アレルギー予防

【ママナースが解説】乳腺炎のつらい症状と対処法:予防とセルフケアで乗り切ろう

「胸がカチカチに張って痛い…」「熱が出て体がだるい…」

授乳中のママにとって、乳腺炎は本当に辛いトラブルですよね。
私も3人の子育てをする中で、乳腺炎に何度も悩まされてきました。

高熱と悪寒、胸の痛み…「もう授乳をやめたい」とまで思ったこともあります。

この記事では、ママナースの視点から、乳腺炎の原因と症状、
そして、つらい乳腺炎を乗り切るための具体的な対処法と予防策を分かりやすく解説します。

一人で抱え込まず、頼れる人に頼りながら、この時期を乗り越えていきましょう。

乳腺炎ってどんな病気?原因と症状

乳腺炎とは、乳房に炎症が起こる病気で、授乳中のママに多く見られます。

主な原因

  • 乳汁うっ滞: 母乳が乳腺に溜まってしまうことで起こります。授乳間隔が空きすぎたり、赤ちゃんがうまく吸えていなかったり、乳房が圧迫されたりすることが原因となります。
  • 細菌感染: 乳頭の傷などから細菌が侵入し、炎症を起こすことがあります。

主な症状

  • 乳房の痛み・しこり: 乳房の一部が赤く腫れて熱を持ち、触ると強い痛みを感じます。しこりができることもあります。
  • 発熱: 38℃以上の高熱が出ることが多く、悪寒や関節痛を伴うこともあります。
  • 全身倦怠感: 体がだるく、インフルエンザのような症状が出ることがあります。
  • 頭痛: 熱に伴って頭痛が起こることもあります。

乳腺炎かな?と思ったら:まずはセルフケア

乳腺炎の初期症状を感じたら、まずは以下のセルフケアを試してみましょう。

授乳の工夫

  • 頻回授乳: 赤ちゃんに頻繁に授乳し、母乳をしっかり出しましょう。痛い側から授乳することで、乳汁の排出を促します。
  • 授乳姿勢の工夫: 赤ちゃんの顎がしこりのある方向に向くように授乳すると、しこりが解消されやすいです。
  • 搾乳: 赤ちゃんが飲みきれない場合は、手や搾乳器で搾乳し、乳房を柔らかくしましょう。ただし、搾りすぎるとかえって母乳の分泌が増えてしまうこともあるので注意が必要です。

乳房のマッサージ

  • 優しくマッサージ: 授乳中や授乳後に、しこりのある部分から乳頭に向かって優しくマッサージしましょう。強く揉みすぎると炎症を悪化させる可能性があるので注意が必要です。
  • 温める・冷やす: 授乳前は温めて血行を促進し、授乳後は冷やして炎症を抑えるのが効果的です。冷湿布や冷やしたタオルなどを活用しましょう。

体を温める・冷やす

  • 体を温める: 全身を温めることで血行が良くなり、母乳の出が良くなることがあります。温かい飲み物を飲んだり、シャワーを浴びたりしましょう。
  • 炎症を冷やす: 炎症がひどく、熱を持っている場合は、冷湿布などで乳房を冷やすと痛みが和らぎます。

休息と水分補給

  • 十分な休息: 乳腺炎は体力を消耗します。できるだけ休息をとり、体を休ませましょう。家族や周囲に協力を求め、家事や育児を分担してもらいましょう。
  • 水分補給: 脱水にならないよう、こまめに水分を補給しましょう。温かい飲み物がおすすめです。

こんな時は病院へ!受診の目安と治療法

セルフケアを試しても症状が改善しない場合や、以下の症状が見られる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

