「わがまま言わないの!」「いい加減にしなさい!」…その言葉、今日、何回言いましたか?

「お菓子、もっと食べたい!」
「公園、まだ帰りたくない!」
「これ、自分でやる!」(でも、できない)

子どもの「わがまま」に、あなたは、どう反応しますか?
つい、イライラして、感情的に叱ってしまっていませんか?
そして、そのたびに、子どもの、不満そうな顔を見て、「あーあ、またやっちゃった…」と、自己嫌悪に陥る。

3姉妹の母である私も、毎日、この「わがまま問題」と、格闘してきました。
特に、イヤイヤ期の子どもの「わがまま」は、親の心を、ズタボロにしますよね。

でも、ナースとして、そして、母として、たくさんの子どもたちと接してきた中で、私は、あることに気づいたんです。

それは、子どもの「わがまま」は、決して「悪いこと」ばかりではない、ということ。
むしろ、**「自分」を表現できるようになった、大切な「成長の証」**なのだ、と。

今日は、そんな、子どもの「わがまま」の裏にある、本当の気持ちと、叱る前に知っておきたい、親の賢い対応法について、お話しさせてください。

子どもの「わがまま」は、なぜ起こる?それは「自立心」の芽生え

まず、知っておいてほしいこと。
それは、子どもが「わがまま」を言うのは、決して、あなたを困らせようと、わざとではありません。
その根底には、「自分の欲求や感情を表現したい」「自分の意思を伝えたい」という、強い欲求が隠されています。

これは、子どもが、自我の芽生えを迎え、自立心を発達させている証拠なのです。

  • 「自分は、こうしたい!」という、強い意思。
  • 「自分は、こう感じている!」という、感情の表現。

これらは、子どもが、一人の人間として、成長していく上で、非常に大切なプロセスです。
だからこそ、子どもの「わがまま」を、頭ごなしに否定するのではなく、その裏にある、子どもの気持ちに、耳を傾けることが大切なのです。

「わがまま」を叱ると、どうなる?自己肯定感の低下に繋がる可能性

では、「わがまま」を頭ごなしに叱ると、どうなるでしょうか。

子どもは、

  • 「自分の気持ちを表現することは、悪いことなんだ」
  • 「ママは、私の気持ちをわかってくれない」
  • 「自分は、ダメな子なんだ」

と、無意識のうちに、感じてしまう可能性があります。
その結果、自分の気持ちを表現することを諦めてしまったり、自己肯定感が低下してしまったりすることも、少なくありません。

自分の気持ちを表現することは、生きていく上で、非常に大切なスキルです。
そのスキルを、親の対応によって、摘んでしまわないように、私たちは、少しだけ、心の持ち方を変える必要があるのかもしれません。

「わがまま」を「成長の証」と捉える!親の対応3つのヒント

子どもの「わがまま」は、親にとって、イライラの原因になることもあります。
でも、それを「成長の証」と捉えることで、親の心も、少し楽になります。

ヒント1:まずは、子どもの気持ちを受け止める

「〇〇したかったんだね」
「〜が嫌だったんだね」
と、子どもの気持ちを言葉にして、共感することが大切です。
子どもは、自分の気持ちを理解してもらえた、と感じることで、安心し、落ち着きを取り戻しやすくなります。

ヒント2:「ダメなものはダメ」と、毅然とした態度で伝える

子どもの気持ちを受け止めた上で、危険なこと、他人に迷惑をかけることなど、譲れないことは、理由を説明して、毅然とした態度で伝えることが重要です。
「それは、危ないから、ダメだよ」
「お友達が嫌がるから、やめようね」
と、簡潔に、わかりやすく伝えましょう。
感情的に怒鳴るのではなく、冷静に、ルールを伝えることが大切です。

ヒント3:「代替案」を提示する

「これはダメだけど、これならできるよ」と、代替案を提示することで、子どもの欲求を満たしつつ、ルールを教えることができます。
「お菓子は、もうおしまいだけど、代わりに、果物なら食べられるよ」
「公園は、もう閉まっちゃうけど、お家で、ブロック遊びならできるよ」
と、子どもが納得できるような、別の選択肢を提示してあげましょう。

「わがまま」を通して、子どもが学ぶこと

子どもの「わがまま」は、親にとって頭の痛い問題かもしれません。
しかし、それは、子どもが、

  • 自分の気持ちを表現すること。
  • 他者との折り合いをつけること。
  • ルールを守ること。

など、社会性を学ぶための、大切な機会でもあります。

叱るのではなく、子どもの気持ちを受け止め、適切に対応することで、子どもの自己肯定感を育み、社会性を身につけさせることができます。

子どもの「わがまま」は、親子の絆を深めるチャンスでもあります。
どうか、あなたの目の前で、自分の気持ちを表現しようとする我が子を、
「わがままな子」だと、決めつけないでください。
その「わがまま」は、あなたへの、そして、自分自身への、大切なメッセージなのですから。