その小さな手の中の光が、親の心をざわつかせる。あなたは、どう向き合っていますか?
電車の中で、レストランで、家で。
小さな子どもが、当たり前のようにスマホやタブレットを操作し、ゲームに夢中になっている姿。
「便利だけど、これで本当に大丈夫なのかな?」
「視力は悪くならないかな?」
「依存症になったらどうしよう…」
現代の子育てにおいて、デジタルデバイスとの付き合い方は、多くの親御さんにとって、尽きない悩みの種ですよね。情報が溢れているからこそ、何が正解なのか分からなくなり、途方に暮れていませんか?
こんにちは!3人の娘たちの子育ての中で、デジタルデバイスとの付き合い方に試行錯誤を繰り返し、そのメリットとデメリットを肌で感じてきた、現役ママナースの皐月です。
お伝えしたいのは、デジタルデバイスは、もはや私たちの生活から切り離せない存在であるということ。そして、「完全にシャットアウトする」ことだけが正解ではありません。 大切なのは、正しい知識を持ち、年齢に合わせた適切なルールを作り、上手に活用していくことです。
この記事では、そんなあなたの疑問を解消するために、子どものデジタルデバイス利用の年齢別目安とルールから、心身への影響、そして家庭でできる具体的な対策まで、専門家の視点と実体験を交えて、徹底的に解説します。
さあ、お子さんと一緒に、デジタル社会と賢く付き合っていく方法を学びましょう。
なぜ?どうして?デジタルデバイスが子どもに与える影響
デジタルデバイスは、子どもに様々な影響を与えます。良い面もあれば、注意すべき面もあります。
メリット
- 情報収集・学習: 知りたいことをすぐに調べられる、学習アプリで楽しく学べる。
- コミュニケーション: 遠く離れた家族や友達と繋がれる、オンラインで交流できる。
- 創造性・表現力: 絵を描くアプリ、動画編集など、自己表現のツールになる。
- 娯楽: 楽しいゲームや動画で、気分転換やストレス解消になる。
デメリット・注意すべき影響
- 視力低下・眼精疲労: 画面を長時間見続けることで、近視の進行や目の疲れを引き起こす可能性があります。
- 睡眠の質の低下: 寝る前の使用は、ブルーライトの影響で睡眠を妨げ、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりすることがあります。
- 運動不足・肥満: 室内で過ごす時間が増え、体を動かす機会が減ることで、運動不足や肥満に繋がる可能性があります。
- 言葉の発達の遅れ: 一方的に動画を見るだけでは、言葉のキャッチボールの機会が減り、言葉の発達に影響を与える可能性があります。
- 集中力・忍耐力の低下: 短時間で刺激的な情報に触れることで、集中力が続かなくなったり、待つことが苦手になったりする可能性があります。
- 依存症: 過度な使用は、ゲーム依存症やネット依存症に繋がる可能性があります。
- 情報リテラシーの欠如: 誤った情報や不適切なコンテンツに触れる危険性があります。
【年齢別】子どものデジタルデバイス利用の目安とルール
世界保健機関(WHO)や日本小児科医会など、様々な機関が推奨する目安を参考に、お子さんの年齢に合わせたルール作りをしましょう。
0歳〜1歳半:原則として「見せない」
- 目安: 原則として、デジタルデバイスの画面を見せるのは避けましょう。この時期は、五感をフルに使って、現実世界での体験を通して学ぶことが最も重要です。
- 例外: 遠く離れた家族とのビデオ通話など、コミュニケーションを目的とした短時間の利用は許容される場合があります。
1歳半〜2歳:保護者と一緒なら短時間
- 目安: 保護者と一緒に、教育的なコンテンツを短時間(1日10分程度)利用する程度に留めましょう。
- ルール:
- 必ず保護者と一緒に見る: 一方的に見せるのではなく、親が隣で「これは何かな?」「面白いね」などと語りかけ、コミュニケーションを取りながら利用しましょう。
- 時間を決める: タイマーを使うなどして、時間を守る習慣をつけましょう。
2歳〜5歳:1日1時間以内
- 目安: 1日1時間以内を目安に、保護者と一緒に、教育的なコンテンツや、創造性を育むアプリなどを利用しましょう。
- ルール:
- 利用場所を決める: リビングなど、親の目が届く場所で利用しましょう。
- 寝る前は避ける: 就寝の1時間前からは、デジタルデバイスの使用を控えましょう。
- 「ノーメディアデー」を作る: 週に1日など、デジタルデバイスを使わない日を設けるのも良いでしょう。
6歳〜小学生:家庭でルールを話し合う
- 目安: 1日1時間〜2時間以内を目安に、家庭で話し合ってルールを決めましょう。学習目的での利用は、別途考慮しても良いでしょう。
- ルール:
- 利用時間・場所・内容を決める: 親子で話し合い、利用時間、利用場所(リビングのみなど)、利用内容(ゲームは〇分まで、動画は〇分までなど)を具体的に決めましょう。
- フィルタリング機能の活用: 有害な情報から子どもを守るため、フィルタリング機能を活用しましょう。
- 「なぜルールが必要なのか」を伝える: 子どもが納得できるように、健康への影響や、依存症のリスクなどを分かりやすく伝えましょう。
- 親も手本を見せる: 親自身も、スマホばかり見ていないか、寝る前に使用していないかなど、子どもの手本となるような使い方を心がけましょう。
【ママナースの視点】デジタルデバイスとの付き合い方で育む「自己管理能力」
デジタルデバイスは、現代社会を生きる上で避けて通れないツールです。大切なのは、子どもがデジタルデバイスを「使いこなす」力を身につけることです。
- 自己管理能力: 自分で時間を決め、ルールを守ることで、自己管理能力が育まれます。
- 情報リテラシー: どの情報が正しくて、どの情報が間違っているのか、自分で判断する力を養うことが重要です。
- 親子のコミュニケーション: デジタルデバイスの利用について、親子で話し合い、ルールを決める過程は、親子のコミュニケーションを深める良い機会になります。
まとめ:デジタルデバイスは「道具」。賢く使いこなそう
デジタルデバイスは、使い方次第で、子どもの成長を助ける素晴らしい「道具」にもなれば、健康を害する「凶器」にもなり得ます。
大切なのは、「完全に禁止する」ことではなく、「賢く使いこなす」力を育むこと。
そして、何よりも、デジタルデバイスを使う時間以上に、現実世界での体験や、親子の触れ合いの時間を大切にすることです。
あなたのその温かいサポートと、適切なルール作りが、お子さんの未来を豊かにする、何よりの力になります。