  • 高熱が続く、悪寒がひどい
  • 乳房の痛みや腫れがひどくなる
  • 乳房に膿が溜まっている、赤みが広がる
  • 全身倦怠感が強く、日常生活に支障が出る

病院では、抗生物質の内服や、必要に応じて乳汁の排出を促す処置などが行われます。自己判断せずに、専門医の指示に従いましょう。

乳腺炎を予防するために:日頃からできること

乳腺炎は、日頃のケアで予防できることが多いです。

  • 規則正しい授乳: 赤ちゃんが欲しがる時に欲しがるだけ授乳し、乳房が張りすぎないようにしましょう。
  • 乳房を圧迫しない: 締め付けのきつい下着や洋服は避け、乳房を圧迫しないようにしましょう。
  • バランスの取れた食事: 脂っこいものや甘いものの摂りすぎは、乳腺炎のリスクを高めると言われています。バランスの取れた食事を心がけましょう。
  • 十分な休息: 疲労やストレスは免疫力を低下させ、乳腺炎のリスクを高めます。十分な休息をとり、ストレスを溜めないようにしましょう。
  • 乳頭ケア: 乳頭の傷は細菌感染の原因になります。授乳後は乳頭を清潔に保ち、乾燥を防ぐために保湿ケアを行いましょう。

ママナースからのメッセージ:一人で抱え込まず、頼れる人に頼ろう

乳腺炎は、授乳中のママにとって本当に辛い経験です。
痛みや高熱だけでなく、授乳への不安や、赤ちゃんへの申し訳なさなど、
精神的な負担も大きいでしょう。

でも、あなたは一人ではありません。

辛い時は、家族や友人、そして助産師さんや病院など、
頼れる人に頼ることをためらわないでください。

ママナースとして、私がお伝えしたいのは、
**「無理をしないこと」「自分を大切にすること」**です。

あなたの健康が、赤ちゃんの健やかな成長に繋がります。

【ママナースが解説】子どもの車酔い、もう怖くない!原因と今日からできる対策・予防法

「また吐いちゃった…」「車に乗るのが嫌いになっちゃった…」

家族での楽しいお出かけのはずが、子どもの車酔いで台無しに…
そんな経験、ありませんか?

私も3人の子育てをする中で、子どもの車酔いには本当に悩まされてきました。
せっかくの旅行も、車酔いの心配で気が重くなることも。

この記事では、ママナースの視点から、なぜ子どもが車酔いしやすいのか、
その原因と、今日からできる具体的な対策・予防法を分かりやすく解説します。

もう車酔いを怖がらないで!楽しいお出かけのために、一緒に準備をしていきましょう。

なぜ子どもは車酔いしやすいの?原因とメカニズム

子どもが車酔いしやすいのには、いくつかの理由があります。

  • 三半規管の発達途上: バランス感覚を司る三半規管が未発達なため、車の揺れや加速・減速といった刺激に敏感に反応し、脳が混乱しやすいです。
  • 視覚情報とのズレ: 車内で本を読んだり、スマホを見たりすることで、視覚情報と体の揺れが一致せず、脳が混乱して酔いやすくなります。
  • 自律神経の未熟さ: 自律神経の働きが未熟なため、乗り物の揺れやストレスによって、吐き気やめまいといった症状が出やすいです。
  • 心理的な要因: 「また酔ったらどうしよう」という不安や緊張が、車酔いを引き起こしたり悪化させたりすることがあります。
  • 体調: 寝不足、空腹、食べ過ぎ、疲労なども車酔いの原因になります。

車酔いのサインを見逃さないで!こんな時は要注意

子どもは言葉でうまく伝えられないこともあります。以下のサインに気づいたら、早めに対処しましょう。

  • 顔色が悪い、青白い
  • あくびが増える
  • 生つばをゴクンと飲み込む
  • 口数が減る、元気がなくなる
  • 不機嫌になる、ぐずる
  • 冷や汗をかく
  • 吐き気を訴える、嘔吐する

