「ママ、頭がかゆいよー!」
そう言って、子どもが頭をボリボリ掻いている。
よく見ると、髪の毛に白いフケのようなものが…
「まさか、シラミ!?」

子どもにシラミが見つかった時、あなたはどう感じますか?
「不潔にしていたから?」「周りの人にどう思われるだろう…」
そんな風に、パニックになったり、恥ずかしい気持ちになったり、どう対処すればいいか分からず、途方に暮れてしまうかもしれません。

私も3姉妹のママとして、そしてナースとして、子どものシラミには何度も直面してきました。
今日は、そんなママたちの不安を少しでも和らげるために、子どもの「シラミ」は不潔だからじゃない!誰でもうつる真実と、見つけたら「専用シャンプー」で撃退する正しい対処法、そして予防のポイントについて、ママナースの視点から詳しく解説します。

子どもの「シラミ」、不潔だからじゃない!ママナースが教える「誰でもうつる」真実と正しい対処法

結論:子どもの「シラミ」は、不潔だからうつるわけではありません。清潔にしていても、誰にでもうつる可能性があります。

「シラミ」と聞くと、昔の病気や、不潔な環境で発生するイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、頭シラミは、清潔な頭皮も好みますし、現代でも保育園や幼稚園、小学校などの集団生活の場で、ごく普通に発生する感染症です。
決して、不潔にしていたからうつるわけではありませんので、自分を責める必要は全くありません。

大切なのは、シラミの生態と感染経路を正しく理解し、見つけたら冷静に、そして適切に対処することです。

ママナースが解説!「シラミ」の正体と「不潔」とは関係ない医学的理由

結論:頭シラミは、人の頭皮から吸血して生きる小さな昆虫です。清潔な頭皮も好むため、衛生状態とは関係なく感染します。

「シラミ」はどこから来る?感染経路と生態

頭シラミは、人の頭皮から吸血して生きる、体長2〜4mmほどの小さな昆虫です。
卵は髪の毛にしっかりと産み付けられ、約7〜10日で孵化し、幼虫になります。
幼虫は脱皮を繰り返して成虫になり、約1ヶ月間生存します。

主な感染経路は、頭と頭の直接的な接触です。
子ども同士が頭をくっつけて遊んだり、昼寝をしたりする際にうつることがほとんどです。
また、タオル、帽子、ブラシ、寝具などの共有によっても感染することがあります。

「不潔」とは無関係!誰にでもうつる理由

頭シラミは、清潔な頭皮も好みます。
毎日シャンプーをしていても、髪の毛が清潔でも、頭と頭が接触すれば誰にでもうつる可能性があります。
そのため、「不潔だからうつる」という誤解は、シラミが見つかった子どもや親を不必要に傷つけることになります。

こんな症状が出たら要注意!シラミのサイン

  • 強いかゆみ: 特に耳の後ろや後頭部にかゆみが強く出ることが多いです。
  • フケのような卵: 髪の毛の根元に、フケのような白い粒がたくさん付着している。フケと違い、指でつまんでもなかなか取れません。
  • 幼虫や成虫の発見: 髪の毛の中をよく見ると、小さな幼虫や成虫が動いているのが見えることがあります。

見つけたら「専用シャンプー」で!ママナース流「シラミ」撃退法と予防のポイント

結論:シラミが見つかったら、市販の「専用シャンプー」を正しく使い、卵から成虫まで徹底的に駆除することが大切です。

1. 専用シャンプーで「卵」から「成虫」まで駆除

シラミ駆除用の専用シャンプー(医薬品)を薬局で購入し、説明書をよく読んで正しく使いましょう。
専用シャンプーは、シラミの成虫や幼虫には効果がありますが、卵には効果がないものもあります。
そのため、卵が孵化する時期に合わせて、1週間〜10日後に再度シャンプーを使用することが重要です。

2. 目の細かいクシで「卵」を徹底除去

専用シャンプーで駆除した後も、髪の毛に卵が残っていることがあります。
目の細かいシラミ駆除用のクシ(ニットフリーコームなど)を使って、髪の毛の根元から毛先に向かって丁寧に梳かし、卵を徹底的に除去しましょう。

3. 衣類・寝具の「熱処理」と「掃除」

シラミは、頭から離れても数日間は生きていることがあります。
枕カバー、シーツ、タオル、帽子など、頭に触れるものは、55℃以上の熱湯に5分以上浸けるか、乾燥機にかけるなどして熱処理しましょう。
また、部屋の掃除機がけもこまめに行いましょう。

4. 家族全員で「同時」にチェック・対策

シラミは感染力が強いため、家族全員で頭をチェックし、感染が疑われる場合は同時に対策を行いましょう。
これにより、再感染を防ぐことができます。

5. 予防は「頭と頭の接触」を避けること

  • 髪の毛をまとめる: 長い髪の毛は、登園・登校時にまとめるようにしましょう。
  • タオルの共有を避ける: 家族間でもタオルやブラシ、帽子などの共有は避けましょう。
  • 定期的なチェック: 定期的に子どもの頭をチェックし、早期発見・早期対処を心がけましょう。

まとめ

子どもの「シラミ」は、不潔だからうつるわけではありません。
誰にでもうつる可能性がある、ごく一般的な感染症です。
ママナースの知恵が、あなたの家庭の「シラミ」対策のヒントになれば嬉しいです。

シラミが見つかったら、パニックにならず、冷静に、そして適切に対処すること。
そして、家族全員で協力し、再感染を防ぐための予防策を徹底すること。
それが、シラミを撃退し、子どもをかゆみから解放してあげる一番の方法です。