脳の発達

「左利き」を無理に矯正すべき?ママナースが教える、脳にストレスを与えない「利き手」との向き合い方

この記事でわかること

  • 子どもの利き手を無理に矯正することのデメリット
  • 利き手が脳の発達や個性とどう関係しているか
  • ママナースが推奨する、左利きの子どもとの向き合い方

「左利き」だと将来困る?無理に矯正しようとして、かえってストレスを与えていませんか?

「お箸は右で持ちなさい」「字も右で書いた方がいいよ」

もし、あなたの子どもが左利きだと分かった時、将来、社会生活で困るのではないかと心配になり、つい右利きに矯正しようとしてしまっていませんか?

かつては「左利きは不便だから」という理由で、親や学校の先生が無理に右利きへと矯正させるケースも少なくありませんでした。その背景には、「多数派に合わせるべき」「不器用に見える」といった社会的な認識があったのかもしれません。

でも、その「矯正」が、子どもたちの心と脳に、どれほどのストレスを与えているか、ご存知でしょうか?

私も3姉妹の母として、利き手のことについては深く考える機会がありました。そして、ママナースとしての視点から、利き手は生まれつきの個性であり、無理な矯正は子どもの発達に悪影響を及ぼす可能性があることを強く感じました。

今回は、ママナースの私が考える、左利きの子どもとの向き合い方、無理な矯正が脳に与えるストレス、そして「今はそのままでいい時代」であるという安心できるヒントについてお話しします。


【結論】左利きは「個性」!無理な矯正は脳にストレス、今はそのままでいい時代です

利き手は「脳の個性」

利き手は、脳の優位性によって決まると言われています。つまり、左利きであることは、右脳が優位に働いていることの表れであり、その子の生まれ持った「個性」なのです。無理に利き手を矯正することは、脳の自然な発達を妨げ、以下のような様々なストレスや悪影響を子どもに与える可能性があります。

  • 精神的ストレス: 慣れない手を使わされることで、子どもは強いストレスや不安を感じます。「自分はダメな子」だと自己肯定感が低下してしまうことも。
  • 学習能力の低下: 利き手ではない方を使わされることで、書くことや作業効率が低下し、学習への意欲を失ってしまうことがあります。
  • どもりや吃音: 脳に混乱が生じることで、言葉の発達に影響が出たり、どもりや吃音を引き起こす可能性も指摘されています。
  • 運動能力の低下: 本来得意な手を使えないことで、スポーツや細かな作業において能力が十分に発揮できなくなることがあります。

「今はそのままでいい時代」の理由

現代社会は、多様性が尊重される時代です。左利きに対する社会の理解も深まり、左利き用の文房具や道具も豊富に販売されています。

  • 多様性の尊重: 個性を大切にする社会では、左利きであることはユニークな特徴として受け入れられています。
  • 道具の進化: 左利き用のハサミ、包丁、マウスなど、日常生活で困らないための道具が充実しています。
  • 著名人の活躍: 多くの著名人やアスリートが左利きであることからも、左利きが不利になることはありません。

無理に矯正しようとせず、子どもの生まれ持った個性を尊重してあげること。それが、子どもが自信を持って成長するための土台となります。


ママナースが推奨!左利きの子どもとの向き合い方とサポート

1. 無理に矯正しない、見守る姿勢を大切に

子どもが自然にどちらの手を使っているかをよく観察し、無理に右利きにしようと働きかけるのは避けましょう。本人が「右で持ちたい」と言い出した場合はサポートしてあげても良いですが、親が一方的に決めるのはNGです。

2. 左利き用の文房具や道具を活用する

左利き用のハサミや定規、お箸など、市販されている便利なアイテムを積極的に活用しましょう。子どもが「不便だな」と感じることなく、スムーズに生活できるようサポートしてあげることが大切です。

3. 子どもの「困った」に寄り添う

食事の時、書字の時など、子どもが左利きであることで困っていることがあれば、その「困った」に寄り添い、一緒に解決策を考えてあげましょう。

4. 左利きのメリットを伝える

左利きであることのメリット(例:芸術的センス、スポーツでの優位性など)を伝え、子どもの個性を肯定的に捉えられるようにサポートしましょう。

5. 親も左利きに関する知識を持つ

左利きに関する本を読んだり、情報を集めたりして、親自身も左利きについて正しい知識を持つことが大切です。


まとめ:利き手は、子どもの大切な個性。そのままのあなたでいいんだよ

子どもの利き手について、親が悩む気持ちはよく分かります。しかし、無理な矯正は、子どもの心と脳に計り知れないストレスを与えてしまう可能性があります。

ママナースとして、私は「左利き」は子どもの大切な個性の一つだと考えています。

「今はそのままでいい時代」です。子どもの生まれ持った個性を尊重し、無理に矯正しようとせず、温かく見守ってあげてください。それが、子どもが自信を持って、自分らしく成長するための土台となるはずです。