今日からできる!子どもの車酔い対策・予防法【ママナース実践編】

車酔いを防ぐためには、乗車前、乗車中、休憩の取り方に工夫が必要です。

乗車前の準備

  • 睡眠をしっかり: 前日は十分な睡眠をとり、体調を整えましょう。
  • 食事は軽めに: 空腹も食べ過ぎも良くありません。出発の1〜2時間前に、消化の良いものを軽めに食べさせましょう。脂っこいものや柑橘系のジュースは避けましょう。
  • 服装: 締め付けの少ない、ゆったりとした服装を選びましょう。
  • 酔い止め薬: 長距離移動や、過去に車酔いの経験がある場合は、小児科医に相談して酔い止め薬を検討しましょう。出発の30分〜1時間前に服用するのが効果的です。

乗車中の工夫

  • 進行方向を見る: できるだけ進行方向が見える席に座らせ、遠くの景色を見せるようにしましょう。チャイルドシートの場合は、窓の外が見えるように工夫します。
  • 視覚情報を減らす: 車内で本を読んだり、スマホやタブレットを見たりするのは避けましょう。ゲームも酔いやすいので注意が必要です。
  • 換気: こまめに窓を開けて換気し、新鮮な空気を取り入れましょう。車内の臭いも酔いの原因になることがあります。
  • 会話や歌: 子どもが退屈しないよう、会話をしたり、歌を歌ったりして気分を紛らわせましょう。
  • ツボ押し: 手首の内側にある「内関(ないかん)」というツボを親指で押すと、吐き気を抑える効果があると言われています。

休憩の取り方

  • こまめに休憩: 1〜2時間に一度は休憩を取り、車から降りて新鮮な空気を吸い、体を動かしましょう。
  • 遠くを見る: 休憩中も、遠くの景色を見るように促しましょう。

もし車酔いしてしまったら?緊急時の対処法

万が一、車酔いしてしまった場合は、慌てずに以下の対処をしましょう。

  1. 安全な場所に停車: まずは安全な場所に車を停めましょう。
  2. 体を楽にする: シートベルトを緩め、体を締め付けているものを外し、楽な姿勢にさせましょう。
  3. 換気: 窓を開けて新鮮な空気を取り入れましょう。
  4. 水分補給: 吐いてしまった場合は、脱水にならないよう、少量ずつ水分を補給させましょう。経口補水液や麦茶がおすすめです。
  5. 冷やす: 濡らしたタオルや冷たいペットボトルなどで、首筋や額を冷やしてあげると気持ちが良いです。
  6. 吐きやすい準備: ビニール袋やタオルをすぐに使えるように準備しておきましょう。

こんな時は病院へ!受診の目安

  • 酔い止め薬を飲んでも症状が改善しない、または悪化する
  • 何度も嘔吐を繰り返し、ぐったりしている
  • 水分が全く摂れない
  • 発熱や頭痛など、車酔い以外の症状を伴う

心配な場合は、かかりつけの小児科を受診してください。

ママナースからのメッセージ:楽しいお出かけのために

子どもの車酔いは、親にとって本当に心配なものです。
でも、適切な対策と予防法を知っていれば、
車酔いを恐れることなく、家族みんなで楽しいお出かけができるはずです。

完璧を目指す必要はありません。
できることから少しずつ試して、
お子さんに合った方法を見つけてあげてくださいね。

あなたの笑顔が、子どもの一番の安心です。

食物アレルギー、いつから何を食べさせる?離乳食期からの予防と進め方【ママナースが解説】

「この食材、いつから食べさせていいの?」「アレルギーが出たらどうしよう…」

離乳食が始まる頃、多くのママ・パパが抱える不安の一つが「食物アレルギー」ではないでしょうか。私も3姉妹の母として、初めての離乳食はワクワクする反面、アレルギーへの不安でドキドキしたものです。「卵はいつから?」「牛乳は大丈夫?」と、一つ一つの食材に神経質になってしまう気持ち、すごくよく分かります。

食物アレルギーは、子どもの健康に関わる大切な問題です。しかし、過度に心配しすぎるあまり、離乳食の進め方が遅れてしまったり、栄養が偏ってしまったりすることも避けたいですよね。今回は、現役ママナースの私が、離乳食期からの食物アレルギー予防と進め方、注意点、そして万が一アレルギーが出た場合の対処法や受診の目安について、私の経験も交えながら分かりやすく解説します。安心して離乳食を進めるためのヒントを見つけてくださいね。

食物アレルギーって何?なぜ起こるの?

