ゴゴゴゴゴ…!
スマホの警報音が鳴り響き、足元から突き上げるような、経験したことのない揺れ。
その瞬間、あなたは子どもの手を握り、冷静に、的確に、命を守る行動ができますか?
こんにちは!3人の子を育てる、現役ママナースの皐月です。
前回の「準備編」では、防災グッズや家庭の安全対策についてお話ししました。でも、いくら準備をしても、いざという時に「どう動くべきか」を知らなければ、その備えを活かすことはできません。
この記事では、子育て中のあなたに、災害発生の瞬間から、子どもと安全に避難するまでの具体的なアクションを、**「行動マニュアル」**として時系列で解説します。
医療現場では、常に冷静な判断が求められます。その思考法は、災害時にも必ず役立ちます。ぜひ、この記事を読んで、頭の中で何度も「もしも」のシミュレーションをしてみてください。そのイメージトレーニングが、あなたと家族の命を救います。
この記事でわかること
- 【発災の瞬間】まず、子どもの命を守る「ダンゴムシのポーズ」
- 【揺れが収まった直後】避難の前にやるべき「3つの安全確認」
- 【避難の判断】在宅避難か、避難所か。ママナースの判断基準
- 【子連れ避難の鉄則】「おかしも」より大切な、親子で生き抜くためのルール
ステップ1【発災の瞬間】まず自分の頭、次に子どもの体!
結論:激しい揺れを感じたら、動かない!まず、その場で「低く、隠れて、頭を守る」!
慌てて火を消しに行ったり、外に飛び出したりするのは絶対にNG。まずは、落下物や転倒物から、あなた自身の、そして子どもの身を守ることが最優先です。
合言葉は「ダンゴムシのポーズだよ!」
- 姿勢を低くする: まず、その場にしゃがみこむ。
- 子どもに覆いかぶさる: 子どもを自分の体の下に入れ、クッションのようにして守ります。
- 頭を守る: カバンやクッション、なければ自分の腕で、親子ともに頭をガード!
丈夫なテーブルの下など、明らかに安全な場所がすぐ近くにあればそこへ。なければ、部屋の真ん中など、物が倒れてこない場所で、ダンゴムシになりましょう。日頃から、子どもと遊びながら練習しておくと、いざという時にパニックにならずに行動できますよ。
ステップ2【揺れが収まった直後】3つの安全確認
大きな揺れが収まっても、すぐに動き出してはいけません。余震に備えつつ、冷静に3つの安全確認を行いましょう。
1. 体の安全確認
まず、自分と子どもに怪我がないかを確認。出血などがあれば、清潔なハンカチやタオルで圧迫止血を。
2. 火の元の確認
もし火を使っていたら、落ち着いて消火。ガス漏れの匂いがしないか、鼻を利かせるのも忘れずに。
3. 避難経路の確保
これが非常に重要です!マンションなどでは、建物が歪んで玄関ドアが開かなくなることがあります。まず、玄関のドアを開けて、逃げ道を確保してください。そして、ガラスなどが散乱している危険があるため、親子ともに必ず靴を履いてから、室内の状況確認を。
ステップ3【避難の判断】その避難、本当に必要?
テレビやラジオで「避難してください」と聞くと、焦って外に飛び出したくなりますよね。でも、待ってください。
結論:子連れ避難は、それ自体が大きなリスクを伴います。自宅が安全なら、「在宅避難」が最も安全な選択肢です。
看護師として、私が避難を判断する基準はただ一つ。「ここに留まるリスク」と「移動するリスク」、どちらが高いかを天秤にかけます。
▼すぐに避難すべき状況
- 建物が倒壊する危険がある: 家に大きな亀裂が入っている、明らかに傾いている。
- 火災が迫っている: 周囲で火の手が上がっており、煙の匂いがする。
- 津波・土砂災害の危険がある: 自治体のハザードマップで、危険区域に指定されている場所にいる。
- 自治体から「避難指示」が出ている。
これら以外の場合は、慌てて避難所に向かう必要はありません。まずは自宅の安全を確保し、正確な情報を待ちましょう。
ステップ4【子連れ避難の鉄則】「お・か・し・も」よりも大切なこと
避難すると決めたら、いよいよ移動開始です。子どもが学校で習う「おかしも(おさない・かけない・しゃべらない・もどらない)」も大切ですが、子連れ避難には、さらに重要な鉄則があります。
- 鉄則①:絶対に手を離さない。できれば抱っこ。
どんな状況でも、子どもとはぐれないことが最優先。小さなお子さんなら、必ず抱っこ紐やスリングで体に固定します。歩ける子でも、必ず手首をしっかり握りましょう。 - 鉄則②:頭と足元は、絶対に守る。
ヘルメットや防災頭巾、なければ帽子でもOK。必ず頭を守りましょう。そして、足元はガラス片などで危険です。必ず、底の厚い運動靴で。長靴は、水が入ると動けなくなるのでNGです。 - 鉄則③:「大丈夫だよ」と声をかけ続ける。
親の不安は、子どもに伝染します。「ちょっと探検に行こうか」「ママとぎゅーしてれば、絶対大丈夫!」と、意識して穏やかな声で、ポジティブな言葉をかけ続けてあげてください。子どもの最大の安全基地は、ママの冷静な声と温かい腕の中なのです。
まとめ:防災とは「想像力」。いざという時を、頭の中で何度もリハーサルしよう
災害は、いつ、どこで起こるか分かりません。
だからこそ、今日お伝えした一連の行動を、「もし、今、ここで起きたら?」と、頭の中で何度もシミュレーションしておくことが、何よりの防災になります。
そのイメージトレーニングが、あなたをパニックから救い、子どもの命を守るための、冷静で的確な判断力と思いやりのある行動に繋がります。
