はじめに:我が子の「見えにくい」サイン、見逃していませんか?
「最近、テレビに近づいて見るようになった」「目を細めることが増えた気がする」…。そんなお子さんの様子に、もしかして視力が落ちているのでは?と心配になったことはありませんか?スマホやタブレット、ゲーム機などが身近になった現代、子どもの視力低下は、多くのご家庭にとって他人事ではありません。
こんにちは、ママナースのさとみです。子どもの目は、まだ発達の途中段階にあり、良くも悪くも、環境の影響を非常に受けやすい状態です。
この記事では、子どもの視力低下のサインと、その原因、そしてこれ以上視力を落とさないために、今日から家庭で始められる生活習慣について、詳しく解説します。
もしかして…?視力低下を疑う子どものサイン
子どもは、自分から「見えにくい」と訴えることは稀です。周りの大人が、以下のようなサインに気づいてあげることが大切です。
- 目を細めて物を見る
- テレビや本に、極端に近づいて見る
- 首を傾けたり、横目で見たりする
- 屋外で、ひどくまぶしそうにする
- 集中力がなく、飽きっぽい
- つまずきやすい、よく転ぶ
これらのサインが気になる場合は、一度、眼科で詳しい検査を受けることをお勧めします。特に、3歳児健診や就学時健診は、視力の問題を早期に発見するための大切な機会です。
なぜ視力は低下するの?近視のメカニズム
子どもの視力低下のほとんどは「近視」です。近視は、主に二つの要因で起こります。
- 遺伝的要因: 親が近視の場合、子どもも近視になりやすい傾向があります。
- 環境的要因: 長時間、近くのものを見続ける生活習慣が、近視を進行させる大きな原因となります。スマホやゲーム、読書など、近くを見る作業が続くと、目のピントを合わせる筋肉が緊張し続け、眼球が前後に伸びてしまい、遠くが見えにくくなるのです。
遺伝的な要因は変えられませんが、環境的な要因は、家庭での工夫で改善することができます。
今日からできる!子どもの目を守るための5つの約束
近視の進行を完全に止めることは難しいですが、進行を緩やかにするために、以下の習慣を心がけましょう。
1. 「30-30ルール」で、目を休ませる
30分間、近くを見たら(ゲーム、読書など)、30秒間、遠く(窓の外など)を見て、目の筋肉をリラックスさせる習慣をつけましょう。
2. スマホ・タブレットとの距離と時間を決める
画面と目の距離は、最低でも30cm以上離すように教えましょう。また、「ゲームは1日1時間まで」など、家庭でのルールを親子で話し合って決めることが大切です。
3. 部屋を明るくし、正しい姿勢で
暗い場所で物を見たり、寝転がって本を読んだりすると、目に余計な負担がかかります。勉強や読書をする際は、部屋全体を明るくし、背筋を伸ばして正しい姿勢を保つように促しましょう。
4. 1日1時間は、外で遊ぶ
太陽の光を浴びることが、近視の進行を抑制するという研究結果が、世界中で報告されています。特別なスポーツをする必要はありません。毎日1時間程度、屋外で過ごす時間を作ることが、目の健康にとって非常に効果的です。
5. バランスの良い食事を心がける
目の健康に良いとされる、ビタミンA(にんじん、かぼちゃなど)、ビタミンB群(豚肉、納豆など)、アントシアニン(ブルーベリー、なすなど)を、日々の食事にバランス良く取り入れましょう。
まとめ:目の健康は、一生の財産
一度悪くなった視力は、残念ながら簡単には元に戻りません。だからこそ、子どものうちから、目を大切にする生活習慣を身につけさせてあげることが、親ができる最高のプレゼントです。
スマホやゲームを完全に取り上げるのは、現代の生活では難しいかもしれません。大切なのは、「禁止」するのではなく、上手に付き合っていくための「ルール」を、親子で一緒に作っていくことです。今日から、できることから始めてみませんか?