食物アレルギーは、特定の食物に含まれるタンパク質に対して、体の免疫機能が過剰に反応することで起こるアレルギー反応です。本来、体を守るはずの免疫が、無害な食べ物を「敵」と認識して攻撃してしまうことで、様々な症状が現れます。

主なアレルゲン

子どもの食物アレルギーで特に多いのは、以下の7品目です。

  • 牛乳
  • 小麦
  • ピーナッツ
  • えび
  • かに
  • そば

その他にも、大豆、くるみ、カシューナッツ、アーモンド、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンなどもアレルゲンとなることがあります。

症状

症状は多岐にわたり、軽度なものから重度なものまで様々です。

  • 皮膚症状: じんましん、赤み、かゆみ、湿疹、むくみ(まぶたや唇など)
  • 消化器症状: 嘔吐、下痢、腹痛
  • 呼吸器症状: 咳、ゼーゼー、呼吸困難
  • 粘膜症状: 目の充血、涙、鼻水、くしゃみ
  • アナフィラキシー: 全身に複数の症状が急速に現れ、血圧低下や意識障害などを引き起こす重篤なアレルギー反応。命に関わることもあります。

離乳食期からの食物アレルギー予防と進め方

以前は、アレルギーが心配な食材は遅らせて与える、という考え方もありましたが、最近の研究では、適切な時期に少量ずつ摂取することで、アレルギーの発症を予防できる可能性があることが分かってきました。

1. 離乳食開始のタイミング

  • 生後5~6ヶ月頃: 首のすわりがしっかりし、支えると座れる、食べ物に興味を示すなどのサインが見られたら、離乳食を開始しましょう。アレルギー予防のために、離乳食の開始を遅らせる必要はありません。

2. 食材の進め方

  • 少量から、単独で: 新しい食材は、ごく少量(耳かき1杯程度)から始め、他の食材とは混ぜずに単独で与えましょう。こうすることで、万が一アレルギー反応が出た場合に、どの食材が原因かを特定しやすくなります。
  • 午前中に与える: アレルギー反応が出た場合に、すぐに医療機関を受診できるよう、午前中に与えるのがおすすめです。
  • 体調の良い時に: 子どもの体調が良い時に与えましょう。体調が悪い時に与えると、アレルギー反応が出やすくなったり、症状が分かりにくくなったりすることがあります。
  • 加熱する: 特に卵や牛乳など、アレルゲンとなりやすい食材は、十分に加熱してから与えましょう。加熱することで、アレルゲン性が低下することがあります。
  • 毎日継続して与える: 一度アレルギー反応が出なかった食材は、毎日継続して与えることで、アレルギーの発症を予防できる可能性があります。ただし、医師の指示がある場合はそれに従いましょう。

3. 特に注意が必要な食材の進め方

  • 卵: 固ゆで卵の卵黄から少量ずつ始め、徐々に卵白、全卵へと進めていきます。十分に加熱することが重要です。
  • 牛乳: 少量から加熱した牛乳(牛乳を使った料理など)で始め、徐々に加熱していない牛乳へと進めていきます。
  • 小麦: うどんやパンなど、少量から加熱した小麦製品で始めます。

