毎日が「片付けバトル」だった我が家
「いい加減、おもちゃ片付けなさーい!」
リビングに散らばったおもちゃを前に、私は毎日こう叫んでいました。
でも、子どもたちは知らんぷり。結局、私がイライラしながら一人で片付ける…。
そんな「片付けバトル」に、心も体もヘトヘトでした。
こんにちは、3姉妹の母で現役ナースの皐月です。
でもある日、私は「お片付けしなさい!」と言うのを、きっぱりとやめてみました。
すると驚くことに、あれだけ散らかっていた部屋が、少しずつ綺麗になっていったのです。
今回は、私がナースの仕事で学んだ「環境整備」の考え方を応用した、子どもが自分で片付けたくなる「仕組みづくり」のコツをお話しします。
なぜ「片付けなさい!」は効かないのか?
そもそも、なぜ子どもは片付けないのでしょうか?
それは、子どもにとって「片付け」が、楽しくない、面倒くさい、やり方がわからないからです。
親が「片付けなさい!」と命令すればするほど、子どもは「楽しい遊びを邪魔された」と感じ、ますます片付けへの抵抗感が強くなってしまいます。
大切なのは、叱ることではありません。
子どもが**「これなら自分でもできる!」と思えるくらい、片付けのハードルを下げてあげる**ことなのです。
ナース式!子どもが自分で片付けたくなる3つの仕組み
私が病院で学んだ「環境整備」は、患者さんが安全で快適に過ごせるように、環境を整えることです。
これを、そっくりそのまま育児に応用します。
仕組み①:おもちゃの「住所」を決める
「このおもちゃ、どこに戻せばいいか分からない…」
これが、子どもが片付けられない一番の原因です。
収納ボックスに、おもちゃの写真を貼ってあげましょう。
「くるまさんのおうちはここだね」「ブロックさんはこっちだよ」
と、どこに何を戻せばいいか、一目でわかるようにするだけで、子どもはゲーム感覚で片付けを始めます。
仕組み②:「ざっくり収納」でOKにする
きれいに並べたり、細かく分類したり…。
そんな完璧な収納は、子どもには(そして親にも!)ハードルが高すぎます。
「ミニカーはこの箱」「ぬいぐるみはこのカゴ」
というように、**大きなカテゴリで、ポイポイ放り込むだけの「ざっくり収納」**にしましょう。
大切なのは「元の場所に戻す」という習慣をつけることです。
仕組み③:遊びと片付けを「セット」にする
「さあ、お片付けの時間だよ!」と遊びを中断させるのではなく、片付け自体を遊びの延長にしてしまいましょう。
- 「おもちゃさん、おうちに帰る時間だよー」と、ごっこ遊び風に
- 「どっちが早く、赤いブロックを集められるか競争!」と、ゲームにする
- 片付けソングを決めて、歌いながら始める
「片付け=楽しいこと」というイメージが育てば、子どもは自分から進んで片付けをするようになります。
◇
親がやるべきことは、子どもを叱りつけることではありません。
子どもが「自分でできた!」という達成感を味わえるように、そっと環境を整えてあげること。
「片付けなさい!」というイライラの言葉を、子どもが自分で動きたくなる「仕組み」に変えてみませんか?
きっと、ママの心にも、お部屋にも、穏やかな時間が訪れますよ。
