鏡の中の、知らない「私」に気づいた日
朝、子どもを送り出し、山のような洗濯物を回し、仕事のメールをチェックして、息つく間もなく夕飯の準備…。ふと洗面所の鏡に映った自分を見て、ハッとした経験はありませんか?
「あれ、私、こんなに疲れた顔してたっけ…?」
自分のことはいつも後回し。それが「母親」というものだと、自分に言い聞かせて。でも、本当にそうでしょうか?
ナースとして、そして3人の娘の母として、今、頑張りすぎているあなたに、これだけは伝えたいのです。
ママの笑顔は、家族の太陽。ママの心が枯れてしまったら、おうちの中は曇ってしまうということを。
自分を大切にすることは、決してワガママではありません。家族みんなが笑顔でいるために、一番必要なことなんです。
今日は、忙しい毎日の中で、罪悪感なく、ずる賢く自分の心を満たすための「セルフケア術」を、こっそりお教えしますね。
なぜセルフケアが必要?「お母さんだから」こそ、自分を大切にすべき理由
飛行機に乗ると、必ず「酸素マスクは、まず大人が着けてから、お子さんに着けてください」とアナウンスがありますよね。それと同じです。
ママが心身ともに健康で、エネルギーに満ちていてこそ、子どもに優しく向き合い、家族に愛情を注ぐことができます。
ママの心のコップが空っぽの状態で、子どもに「愛情」という水を注ぎ続けることはできません。自分を後回しにし続けることは、巡り巡って、家族の笑顔を奪うことにも繋がりかねないのです。
【ママナースの処方箋】今日からできる「ずるい」セルフケア大全
「セルフケアなんて、そんな時間ない!」という声が聞こえてきそうです。大丈夫。特別なことじゃなくていいんです。日常の隙間に、こっそり自分を甘やかすヒントをご紹介します。
処方箋①:5分でOK!「トイレでこっそり深呼吸」
子どもに邪魔されない聖域、それはトイレ(笑)。1日に1回、5分だけでいいので、スマホを持たずにトイレにこもり、ゆっくり深呼吸をしてみましょう。
4秒かけて鼻から息を吸い、4秒止め、8秒かけて口からゆっくり吐き出す。
これだけで、暴走しがちな自律神経が整い、頭がスッキリします。ポイントは「吐く息を長く」することです。
処方箋②:「やらないこと」を決める勇気
完璧なママなんて、どこにもいません。今日、あなたが「やらなくても家は回る」ことは何ですか?
- 夕飯は、レトルトカレーでもいい。
- 洗濯物は、畳まずに山から取ったっていい。
- 部屋の隅のホコリは、見て見ぬフリをしたっていい。
「〜すべき」という呪いの言葉から、自分を解放してあげましょう。家事のハードルを思いっきり下げることが、心の余裕を生みます。
処方箋③:最強の時短術「人に頼る」
「助けて」と言うことは、母親失格の烙印ではありません。むしろ、家族をチームとして運営する、賢いママの証です。
- 夫に「お皿洗い、お願いできる?」と具体的に頼んでみる。
- 週に一度、夕食はデリバリーやスーパーのお惣菜にしてみる。
- 一時保育やベビーシッターを利用して、1時間だけカフェで本を読む。
一人で抱え込まない。それが一番のセルフケアです。
処方箋④:日常に「小さなご褒美」を散りばめる
高価なものである必要はありません。自分が「ちょっと嬉しい」と感じることを、意識的に日常に取り入れてみましょう。
- 子どもが寝た後に食べる、隠しておいた高級アイス。
- 好きな香りの入浴剤を入れて、10分だけ湯船に浸かる。
- お気に入りのマグカップで、一杯だけ特別なハーブティーを飲む。
この「小さな楽しみ」が、明日を乗り切るガソリンになります。
最後に。世界で一番、自分を甘やかしてあげて
ママ、あなたは、本当に毎日よく頑張っています。
その頑張りを、誰よりもまず、あなた自身が認めて、褒めてあげてください。
「ちゃんとしなきゃ」という鎧を脱いで、今日から少しだけ、自分を甘やかしてみませんか?
あなたの笑顔が、家族みんなにとって、何よりの栄養なのですから。
