はじめに:その「夏バテ」、実は熱中症のサインかも?

ジリジリと照りつける太陽の下、元気に走り回る子どもたち。見ているだけで微笑ましい光景ですが、夏の遊びには「熱中症」という大きな危険が潜んでいます。子どもは大人よりも熱中症になりやすく、重症化しやすいということをご存知でしたか?

こんにちは、ママナースのさとみです。「うちの子は大丈夫」と思っていても、熱中症は気づかないうちに進行します。特に、自分の不調をうまく言葉で伝えられない小さな子どもは、親がサインを見逃さないことが何よりも大切です。

この記事では、見過ごしがちな熱中症の初期症状と、明日からすぐに実践できる具体的な予防法について、ママナースの視点から詳しく解説します。


なぜ子どもは熱中症になりやすいの?

子どもが大人よりも熱中症のリスクが高いのには、3つの理由があります。

  1. 体温調節機能が未熟: 子どもは汗をかく機能がまだ十分に発達していません。そのため、体に熱がこもりやすくなっています。
  2. 体重あたりの水分量が多い: 体重に占める水分の割合が大人より多く、少しの水分不足でも脱水症状に陥りやすいのです。
  3. 身長が低い: 地面からの照り返しの影響を強く受けます。大人が感じている以上に、子どもは暑い環境にいるということを忘れてはいけません。

見逃さないで!子どもの熱中症「初期症状」チェックリスト

熱中症は、重症度によって症状が異なります。初期の軽い症状のうちに気づいて、すぐに対処することが重要です。

  • 顔が赤く、ひどく汗をかいている
  • 元気がなく、ぼーっとしている
  • 「頭が痛い」「気持ち悪い」と訴える
  • めまいや立ちくらみがある
  • 手足がしびれる
  • 筋肉がピクピクとけいれんする(こむら返り)

これらのサインが見られたら、すぐに涼しい場所へ移動し、体を冷やして水分補給をさせてください。

【危険なサイン】
返事があいまい、意識がない、けいれんしている、汗をかかずに体だけが熱い
このような場合は、命に関わる危険な状態です。ためらわずに救急車を呼んでください。


明日からできる!熱中症を予防する5つの対策

熱中症は、正しい知識でしっかり予防できる病気です。以下の5つの対策を心がけましょう。

1. こまめな水分補給

喉が渇く前に、少しずつ、こまめに水分を摂らせることが基本です。遊びに夢中になると水分補給を忘れがちなので、時間を決めて「お茶タイム」を作りましょう。汗をたくさんかいた時は、麦茶や水だけでなく、スポーツドリンクや経口補水液で塩分やミネラルも補給することが大切です。

2. 服装の工夫

吸湿性・速乾性に優れた、風通しの良い服を選びましょう。色は、熱を吸収しにくい白や淡い色のものがおすすめです。外出時は、帽子を忘れずに。

3. 時間帯を選んで遊ぶ

日差しが最も強い午前10時から午後2時頃の外出は、できるだけ避けましょう。外で遊ぶなら、比較的涼しい午前中の早い時間や、夕方がおすすめです。

4. 環境を整える

室内でも熱中症は起こります。カーテンやすだれで直射日光を防ぎ、エアコンや扇風機を上手に使って、室温が28℃を超えないように管理しましょう。車で移動する際は、短時間でも絶対に子どもを車内に置き去りにしないでください。

5. 日頃からの体調管理

寝不足や朝食抜きなど、体調が万全でない時は熱中症になりやすくなります。規則正しい生活を心がけ、暑さに負けない体づくりをすることも大切です。


まとめ:夏の楽しい思い出は、万全の熱中症対策から

熱中症は怖い病気ですが、正しい知識を持って対策すれば、防ぐことができます。

「ちょっと神経質かな?」と思うくらいの対策が、子どもの命を守ることに繋がります。万全の準備をして、親子で楽しい夏の思い出をたくさん作ってくださいね。