万が一アレルギーが出たら?対処法と受診の目安

どんなに気をつけていても、アレルギー反応が出てしまうことはあります。慌てずに冷静に対処しましょう。

1. 食材の摂取を中止する

  • アレルギー反応が出たら、すぐにその食材の摂取を中止しましょう。

2. 症状を観察する

  • いつ、何を、どれくらい食べたか、どんな症状が、いつから、どのくらい続いているかなどを記録しておきましょう。医療機関を受診する際に重要な情報になります。

3. 医療機関を受診する

  • 軽度な症状(じんましん、赤みなど): 症状が軽い場合は、かかりつけの小児科を受診しましょう。
  • 中等度~重度な症状(呼吸困難、意識障害など、アナフィラキシーの疑い): 迷わず救急車を呼ぶか、すぐに救急外来を受診してください。

ママナースからのメッセージ:不安な時は、いつでも頼って

食物アレルギーは、ママ・パパにとって大きな不安の種ですよね。しかし、正しい知識を持ち、適切な方法で離乳食を進めることで、過度に心配する必要はありません。

大切なのは、一人で抱え込まず、不安な時はいつでも医療機関や地域の相談窓口に頼ることです。アレルギー専門医や管理栄養士に相談し、個別にアドバイスをもらうのも良いでしょう。私たちママナースも、皆さんの子育てを心から応援しています。お子さんが安心して、様々な食べ物を楽しめる日が来るよう、一緒に頑張りましょう!


食物アレルギー、いつから何を食べさせる?離乳食期からの予防と進め方

「アレルギーが心配…」離乳食、何から食べさせたらいいの?

「卵はいつから?」「牛乳は大丈夫?」「もしアレルギーが出たらどうしよう…」

離乳食が始まる頃になると、食物アレルギーへの不安を感じるママやパパは少なくありませんよね。特に、アレルギー体質の子どもを持つ親御さんにとっては、毎日の食事が心配の種になってしまうこともあるのではないでしょうか。

私も3人の子育てをする中で、子どもの食物アレルギーについて悩み、最新の情報を集めてきました。インターネットには様々な情報が溢れていて、何が正しいのか分からなくなってしまいますよね。

このブログでは、現役ママナースの私が、離乳食期からの食物アレルギー予防の最新情報と、具体的な進め方について、私の経験を交えながら分かりやすくお伝えします。アレルギーが疑われる場合の対処法や、専門医への相談目安も満載です。もう、食物アレルギーへの不安で、一人で抱え込まないでくださいね。

食物アレルギーとは?そのメカニズムと症状

食物アレルギーは、特定の食物を摂取することで、体の免疫システムが過剰に反応し、様々な症状を引き起こす病気です。アレルギー反応は、摂取後すぐに現れることもあれば、数時間後に現れることもあります。

食物アレルギーの主な症状

  • 皮膚症状: じんましん、湿疹、赤み、かゆみ、むくみ(特にまぶたや唇)など。最も多く見られる症状です。
  • 消化器症状: 嘔吐、下痢、腹痛、血便など。
  • 呼吸器症状: 咳、ゼーゼー、呼吸困難など。
  • 粘膜症状: 目の充血、涙、鼻水、くしゃみなど。
  • 全身症状: ぐったりする、意識がもうろうとする、血圧低下など。複数の臓器に症状が現れる「アナフィラキシー」は、命に関わる重篤なアレルギー反応です。

食物アレルギーの主な原因食物

乳幼児期に多い食物アレルギーの原因食物は、以下の通りです。

  • 鶏卵: 最も多い原因食物です。
  • 牛乳: 鶏卵に次いで多い原因食物です。
  • 小麦: 卵、牛乳に次いで多い原因食物です。
  • ピーナッツ、そば、甲殻類(エビ、カニ)、果物など: これらもアレルギーの原因となることがあります。

離乳食期からの食物アレルギー予防と進め方:最新情報

食物アレルギーの予防に関する研究は日々進歩しており、以前の常識とは異なる情報も出てきています。最新の情報を踏まえて、離乳食期からの食物アレルギー予防と進め方について解説します。

