共感性

イヤイヤ期の乗り越え方:ママナースが教える、子どもの自立を促す魔法の言葉

イヤイヤ期は「自分でやりたい」気持ちの芽生え

「魔の2歳児」とも呼ばれるイヤイヤ期。何を言っても「イヤ!」と返され、道端で寝転がって抵抗されたりすると、ママもパパも本当に疲れてしまいますよね。でも、このイヤイヤは、子どもの「自分でやりたい」という気持ち、つまり自立心が芽生え始めた大切なサインなのです。

この時期の子どもは、大人の真似をしたい、自分で物事をコントロールしたいという欲求が高まっています。しかし、まだ言葉でうまく気持ちを伝えられなかったり、やりたいことがうまくできなかったりするため、それが「イヤ!」という行動になって現れるのです。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、イヤイヤ期の子どもの気持ちに寄り添いながら、自立心を育むための具体的な声かけや接し方のコツを、実体験を交えてご紹介します。

子どもの「イヤ!」に隠された本当の気持ち

子どもが「イヤ!」と言うとき、その裏には様々な気持ちが隠されています。

  • 「自分でやりたい!」という気持ち
    • 大人が手を貸そうとすると、「自分でできるのに!」と怒ってしまうことがあります。
  • 「今はやりたくない」という気持ち
    • 眠かったり、お腹が空いていたり、他にやりたいことがあったりすると、気分が乗らずに「イヤ!」となります。
  • 「ママ(パパ)の気を引きたい」という気持ち
    • わざと困らせるようなことをして、大人の反応を見ていることもあります。
  • 言葉でうまく表現できないもどかしさ
    • 自分の気持ちをうまく言葉にできず、かんしゃくを起こしてしまうこともあります。

ママナース直伝!イヤイヤ期を乗り切る魔法の言葉&対応術

1. まずは共感!「そっか、イヤなんだね」

子どもが「イヤ!」と言ったら、まずはその気持ちを否定せずに受け止めてあげましょう。「そっか、今はやりたくないんだね」「これがイヤだったんだね」と共感の言葉をかけることで、子どもは「自分の気持ちを分かってくれた」と安心し、落ち着きを取り戻しやすくなります。

2. 子どもに選ばせる!「どっちがいい?」作戦

「お着替えするよ」と一方的に指示するのではなく、「こっちの服と、あっちの服、どっちがいい?」と子どもに選択肢を与えてみましょう。自分で選ぶことで、子どもは満足感を得られ、次の行動にスムーズに移りやすくなります。

3. 遊びに変える!「よーいドン!」で競争

なかなか動いてくれない時は、「公園まで競争だよ、よーいドン!」などと、遊びの要素を取り入れてみるのがおすすめです。楽しい雰囲気を作ることで、子どものやる気を引き出すことができます。

4. 具体的に褒める!「できた!」を自信に繋げる

「自分で靴を履けたね、すごい!」「上手にボタンが留められたね」など、できたことを具体的に褒めてあげましょう。成功体験を積み重ねることで、子どもの自己肯定感を育むことができます。

5. 時には見守る!安全な場所でクールダウン

どうしてもかんしゃくが収まらない時は、無理に言うことを聞かせようとせず、安全な場所で少し距離を置いて見守ることも大切です。子どもが自分で気持ちを落ち着かせる時間を与えましょう。

まとめ|イヤイヤ期は成長の証!親子で一緒に乗り越えよう

イヤイヤ期は、子どもの心が大きく成長している証です。大変な時期ではありますが、今回ご紹介したような関わり方を意識することで、子どもの自立心を育み、親子の絆を深めることができます。

完璧を目指さなくても大丈夫。ママもパパも、時には息抜きをしながら、温かい目でお子さんの成長を見守ってあげてくださいね。

いじめの構造(深掘り編):「傍観者」にさせないために、家庭で教えるべきこと

「いじめは、ダメ」だけでは、子どもは動けない。「傍観者」にさせないために、家庭で教えるべきこと

「いじめは、絶対に、ダメなこと」。私たちは、子どもに、そう、教えています。しかし、現実の、いじめの現場では、**「いじめる子」「いじめられる子」以外に、「見て見ぬふりをする、大多数の、子どもたち(=傍観者)」**が存在します。そして、この、「傍観者」の存在こそが、いじめを、さらに、深刻化させ、長期化させる、大きな要因となっているのです。

