「昨日までぐっすり寝ていたのに、急に夜中に何度も起きるようになった…」
「寝かしつけに何時間もかかるようになって、もうクタクタ…」
赤ちゃんの睡眠退行に、心身ともに疲れ果てていませんか?
私も3人の子育てをする中で、突然の夜泣きや寝ぐずりに、
「どうして?」「私の何がいけないの?」と、途方に暮れたことが何度もあります。
でも、大丈夫です。赤ちゃんの「睡眠退行」は、
決してママのせいではありません。成長の証なのです。
この記事では、ママナースの視点から、赤ちゃんの睡眠退行がなぜ起こるのか、
月齢別の特徴、そして夜泣きや寝ぐずりを乗り越えるための具体的な対策を、
分かりやすく解説します。
一人で抱え込まず、一緒にこの時期を乗り越えていきましょう。
赤ちゃんの「睡眠退行」って何?突然の夜泣き・寝ぐずりの原因
「睡眠退行」とは、これまで順調に寝ていた赤ちゃんが、
ある時期から突然、夜中に何度も起きたり、寝ぐずりがひどくなったりする現象のことです。
これは、赤ちゃんが心身ともに大きく成長しているサインであり、
決して後退しているわけではありません。
主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 脳の発達: 脳が急速に発達し、新しいスキル(寝返り、ハイハイ、つかまり立ち、言葉など)を習得しようとすることで、脳が興奮し、睡眠に影響が出ることがあります。
- 身体的な変化: 歯が生える、成長痛、運動量の増加など、身体的な不快感が睡眠を妨げることがあります。
- 生活リズムの変化: 離乳食の開始、保育園への入園など、生活リズムの変化が睡眠に影響を与えることがあります。
- 分離不安: ママやパパと離れることへの不安が強くなり、夜中に目を覚まして親を求めることがあります。
- 環境の変化: 引っ越し、旅行、家族構成の変化など、周囲の環境の変化がストレスとなり、睡眠に影響が出ることがあります。
睡眠退行はいつから?月齢別の特徴と期間
睡眠退行は、特定の月齢で起こりやすい傾向がありますが、個人差が大きいです。
- 生後4ヶ月頃: 最も多くの赤ちゃんに現れる睡眠退行です。寝返りを始めるなど、身体的な発達が著しい時期です。
- 生後6〜8ヶ月頃: ハイハイやつかまり立ちを始める時期に起こりやすいです。分離不安が強まることもあります。
- 生後12ヶ月頃: 歩き始めたり、言葉を話し始めたりする時期に起こりやすいです。
- 1歳半〜2歳頃: 自我の芽生えやイヤイヤ期と重なり、寝ぐずりがひどくなることがあります。
睡眠退行の期間は、数日から数週間、長い場合は1ヶ月以上続くこともあります。
睡眠退行を乗り越える!ママナースが教える具体的な対策
睡眠退行は、赤ちゃんの成長の証。焦らず、以下の対策を試しながら乗り越えていきましょう。
生活リズムを整える
- 規則正しい生活: 毎日同じ時間に起き、同じ時間に寝ることを心がけましょう。お昼寝の時間もできるだけ一定に。
- 日中の活動: 日中は体を動かしてたくさん遊び、適度な疲労感を与えることで、夜ぐっすり眠れるようになります。
- 朝の光を浴びる: 朝起きたらカーテンを開けて、太陽の光を浴びさせましょう。体内時計がリセットされ、生活リズムが整いやすくなります。
寝かしつけルーティンを作る
- 毎日同じ流れ: 寝る前に絵本を読む、歌を歌う、マッサージをするなど、毎日同じ寝かしつけルーティンを作りましょう。赤ちゃんは「これをしたら寝る時間」と認識し、安心して眠りに入りやすくなります。
- 入眠儀式: 抱っこ、授乳、トントンなど、赤ちゃんが安心できる入眠儀式を見つけましょう。ただし、特定の儀式がないと眠れない、という状況にならないよう、徐々に自力で眠れるように促すことも大切です。
安心できる睡眠環境を整える
- 寝室の環境: 寝室は暗く、静かで、適度な温度・湿度に保ちましょう。室温は20〜22度、湿度は50〜60%が目安です。
- 安全な寝床: 赤ちゃんが安全に眠れるよう、寝具や寝床の環境を整えましょう。窒息の危険があるものは置かないように。
- 添い寝・添い乳: 赤ちゃんが安心できるよう、添い寝や添い乳も有効な手段です。ただし、ママの負担にならない範囲で。
ママ自身のセルフケアも忘れずに
- 休息をとる: 赤ちゃんが寝ている間に、ママも一緒に休む時間を確保しましょう。短時間でも仮眠をとることで、心身の疲労を軽減できます。
- 完璧を目指さない: 毎日完璧な育児をする必要はありません。時には家事を手抜きしたり、家族や友人に頼ったりすることも大切です。
- 気分転換: 好きな音楽を聴く、温かい飲み物を飲む、軽いストレッチをするなど、気分転換になる時間を作りましょう。
こんな時は専門家へ相談を
- 睡眠退行が長期にわたり、ママの心身の負担が大きい場合
- 赤ちゃんの体重増加不良や成長の遅れが見られる場合
- 日中の活動や機嫌にも影響が出ている場合
- 発達障害や精神疾患の可能性が考えられる場合
心配なことがあれば、かかりつけの小児科医、地域の保健センター、発達相談窓口などに相談してください。専門家のアドバイスは、きっとあなたの助けになります。
ママナースからのメッセージ:睡眠退行は成長の証
赤ちゃんの睡眠退行は、ママにとって本当に辛い時期です。
しかし、これは赤ちゃんが新しいスキルを習得し、
心身ともに大きく成長している証なのです。
「うちの子、頑張ってるんだな」と、温かい目で見守ってあげてください。
そして、何よりもママ自身を大切にしてください。
一人で抱え込まず、家族や周囲の人、専門機関に頼ることをためらわないでくださいね。
この時期を乗り越えた先には、きっとまた、
ぐっすり眠る赤ちゃんの寝顔と、穏やかな日々が待っています。