1歳

【離乳食完了期】パクパク期(1歳〜1歳半)完全ガイド|食べない・遊び食べの悩みも解決!

ゴックン期、モグモグ期、カミカミ期…。長いようで短かった離乳食の旅も、いよいよ最終章!1歳を過ぎ、ついに「パクパク期(完了期)」のスタートです。ここまで、本当にお疲れ様でした!

こんにちは!3人の娘たちと、三者三様の離乳食戦争を戦い抜いた、現役看護師の皐月です。

「やっと大人と同じ3回食になる!」と喜んだのも束の間、「昨日まで食べたのに、今日はベーッ!」「手づかみでぐちゃぐちゃ、ポイッ!」「好き嫌いが出てきた…」など、新たな悩みに頭を抱えていませんか?

その気持ち、痛いほど分かります。パクパク期は、「自分で食べたい」という意欲と、「好き・嫌い」という自己主張がぶつかり合う、まさにカオスな時期。でも、大丈夫。これは、子どもが「幼児食」へとステップアップするための、大切な成長の証なんです。

この記事では、そんなパクパク期の基本的な進め方から、ママの負担を激減させる「取り分け」の魔法、そして尽きないお悩みへの対処法まで、私の経験を総動員して、まるっと解説します!

この記事でわかること

  • パクパク期の食事スケジュールと、具体的な量・固さの目安
  • ママの救世主!「取り分け離乳食」の超簡単テクニック
  • 「遊び食べ」「食べムラ」に、もうイライラしないための考え方
  • 離乳食卒業!幼児食へスムーズに移行するためのコツ

パクパク期(1歳〜1歳半)の進め方

この時期の目標は、生活リズムを整え、家族と食卓を囲む楽しさを感じてもらうこと。栄養のほとんどを、母乳やミルクではなく、3回の食事から摂るようになります。

食事のスケジュールと量の目安

  • 回数1日3回の食事のリズムを定着させます。必要に応じて、午前と午後に1〜2回のおやつ(補食)を取り入れましょう。
  • 量(1食あたり):あくまで目安ですが、参考にしてみてください。
    • 炭水化物:軟飯90g〜ごはん80g
    • 野菜・果物:40〜50g
    • タンパク質:魚・肉なら15g、豆腐なら45g、全卵なら1/2個
  • 牛乳:母乳やミルクの代わりに、コップで飲む練習も始めましょう。1日に300〜400mlが目安です。

食材の固さ・大きさの目安

  • 固さ:**「歯茎で噛める肉団子くらい」**が目安。カミカミ期より、少しだけ歯ごたえのあるものを意識しましょう。
  • 大きさ:手づかみしやすい1cm角くらいが基本。自分でかじり取る練習ができるように、バナナやパンなどは、少し大きめにあげてもOKです。

味付けはどうする?

大人と全く同じ味付けは、まだ腎臓に負担がかかるのでNG。素材の味を活かした薄味を基本に、醤油や味噌などの調味料を、大人の1/3〜1/4程度の濃さを目安に、風味付け程度に使いましょう。

ママの負担が激減!魔法の「取り分け離乳食」

毎日、子どもの分だけ別に作るのは本当に大変!この時期からは、大人の食事を作る過程で、子どもの分を取り分ける「取り分け離乳食」をマスターすると、世界が変わりますよ。

取り分けの黄金ルール

「味付けをする前(薄味のうち)に、子どもの分を取り出す!」

これさえ守れば、どんなメニューでも応用可能です。

例えば、みんな大好き「カレー」なら…

  1. 野菜(じゃがいも、人参など)と肉を炒め、水を加えて煮込む。
  2. 野菜が柔らかくなったら、ここで子どもの分を取り分ける!
  3. 取り分けたものに、子ども用のカレールーや、牛乳、野菜ジュースなどを加えて、優しい味の「ベビーカレー」を作る。
  4. 大人の鍋には、カレールーを加えて、いつも通り仕上げる。

