その問いに、あなたはどう答えますか?
「ねぇ、ママ。なんで勉強なんてしなきゃいけないの?」
ある日、子どもから、まっすぐな目でそう聞かれたら。
あなたなら、どう答えますか?
「いい学校に入って、いい会社に就職するためよ」
「将来、困らないようにするためよ」
「いいから、とにかくやりなさい!」
こんにちは、3姉妹の母で現役ナースの皐月です。
子どもの核心を突くこの問いに、多くの親が言葉を詰まらせてしまうのではないでしょうか。
私も、かつてはそうでした。
でも、ナースとして様々な人生に触れ、母として娘たちの成長を見守る中で、私なりに辿り着いた**「100点の答え」**があります。
今回は、子どもの学習意欲を引き出し、その子の未来を豊かにする、とっておきの答えをあなたに共有します。
なぜ、ありきたりな答えは響かないのか
先ほど挙げたような答えは、決して間違いではありません。
でも、子どもの心には、残念ながらほとんど響きません。
なぜなら、子どもは「今」を生きており、「将来のため」と言われても、それが自分にとってどれだけ大切なのか、実感することができないからです。
それどころか、「勉強=将来のための我慢」というネガティブなイメージを植え付けてしまい、かえって勉強嫌いを加速させてしまう危険性すらあります。
子どもの未来の「選択肢」を増やす、最強の武器
私が辿り着いた、100点の答え。それは…
「勉強はね、あなたの人生の『選択肢』を増やすための、最強の武器なんだよ」
この答えのポイントは、勉強を「やらされるもの」ではなく、**自分の未来を自由に選ぶための「手段」**として、ポジティブに捉え直している点です。
子どもに、こう問いかけてみてください。
「将来、どんな大人になりたい?」
「どんなことをして、人を喜ばせたい?」
そして、その夢と勉強を結びつけてあげるのです。
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ゲームが好きなら…
「ゲームを作る人になるには、物語を考える国語の力や、プログラムを組む算数の力が必要なんだ。勉強すれば、ゲームを遊ぶ側から、作る側にもなれる。選択肢が増えるって、そういうことだよ」 -
動物が好きなら…
「獣医さんになるには、生き物の体の仕組みを知る理科の知識がいるよね。もし、途中で他の夢ができたとしても、たくさん勉強しておけば、また別の道を選ぶこともできる。勉強は、人生の可能性を広げるための、たくさんの切符を持つことと同じなんだよ」
「勉強しなさい」から「一緒に学ぼう」へ
「なんで勉強するの?」という問いは、親子で「学ぶことの意味」について話し合う、絶好のチャンスです。
親がやるべきことは、「勉強しなさい」と上から命令することではありません。
勉強が、いかに世の中の様々なことと繋がっているか、そして、学ぶことが、いかに自分の世界を広げ、人生を豊かにしてくれるかを、子ども自身の興味に寄り添いながら、伝えていくことです。
勉強は、子どもが自分の人生を、自分の足で力強く歩んでいくために、親が与えてあげられる、最高の贈り物なのですから。