1. 離乳食の開始時期

生後5~6ヶ月頃に、離乳食を開始しましょう。以前は、アレルギーを心配して離乳食の開始を遅らせる傾向がありましたが、現在は、適切な時期に開始することがアレルギー予防に繋がると考えられています。

2. 少量ずつ、ゆっくりと

初めての食材は、ごく少量から始め、子どもの様子をよく観察しながら、少しずつ量を増やしていきましょう。特に、アレルギーを起こしやすいとされる食物(卵、牛乳、小麦など)は、慎重に進めることが大切です。

3. 毎日食べさせる

一度食べさせた食物は、毎日継続して食べさせることが重要です。以前は、アレルギーを心配して特定の食物を避ける傾向がありましたが、現在は、少量でも毎日継続して摂取することで、アレルギーの発症リスクを減らせると考えられています。

4. 調理法に注意

卵や牛乳、小麦など、アレルギーを起こしやすい食物は、十分に加熱することでアレルギー反応が起こりにくくなることがあります。例えば、卵は固ゆで卵から、牛乳は加熱した牛乳(ホワイトソースなど)から始めるのがおすすめです。

5. 新しい食物は午前中に

初めての食物や、アレルギーを起こしやすい食物は、午前中に食べさせましょう。万が一、アレルギー反応が出た場合でも、すぐに医療機関を受診できる時間帯を選ぶことが大切です。

6. 湿疹がある場合は医師に相談

皮膚に湿疹がある場合は、皮膚のバリア機能が低下しているため、アレルゲンが侵入しやすくなっています。湿疹がある状態で新しい食物を与える場合は、事前にかかりつけ医に相談しましょう。

アレルギーが疑われる場合の対処法と受診目安

食物アレルギーの予防に努めていても、アレルギー反応が出てしまうことはあります。そんな時の対処法と、病院を受診すべき目安を知っておきましょう。

アレルギー反応が出た場合の対処法

  1. すぐに食物の摂取を中止する: アレルギー反応が疑われる症状が出たら、すぐにその食物の摂取を中止しましょう。
  2. 子どもの様子を観察する: 症状の程度や、呼吸状態、意識レベルなどを注意深く観察しましょう。症状が軽い場合でも、時間とともに悪化することがあります。
  3. 医療機関を受診する: 症状が軽い場合でも、一度は医療機関を受診し、医師の診断を受けましょう。今後の離乳食の進め方や、アレルギーの検査について相談できます。
  4. アナフィラキシーが疑われる場合: 複数の臓器に症状が現れている場合(じんましんが出て、呼吸が苦しい、ぐったりしているなど)は、アナフィラキシーの可能性があります。すぐに救急車を呼ぶか、緊急で医療機関を受診しましょう。

病院を受診すべき目安

  • じんましんが全身に広がっている。
  • 顔色が悪く、ぐったりしている。
  • 呼吸が苦しそう、ゼーゼーしている。
  • 意識がもうろうとしている、呼びかけに反応がない。
  • 嘔吐や下痢を繰り返している。
  • 唇や舌が腫れている。
  • 食物を摂取後、すぐに症状が現れた。

これらの症状が見られた場合は、迷わずすぐに医療機関を受診してください。早期の医療介入が子どもの命を守ることに繋がります。

ママナースからのメッセージ:不安な時は一人で抱え込まないで

食物アレルギーは、親にとって本当に心配なものです。毎日の食事の準備も、神経を使うことでしょう。でも、どうか一人で抱え込まないでください。

大切なのは、正しい知識を持って、適切に対応することです。そして、不安な時は、いつでもかかりつけ医やアレルギー専門医、地域の保健センターなどを頼ってくださいね。

この情報が、少しでも皆さんの不安を和らげ、子どもの健康を守る一助となれば幸いです。あなたは、あなたのままで素晴らしい親です。どうか、自分を大切にしてくださいね。

子どもの中耳炎、繰り返すのはなぜ?ママナースが教える家庭での予防法と受診サイン

「また中耳炎…」繰り返す耳のトラブル、どうして?

