この記事でわかること

  • 子どもの耳掃除が毎日不要な理由
  • やりすぎの耳掃除が引き起こすリスク
  • ママナース推奨の安全で効果的な耳ケア方法

子どもの耳掃除、あなたは「やりすぎ」ていませんか?

「耳の穴の汚れが気になるから、ついつい毎日綿棒で…」

子どものお風呂上がり、耳元を覗いて、小さな耳垢を見つけると、つい綿棒や耳かきで綺麗にしてあげたくなりますよね。もちろん、清潔に保ってあげたいという親心はよく分かります。

でも、ちょっと待ってください!ママナースとして、そして3姉妹の母として、私が見てきた多くのケースで、子どもの耳トラブルの原因は「耳掃除のしすぎ」にあることが少なくありません。

毎日、奥までグリグリと耳掃除をすることで、かえって耳を傷つけたり、外耳炎を引き起こしてしまったりするリスクがあることをご存知でしょうか?

今回は、子どもの大切な耳を守るために、ママナースの私が伝えたい「やりすぎない」耳ケアの秘訣と、自宅でできる簡単な方法についてお話しします。


【結論】耳掃除は「入り口を拭くだけ」で十分!奥まで触る必要なし

なぜ耳掃除は毎日しなくていいの?

実は、耳の穴の中は自然と綺麗になる「自浄作用」が備わっています。耳垢は、外耳道の皮膚が新陳代謝によって剥がれ落ちたものや、ホコリなどが混じったものです。顎を動かしたり、話したりすることで、自然と耳の外へと排出される仕組みになっているのです。

そして、耳垢には耳の皮膚を保護する役割もあります。抗菌作用や保湿作用があり、外部からの異物侵入を防ぐバリアのような働きをしているのです。

やりすぎると外耳炎のリスクが増大!

頻繁な耳掃除や、綿棒・耳かきを奥に入れすぎる行為は、以下のようなリスクを高めます。

  1. 外耳道の傷: 外耳道の皮膚は非常にデリケートです。ちょっとした刺激でも簡単に傷がつき、そこから細菌が入って「外耳炎」を引き起こすことがあります。痛みやかゆみ、ひどい場合は耳だれや難聴の原因にもなります。
  2. 耳垢の押し込み: 綿棒などで奥を掃除しようとすると、かえって耳垢を奥へと押し込んでしまい、溜まりすぎてしまうことがあります。これが「耳垢栓塞(じこうせんそく)」となり、耳が聞こえにくくなったり、耳鳴りがしたりすることも。
  3. カビの発生(外耳道真菌症): 頻繁な刺激で耳のバリア機能が低下し、湿度が高い環境と重なると、カビが生えてしまうこともあります。

ママナース推奨!安全な子どもの耳ケア方法

入り口を優しく拭くだけでOK

基本は、お風呂上がりに水気を拭き取るついでに、耳の入り口付近を優しく拭き取るだけで十分です。

  1. タオルで優しく: 清潔なタオルやガーゼの先端を指に巻きつけ、耳の入り口に見えている範囲の耳垢や水気を優しく拭き取ります。
  2. 綿棒は入り口まで: どうしても綿棒を使いたい場合は、決して奥には入れず、入り口から1cm程度の範囲だけを軽く拭う程度にしましょう。

こんな時は耳鼻科へ!

  • 耳を頻繁に触る、掻く、痛がる
  • 耳だれが出ている
  • 耳垢が奥で固まっていて取れない
  • 聞こえが悪そうにしている

これらの症状がある場合は、自宅でのケアは避け、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。無理に取ろうとせず、専門医にお任せするのが一番安全で確実です。


まとめ:「見守る」子育ての視点を耳ケアにも

子どもの健康は親にとって何よりも大切なこと。だからこそ、日々のケアもついつい「完璧に」したくなってしまいますよね。

でも、子育てには「見守る」という視点も非常に大切だと、私は3姉妹の子育てを通して痛感しています。耳掃除もまさにその一つ。子どもの持つ自然な力を信じて、過剰な介入は避ける。

これは、日々の忙しい子育ての中で、少しでも肩の力を抜くヒントにもなるのではないでしょうか。あなたの「やりすぎない」耳ケアで、わが子の大切な耳を優しく守ってあげてくださいね。