子どもの嘘は脳が発達した証拠!?叱る前に知りたい嘘の裏にある本当のSOS

「嘘つき!」…その一言が、子どもの心を深く傷つけているかもしれません

「おもちゃ、片付けたって言ったのに、まだ散らかったままじゃない!」
「お菓子、食べてないって言ったのに、口の周りにチョコがついてるよ!」

子どもが嘘をついた時、あなたは、どう反応しますか?
つい、カッとなって、「嘘つき!」と、感情的に叱ってしまっていませんか?
そして、そのたびに、子どもの、シュンとした顔を見て、「あーあ、またやっちゃった…」と、自己嫌悪に陥る。

3姉妹の母である私も、何度も、この「子どもの嘘」という問題に直面し、どう対応すればいいのか、悩んできました。

でも、ナースとして、そして、母として、たくさんの子どもたちと接してきた中で、私は、あることに気づいたんです。

それは、子どもの嘘は、決して「悪いこと」ばかりではない、ということ。
むしろ、脳が発達した証拠であり、その裏には、親に伝えたい、本当のSOSが隠されているのだ、と。

今日は、そんな、子どもの嘘の裏にある、本当の気持ちと、叱る前に知っておきたい、賢い対応法について、お話しさせてください。

子どもの嘘は「成長の証」!?脳の発達と嘘の関係

まず、知っておいてほしいこと。
それは、嘘をつくには、高度な認知能力が必要だ、ということです。

  • 想像力:現実とは異なる状況を、頭の中で作り出す力。
  • 記憶力:自分がついた嘘の内容を覚えておく力。
  • 相手の気持ちを推測する力:相手が何を信じるか、どう反応するかを考える力。

これらの能力は、子どもの脳が、順調に発達している証拠です。
特に、3歳を過ぎた頃から、子どもは、このような高度な嘘をつけるようになると言われています。
つまり、子どもが嘘をつくことは、決して「悪いこと」ばかりではなく、**「成長の証」**でもあるのです。

叱る前に知りたい!嘘の裏にある「本当のSOS」3つのパターン

では、子どもが嘘をつく時、その裏には、どんな「本当のSOS」が隠されているのでしょうか。

SOS1:「怒られたくない」という恐怖

これは、最も多いパターンかもしれません。
親に叱られるのが怖くて、つい、その場しのぎの嘘をついてしまう。
子どもは、親の顔色を伺い、「どうすれば、怒られないか」を考えて、嘘をついてしまうのです。

SOS2:「注目されたい」「褒められたい」という欲求

親の関心を引きたい、褒められたいという気持ちから、大げさに話したり、作り話をしたりしてしまう。
特に、普段、親にあまり構ってもらえないと感じている子どもに、見られることがあります。

SOS3:「想像の世界」と「現実」の区別がついていない(特に幼児期)

特に幼児期の子どもは、想像と現実の区別が曖昧です。
悪気なく、自分が想像したことを、あたかも現実のように話してしまうことがあります。
これは、豊かな想像力の表れでもあります。

嘘をついた子どもへの賢い対応3つのステップ

子どもが嘘をついた時、感情的に叱るのではなく、嘘の裏にある子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。

ステップ1:まずは、子どもの気持ちに寄り添う

「怒られたくなかったんだね」
「ママに見てほしかったんだね」
「〇〇ちゃんは、そう思ったんだね」
と、嘘の裏にある子どもの気持ちを、まずは、受け止めてあげましょう。
子どもは、自分の気持ちを理解してもらえた、と感じることで、安心して、本当のことを話せるようになります。

ステップ2:「嘘は悲しい」と伝える

子どもの気持ちを受け止めた上で、**「嘘をつかれると、ママは悲しい気持ちになるよ」**と、親の気持ちを伝えましょう。
「ママは、〇〇ちゃんのこと、信じたいから、本当のことを話してほしいな」
と、優しく、諭すように伝えます。
感情的に怒鳴るのではなく、親の悲しい気持ちを伝えることで、子どもは、嘘をつくことの重さを、理解できるようになります。

ステップ3:「本当のことを話してくれてありがとう」と褒める

もし、子どもが、嘘を正直に話してくれたら、その勇気を、全力で褒めてあげましょう。
「本当のことを話してくれて、ありがとう。ママは、〇〇ちゃんが、正直に話してくれて、嬉しいよ」
と、伝えることで、子どもは、「正直に話すことは、良いことなんだ」と学び、次からは、嘘をつかずに、本当のことを話せるようになります。

嘘をつかせない環境作り

子どもが嘘をつくのは、親にとって心配の種です。
しかし、それは子どもが成長している証拠であり、その裏には、親に伝えたい本当のSOSが隠されています。

叱るのではなく、嘘の裏にある子どもの気持ちに寄り添い、子どもが安心して本音を話せる環境を作ること。
親が完璧を求めすぎず、子どもが失敗しても、受け止めてくれる、という安心感を与えること。

それが、子どもの心を育み、親子の信頼関係を深めるための、最も大切な一歩です。