風邪をひくたびに中耳炎になり、耳鼻科通いが終わらない…。そんな悩みを抱えるママ・パパは少なくありません。特に、まだ自分で症状をうまく伝えられない小さな子どもを持つ親にとって、中耳炎は非常に厄介な病気です。

なぜ、子どもはこんなにも中耳炎を繰り返すのでしょうか?その理由は、子どもの耳と鼻の構造に隠されています。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、子どもが中耳炎を繰り返すメカニズムから、家庭でできる効果的な予防法、そして「これは!」という時に見逃さないための受診サインまで、詳しく解説します。

子どもが中耳炎になりやすい3つの理由

  1. 耳管(じかん)が未熟:
    • 耳と鼻をつなぐ「耳管」という管が、大人に比べて短く、太く、傾きが水平に近いため、鼻や喉の細菌・ウイルスが耳に入りやすい構造になっています。
  2. 鼻をすする癖:
    • 子どもは鼻を上手にかけないため、つい鼻をすすってしまいがちです。この「すする」という行為が、鼻の奥にいる細菌を耳に送り込んでしまう原因になります。
  3. 免疫力が低い:
    • 保育園や幼稚園などの集団生活では、様々なウイルスや細菌にさらされる機会が多く、免疫力がまだ発達していない子どもは頻繁に風邪をひき、それが中耳炎の引き金となります。

ママナース直伝!家庭でできる中耳炎予防法

1. 「鼻水は、こまめに吸う」が鉄則!

中耳炎予防で最も大切なのは、鼻の中を清潔に保つことです。鼻水が出始めたら、家庭用の鼻吸い器を使って、こまめに吸引してあげましょう。特に、お風呂上がりや寝る前は、鼻が通りやすくなる絶好のタイミングです。

2. 正しい「鼻のかみ方」を教える

自分で鼻をかめるようになったら、正しい方法を教えてあげましょう。ポイントは、「片方ずつ、ゆっくり、優しく」です。両方の鼻を一度に強くかむと、耳に負担がかかり、かえって中耳炎のリスクを高めてしまいます。

3. 授乳・ミルクの姿勢に気をつける

寝かせたまま授乳したり、ミルクを飲ませたりすると、ミルクが耳管に流れ込み、炎症を起こす原因になることがあります。少し頭を高くした姿勢で飲ませてあげるようにしましょう。

見逃さないで!中耳炎の受診サイン

小さな子どもは「耳が痛い」と訴えることができません。以下のサインに注意し、当てはまる場合は早めに耳鼻科を受診しましょう。

  • 機嫌が悪い、ぐずりが続く
  • 頻繁に耳を触る、気にする
  • 発熱(特に風邪の症状が落ち着いた後の再発熱)
  • 夜中に何度も目を覚ます(夜泣き)
  • 耳から液体(耳だれ)が出ている

まとめ|鼻水ケアが、子どもの耳を守る鍵

繰り返す中耳炎は、親にとっても子どもにとっても辛いものです。しかし、その原因の多くは「鼻水」にあります。日頃から鼻のケアを徹底することが、中耳炎を予防し、耳鼻科通いを減らすための最も効果的な方法です。

もし中耳炎になってしまっても、医師の指示通りに治療すれば、きちんと治る病気です。慌てず、焦らず、お子さんのサインを見逃さないようにしてあげてくださいね。

食物アレルギー、いつから何を試す?専門医が教える離乳食の進め方とアレルギー予防

「アレルギーが怖いから…」離乳食、進め方に悩んでいませんか?

