「大人のご飯から取り分けたいけど、味付けはどうすればいいの?」

「薄味って言うけど、どれくらい薄くすればいいの?」
「うちの子、味が薄いと食べてくれないんです…」

離乳食を卒業して、いよいよ幼児食。
大人と同じような食事が増えてくる一方で、味付けの加減に戸惑ってしまいますよね。

こんにちは。3人の娘を育てながら、ナースとして働く皐月です。
私も三姉妹の幼児食では、毎日「これでいいのかな?」と悩んでいました。

でも、大丈夫。
幼児食の味付けには、子どもの味覚を育み、将来の健康な食生活の土台を作るための、大切な「基本」があります。

今日は、薄味でも子どもが「美味しい!」とパクパク食べてくれる、だしの魔法と調味料の選び方について、ママナースの視点からお話ししますね。


なぜ「薄味」が大切なの?ママナースが伝える3つの理由

「薄味」は、単に塩分を控えるだけではありません。子どもの健やかな成長にとって、とても大切な意味があります。

理由①:味覚の発達を促す

子どもは、大人よりも味覚が敏感です。薄味に慣れることで、素材本来の味やだしの繊細な風味を感じ取れる、豊かな味覚が育まれます。

理由②:腎臓への負担を減らす

子どもの腎臓は、まだ未熟です。塩分を摂りすぎると、腎臓に大きな負担がかかってしまいます。将来の生活習慣病のリスクを減らすためにも、幼児期からの薄味習慣はとても大切です。

理由③:偏食予防にも繋がる

濃い味付けに慣れてしまうと、素材の味を感じにくくなり、偏食に繋がることも。薄味は、様々な食材の味を受け入れやすい、柔軟な味覚を育みます。


幼児食の味付け「黄金比」は、大人の「1/3〜1/2」

幼児食の味付けは、大人の約1/3〜1/2程度が目安です。
「ちょっと薄いかな?」と感じるくらいが、子どもにとってはちょうど良い味付けです。

ママナース流「味見のコツ」

大人の味覚で「薄い」と感じても、子どもにとっては十分な味付けかもしれません。
迷ったら、**「自分が食べてみて、ほんのり味がする程度」**を目安にしてみてください。


薄味でも美味しい!「だしの魔法」を使いこなそう

だしは、和食の基本であり、うま味の宝庫です。だしを上手に活用することで、塩分を控えても料理に深みとコクが生まれ、子どもも美味しく食べられます。

▷ 基本のだしを常備する

一度に多めに作って、製氷皿で冷凍しておくと、必要な時にサッと使えて便利です。

  • 昆布だし: 優しい風味で、離乳食初期から使えます。水に昆布を浸しておくだけでもOK。
  • かつおだし: 香り高く、様々な料理に合います。市販のだしパックも便利です。
  • 野菜だし: 玉ねぎ、人参、キャベツなどの野菜の甘みが溶け出し、洋風の料理にも合います。

▷ だしを使った簡単アレンジレシピ

  • だし巻き卵: 卵にだしを加えて焼くだけで、風味豊かな一品に。
  • 野菜のだし煮: 旬の野菜をだしで煮るだけで、素材の甘みが引き立ちます。
  • だし茶漬け: ご飯にだしをかけるだけで、サラサラと食べやすい一品に。
  • 味噌汁: だしをしっかり効かせることで、味噌の量を減らしても美味しく仕上がります。

幼児食の「調味料」選びのポイント

▷ 塩分控えめのものを選ぶ

  • 減塩醤油、減塩味噌: 市販の減塩タイプを選びましょう。
  • 無添加のもの: 余計な添加物が含まれていないものを選ぶと安心です。

▷ 自然な甘みや酸味を活用する

  • 甘み: 砂糖の代わりに、玉ねぎや人参などの野菜の甘み、果物の甘み、みりんなどを活用しましょう。
  • 酸味: 酢やレモン汁などを少量使うと、味が引き締まります。

▷ 油脂は良質なものを少量

  • 植物油: オリーブオイルや菜種油など、良質な植物油を少量使いましょう。
  • バター: 風味付けに少量使う程度に留めましょう。

忙しいママへ!「取り分け術」と「作り置き」のススメ

  • 取り分け術: 大人の料理を作る際に、味付け前に子どもの分を取り分け、薄味に調整しましょう。
  • 作り置き: だしや、茹で野菜など、基本の食材をまとめて作っておくと、毎日の調理がぐっと楽になります。
  • 冷凍活用: 小分けにして冷凍しておけば、忙しい日でもサッと使えて便利です。

最後に。幼児食は「親子で楽しむ」時間です

幼児食は、子どもの味覚を育む大切な時期。
完璧を目指さず、だしの旨味を上手に活用しながら、親子で一緒に「美味しい!」を分かち合ってくださいね。

「これ、美味しいね!」「ママのご飯、大好き!」

その笑顔と、温かい言葉こそが、何よりの栄養です。