こんにちは、ママナースのさとみです。子どもたちは、心の中では、「いじめは、いけないことだ」と、分かっています。しかし、「自分も、いじめられたら、どうしよう」「関わりたくない」という、恐怖心や、保身の気持ちから、行動に、移すことができないのです。

この記事では、我が子を、単なる「良い子」ではなく、いじめを、止められる、勇気と、思いやりを持った、「傍観者」にさせないために、家庭で、何を、教えるべきか、という、一歩、踏み込んだ、テーマについて、考えます。


なぜ、「傍観者」は、生まれるのか?

いじめの現場で、見て見ぬふりをしてしまう、子どもの心理は、複雑です。

  • 恐怖: 「自分が、次の、ターゲットにされたら、どうしよう」という、恐怖心。
  • 無力感: 「自分が、何かを言っても、どうせ、何も変わらない」という、諦めの気持ち。
  • 同調圧力: 「ここで、違う行動をしたら、クラスで、浮いてしまう」という、周りに合わせたい、気持ち。
  • 共感性の欠如: いじめられている子の、痛みを、自分のこととして、想像できない。

これらの、複雑な感情が、子どもから、行動する勇気を、奪ってしまうのです。


「正義」を教える前に、育むべき、2つの「心」

「いじめられている子がいたら、助けてあげなさい」と、正論を、教えることは、簡単です。しかし、その、土台となる「心」が、育っていなければ、子どもは、恐怖心に、負けてしまいます。

1. 「共感性」を育む 〜 他者の痛みを、想像する力 〜

  • 家庭での、対話: 「もし、あなたが、〇〇ちゃんの立場だったら、どんな気持ちになるかな?」と、他者の視点に立って、考える、声かけを、日常的に、行いましょう。
  • 絵本や、物語の活用: 物語の、登場人物の、気持ちを、親子で、話し合うことも、共感性を育む、良い訓練になります。
  • 親が、手本を見せる: 親自身が、他者の、痛みや、悲しみに、寄り添う姿を見せること。例えば、ニュースを見て、「この人たち、つらいだろうね」と、口に出すだけでも、子どもは、親の、共感的な姿勢を、学びます。

2. 「自己肯定感」を育む 〜 周りに、流されない、心の軸 〜

  • ありのままを、認める: 「周りの、みんなと、違う意見を持っても、大丈夫」「あなたの、その、優しい気持ちは、とても、尊いものだよ」と、伝え続けましょう。
  • 小さな「勇気」を、称賛する: たとえ、いじめを、直接、止められなくても、「先生に、そっと、知らせることができた」「いじめられている子に、『大丈夫?』と、声をかけることができた」。その、小さな、勇気ある行動を、見逃さず、具体的に、褒めてあげてください。

高い、自己肯定感は、同調圧力に、屈しない、強い、心の軸となります。


具体的な「行動」を、教えてあげる

「いじめを、止めろ」と、言うだけでは、子どもは、どうして良いか、分かりません。具体的な、アクションの、選択肢を、示してあげましょう。

  • 直接、止めなくてもいい。
  • 信頼できる、大人に、すぐに、知らせる(先生、親など)。(これが、最も、安全で、効果的な方法です)
  • いじめられている子に、後で、そっと、「大丈夫?」と、声をかける。
  • その場から、さりげなく、連れ出す。「先生が、呼んでいたよ」など。

「あなたには、たくさんの、選択肢があるんだよ。一人で、解決しようとしなくて、いいんだよ」と、伝えることが、子どもの、無力感を、和らげます。


まとめ:最強の「いじめ対策」は、家庭にある

いじめは、学校だけの、問題ではありません。その、根本的な解決の鍵は、子どもたちの、一人ひとりの、心の中に、「共感性」と、「自己肯定感」という、ワクチンを、接種しておくことです。

そして、その、最も、重要な、ワクチン接種を、行える場所。それが、家庭です。

我が子を、いじめの、「加害者」にも、「被害者」にも、そして、「傍観者」にもさせない。その、強い意志を持って、日々の、子育てに、向き合っていくことが、社会全体から、いじめをなくすための、最も、確実な、一歩となるはずです。