「卵はいつから?」「小麦は大丈夫?」「アレルギーが心配だから、離乳食を遅らせた方がいいの?」

食物アレルギーへの不安から、離乳食の進め方に悩むママ・パパは少なくありません。特に、アレルギー体質の子どもを持つ親にとっては、新しい食材を与えるたびに、ドキドキしてしまうことでしょう。

しかし、最新の研究では、離乳食を遅らせることが、かえって食物アレルギーの発症リスクを高める可能性があることが分かってきています。適切な時期に、適切な方法で様々な食材を経験させることが、アレルギー予防に繋がるのです。

この記事では、看護師であり、二児の母でもある私が、食物アレルギーの専門医が推奨する「離乳食の進め方」と、家庭でできる「アレルギー予防のポイント」について、詳しく解説します。不安を解消し、赤ちゃんが安心して様々な食材を経験できる食卓を築きましょう。

食物アレルギー予防の最新常識

かつては、食物アレルギーを予防するために、アレルギーを起こしやすい食材(卵、乳製品、小麦など)の摂取を遅らせる「除去食」が推奨されていました。しかし、現在では、この考え方は否定されています。

最新の考え方:早期に少量ずつ摂取

  • 適切な時期に開始:
    • 離乳食は、生後5〜6ヶ月頃から開始し、遅らせないことが推奨されています。
  • アレルギーを起こしやすい食材も早期に:
    • 卵、乳製品、小麦などのアレルギーを起こしやすい食材も、離乳食開始後、赤ちゃんの様子を見ながら、少量ずつ試していくことが推奨されています。
  • 加熱が重要:
    • 特に卵や乳製品は、十分に加熱することでアレルゲン性が低下します。固ゆで卵や、加熱した牛乳などから試しましょう。

ママナース直伝!アレルギー予防を意識した離乳食の進め方

1. 離乳食開始のサインを見逃さない

  • 首のすわりがしっかりしている。
  • 支えがあれば座れる。
  • 食べ物に興味を示す(大人が食べているのを見て口をモグモグする)。
  • スプーンを口に入れても嫌がらない。

これらのサインが見られたら、離乳食開始の準備が整った合図です。

2. 新しい食材は「少量から」「1日1種類」

  • 初めての食材は、必ず**少量(耳かき1杯程度)**から与え、1日1種類にしましょう。万が一アレルギー症状が出た場合に、どの食材が原因かを特定しやすくなります。
  • 午前中に与えるのがおすすめです。症状が出た場合に、すぐに医療機関を受診できる時間帯だからです。

3. アレルギーを起こしやすい食材の進め方

  • 卵:
    • 固ゆで卵の卵黄から少量ずつ。慣れてきたら卵白、全卵へと進めます。十分に加熱することが重要です。
  • 乳製品:
    • 加熱したヨーグルトやチーズ、牛乳を少量ずつ。牛乳は、離乳食の調理に使うのはOKですが、飲み物として与えるのは1歳以降が推奨されています。
  • 小麦:
    • うどんや食パンなど、加熱したものを少量ずつ。最初はうどんを柔らかく煮て、すり潰したものから試しましょう。

4. 症状が出た場合の対応

  • 軽度の場合:
    • 口の周りの赤み、じんましんなど。すぐに与えるのを中止し、症状が治まるか様子を見ましょう。症状が続く場合は医療機関を受診。
  • 重度の場合:
    • 呼吸困難、意識障害、全身のじんましん、嘔吐、下痢など。すぐに救急車を呼び、医療機関を受診しましょう。エピペン(自己注射薬)を処方されている場合は、迷わず使用してください。

まとめ|不安を乗り越え、食の喜びを分かち合おう

食物アレルギーは、親にとって大きな不安の種ですが、最新の知識と適切な対応で、そのリスクを減らすことができます。離乳食は、赤ちゃんが様々な食材と出会い、食の喜びを知る大切なステップです。

「アレルギーが怖いから」と過度に心配しすぎず、かかりつけの小児科医やアレルギー専門医とよく相談しながら、赤ちゃんのペースに合わせて、楽しく離乳食を進めていきましょう。

正しい知識と準備があれば、きっと赤ちゃんは、豊かな食の世界を広げていけるはずです。