「お手伝い」って、ママの仕事を増やす面倒なもの?
「うちの子、全然お手伝いしてくれないんです…」
「お手伝いさせたいけど、私がやった方が早いし、結局二度手間になるから…」
子育て中のママ・パパから、こんな悩みをよく聞きます。
私も三姉妹の母として、長女が小さい頃は「お手伝いなんて、まだ早いかな」「私がやった方が早いし」と思っていました。
でも、ある時気づいたんです。
「お手伝い」って、単に家事を手伝ってもらうだけじゃないんだ、と。
こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
実は、お手伝いは、子どもの自己肯定感、責任感、そして将来の**「生きる力」**を育む、最高の知育活動なんです。
「ありがとう」「助かったよ」という感謝の言葉が、子どもの「自分は役に立てるんだ!」という自信に繋がり、次への意欲へと繋がっていきます。
今日は、子どもの発達段階に合わせたお手伝いの任せ方と、子どもが「やりたい!」と目を輝かせる、魔法の声かけについてお話しします。
お手伝いのゴールは「完璧な家事」じゃない。「家族の一員」という自信
お手伝いの目的は、家事を完璧にこなすことではありません。
子どもが「自分は家族の一員として、役に立っているんだ」と感じ、「自分は必要とされている」という自己肯定感を育むことです。
だから、多少の失敗は、大目に見るくらいの気持ちで、どーんと構えましょう。
【年齢別】子どもの「生きる力」を育むお手伝いリストと魔法の声かけ
▷ 2〜3歳:自分でやりたい気持ちを尊重する「お手伝い」
「自分でやりたい!」という気持ちが芽生える時期です。時間はかかっても、子どもの「やりたい」気持ちを尊重し、見守ることが大切です。
- できること:
- 脱いだ服を洗濯カゴに入れる
- おもちゃを箱に戻す
- 食卓を拭く(濡らした布で)
- 野菜を洗う(安全なものから)
- 育まれる力: 片付けの習慣、自己肯定感
- 魔法の声かけ:
- 「〇〇ちゃん(くん)がやってくれると、ママ嬉しいな」「ありがとう、助かるよ」
- 「できたね!」「頑張ったね!」(結果よりもプロセスを褒める)
▷ 4〜5歳:役割意識を育む「お手伝い」
少しずつ複雑なこともできるようになり、役割意識が芽生える時期です。家族の一員として、責任感を持ってお手伝いができるようになります。
- できること:
- 食器を運ぶ(割れにくいものから)
- 洗濯物を畳む(タオルなど簡単なものから)
- 自分の部屋を片付ける
- 食卓の準備・片付け
- 育まれる力: 責任感、段取り力
- 魔法の声かけ:
- 「〇〇ちゃん(くん)のおかげで、食卓がきれいになったね!」「〇〇ちゃん(くん)が畳んでくれたから、お洋服が気持ちいいね!」(お手伝いの結果がどうなったかを具体的に伝える)
- 「これは〇〇ちゃん(くん)のお仕事だね!」(役割を明確にする)
▷ 6〜8歳(小学校低学年):自分で考えて行動する「お手伝い」
自分で考えて行動できるようになる時期です。お手伝いの内容も、より実践的なものへとステップアップしていきましょう。
- できること:
- お風呂掃除(安全な洗剤で)
- ゴミ出し
- 簡単な料理(卵を割る、野菜をちぎるなど)
- 自分の持ち物の管理
- 育まれる力: 問題解決能力、自己管理能力
- 魔法の声かけ:
- 「どうしたらもっと効率よくできるかな?」「何か困っていることはない?」
- 「〇〇がいてくれるから、ママは本当に助かっているよ」(感謝の気持ちを伝え続ける)
▷ 9〜12歳(小学校高学年):家族を支える「お手伝い」
家族の一員として、家事の一部を担う意識が芽生えます。
- できること:
- 自分の朝食を作る
- ペットの世話
- 家族の洗濯物を畳む
- 買い物リストの作成
- 育まれる力: 計画性、家族への貢献意識
- 魔法の声かけ:
- 「〇〇が作ってくれた朝ごはん、最高に美味しいね!」
- 「〇〇がいてくれるから、ママは安心して仕事に行けるよ」
ママナースからの安全・衛生アドバイス
- 危険なものは手の届かない場所に: 包丁、ハサミ、洗剤などは厳重に管理しましょう。
- 火傷・怪我の予防: 火を使うお手伝いは、必ず大人が付き添い、目を離さないようにしましょう。
- 手洗い・消毒の徹底: 食材を触る前や、お手伝いの後には、石鹸で丁寧に手洗いをさせましょう。
最後に。お手伝いは、最高の「愛のメッセージ」
お手伝いは、家事を分担させることだけが目的ではありません。
それは、**「あなたは、この家族にとって、必要で、大切な存在なんだよ」**と伝える、最高の「愛のメッセージ」です。
今日から、お子さんと一緒に「家族チーム」として、おうちのことを楽しんでみませんか?
きっと、親子の絆も深まり、子どもの自己肯定感もぐんぐん育っていくはずです。
