春はポカポカして気持ちの良い季節。でも、花粉症に悩む親子にとっては、試練の季節でもありますよね。
最近は、小さいうちから花粉症デビューする子も増えています。特に、子どもが「目がかゆい!」と真っ赤な目で訴えてくる姿は、見ている親も辛いもの。
「こすっちゃダメ!」と注意しても、無意識にゴシゴシ…。でも、ちょっと待って!その行動、実は子どもの目の角膜を傷つけてしまう、とても危険な行為なんです。
今回は、3姉妹の母であり現役ナースの私が、お子さんに目をこすらせることなく、辛いかゆみを和らげる簡単な裏技をご紹介します。
なぜ「目をこする」のが危険なの?
子どもの角膜は、大人よりもずっと薄くてデリケート。
かゆいからといってゴシゴシと強くこすってしまうと、角膜の表面に無数の細かい傷がついてしまいます。
これが悪化すると、視力の発達に影響が出たり、細菌が入って結膜炎などの感染症を引き起こしたりする可能性も。たかが「かゆみ」と侮ってはいけないのです。
ナースの裏技「保冷剤テクニック」
では、どうすれば子どもに目をこさせずに、かゆみを抑えてあげられるのでしょうか?
そこで登場するのが**「保冷剤」**です。
やり方はとっても簡単。
- 清潔なガーゼや薄いハンカチで、小さな保冷剤を包みます。
- お子さんを膝の上に乗せるなど、リラックスできる体勢になります。
- **「まぶたの上から」**優しくポンポンと当ててあげます。
ポイントは、直接目に当てるのではなく、必ずまぶたの上から当てること。
目の周りの血管が冷やされることで、かゆみの原因となるヒスタミンの放出が抑えられ、スーッとかゆみが引いていきます。「冷たくて気持ちいい」と感じることで、子どもの意識がかゆみから逸れる効果も期待できます。
点眼薬(目薬)を嫌がる子にも効果的
「目薬をさそうとすると、暴れて大変…」というお悩み、よく聞きます。
そんな時も、まずはこの保冷剤テクでかゆみを少し落ち着かせてあげましょう。かゆみが和らぐと、子どもも少し冷静になり、その後の点眼がスムーズにできることがありますよ。
「かゆい!」と戦う前に、まずは冷やす!
子どもの辛い症状を前にすると、親もつい焦ってしまいますよね。
でも、「こすっちゃダメ!」と叱る前に、まずは「かゆいよね、辛いよね」と共感してあげてください。そして、「おまじないだよ」と言いながら、そっと保冷剤を当ててあげる。
その優しい一手間が、お子さんの大切な目を守ることに繋がります。花粉症シーズンを乗り切るための「お守り」として、ぜひ覚えておいてくださいね。
