あらあら…」「しつけがなっていないわね…」という無言の視線。
冷や汗が吹き出し、怒りと羞恥心で、頭が真っ白になる…。

こんにちは、3姉妹の母で現役ナースの皐月です。

この光景、子育て中のあなたなら、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
私はこれを**「スーパーの床、地獄絵図事件」**と呼んでいます。
今回は、あの地獄のような状況から、私と子どもを救ってくれた、たった一つの「魔法の言葉」についてお話しさせてください。

なぜ、子どもは床で叫ぶのか?

まず理解したいのは、子どもはあなたを困らせるために、わざとやっているわけではない、ということです。
2歳〜3歳頃の子どもは、自分の「やりたい!」という欲求が爆発的に高まる一方で、それをコントロールする脳の前頭前野は、まだ絶賛工事中。

「お菓子が欲しい!」という強い欲求が、「今日は買えない」という現実の壁にぶつかった時、その矛盾した感情をどう処理していいか分からず、パニックを起こしている状態なのです。

やってはいけない、NG対応ワースト3

この地獄絵図の中で、親がやりがちなNG対応があります。

  • ① 感情的に怒鳴る
    「いい加減にしなさい!」と叫んでも、火に油を注ぐだけ。子どものパニックを助長し、さらに泣き叫ぶ原因になります。

  • ② 根負けして買い与える
    その場を収めるために、お菓子を買い与えるのは最悪の選択です。「泣き叫べば、要求が通る」と子どもに学習させてしまい、今後、同じことを何度も繰り返すことになります。

  • ③ 無言で引きずって連れ去る
    周りの目が気になり、子どもの気持ちを完全に無視して、無理やりその場から連れ去る。これは、子どもに「自分の気持ちは、聞いてもらえないんだ」という深い絶望感を与えてしまいます。

地獄から抜け出す、たった一つの魔法の言葉

では、どうすればいいのか。
私がたどり着いた、魔法の言葉。それは、

「そっか、あのお菓子が欲しかったんだね。買えなくて、悲しいね」

と、子どもの気持ちを代弁してあげることです。
この言葉のポイントは、泣き叫ぶという「行動」は決して認めないけれど、その根っこにある「気持ち」は、100%受け止めてあげる、という点です。

人は、自分の気持ちを理解してもらえたと感じると、心が落ち着き、人の話を聞く余裕が生まれます。
まずは、子どもの興奮をクールダウンさせることが最優先。

そして、少し落ち着いたら、
「でも、今日は買わないお約束だったよね。おうちに帰ったら、とっておきのバナナがあるよ。どっちが早く帰れるか、競争しよう!」
と、全く別の、楽しい提案に子どもの意識をそらしてあげるのです。

周りの視線が痛いほど気になる気持ち、痛いほど分かります。
でも、今あなたが向き合うべきは、周りの他人ではありません。
目の前で、感情の嵐に飲み込まれ、助けを求めている、たった一人の我が子です。

「行動は認めない。でも、気持ちは受け止める」

この毅然とした、でも優しい姿勢こそが、子どもの心を育て、いつか必ず、この嵐のような時期を乗り越える力になるはずです。

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