【ママナースが解説】赤ちゃんの便秘、原因と解消法!綿棒浣腸からマッサージまで

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「あれ…うちの子、もう3日もうんちが出ていない…」
「お腹がパンパンに張って、なんだか機嫌も悪いし、苦しそう…」

赤ちゃんの便秘は、多くのママ・パパが経験する、とても身近な悩みですよね。
うんちの回数を数えては一喜一憂したり、いきんでいる姿を見ては「がんばれ…!」と祈るような気持ちになったり。

こんにちは!3人の娘を育てながら、小児科でも勤務経験のある現役看護師の皐月です。

大丈夫。赤ちゃんの便秘は、正しい知識があれば、お家でケアできることがほとんどです。
この記事では、そもそも赤ちゃんの便秘ってどんな状態?という基本から、お腹のマッサージ、そしていざという時の「綿棒浣腸」の正しいやり方まで、ママナースが徹底的に解説します。

この記事でわかること

  • それ、本当に便秘?月齢別のうんちの回数の目安
  • まず試したい!お腹スッキリを促す「のの字マッサージ」
  • 【最終手段】いざという時の「綿棒浣腸」安全で正しいやり方
  • 薬に頼る前にできる、食事と生活習慣の改善ポイント
  • ただの便秘じゃないかも?すぐに病院を受診すべき危険なサイン

この記事を読めば、もう赤ちゃんの便秘に一人で悩むことはありません。あなたの心強い「お守り」になりますように。

それ、本当に便秘?赤ちゃんの「うんち」基礎知識

結論:回数だけでなく、「硬さ」と「機嫌」をチェック!

大人のように「毎日出ないと便秘」というわけではありません。赤ちゃんの排便ペースは、月齢や、母乳かミルクかによっても大きく異なります。

  • 新生児〜生後1ヶ月: 1日に何度も排便することが多い。
  • 生後2〜3ヶ月: 回数が減り、2〜3日に1回、中には1週間に1回という子も。母乳の子は特に回数が少なくなる傾向があります。
  • 離乳食開始後: 食事の内容によって、便の回数や硬さが変わってきます。

回数よりも大切なのが、うんちの硬さ赤ちゃんの様子です。

こんな状態なら「便秘」を疑いましょう

  • うんちが硬くてコロコロしている
  • 排便時に、顔を真っ赤にして苦しそうにいきむ、泣く
  • お腹がパンパンに張っている
  • 食欲がない、機嫌が悪い

逆に、数日出ていなくても、出すときにスムーズで、便が柔らかく、機嫌も良ければ、それはその子のペース。心配しすぎる必要はありません。

レベル1:まず試したい!お腹スッキリを促すホームケア

結論:マッサージと運動で、腸を優しく刺激しよう!

薬や浣腸の前に、まずはお家でできる優しいケアから試してみましょう。

①「のの字」マッサージ

赤ちゃんの腸の走行に沿ったマッサージです。リラックス効果もあり、親子のスキンシップにもなりますよ。

  1. 赤ちゃんを仰向けに寝かせます。
  2. ママの手のひらで、赤ちゃんのおへその周りを、ひらがなの**「の」の字を書くように、時計回りにゆっくり、優しく**マッサージします。
  3. 食後すぐは避け、お風呂上がりなどリラックスしている時に行うのがおすすめです。

②足の運動(自転車こぎ)

両足首を持って、自転車をこぐように、優しく交互に曲げ伸ばししてあげましょう。股関節を動かすことで、腸が刺激されます。

レベル2:最終手段!「綿棒浣腸」の安全なやり方

結論:やりすぎはNG!どうしても苦しそうな時の「奥の手」です。

マッサージや運動をしても出ず、赤ちゃんが明らかに苦しそうな時のレスキュー法です。肛門を刺激して、排便を促します。

【警告】
頻繁に行うと、自力で排便する力が弱くなる可能性があります。あくまで「どうしても出ない時」の最終手段と考え、常用は避けてください。

【準備するもの】

  • 赤ちゃん用の綿棒
  • ベビーオイルやオリーブオイル
  • 新しいオムツ

【正しい手順】

  1. 綿棒の先の綿球部分に、ベビーオイルをたっぷりつけます。
  2. 赤ちゃんを仰向けに寝かせ、両足を持ち上げて、おむつ替えのような体勢にします。
  3. オイルをつけた綿棒を、肛門に1〜2cmほど、そっと挿入します。(綿球が隠れるくらいが目安)
  4. 綿棒を、優しく「の」の字を描くように、ゆっくり10秒ほど回して、肛門の粘膜を刺激します。
  5. すぐに、または数分後に便意をもよおすことが多いので、新しいオムツをすぐ当てられるように準備しておきましょう!

レベル3:食事や生活習慣の改善

離乳食が始まっている場合は、食事内容を見直すことも大切です。

  • 水分補給: 便を柔らかくするために、こまめな水分補給を。
  • 食物繊維: 水溶性(海藻、果物など)と不溶性(野菜、きのこ、豆類など)の食物繊維をバランスよく。すりおろしたりんごや、プルーンのペーストなどもおすすめです。
  • オリゴ糖: 善玉菌のエサになるオリゴ糖を、ミルクやヨーグルトに少量混ぜてみるのも良いでしょう。

こんな時は病院へ!小児科受診の目安

以下のサインが見られたら、ホームケアで様子を見ずに、小児科を受診してください。

  • 1週間以上、排便がない
  • 嘔吐を繰り返す
  • お腹がパンパンに張り、触ると嫌がる
  • 食欲がなく、体重が増えない
  • 便に血が混じっている
  • 綿棒浣腸をしても、全く出ない

これらの症状は、腸閉塞など、他の病気が隠れている可能性もあります。

まとめ:焦らないで、赤ちゃんのペースを見つけてあげよう

赤ちゃんの便秘は、ママやパパを不安にさせますよね。でも、ほとんどは成長の一過程。
今回ご紹介したマッサージや綿棒浣腸などのケアを試しながら、「うちの子には、この方法が合うみたい」というのを見つけていくことが大切です。

そして、一番忘れないでほしいのは、一人で抱え込まないこと
不安な時、迷った時は、いつでもかかりつけの小児科医や保健師さんを頼ってくださいね。私たちは、いつでも頑張るあなたの味方です。

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