こうすれば、一つの鍋で、大人用と子ども用が同時に作れて、ママの負担もぐっと軽くなります。ハンバーグや肉じゃが、ポトフなども、同じ要領で取り分けできますよ。

ママナースのお悩み相談室

Q1. 遊び食べがひどくて、食事がぐちゃぐちゃに…

A. そのお悩み、我が家の食卓でも毎日でした(笑)。これは、食べ物の感触を確かめている「学び」の時間でもあります。とはいえ、限度はありますよね。まずは、床に新聞紙やレジャーシートを敷いて、親の心のハードルを下げましょう。その上で、「30分経ったら、ごちそうさましようね」と時間を区切り、ダラダラ食べを防ぐことが大切です。「食べ物は、ぽいする物じゃないよ」と、根気強く伝えていきましょう。

Q2. 昨日食べたものを、今日はベーッと出してしまいます…

A. 「食べムラ」ですね。これも、自我が育ってきた証拠。「今は、これじゃない気分なの!」という、立派な自己主張です。ここで「なんで食べないの!」と怒ってしまうと、食事自体が嫌いになってしまうことも。そんな日は、「そっか、今日は気分じゃなかったか。じゃあ、こっちのパンならどう?」と、別の選択肢を提示してみましょう。それでもダメなら、潔く「ごちそうさま」。大丈夫、1食くらい食べなくても、子どもはちゃんと育ちます!大切なのは、食事の時間を「嫌な時間」にしないことです。

まとめ:家族みんなで「美味しいね!」を共有する幸せ

離乳食完了期は、子どもが家族と同じようなものを食べられるようになり、「食卓を囲む楽しさ」を本格的に学んでいく、とても大切な時期です。

食べムラや遊び食べにイライラしてしまう日もあるかもしれませんが、「お腹が空けば、いつか食べる」と、どーんと構えてみてください。それよりも、「みんなで食べると美味しいね!」という楽しい雰囲気を作ってあげることが、子どもの健やかな心と体を育みます。

長いようで短かった離乳食期間も、あと少し。ここまで頑張ってきたご自身を、たくさん褒めてあげてくださいね。本当にお疲れ様でした!

【ただの鼻風邪じゃない】RSウイルス感染症、重症化のサインは?入院しないための全知識をママナースが解説

ゼロゼロ、ヒューヒュー…眠れずに苦しむ我が子の呼吸音

「ただの鼻風邪だと思ってたのに…」

しつこい鼻水と咳。熱はそれほど高くないのに、日に日に呼吸が苦しそうになっていく。
夜、隣で眠る我が子の胸から聞こえる「ゼロゼロ」「ヒューヒュー」という音に、心臓が締め付けられるような不安を感じていませんか?

こんにちは!3人の娘を育てる、現役ママナースの皐月です。

何を隠そう、長女がまだ0歳だった頃、このRSウイルスで入院一歩手前までいきました。
「看護師なのに、もっと早く気づいてあげられなかった…」
あの時の後悔と無力感を、今でも鮮明に覚えています。

だからこそ、この記事を読んでくださっているあなたには、同じ思いをしてほしくない。

結論:RSウイルスは、特に1歳未満の赤ちゃんにとって「ただの風邪」ではありません。重症化のサインを見逃さず、適切なホームケアを行えば、入院は防げます。

この記事では、私の苦い経験と看護師の知識を総動員して、

  • 普通の風邪とRSウイルスの決定的な違い
  • 【超重要】命を守る!重症化のサイン 緊急度チェックリスト
  • 入院を避ける!家庭でできる最強のホームケア術
  • 【ママナースの専門知識】病院での治療と予防薬の話

を、徹底的に解説します。
正しい知識は、あなたと赤ちゃんを守る最強の武器になります。

普通の風邪と何が違う?RSウイルスの正体

RSウイルスは、2歳までにほぼ100%の子どもが感染する、ありふれたウイルス。何度もかかります。

よくある風邪 RSウイルス
主な症状 発熱、鼻水、咳 発熱、鼻水、咳(初期は同じ)
鼻水の特徴 サラサラ→ネバネバ 最初からネバネバで量が非常に多い
咳の特徴 コンコン、ゴホゴホ だんだん湿った咳になり、**「ゼロゼロ」「ヒューヒュー」**という呼吸音(喘鳴)が出やすい
特に注意 全年齢 特に1歳未満、中でも生後6ヶ月未満の赤ちゃん

なぜ赤ちゃんは重症化しやすいの?

大人がかかっても軽い鼻風邪で済むのに、赤ちゃんにとっては危険な理由は、その体の構造にあります。

  1. 気管支がストローのように細い
    炎症で少し腫れただけで、空気の通り道が簡単に塞がれてしまいます。

  2. 鼻呼吸しかできない
    赤ちゃんは口で呼吸するのが苦手。ネバネバの鼻水で鼻が詰まると、息ができず、ミルクも飲めなくなってしまいます。

この2つの理由から、RSウイルスは「細気管支炎」や「肺炎」を引き起こしやすい、と覚えておいてください。

【超重要】命を守る!重症化のサイン 緊急度チェックリスト

「いつもと違うな」と感じたら、このチェックリストを確認してください。親の直感は、最高のセンサーです。

🔴レベル3:超緊急!ためらわず救急車を!

  • [ ] 唇や顔色、爪の色が紫や土色になっている(チアノーゼ)
  • [ ] 息が止まりそうになる、肩で息をしていて、明らかに呼吸が苦しそう
  • [ ] 呼びかけに反応しない、ぐったりして意識が朦朧としている

🟡レベル2:夜間・休日でも受診を!

  • [ ] 息を吸う時に、胸や鎖骨の下がペコペコへこむ(陥没呼吸)
  • [ ] 呼吸が速く、小鼻がヒクヒクしている
  • [ ] 母乳やミルクを、いつもの半分も飲めない
  • [ ] おしっこが半日以上出ていない(脱水のサイン)

🟢レベル1:翌日の日中に受診

  • [ ] 「ゼロゼロ」「ヒューヒュー」という呼吸音が続いている
  • [ ] 咳き込んで眠れていない、または起きてしまう
  • [ ] 熱が3日以上続いている

入院を避ける!家庭でできる最強のホームケア術

RSウイルスとの戦いは、すなわち**「鼻水との戦い」**です。呼吸をラクにしてあげることが、家庭でできる最も重要なケアです。

  1. こまめな鼻水吸引(最重要!)
    これが一番大切です。市販の**鼻水吸引器(できれば電動タイプ)**を使い、とにかくこまめに鼻水を吸ってあげましょう。特に、ミルクを飲む前と寝る前は必須です。嫌がって泣くと、さらに鼻水が出るので、手早く済ませるのがコツ!

  2. 加湿&水分補給
    空気が乾燥すると、鼻水が固まりやすくなります。加湿器で**湿度を50〜60%**に保ちましょう。水分補給は、一度にたくさんではなく、スプーンなどで少量ずつ、こまめに与えるのがポイントです。

  3. 上半身を少し高くして寝かせる
    鼻水が喉に流れ込んで咳き込むのを防ぎ、呼吸を楽にするために、バスタオルなどを背中の下に入れて、少し傾斜をつけてあげましょう。(窒息しないよう、顔の周りには何も置かないでください)

【ママナースの専門知識】病院での治療と予防薬

  • 病院での治療: RSウイルス自体に効く薬はないため、入院した場合は、鼻水を吸引したり、酸素を投与したり、点滴で水分補給をしたりといった、症状を和らげる対症療法が中心になります。

  • 予防薬(シナジス): 早産児や、生まれつき心臓や肺に病気がある赤ちゃんなど、重症化リスクが非常に高い赤ちゃんには、流行期間中に「シナジス」という抗体製剤を毎月注射することで、重症化を予防する方法があります。対象になるかどうかは、主治医の先生に確認してください。

まとめ:正しい知識で、赤ちゃんの呼吸を守ろう

RSウイルスは、特に初めての冬を迎える赤ちゃんを持つ親御さんにとっては、本当に怖い病気です。

でも、その正体と「危険なサイン」を知っていれば、慌てずに行動できます。

  • しつこいネバネバの鼻水と、「ゼロゼロ」という咳が出たら、RSウイルスを疑う。
  • 何より「呼吸の状態」を注意深く観察する。
  • 家庭でのケアは「鼻水吸引」がすべてと心得る。

「いつもと違う」と感じるあなたの直感を信じて、心配な時は、ためらわずに小児科を受診してくださいね。それが、赤ちゃんの小さな呼吸を守る、一番大切な行動です。